相談者 | 40代男性(営業) |
傷病名 | 両眼緑内障 |
決定した年金種類と等級 | 障害厚生年金3級 |
年額 | 約70万円 |
「営業成績トップなのに、なぜ今…」ある男性の相談から
「商談中、お客様の表情が見えづらくて…。今月の受注も減ってきていて、このまま営業を続けられるか不安なんです」
5年連続で営業成績トップだったCさんが、当センターに相談に来られたのは、真冬の夕暮れ時でした。長年の実績を誇る営業マンの表情には、深い疲労と不安が刻まれていました。
「最近、お客様との商談で、思わず『すみません、もう一度お願いできますか』と言うことが増えてきて…。提案書も、以前の倍の時間がかかるんです」
緑内障の発見から進行まで
Cさんの緑内障は、12年前に遡ります。ある営業先のビルで、エレベーターの階数表示が片目で見えにくいことに気づいたのが始まりでした。
「その時は、睡眠不足かなって思って。でも、いつもより早めに帰ろうと思って見上げた空で、ビルの看板が左右で違って見えたんです」
眼科を受診し、緑内障の疑いを指摘されましたが、当時は営業部のエース。多忙を理由に定期的な通院は後回しにしていました。
「毎年の健康診断で『要精密検査』と言われても、その時は大丈夫だと…。今思えば、あの時にしっかり治療していれば…」
転機となった一つの商談
ある重要な商談の日、Cさんの営業人生は大きな転換点を迎えました。前日から準備していた提案書の文字が見づらく、何度も書き直しを重ねた結果、準備に予想以上の時間がかかってしまいました。
「いつもなら2時間で終わる資料作りが、この時は4時間以上かかりました。それでも、文字の配置が歪んでいないか、何度も確認する必要がありました」
商談中も、相手の表情が読み取れず、雰囲気を掴めない。長年の経験で培った「お客様の微妙な反応を読み取る力」が、発揮できなくなっていました。
そして決定的だったのは、10年来のお客様から掛けられた「Cさん、最近元気がないですね。なんだか以前と様子が違うような…」という一言でした。
「その言葉で、自分が必死に隠してきた現実と向き合わざるを得なくなりました」
希望が見えた障害年金申請
初診から12年。「こんなに治療を放置していた自分に受給資格があるのだろうか」。そんな不安を抱えながらも、当センターで一緒に申請への道を探り始めました。
最初の課題は、12年前の初診記録の確認でした。「実は、カルテがまだ残っているかもしれません」という一縷の望みをかけて、初診時の病院に問い合わせてみました。
すると、幸いなことに、電子カルテ化の過渡期だった当時の記録が、しっかりと保管されていたのです。さらに、毎年の健康診断の記録からも、緑内障の経過を追うことができました。
「これまでの記録が残っていると聞いた時は、本当に希望が見えました。諦めなくて良かったと心から思いました」
受給決定までの道のり
主治医との対話を重ねる中で、現在の症状や生活への影響を詳細に診断書に記載していただくことができました。特に重要だったのは、視野検査の結果と日常生活への具体的な影響の関連付けです。
「先生が『なぜもっと早く来てくれなかったの?』と言いながらも、親身になって詳しい診断書を書いてくださいました」
上司への相談も、予想以上にスムーズでした。これまでの実績を評価してくれていた上司は、業務上の具体的な支障について、詳しい報告書の作成に協力してくれました。
「上司に話すのは勇気がいりましたが、『君の健康が一番大事だ』と言ってもらえて、本当に救われました」
障害年金受給後の生活
障害厚生年金3級の受給が決定し、年間約70万円の給付が認められたことで、Cさんの生活は大きく変化していきました。
「毎月の給付があることで、治療に専念できる時間が増えました。何より、経済的な不安が軽減されたことで、精神的にも随分と楽になりましたね」
会社との話し合いも、前向きな結果につながりました。長年の実績と経験を活かせる方法を模索した結果、若手営業社員への指導役を中心としたデスクワーク主体の職務への配置転換が実現。自身の経験を後進の育成に活かせる新たなやりがいも見出すことができました。
「以前は不安で眠れない日もありましたが、今は自分のペースで仕事ができています。若手に経験を伝えられることが、新しい喜びになっています」
治療も計画的に進められるようになり、定期的な通院と投薬により、症状の進行を抑制できている状態です。
社会保険労務士からのメッセージ
緑内障は、気づかないうちに進行する特徴を持つ眼の病気です。特に働き盛りの方々は、仕事を優先するあまり、治療が後回しになりがちです。
しかし、Cさんのケースが教えてくれるように、たとえ長年の治療中断があっても、諦める必要はありません。適切なサポートと手続きにより、障害年金受給の可能性は十分にあるのです。
私たち社会保険労務士の役割は、単なる申請手続きの支援だけではありません。あなたの状況に寄り添い、将来への不安を一緒に解決していくパートナーでありたいと考えています。
より良い未来のために|無料相談のご案内
「もしかしたら…」という小さな気づきがあれば、それが相談のきっかけとして十分です。以下のような症状や不安をお持ちの方は、お気軽にご相談ください。
- 視野が狭くなっている感覚がある
- 仕事の効率が落ちてきた
- 文字が見づらくなってきた
- 将来の働き方に不安がある
当センターでは、豊富な受給実績を基に、あなたの状況を丁寧に確認し、最適な申請方法をご提案いたします。
お電話・メール・ウェブフォームから、ご都合の良い方法でご連絡ください。初回相談は無料です。あなたの新しい一歩を、私たちがしっかりとサポートいたします。
一人で悩まず、専門家に相談することで、道は必ず開かれます。生活を支える障害年金の受給に向けて、私たちが親身になってサポートいたします。