統合失調症で障害年金はもらえる?受給条件・金額・申請方法を完全解説

統合失調症で障害年金はもらえる受給条件・金額・申請方法を完全解説

「統合失調症で働くことが難しく、経済的な不安で眠れない…」

「治療費や生活費の負担が家族にかかっていて申し訳ない…」

「将来のことを考えると、どうしたらいいか分からない…」

このような不安を抱えながら、日々を過ごされている方は少なくありません。統合失調症は、幻覚や妄想などの症状により、日常生活や仕事に大きな影響を及ぼす疾患です。症状の波もあり、「働きたくても働けない」状態が続くと、経済的な不安はどんどん大きくなっていきます。

しかし、統合失調症の方は障害年金を受給できる可能性があります。障害年金は、病気やケガで日常生活や仕事に支障がある方を経済的に支援する公的な制度です。統合失調症は障害年金の対象疾患であり、実際に多くの方が受給されています。

障害年金を受給できれば、月々6万円から8万円程度(等級により異なる)の安定した収入を得ることができます。この経済的な支えがあることで、治療に専念でき、将来への希望を持って生活していくことができるのです。

この記事で分かること

  • 統合失調症で障害年金を受給できる条件
  • 障害等級ごとの認定基準と具体的な状態
  • 受給できる金額(障害基礎年金・障害厚生年金)
  • 申請の流れと必要な書類
  • 申請時の重要なポイントと注意点
  • 専門家に依頼するメリット

当事務所は「諦めない障害年金」をコンセプトに、障害年金申請を専門とする社会保険労務士事務所です。制度の複雑さから申請を諦めてしまいそうな方に、寄り添いながらサポートを行っています。

この記事では、統合失調症で障害年金を受給するために必要な情報を、分かりやすく丁寧に解説していきます。どうか最後まで諦めずに、お読みください。

目次

統合失調症とは?症状・原因・治療法の基礎知識

障害年金の受給について理解を深めるために、まず統合失調症という疾患について基本的な知識を確認しておきましょう。ご自身やご家族の症状と照らし合わせながら、お読みいただければと思います。

統合失調症は、思考や感情、行動を統合する脳の機能に障害が生じる精神疾患です。約100人に1人が発症するとされ、決して珍しい病気ではありません。多くの場合、10代後半から30代の若い年代で発症しますが、適切な治療とサポートにより、症状をコントロールしながら生活していくことが可能です。

統合失調症の主な症状

統合失調症の症状は、大きく分けて「陽性症状」「陰性症状」「認知機能障害」の3つに分類されます。

症状の分類 主な症状 具体例
陽性症状 幻覚、妄想、思考障害など ・実際にはない声が聞こえる(幻聴)
・誰かに監視されている、狙われていると感じる(被害妄想)
・考えがまとまらず、会話が支離滅裂になる
陰性症状 意欲の低下、感情の平板化、社会的引きこもりなど ・何事にも興味が持てない、やる気が出ない
・感情の起伏が乏しくなる
・人と関わることを避け、引きこもりがちになる
・身だしなみへの関心が薄れる
認知機能障害 注意力、記憶力、判断力の低下など ・集中力が続かない
・新しいことを覚えられない
・計画を立てて実行することが難しい
・複数のことを同時に処理できない

これらの症状は、すべての方に同じように現れるわけではありません。症状の種類や程度は個人差が大きく、また時期によって変動することもあります。

統合失調症の原因

統合失調症の明確な原因は、現在のところ完全には解明されていません。ただし、研究により以下のような要因が関係していることが分かっています。

  • 遺伝的要因:家族に統合失調症の方がいると、発症リスクがやや高まることが知られています。ただし、遺伝だけで決まるわけではありません。
  • 脳内の神経伝達物質のバランス:ドーパミンなどの神経伝達物質の働きに異常が生じていると考えられています。
  • 環境要因:強いストレス、出産時の合併症、ウイルス感染などが発症に影響する可能性があります。

統合失調症は「心が弱いから」「育て方が悪かったから」発症する病気ではありません。脳の機能的な障害であり、誰にでも起こりうる疾患です。

統合失調症の治療法

統合失調症の治療は、主に以下の3つの柱で構成されています。

①薬物療法

抗精神病薬を用いて、脳内の神経伝達物質のバランスを整えます。幻覚や妄想などの陽性症状を軽減する効果があり、治療の中心となります。薬は継続的に服用することが大切で、症状が落ち着いた後も再発予防のために服薬を続けることが推奨されます。

②心理社会的療法

認知行動療法やカウンセリングなどを通じて、症状との付き合い方を学んだり、ストレスへの対処法を身につけたりします。家族への心理教育も重要な治療の一部です。

③リハビリテーション

デイケアや作業療法などを通じて、日常生活のスキルや社会生活のスキルを回復・維持していきます。就労支援プログラムを利用することもできます。

💡 治療で大切なこと

統合失調症は、適切な治療を継続することで症状をコントロールできる病気です。焦らず、医師や支援者と相談しながら、ご自身のペースで治療を進めていくことが大切です。

統合失調症と日常生活・就労への影響

統合失調症の症状は、日常生活や仕事に様々な影響を及ぼします。

日常生活での困難

  • 規則正しい生活リズムを保つことが難しい
  • 家事(料理、掃除、買い物など)が負担に感じる
  • 金銭管理が苦手になる
  • 外出や人との交流が億劫になる
  • 身だしなみを整えることが難しくなる

就労面での困難

  • 長時間の集中が続かない
  • 複数の業務を同時に処理できない
  • 対人関係でのストレスが大きい
  • 体調の波があり、安定して働けない
  • 突然の症状悪化で休職を余儀なくされる

このような日常生活や就労面での困難があると、経済的な不安が大きくなります。だからこそ、障害年金という経済的支援が重要になるのです

障害年金を受給できれば、経済的な安定が得られ、治療に専念しやすくなります。無理に働こうとしてかえって症状が悪化するのではなく、まずはしっかりと治療を受けながら、安心して生活していける環境を整えることが大切です。

次の章では、統合失調症の方が実際に障害年金を受給できるのかについて、詳しく見ていきましょう。

統合失調症で障害年金は受給できる?

統合失調症の症状により日常生活や仕事に支障がある方にとって、最も気になるのが「自分は障害年金を受給できるのか?」という点でしょう。

結論から申し上げますと、統合失調症は障害年金の対象疾患であり、受給できる可能性があります

この章では、統合失調症で障害年金が受給できる根拠と、実際の受給状況についてご説明します。

統合失調症は障害年金の対象疾患です

障害年金は、病気やケガによって日常生活や仕事に支障がある方を支援するための公的な制度です。対象となる疾患は幅広く、統合失調症を含む精神疾患も明確に対象とされています。

📋 障害認定基準における統合失調症の位置づけ

国民年金・厚生年金保険の障害認定基準では、「統合失調症、統合失調症型障害及び妄想性障害」として明記されており、公的に認められた対象疾患です。

統合失調症による障害年金は、「精神の障害」の区分に該当します。症状の程度や日常生活への影響によって、1級から3級(厚生年金の場合)までの等級が認定されます。

実際に多くの方が受給されています

「統合失調症で本当に障害年金がもらえるの?」と不安に思われる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、実際には多くの統合失調症の方が障害年金を受給されています。

📊 精神疾患による障害年金受給の実態

厚生労働省の統計によると、障害年金受給者全体の中で、精神疾患(統合失調症、気分障害、発達障害など)を理由とする方の割合は年々増加しています。精神疾患は決して特殊なケースではなく、障害年金の主要な対象疾患の一つとなっています。

統合失調症の場合、以下のような状態であれば、障害年金の受給が認められる可能性があります。

  • 幻聴や妄想などの症状により、日常生活に援助が必要な状態
  • 意欲の低下や感情の障害により、家事や身の回りのことが十分にできない
  • 対人関係を保つことが困難で、社会生活が制限されている
  • 症状の波があり、安定して働くことができない
  • 認知機能の障害により、判断力や理解力が低下している

「自分の症状は軽いから無理かもしれない」と諦める必要はありません。障害年金の認定は、症状の重さだけでなく、日常生活や仕事にどれだけ支障があるかという観点で判断されます

症状の程度によって受給できる等級が異なります

障害年金には等級があり、障害の程度によって1級、2級、3級(厚生年金の場合)に分かれています。統合失調症の場合、症状や日常生活への影響の程度によって、どの等級に該当するかが判断されます。

等級 障害の状態(概要) 対象年金 月額の目安
1級 他人の介助を受けなければ、ほとんど日常生活ができない程度 障害基礎年金
障害厚生年金
約8.5万円~
(厚生年金はさらに上乗せ)
2級 必ずしも他人の助けを借りる必要はないが、日常生活は極めて困難 障害基礎年金
障害厚生年金
約6.8万円~
(厚生年金はさらに上乗せ)
3級 労働が著しい制限を受ける程度 障害厚生年金のみ 最低保障額
約5.8万円~

※金額は令和6年度の基準です。厚生年金の場合は、報酬比例部分が加算されるため、実際の受給額はさらに高くなります。

💡 希望を持ってください

統合失調症で苦しんでいる方は、決して一人で抱え込む必要はありません。障害年金という公的な支援制度があり、経済的な安定を得ることができます。

「自分には無理かもしれない」と諦めずに、まずは受給の可能性を確認してみることが大切です。

次の章では、統合失調症で障害年金を受給するために満たす必要がある3つの条件について、詳しく解説していきます。ご自身が条件に当てはまるかどうか、一つひとつ確認していきましょう。

統合失調症で障害年金を受給するための3つの条件

統合失調症で障害年金を受給するためには、3つの条件を満たす必要があります。この条件は、統合失調症に限らず、すべての障害年金に共通するものです。

一見複雑に感じるかもしれませんが、一つひとつ丁寧に確認していけば大丈夫です。ご自身の状況と照らし合わせながら、確認していきましょう。

✅ 障害年金受給の3つの条件

  1. 初診日要件: 初診日が国民年金または厚生年金の加入期間中であること
  2. 保険料納付要件: 一定期間、保険料を納めていること
  3. 障害認定基準: 障害の状態が一定以上であること

それでは、それぞれの条件について詳しく見ていきましょう。

条件①初診日要件:初診日が国民年金または厚生年金の加入期間中であること

障害年金を受給するための最初の条件は、「初診日」が年金制度に加入している期間中であることです。

初診日とは?

初診日とは、障害の原因となった病気やケガについて、初めて医師の診療を受けた日のことです。

📌 統合失調症における初診日

統合失調症の場合、以下のような日が初診日となります:

  • 統合失調症と診断される前に、「気分の落ち込み」「不眠」などで初めて精神科や心療内科を受診した日
  • 会社の健康診断や内科で「精神的な問題」を指摘され、精神科への受診を勧められた場合は、その健康診断日や内科受診日
  • 学生時代に「適応障害」「うつ状態」などと診断され、その後統合失調症と診断が変更された場合は、最初の受診日

⚠️ 重要:初診日は「統合失調症と診断された日」ではなく、「統合失調症につながる症状で初めて医師にかかった日」です。

初診日が重要な理由

初診日が重要なのは、以下の3つが初診日によって決まるためです。

初診日で決まること 内容
①受給できる年金の種類 初診日に国民年金に加入していた → 障害基礎年金
初診日に厚生年金に加入していた → 障害厚生年金(基礎年金も含む)
②保険料納付要件の判定 初診日の前日時点で、保険料納付状況を確認します
③障害認定日 初診日から1年6ヶ月経過した日(または症状が固定した日)が障害認定日となります

💡 20歳前に初診日がある場合

20歳前(年金制度に加入する前)に初診日がある場合でも、20歳になってから障害年金を受給できる可能性があります。この場合は保険料納付要件は問われません。

条件②保険料納付要件:一定期間保険料を納めていること

障害年金を受給するためには、初診日の前日において、一定期間以上の保険料を納付(または免除)している必要があります。

⚠️ 重要:「初診日の前日」時点で判定されます。初診日の後に慌てて納付しても認められません。

原則(初診日の前日時点で2/3以上納付)

原則として、以下の条件を満たす必要があります。

📋 保険料納付要件(原則)

初診日の前日において、初診日の属する月の前々月までの被保険者期間のうち、3分の2以上の期間について保険料が納付または免除されていること

少し分かりにくいので、具体例で見てみましょう。

【具体例】

令和6年10月に初診日がある場合:
→ 令和6年8月(前々月)までの被保険者期間を確認
→ この期間の3分の2以上で保険料を納付または免除していれば、要件を満たします

特例(直近1年間未納がない)

原則の要件を満たさない場合でも、以下の特例が認められることがあります。

📋 保険料納付要件(特例)

初診日が令和8年4月1日前にあり、初診日において65歳未満である場合:

初診日の前日において、初診日の属する月の前々月までの直近1年間に保険料の滞納がなければ要件を満たします

この特例は、若い方や比較的最近まで保険料をきちんと納めていた方にとって、受給のハードルを下げる重要な制度です。

💡 納付が難しかった方へ

学生の頃や収入が少なかった時期に、学生納付特例制度免除制度を利用していた場合、その期間は「保険料納付済期間」として認められます。未納ではないので安心してください。

条件③障害認定基準:障害の状態が一定以上であること

最後の条件は、障害の状態が国が定める認定基準以上であることです。統合失調症の場合、以下のような要素が総合的に判断されます。

  • 日常生活能力: 食事、入浴、清潔保持、金銭管理、通院などが一人でできるか
  • 労働能力: 働くことができるか、仕事の継続が可能か
  • 対人関係: 家族や他人との適切な関係が保てるか
  • 症状の程度: 幻覚、妄想、意欲低下などの症状の重さ
  • 援助の必要性: 日常生活でどの程度援助が必要か

具体的な等級判定基準については、次の章で詳しく解説いたします。

✅ この章のまとめ

  • 障害年金受給には3つの条件を満たす必要がある
  • 初診日の証明が重要(古いカルテがあれば確認を)
  • 保険料納付は特例も活用できる(直近1年間要件)
  • 学生納付特例や免除期間も納付済として認められる
  • 条件を満たすか不安な方は、専門家に相談するのが確実

「自分は条件を満たしているだろうか?」と不安に思われた方もいらっしゃるかもしれません。初診日が古くてカルテが残っていない、保険料の納付に不安があるなど、ご心配なことがあれば、当事務所にお気軽にご相談ください。諦める前に、まずは専門家に確認することが大切です。

次の章では、統合失調症の障害等級と認定基準について、より具体的に解説していきます。

統合失調症の障害等級と認定基準を詳しく解説

この章では、統合失調症で障害年金を受給する際の「等級」と「認定基準」について、具体的に解説していきます。

「自分の症状は何級に該当するのだろうか?」「どのような状態なら認定されるのか?」という疑問をお持ちの方も多いでしょう。等級によって受給できる金額が変わるため、正しく理解しておくことが大切です。

ここでは、それぞれの等級がどのような状態を指すのか、分かりやすく説明していきます。

障害年金の3つの等級(1級・2級・3級)

障害年金には、障害の程度に応じて1級から3級までの等級があります。ただし、3級は厚生年金加入者のみが対象で、国民年金加入者は1級または2級のみとなります。

📊 障害年金の等級制度

等級 障害の程度 受給できる年金
1級 最も重度の障害状態 障害基礎年金 + 障害厚生年金
(初診日の加入制度による)
2級 中等度から重度の障害状態 障害基礎年金 + 障害厚生年金
(初診日の加入制度による)
3級 労働に著しい制限がある状態 障害厚生年金のみ
(国民年金は対象外)

統合失調症の場合、症状の程度や日常生活への影響によって、これらの等級が判定されます。それでは、各等級の具体的な認定基準を見ていきましょう。

1級:日常生活能力が著しく制限される状態

1級は、最も重度の障害状態を指します。統合失調症で1級と認定されるのは、以下のような状態です。

🔴 1級の認定基準

他人の介助を受けなければ、ほとんど自分の用を弁ずることができない程度の障害状態

具体的な状態例

  • 常時援助が必要で、一人での生活がほぼ不可能
  • 幻覚や妄想が高度で、現実との区別がつきにくい
  • 食事、入浴、着替えなど基本的な日常生活動作に援助が必要
  • 意思疎通が著しく困難で、簡単な会話もままならない
  • 金銭管理が全くできず、危険な行動を取る恐れがある
  • 外出時は常に付き添いが必要
  • 症状が持続的で、改善の見込みが立ちにくい

日常生活における援助の必要性

1級と認定されるには、以下のような援助が常時必要な状態であることが求められます。

生活場面 必要な援助の例
食事 食事の準備ができない、食べることを忘れる、促されないと食べない
清潔保持 入浴や歯磨きを自発的にできない、促しや介助が必要
金銭管理 お金の価値が理解できない、管理を全て他人に任せる必要がある
服薬・通院 服薬管理ができず、通院にも付き添いが必要
対人関係 家族以外との関わりが持てない、意思疎通が極めて困難

2級:日常生活に著しい制限を受ける状態

2級は、統合失調症で最も多く認定される等級です。日常生活に大きな制限があり、労働による収入を得ることが困難な状態を指します。

🟡 2級の認定基準

必ずしも他人の助けを借りる必要はないが、日常生活は極めて困難で、労働により収入を得ることができない程度の障害状態

具体的な状態例

  • 日常生活の基本的なことは何とかできるが、援助や助言が必要
  • 幻聴や妄想があり、日常生活に支障がある
  • 意欲が著しく低下し、自発的な行動が困難
  • 対人関係が保てず、社会生活が著しく制限される
  • 症状の波があり、安定して働くことができない
  • ストレス耐性が低く、環境変化に対応できない
  • 簡単な作業はできても、継続することが困難
  • 一人暮らしはできるが、定期的な見守りや支援が必要

労働が著しく制限される状況

2級と認定される方の多くは、以下のような理由で就労が困難な状態にあります。

💼 就労が困難な理由の例

  • 集中力が続かず、仕事のミスが多い
  • 対人関係のストレスで症状が悪化する
  • 体調の波が大きく、勤務の継続が困難
  • 複数の業務を同時に処理できない
  • 急な予定変更に対応できない
  • 就労しても短期間で退職を余儀なくされる

💡 就労と2級認定について

「働いていると2級は認定されない」と誤解されている方もいらっしゃいますが、就労の有無だけで判断されるわけではありません。短時間のパートや就労継続支援B型事業所での軽作業などをしている場合でも、日常生活能力の程度や症状によっては2級と認定される可能性があります。

3級:労働に著しい制限を受ける状態(厚生年金のみ)

3級は、厚生年金加入者(会社員・公務員など)のみが対象となる等級です。国民年金の方は対象外となりますので、ご注意ください。

🟣 3級の認定基準

労働が著しい制限を受けるか、または労働に著しい制限を加えることを必要とする程度の障害状態

具体的な状態例

  • 日常生活はおおむね自立しているが、労働には制限がある
  • 症状があるものの、単純作業であれば従事できる
  • フルタイム勤務は困難だが、短時間勤務なら可能
  • 職場での配慮や援助があれば就労できる
  • ストレスの少ない環境であれば働ける
  • 対人関係に配慮が必要だが、限定的な業務なら可能

⚠️ 3級についての重要な注意点

  • 国民年金加入者(自営業、学生、無職など)は3級の対象外
  • 初診日に厚生年金に加入していることが必須
  • 3級でも最低保障額(約5.8万円)が保証されている

認定で重視されるポイント

統合失調症の障害等級を判定する際、以下のポイントが特に重視されます。

🔍 等級判定で重視される7つのポイント

評価項目 内容
①適切な食事 バランスの取れた食事を適量摂取できるか
②身辺の清潔保持 入浴、着替え、清掃などが適切にできるか
③金銭管理と買い物 金銭を計画的に使用し、適切な買い物ができるか
④通院と服薬 規則的に通院・服薬ができるか
⑤他人との意思伝達 他人の話を理解し、自分の意思を伝えられるか
⑥対人関係 適切な対人関係を保つことができるか
⑦身辺の安全保持 危険を回避し、安全に生活できるか

これらの項目は、診断書の中で「できる」「おおむねできるが援助が必要」「助言や指導があればできる」「できない」といった形で評価されます。

援助の必要性

等級判定では、「一人でできるか」「援助があればできるか」「援助があってもできないか」という視点が重要です。

援助のレベル 具体的な状態
常時援助が必要 日常的に声かけや見守り、実際の手助けが必要 → 1級相当
頻繁な援助が必要 定期的な助言や指導、時々の手助けが必要 → 2級相当
時々援助が必要 困った時に相談できる環境があれば自立可能 → 3級相当

症状の持続性

障害年金では、症状が一時的なものではなく、長期間にわたって持続していることも重要な判断基準となります。

  • 症状が1年以上継続している
  • 治療を続けているが、改善が見られない、または改善と悪化を繰り返す
  • 症状の波はあるが、総合的に見て生活に支障がある状態が続いている

💡 等級判定で大切なこと

等級は、「病名」だけで決まるのではなく、「日常生活や労働にどれだけ支障があるか」という観点で判断されます。同じ統合失調症でも、症状や生活状況は人それぞれ異なります。

「自分の症状は軽いから無理かも」と諦めず、実際の生活での困難さを正確に医師に伝え、診断書に反映してもらうことが大切です。

次の章では、統合失調症で受給できる具体的な金額について、詳しく解説していきます。

統合失調症で受給できる障害年金の金額はいくら?

「障害年金を受給できるとして、実際にいくらもらえるのだろう?」

これは、多くの方が最も気になる点だと思います。受給できる金額が分かれば、生活設計を立てやすくなり、将来への不安も軽減されます。

障害年金の金額は、①等級(1級・2級・3級)②初診日に加入していた年金制度(国民年金・厚生年金)、そして③家族構成によって異なります。

この章では、令和6年度の金額を基に、具体的な受給額を分かりやすく解説していきます。

📌 この章で使用する金額について

この章で示す金額は令和6年度(2024年4月~2025年3月)の基準です。年金額は毎年度見直されますので、最新の金額は日本年金機構のホームページや当事務所にご確認ください。

障害基礎年金の金額

障害基礎年金は、国民年金加入中に初診日がある方、または20歳前に初診日がある方が受給できる年金です。等級によって定額が定められています。

💰 障害基礎年金の金額(令和6年度)

等級 年額 月額(目安)
1級 1,020,000円 約85,000円
2級 816,000円 約68,000円

障害基礎年金は等級に応じた定額制です。1級は2級の1.25倍の金額となっています。

1級の場合:年額約102万円(月額約8.5万円)

1級と認定された場合、年額1,020,000円(月額約85,000円)を受給できます。

月額8.5万円という金額は、一人暮らしの方にとっては基本的な生活費の大きな支えになります。家族と同居されている方であれば、医療費や日常の必需品を賄うことができる金額です。

2級の場合:年額約81万円(月額約6.8万円)

2級と認定された場合、年額816,000円(月額約68,000円)を受給できます。

月額6.8万円あれば、治療費や最低限の生活費を確保できます。この経済的な安定があることで、無理に働こうとして症状を悪化させることなく、治療に専念できる環境が整います。

障害厚生年金の金額

障害厚生年金は、会社員や公務員など厚生年金加入中に初診日がある方が受給できる年金です。障害基礎年金に上乗せして支給されるため、国民年金よりも手厚い保障となります。

🏢 障害厚生年金の構造

障害厚生年金 = 障害基礎年金 + 報酬比例部分

障害基礎年金(定額)
+
報酬比例部分(これまでの給料や加入期間に応じて計算)
=
受給できる年金額

基礎年金に上乗せされる報酬比例部分

報酬比例部分は、厚生年金加入中の給料(標準報酬月額)加入期間によって計算されます。そのため、人によって金額が異なります。

💡 報酬比例部分の計算について

報酬比例部分は複雑な計算式で算出されますが、概ね「これまでの平均給料 × 加入月数」に一定の率をかけた金額になります。給料が高く、加入期間が長いほど、受給額は多くなります。

なお、障害年金の場合は最低でも300月(25年)加入したものとして計算されるため、若い方でも一定額が保障されます。

計算例

実際の受給額をイメージしやすいよう、いくつかのケースで計算例を示します。

【ケース1】2級・平均月収25万円・加入期間5年の場合

  • 障害基礎年金(2級):816,000円
  • 報酬比例部分:約450,000円
  • 合計:約126万円(月額約10.5万円)

【ケース2】2級・平均月収35万円・加入期間10年の場合

  • 障害基礎年金(2級):816,000円
  • 報酬比例部分:約650,000円
  • 合計:約146万円(月額約12.2万円)

【ケース3】1級・平均月収30万円・加入期間7年の場合

  • 障害基礎年金(1級):1,020,000円
  • 報酬比例部分:約550,000円 × 1.25倍 = 約687,500円
  • 合計:約170万円(月額約14.2万円)

※上記は概算です。実際の金額は、個々の加入状況や標準報酬月額によって異なります。

🔹 障害厚生年金3級の場合

3級は障害基礎年金が支給されず、報酬比例部分のみとなります。ただし、最低保障額(年額612,000円、月額約51,000円)が定められているため、報酬比例部分が少額でも最低この金額は受給できます。

子どもや配偶者がいる場合の加算額

障害年金には、扶養している子どもや配偶者がいる場合に加算される制度があります。この加算により、家族がいる方はさらに手厚い支援を受けることができます。

子の加算

障害基礎年金(1級・2級)を受給している方に、18歳到達年度末までの子(または20歳未満で1級・2級の障害状態にある子)がいる場合、子の人数に応じて加算されます。

👶 子の加算額(令和6年度)

対象 加算額(年額)
第1子・第2子 各234,800円
第3子以降 各78,300円

【計算例】子どもが2人いる場合

障害基礎年金2級:816,000円
+ 子の加算(第1子):234,800円
+ 子の加算(第2子):234,800円
= 合計:1,285,600円(月額約107,000円)

配偶者加算(2級以上)

障害厚生年金(1級・2級)を受給している方に、65歳未満の配偶者がいる場合、配偶者加算が支給されます。

💑 配偶者加算額(令和6年度)

年額234,800円(月額約19,500円)

※配偶者が老齢年金を受給している場合など、一定の条件があります。

受給額の具体例

これまでの情報を踏まえて、様々なケースでの受給額を見てみましょう。

【ケース1】国民年金のみ、単身、2級の場合

  • 障害基礎年金(2級):816,000円
  • 年額:816,000円(月額約68,000円)

一人暮らしで家賃が安い地域や、家族と同居している場合は、この金額でも基本的な生活は可能です。治療費や日常生活費を賄うことができます。

【ケース2】厚生年金、配偶者と子ども1人、2級の場合

  • 障害基礎年金(2級):816,000円
  • 報酬比例部分(例):500,000円
  • 子の加算:234,800円
  • 配偶者加算:234,800円
  • 年額:1,785,600円(月額約149,000円)

月額約15万円あれば、家族3人での基本的な生活が可能です。配偶者がパート等で働いている場合は、さらに安定した生活が送れます。

【ケース3】厚生年金、単身、1級の場合

  • 障害基礎年金(1級):1,020,000円
  • 報酬比例部分(例):600,000円 × 1.25倍 = 750,000円
  • 年額:1,770,000円(月額約147,500円)

月額約14.7万円あれば、一人暮らしでも十分な生活が可能です。必要な援助サービスを利用しながら、安心して生活していけます。

💡 経済的安定が治療の第一歩

障害年金は、決して豊かな生活を保障するものではありませんが、基本的な生活を支え、治療に専念できる環境を整えるための重要な制度です。

月6~15万円程度の安定した収入があることで、「明日の生活費をどうしよう」という不安から解放され、心身の回復に集中できます。これが、障害年金の最も大きな意義です。

次の章では、実際に障害年金を申請する流れについて、ステップごとに詳しく解説していきます。

統合失調症の障害年金申請の流れ7ステップ

「障害年金を申請したいけれど、何から始めればいいのか分からない…」

「手続きが複雑そうで、自分にできるか不安…」

このように感じている方は少なくありません。確かに障害年金の申請には複数の書類が必要で、手続きも複雑に感じられるかもしれません。

しかし、一つひとつのステップを順番に進めていけば、必ず申請できます。この章では、申請の流れを7つのステップに分けて、分かりやすく解説していきます。

📋 申請の7ステップ(全体像)

  1. 年金事務所で受給要件を確認する
  2. 初診日を確定し証明する
  3. 診断書を医師に作成依頼する
  4. 病歴・就労状況等申立書を作成する
  5. 必要書類を揃える
  6. 年金事務所または年金センターに提出する
  7. 審査結果を待つ(3~4ヶ月)

それでは、各ステップについて詳しく見ていきましょう。

ステップ1:年金事務所で受給要件を確認する

まず最初に、お近くの年金事務所に相談に行き、ご自身が障害年金の受給要件を満たしているか確認しましょう。

📍 年金事務所で確認すること

  • 初診日がいつか(大まかな時期でOK)
  • その時点でどの年金に加入していたか(国民年金・厚生年金)
  • 保険料納付要件を満たしているか
  • 申請に必要な書類の説明を受ける

年金事務所では、年金加入記録を確認してもらえます。また、申請に必要な書類一式ももらえますので、必ず最初に訪問しましょう。

💡 相談時のアドバイス

  • 事前に電話予約をすると待ち時間が少なくて済みます
  • 年金手帳や基礎年金番号が分かるものを持参しましょう
  • 初診日が分からない場合は、「おおよそ○年頃」で構いません
  • 体調が優れない場合は、家族が代理で相談できます

ステップ2:初診日を確定し証明する

初診日は障害年金申請において最も重要な日付です。初診日を証明するために、「受診状況等証明書」という書類を取得します。

受診状況等証明書の取得

受診状況等証明書は、初診の病院・クリニックに作成を依頼します。

📝 受診状況等証明書の流れ

  1. 初診の病院に「受診状況等証明書」の作成を依頼
  2. 病院がカルテを確認し、初診日を記載
  3. 完成した証明書を受け取る(1~2週間程度)
  4. 費用:3,000~5,000円程度(病院により異なる)

初診日が証明できない場合の対処法

初診から長い年月が経過している場合、以下のような問題が起こることがあります。

  • 初診の病院が閉院している
  • カルテの保存期間(5年)が過ぎていて廃棄されている
  • どこの病院が初診だったか記憶が曖昧

このような場合でも、諦める必要はありません。以下の方法で初診日を証明できる可能性があります。

🔍 初診日を証明する別の方法

  • 診察券や領収書: 古い診察券や医療費の領収書が残っていないか確認
  • お薬手帳: 初期の処方記録が残っている場合がある
  • 健康診断の記録: 会社や学校の健康診断で精神科受診を勧められた記録
  • 第三者証明: 家族や職場の同僚など、当時の状況を知る人の証明
  • 2番目以降の病院: 初診の病院が証明できない場合、2番目の病院での「受診状況等証明書が添付できない理由書」

⚠️ 初診日の証明が難しいケースは、専門家(社会保険労務士)に相談することをお勧めします。

ステップ3:診断書を医師に作成依頼する

障害年金の診断書は、認定において最も重要な書類です。現在通院している病院・クリニックの主治医に作成を依頼します。

診断書の種類(精神の障害用)

統合失調症を含む精神疾患の場合、「精神の障害用」の診断書を使用します。この診断書には、以下のような内容が記載されます。

📄 診断書に記載される主な内容

  • 傷病名(統合失調症など)
  • 症状の詳細(幻覚、妄想、意欲低下など)
  • 治療の内容(薬物療法、入院歴など)
  • 日常生活能力の程度(7項目の評価)
  • 日常生活能力の判定(5段階評価)
  • 就労状況
  • 現症日(診断書作成日から1ヶ月以内の日)

診断書作成のタイミング(障害認定日または現在)

診断書は、以下の2つのタイミングで作成します。

タイミング 内容
①障害認定日の診断書 初診日から1年6ヶ月経過した日(障害認定日)から3ヶ月以内の状態を記載
※障害認定日から1年以上経過している場合、当時の状態を証明できるカルテがあれば遡って請求できる
②現在の診断書 申請時点(現在)から3ヶ月以内の状態を記載
※障害認定日から1年以上経過している場合は、認定日と現在の2通が必要

⚠️ 診断書作成で重要なこと

  • 医師に日常生活の困難さを正確に伝えることが最も重要
  • 「何とかやっている」ではなく、「どれだけ苦労しているか」「援助が必要か」を具体的に伝える
  • 良い時の状態だけでなく、悪い時の状態もしっかり伝える
  • 診断書の作成には2~4週間かかることが多い
  • 費用:5,000~10,000円程度(病院により異なる)

ステップ4:病歴・就労状況等申立書を作成する

病歴・就労状況等申立書は、ご自身(または家族)が作成する書類です。発症から現在までの経過、日常生活の困難さを詳しく記載します。

📝 病歴・就労状況等申立書の目的

診断書だけでは伝わらない、日常生活の具体的な困難さや症状の経過を審査担当者に伝えるための重要な書類です。診断書と同じくらい重要な書類と言えます。

記載すべき重要ポイント

  • 発症の経緯: いつ頃から、どのような症状が現れたか
  • 受診歴: どの病院をいつ受診したか、転院の理由
  • 症状の推移: 良くなった時期、悪化した時期
  • 治療内容: 服薬の内容、入院の有無
  • 日常生活の状況: 食事、清潔保持、金銭管理、対人関係など
  • 就労状況: 働いていた時期、退職の理由、現在の就労の可否
  • 家族の支援: どのような援助を受けているか

日常生活の困難さの具体的な伝え方

審査担当者は実際の生活を見ることができないため、具体的なエピソードを書くことが重要です。

❌ 不十分な記載例

“日常生活に支障があります”

⭕ 良い記載例

“幻聴により集中できず、料理中にガスを消し忘れることが週に2~3回あります。母が見守らなければ危険なため、一人での調理はできません。入浴も促されないと数日間入らず、母が毎日声をかけて入浴させています。”

💡 記載のコツ

  • 時系列に沿って、発症から現在まで漏れなく記載する
  • 「できない」「困難」だけでなく、なぜできないのか、どう困っているのかを具体的に書く
  • 良い時期があった場合も正直に書く(症状の波を示すことも重要)
  • 家族の負担や援助の内容も具体的に記載する

ステップ5:必要書類を揃える

診断書と病歴・就労状況等申立書以外にも、いくつかの書類が必要です。

📂 必要書類一覧

書類名 入手方法・注意点
年金請求書 年金事務所でもらえる。障害基礎年金用と障害厚生年金用があるので注意
診断書(精神の障害用) 主治医に作成依頼。3ヶ月以内のもの
受診状況等証明書 初診の病院に作成依頼(現在の病院が初診の場合は不要)
病歴・就労状況等申立書 自分(または家族)が作成
年金手帳または基礎年金番号通知書 コピーを添付
戸籍謄本 市区町村役場で取得(発行から6ヶ月以内)
世帯全員の住民票 市区町村役場で取得(マイナンバー記載のもの)
預金通帳のコピー 年金の振込先として指定する口座
所得証明書 20歳前傷病の場合のみ必要

※加算対象となる配偶者や子がいる場合は、別途書類が必要です。

ステップ6:年金事務所または年金センターに提出する

すべての書類が揃ったら、年金事務所または年金センターに提出します。

📮 提出方法

  • 窓口持参: 書類に不備がないかその場で確認してもらえるので安心
  • 郵送: 体調が優れない場合は郵送も可能(配達記録が残る方法で)

💡 提出時のアドバイス

  • 提出前に、全ての書類のコピーを取っておきましょう
  • 提出日の控えをもらい、大切に保管してください
  • 不備があると審査が遅れるため、事前に窓口で確認してもらうと安心です

ステップ7:審査結果を待つ(3~4ヶ月)

書類を提出したら、審査結果が出るまで待ちます。通常、3~4ヶ月程度かかります。

⏱️ 審査のタイムライン

提出から約1~2ヶ月: 書類の形式審査、不備があれば連絡が来る

提出から約2~3ヶ月: 認定医による医学的審査

提出から約3~4ヶ月: 審査結果の通知が届く

結果通知の見方

審査結果は「年金証書」または「不支給決定通知書」という書面で通知されます。

結果 内容
✅ 支給決定 「年金証書」が届きます。認定された等級と年金額が記載されています。
初回の年金は、申請から約4~5ヶ月後に指定口座に振り込まれます。
❌ 不支給決定 「不支給決定通知書」が届きます。不支給の理由が記載されています。
納得できない場合は、3ヶ月以内に「審査請求」ができます。

不支給の場合の対応

万が一不支給となった場合でも、諦める必要はありません。

🔄 不支給後の対応

  • 審査請求: 決定に不服がある場合、3ヶ月以内に審査請求できます
  • 再申請: 状態が悪化した場合や新たな証拠がある場合、再度申請できます
  • 専門家への相談: 不支給理由を分析し、次の対策を立てることができます

💪 「諦めない障害年金」の精神

障害年金の申請は、確かに複雑で時間もかかります。しかし、一つひとつ丁寧に進めていけば、必ず申請できます

もし途中で分からないことがあったり、不安になったりしたら、どうか一人で抱え込まずに、専門家に相談してください。当事務所は「諦めない障害年金」の精神で、皆様を全力でサポートいたします。

次の章では、申請時に特に注意すべきポイントについて、さらに詳しく解説していきます。

統合失調症の障害年金申請で知っておくべき重要ポイント

前章で申請の流れを説明しましたが、この章では申請を成功させるために特に重要なポイントをお伝えします。

障害年金の認定は、書類の内容によって大きく左右されます。同じ症状でも、伝え方次第で結果が変わることもあります。ここで紹介するポイントを押さえることで、ご自身の状態を正確に審査担当者に伝え、適切な認定を受ける可能性が高まります。

特に統合失調症の場合、症状の見え方や日常生活への影響が人によって大きく異なるため、「どのように伝えるか」が非常に重要になります。

診断書の記載内容が認定を左右する

障害年金の認定において、診断書は最も重要な書類です。審査担当者は診断書の内容を基に、等級を判断します。

⚠️ 診断書で決まること

  • 障害年金が認定されるかどうか
  • 何級に認定されるか
  • 受給できる金額

つまり、診断書の記載内容が、受給の可否と金額のすべてを決めると言っても過言ではありません。

医師に正確に症状を伝えることの重要性

診断書は医師が作成しますが、その内容は患者さんからの情報に基づいています。医師は診察室での様子しか見ることができないため、日常生活での困難さを正確に伝えることが何より重要です。

❌ よくある問題

  • 診察時は緊張して普段より良く見えてしまう
  • 「何とかやっています」と答えてしまい、困難さが伝わらない
  • 医師に心配をかけたくなくて、辛さを我慢してしまう
  • 良い時の状態を伝えてしまい、悪い時の状態が伝わらない
  • 家族の援助があることを伝えず、一人でできているように見える

診断書の主なチェックポイント

診断書作成後、以下のポイントが適切に記載されているか確認しましょう。

✅ 診断書のチェックポイント

項目 確認すること
現症時の日常生活能力 7項目(食事、清潔保持、金銭管理など)の評価が実態に合っているか
日常生活能力の程度 5段階評価が適切か(援助の必要性が反映されているか)
現在の病状・状態像 幻覚、妄想、意欲低下などの症状が具体的に記載されているか
生活環境 家族の援助状況が記載されているか
就労状況 就労の有無、就労できない理由が記載されているか

💡 医師への上手な伝え方

  • 具体的なエピソードを伝える: 「困っている」ではなく「昨日も料理中にガスを消し忘れた」など
  • 頻度を伝える: 「時々」ではなく「週に3回」など具体的に
  • 援助の状況を伝える: 「家族が毎日声をかけないと入浴しない」など
  • 悪い時の状態を忘れずに: 調子が良い日だけでなく、悪い日の状態も伝える
  • メモを持参する: 日常生活での困難を箇条書きにしたメモを見せる
  • 家族に同席してもらう: 本人が伝えきれない部分を補ってもらう

病歴・就労状況等申立書の書き方のコツ

病歴・就労状況等申立書は、診断書では伝えきれない生活の実態や経過を伝えるための重要な書類です。

具体的なエピソードを記載する

抽象的な表現ではなく、具体的なエピソードを記載することで、審査担当者に実態が伝わりやすくなります。

❌ 抽象的で伝わりにくい例

“幻聴があり、日常生活に支障があります。対人関係も苦手です。”

⭕ 具体的で伝わりやすい例

“常に「お前は死ぬべきだ」という幻聴が聞こえ、耳を塞いでも止まりません。幻聴に気を取られて、買い物に行っても何を買うべきか分からなくなり、同じものを何度も買ってしまいます。近所の人に挨拶されても、幻聴で聞こえず、無視していると思われて孤立しています。一人での外出は母が付き添わないと危険な状態です。”

良い時と悪い時の波を正確に伝える

統合失調症は症状に波があることが多いですが、良い時の状態だけを書いてしまうと、実態が伝わりません

📊 症状の波の伝え方

  • 良い時: どのような状態で、どの程度のことができるか
  • 悪い時: どのような状態で、どのような援助が必要か
  • 頻度: 良い時と悪い時の割合(例:月の半分は調子が悪い、など)
  • 持続期間: 悪い状態がどのくらい続くか
  • きっかけ: ストレスや環境変化でどう変わるか

📝 申立書作成のコツ

1. 時系列で整理する

発症から現在までを時系列で整理し、3~5年ごとに区切って記載すると分かりやすい

2. 受診のきっかけを明確に

なぜその病院を受診したのか、どのような症状があったのかを具体的に

3. 治療の効果と限界を記載

「服薬により少し落ち着いたが、幻聴は消えず日常生活に支障が続いている」など

4. 家族の負担も記載

「母が毎日服薬管理をしており、仕事を辞めて付きっきりで見守っている」など

5. 就労できない理由を具体的に

「過去にアルバイトを試みたが、幻聴で集中できず3日で退職した」など

初診日の証明が困難な場合の対処法

初診から長い年月が経過している統合失調症のケースでは、初診日の証明に苦労することがあります。

カルテが廃棄されている

医療機関のカルテ保存義務は5年間です。5年を超えるとカルテが廃棄されている可能性が高くなります。

🔍 カルテがない場合の対処法

  • 2番目の病院の証明: 初診の病院が証明できない場合、2番目の病院で「受診状況等証明書が添付できない理由書」を作成
  • 診察券や領収書: 古い診察券、医療費の領収書、処方箋の控えなど
  • お薬手帳: 初期の処方記録が残っている場合がある
  • 身体障害者手帳・精神障害者保健福祉手帳: 取得時の診断書に初診日の記載がある場合
  • 生命保険の給付記録: 精神疾患で給付を受けた記録

病院が閉院している

初診の病院が閉院している場合でも、諦める必要はありません。

  • 同じ医療法人の他の病院にカルテが移管されている可能性
  • 医師会や保健所に問い合わせて、カルテの保管場所を確認
  • 閉院時の引継ぎ先の医療機関に確認

第三者証明の活用

客観的な証明が難しい場合、第三者証明を活用できることがあります。

👥 第三者証明として認められる可能性のあるもの

  • 家族: 当時の状況を知る家族の証明(ただし利害関係があるため補助的)
  • 職場の同僚・上司: 勤務状況の変化や退職の経緯を知る人
  • 民生委員・保健師: 当時関わっていた福祉関係者
  • 友人・知人: 当時の症状や受診を知っている第三者

第三者証明は、複数の証明を組み合わせることで信憑性が高まります。

⚠️ 初診日証明が困難なケースは専門家へ

初診日の証明は、障害年金申請の中で最も専門的な知識と経験が必要な部分です。「証明できない」と諦める前に、障害年金専門の社会保険労務士に相談することを強くお勧めします。

私たちは過去の多くのケースで、一見証明困難に見えた初診日を、様々な資料を組み合わせることで証明してきた実績があります。

症状の波がある場合の注意点

統合失調症は症状に波があることが多く、診断書作成時期によって内容が大きく変わってしまう可能性があります。

診断書作成時期の選び方

📅 診断書作成のタイミング

  • 症状が安定している時期を選ぶのではなく、平均的な状態を反映できる時期を選ぶ
  • たまたま調子が良い時期に作成すると、実態が伝わらない
  • 逆に、一時的に極端に悪い時期だけを反映させるのも避ける
  • 悪い時の状態を「備考」欄や病歴・就労状況等申立書で補足する

日常の記録をつけることの重要性

症状の波を正確に伝えるために、日々の状態を記録しておくことが有効です。

📔 記録しておくべきこと

  • 幻聴や妄想の頻度と内容
  • できなかったこと、援助が必要だったこと
  • 服薬の状況
  • 外出の有無、対人関係の状況
  • 睡眠状態
  • 家族が行った援助の内容

この記録は、診断書作成時に医師に見せたり、病歴・就労状況等申立書の作成に活用できます。

就労している場合でも受給できる可能性

「働いていると障害年金はもらえない」という誤解がありますが、これは事実ではありません

💼 就労と障害年金の関係

障害年金の認定は、「日常生活能力の制限」と「労働能力の制限」を総合的に判断します。就労の有無だけで機械的に判断されるわけではありません。

就労状況と症状の程度のバランス

以下のような状況であれば、就労していても障害年金を受給できる可能性があります。

就労の状況 認定の可能性
就労継続支援B型 福祉的就労であり、一般就労とは異なるため、2級認定の可能性あり
短時間・軽作業のパート 週数時間程度、配慮された環境での就労であれば、2級または3級の可能性
家族の事業の手伝い 実質的には援助を受けながらの作業であれば、認定の可能性あり
頻繁な休職・退職を繰り返す 継続的な就労が困難な状態として、2級認定の可能性あり

📝 就労状況の伝え方のポイント

  • 勤務時間と日数: 「週3日、1日4時間」など具体的に
  • 業務内容: 「単純作業のみ」「複雑な業務は不可」など
  • 職場の配慮: 「家族経営で理解がある」「休憩を多く取らせてもらっている」など
  • 継続の困難さ: 「頻繁に欠勤している」「退職を繰り返している」など
  • 収入額: 月額の収入(少額であることを示す)
  • 症状への影響: 「仕事の後は疲労が強く、何もできない」など

💡 諦めないでください

障害年金の申請は、確かに注意すべきポイントが多く、複雑に感じられるかもしれません。しかし、適切に準備し、実態を正確に伝えることができれば、受給の可能性は十分にあります

「自分には無理かもしれない」と感じたら、どうか一人で抱え込まずに専門家に相談してください。当事務所は「諦めない障害年金」の精神で、一つひとつの困難を一緒に乗り越えていきます。

次の章では、障害年金申請を社会保険労務士に依頼するメリットについて、詳しく解説していきます。

統合失調症の障害年金申請を社会保険労務士に依頼するメリット

ここまで、障害年金の申請について詳しく解説してきましたが、「自分で申請するのは難しそう…」「体調が優れず、複雑な手続きができるか不安…」と感じた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

障害年金の申請は、確かに複雑で専門的な知識が必要です。特に統合失調症の場合、症状の伝え方や診断書の内容が認定を大きく左右するため、適切なサポートを受けることが重要になります。

この章では、障害年金申請を障害年金専門の社会保険労務士に依頼するメリットについて、具体的にご説明します。

✅ 社会保険労務士に依頼する4つのメリット

  1. 複雑な手続きから解放される
  2. 認定される可能性が高まる
  3. 初診日の証明が困難なケースにも対応
  4. 不支給の場合も再申請・審査請求をサポート

メリット①複雑な手続きから解放される

障害年金の申請には、多くの書類作成と手続きが必要です。統合失調症で体調が優れない中、これらの手続きをすべて一人で行うことは、大きな負担になります。

自分で申請する場合の負担 専門家に依頼した場合
  • 制度の理解に時間がかかる
  • 複数の書類を自分で作成
  • 病院との連絡調整
  • 年金事務所への相談・提出
  • 不備があれば再提出
  • 精神的・体力的な負担
  • 専門家がすべて代行
  • 書類作成をサポート
  • 病院との連絡も代行
  • 提出までサポート
  • 不備のない書類を作成
  • 治療に専念できる

書類作成の負担軽減

社会保険労務士に依頼すると、以下のような手続きを代行してもらえます。

📋 代行できる主な手続き

  • 病歴・就労状況等申立書の作成: ヒアリングに基づき、専門家が効果的な内容を作成
  • 必要書類のリストアップ: 個別の状況に応じた書類を正確に案内
  • 年金請求書の作成サポート: 記載内容をチェックし、不備のないよう支援
  • 提出書類の最終チェック: 提出前に全ての書類を確認
  • 年金事務所への提出代行: 窓口での手続きを代行

医療機関との連絡調整

診断書の作成依頼や受診状況等証明書の取得など、医療機関とのやり取りも専門家がサポートします。

  • 診断書作成時に医師に伝えるべきポイントをアドバイス
  • 診断書の内容確認と、必要に応じて追記依頼
  • 初診の病院への受診状況等証明書の取得サポート
  • カルテ開示請求などの手続きサポート

💡 治療に専念できる安心感

複雑な手続きから解放されることで、精神的な負担が大きく軽減されます。「書類が正しく書けているだろうか」「何か忘れていないだろうか」という不安から解放され、治療に専念できる環境が整います。

メリット②認定される可能性が高まる

障害年金専門の社会保険労務士は、豊富な経験と専門知識を持っています。これにより、認定される可能性が高まります。

📈 認定率が高まる理由

専門家の強み 具体的な効果
認定基準の熟知 何が重視され、どう記載すれば伝わるか熟知している
豊富な事例経験 似たケースでの成功・失敗例を踏まえた最適なアプローチ
診断書の読解力 診断書の内容が認定基準に合っているか正確に判断できる
申立書作成のノウハウ 審査担当者に伝わる効果的な記載方法を知っている

診断書の内容確認とアドバイス

診断書は最も重要な書類ですが、医師も障害年金の認定基準を完全に理解しているとは限りません。専門家が診断書の内容を確認することで、認定に必要な情報が適切に記載されているかチェックできます。

📄 診断書サポートの具体例

  • 診断書作成前: 医師に伝えるべき症状や日常生活の困難さをアドバイス
  • 診断書作成後: 内容を確認し、不足している情報や矛盾点をチェック
  • 必要に応じて: 医師に追記や修正をお願いする際の適切な依頼方法をアドバイス
  • 評価の妥当性: 日常生活能力の評価が実態と合っているか確認

申立書の効果的な書き方サポート

病歴・就労状況等申立書は、ご自身(または家族)が作成する書類ですが、どう書けば伝わるかという点で専門家のサポートが大きな力になります。

✍️ 申立書作成サポート

  • 詳しいヒアリングで、ご本人も気づいていない困難さを引き出す
  • 抽象的な表現を、具体的で伝わる表現に変換
  • 時系列を整理し、分かりやすい構成で作成
  • 診断書と矛盾しない内容になっているか確認
  • 審査で重視されるポイントを適切に盛り込む

メリット③初診日の証明が困難なケースにも対応

初診日の証明は、障害年金申請の中で最も専門的な知識と経験が必要な部分です。カルテが残っていない、病院が閉院しているなど、一見証明不可能に思えるケースでも、専門家であれば解決の糸口を見つけられることがあります。

🔍 初診日証明の専門的サポート

  • 過去の受診歴の徹底調査: 忘れている受診歴を思い出すためのヒアリング
  • 医療機関への照会: 閉院した病院のカルテの行方を調査
  • 間接証明の活用: 診察券、領収書、お薬手帳などあらゆる資料を活用
  • 第三者証明の取得サポート: 効果的な第三者証明の取得方法をアドバイス
  • 受診状況等証明書が添付できない理由書の作成: 説得力のある理由書を作成

第三者証明の取得サポート

客観的な証明が困難な場合、第三者証明を複数組み合わせることで初診日を証明できることがあります。専門家は、どのような第三者証明が有効かを的確にアドバイスできます。

📌 実際のサポート例

ケース: 15年前の初診病院が閉院し、カルテも残っていない

専門家の対応:
①家族から当時の状況を詳しくヒアリング
②職場の同僚に当時の状況を証明してもらう
③2番目の病院で「受診状況等証明書が添付できない理由書」を作成
④これらを組み合わせて提出し、初診日が認められた

メリット④不支給の場合も再申請・審査請求をサポート

万が一、最初の申請で不支給となった場合でも、そこで諦める必要はありません。専門家であれば、不支給の理由を分析し、次の対策を立てることができます。

🔄 不支給後のサポート

対応方法 内容
不支給理由の分析 なぜ不支給になったのか、専門的見地から原因を分析
審査請求の手続き 決定から3ヶ月以内に審査請求を行う(書類作成・代理出席)
再申請の準備 症状の変化があった場合、改めて申請する準備をサポート
新たな証拠の収集 不足していた情報を補うための証拠を収集

不支給理由の分析

不支給決定通知書には不支給の理由が記載されていますが、専門家でないと正確に理解することが難しい場合があります。

  • 診断書の記載に問題があったのか
  • 初診日の証明が不十分だったのか
  • 保険料納付要件を満たしていなかったのか
  • 日常生活能力の評価が実態と異なっていたのか

原因を正確に把握することで、次にどう対応すべきかが明確になります。

審査請求の手続き代行

不支給決定に納得できない場合、3ヶ月以内に審査請求ができます。審査請求では、なぜ不支給決定が誤りであるかを論理的に主張する必要があります。

⚖️ 審査請求でのサポート内容

  • 審査請求書の作成: 法的な主張を専門的に記載
  • 追加証拠の収集: 不足していた医学的証拠などを収集
  • 審理への対応: 必要に応じて審理に同席し、意見陳述をサポート
  • 審査請求から再審査請求まで: 一貫してサポート

📊 自分で申請 vs 専門家に依頼(まとめ)

比較項目 自分で申請 専門家に依頼
手続きの負担 全て自分で対応
大きな負担
専門家が代行
負担軽減
書類の質 自己流
不備のリスク
専門的な内容
認定基準に沿った記載
認定の可能性 経験不足により
低くなる可能性
豊富な経験により
高まる
初診日証明 困難なケースで
諦めがち
様々な方法で
証明を試みる
不支給時の対応 原因が分からず
諦めやすい
原因分析と
次の対策
精神的負担 大きな不安
治療への影響
安心して治療に
専念できる

💡 専門家に依頼する価値

障害年金の申請は、人生において何度も経験するものではありません。だからこそ、一度の申請を確実に成功させることが重要です。

専門家に依頼することで、手続きの負担から解放され、認定される可能性が高まります。そして何より、「一人で悩まなくていい」という安心感が得られます。

障害年金は、あなたやご家族の生活を支える大切な制度です。その権利をしっかりと受け取るために、専門家のサポートを活用してください。

次の章では、当事務所「清水総合法務事務所」の障害年金申請サポートについて、詳しくご紹介します。

清水総合法務事務所の統合失調症の障害年金申請サポート

ここまで統合失調症の障害年金について詳しく解説してきましたが、「実際に申請するにはどうすればいいのか」「誰に相談すればいいのか」とお悩みの方もいらっしゃるでしょう。

私たち清水総合法務事務所は、神戸市須磨区で障害年金申請を専門とする社会保険労務士事務所です。「諦めない障害年金」をコンセプトに、統合失調症を含む精神疾患の障害年金申請を数多くサポートしてまいりました。

この章では、当事務所のサポート内容や想い、ご相談の流れについて詳しくご紹介いたします。

「諦めない障害年金」私たちの想い

障害年金は、病気やケガで困難な状況にある方を支援するための大切な制度です。しかし、制度の複雑さから「自分には無理かもしれない」「申請が難しそう」と諦めてしまう方が少なくありません。

💙 「諦めない障害年金」

私たちは、「制度の複雑さによって諦める方をゼロにしたい」という想いで、日々業務に取り組んでいます。

統合失調症で苦しんでいる方、ご家族の方が、経済的な安定を得て、安心して治療に専念できる環境を整えるお手伝いをすることが、私たちの使命です。

🤝 私たちが大切にしていること

  • お一人お一人に寄り添ったサポート: 症状や生活状況は人それぞれ。画一的な対応ではなく、個別の状況に合わせた最適なサポートを提供します
  • 丁寧なヒアリング: じっくりとお話を伺い、ご本人も気づいていない困難さを引き出します
  • 分かりやすい説明: 専門用語を避け、分かりやすい言葉で制度や手続きをご説明します
  • 最後まで諦めない姿勢: 困難なケースでも、あらゆる可能性を探り、最後まで諦めずにサポートします
  • 迅速な対応: お困りの状況を理解し、できる限り早く手続きを進めます

統合失調症の申請実績と専門性

当事務所は、障害年金申請を専門とする社会保険労務士事務所です。特に精神疾患の申請に関して、豊富な経験と実績を持っています。

🏆 当事務所の強み

強み 内容
精神疾患の申請経験が豊富 統合失調症、うつ病、双極性障害など、精神疾患の申請を多数サポート
個々の症状に応じた対応 統合失調症の症状は人それぞれ。一人ひとりの状態に合わせた最適なアプローチを提案
困難なケースにも対応 初診日が古い、カルテがない、過去に不支給になったなど、難しいケースも多数対応
医療機関との連携 医師への適切なアプローチ方法を熟知し、効果的な診断書作成をサポート
地域密着のサポート 神戸市を中心に、兵庫県内全域の方を丁寧にサポート

📋 こんなケースもお任せください

  • 初診から長期間経過していて、初診日の証明が難しい
  • 初診の病院が閉院してしまっている
  • カルテが保存期間を過ぎて廃棄されている
  • 過去に障害年金を申請したが不支給になった
  • 現在も働いているが、症状が辛く障害年金を受給したい
  • 症状の波が大きく、どう伝えればいいか分からない
  • 家族が申請をサポートしたいが、何から始めればいいか分からない

サポート内容

当事務所では、障害年金申請に関するあらゆるサポートを提供しています。初回のご相談から申請、そして受給後のサポートまで、一貫してお手伝いいたします。

初回無料相談

✨ 初回相談は無料です ✨

「自分は障害年金を受給できるのか」「どのくらいの金額がもらえるのか」といった疑問に、無料でお答えします。

まずはお気軽にご相談ください。相談したからといって、必ず依頼しなければならないわけではありません。

無料相談で分かること:

  • 障害年金を受給できる可能性があるか
  • 受給できる場合、どのくらいの金額になるか(概算)
  • 申請に必要な書類や手続きの流れ
  • 初診日の証明が可能かどうか
  • 申請のスケジュール
  • サポート内容と料金

書類作成代行

障害年金申請に必要な書類の作成を、すべて代行いたします。

📝 書類作成サポートの内容

  • 病歴・就労状況等申立書: 詳しいヒアリングに基づき、認定基準に沿った内容で作成
  • 年金請求書: 記載内容をチェックし、不備のないよう作成サポート
  • その他必要書類: 個別の状況に応じた書類をリストアップし、取得をサポート

医師との連携

診断書は認定において最も重要な書類です。医師に適切に症状を伝え、認定基準に沿った診断書を作成していただくためのサポートを行います。

  • 診断書作成前に医師に伝えるべきポイントをアドバイス
  • 診断書作成後の内容確認
  • 必要に応じて、医師への追記依頼のサポート
  • 受診状況等証明書の取得サポート

不支給時の審査請求対応

万が一不支給となった場合でも、諦めません。審査請求や再申請のサポートを行います。

  • 不支給理由の詳細な分析
  • 審査請求書の作成と提出
  • 審理への同席と意見陳述
  • 再申請の準備と実施

ご相談の流れ

当事務所への相談から、障害年金受給までの流れをご説明します。

📞 ご相談から受給までの流れ

STEP 1: 無料相談のご予約

お電話、メール、またはお問い合わせフォームからご予約ください。ご都合の良い日時をお伺いします。

📞 お電話でのご予約

050-7124-5884

✉️ メールでのご予約

mail@srkobe.com

🌐 お問い合わせフォーム

https://nenkin.srkobe.com/contact/

STEP 2: 無料相談(初回面談)

ご来所またはオンライン(Zoom等)で、詳しくお話を伺います。症状、治療状況、生活状況などをお聞かせください。ご家族の同席も歓迎です。

所要時間: 60~90分程度
相談料: 無料

STEP 3: 受給見込みの判断とご提案

お話を伺った内容をもとに、障害年金を受給できる可能性、受給できる場合の等級や金額の見込み、申請の方針などをご説明します。

STEP 4: 契約とサポート開始

サポート内容と料金にご納得いただけましたら、契約書を交わし、申請サポートを開始します。契約を急かすことは一切ありませんので、ご安心ください。

STEP 5: 書類収集・作成

診断書の取得、受診状況等証明書の取得、病歴・就労状況等申立書の作成など、必要な書類を準備します。進捗状況は随時ご報告します。

STEP 6: 申請書類の提出

すべての書類が揃ったら、年金事務所または年金センターに提出します。提出は当事務所が代行しますので、ご来所いただく必要はありません。

STEP 7: 審査結果の通知

提出から3~4ヶ月後、審査結果が届きます。支給決定の場合は、その後の手続きもサポートします。万が一不支給の場合は、審査請求などの対応をご提案します。

料金体系

当事務所の料金は、完全成功報酬制です。障害年金が支給決定されるまで、費用は一切いただきません。

💰 完全成功報酬制

初回相談料: 無料

着手金: 0円

報酬: 障害年金が支給決定された場合のみ

💡 完全成功報酬制のメリット

  • 費用の心配なく、安心してご依頼いただけます
  • 不支給の場合、費用は一切かかりません
  • 初期費用がないため、経済的負担が軽減されます

※具体的な報酬額については、初回の無料相談時に詳しくご説明いたします。

🏢 清水総合法務事務所

代表者: 社会保険労務士 清水 良訓(しみず よしのり)

所在地: 〒654-0143 兵庫県神戸市須磨区菅の台6-8-3

電話: 050-7124-5884

メール: mail@srkobe.com

ホームページ: https://nenkin.srkobe.com/

お問い合わせフォーム: https://nenkin.srkobe.com/contact/

📞 まずは無料相談から始めましょう

「自分は障害年金を受給できるのか知りたい」
「申請を考えているが、何から始めればいいか分からない」
「過去に不支給になったが、再度チャレンジしたい」

どんなご相談でも結構です。
まずはお気軽にお問い合わせください。

お電話でのご相談予約

050-7124-5884

メール・フォームでのご相談予約

お問い合わせフォームはこちら

次の章では、この記事の内容をまとめて、最後のメッセージをお届けします。

まとめ:統合失調症でも障害年金は受給できる

ここまで、統合失調症と障害年金について、受給条件から申請方法、注意点まで詳しく解説してきました。最後に、この記事の重要なポイントをまとめてお伝えします。

📌 この記事の重要ポイント

✅ 統合失調症は障害年金の対象疾患です

統合失調症は、国が定める障害認定基準において明確に対象疾患として認められています。実際に多くの方が受給されており、決して特殊なケースではありません。

✅ 受給するには3つの条件を満たす必要があります

①初診日要件、②保険料納付要件、③障害認定基準の3つです。特に初診日の証明と、診断書での症状の伝え方が重要になります。

✅ 等級によって受給額が異なります

障害基礎年金で月額約6.8~8.5万円、障害厚生年金の場合はさらに報酬比例部分が上乗せされます。家族がいる場合は加算もあります。

✅ 申請は7つのステップで進みます

年金事務所での確認から、書類収集、提出、審査まで、一つひとつ丁寧に進めていけば必ず申請できます。

✅ 診断書と病歴・就労状況等申立書が認定の鍵

医師に日常生活の困難さを正確に伝え、具体的なエピソードを盛り込んだ申立書を作成することが重要です。

✅ 専門家のサポートで認定の可能性が高まります

複雑な手続きから解放され、認定基準に沿った適切な書類を作成できます。困難なケースにも対応できる専門知識と経験があります。

統合失調症でも障害年金は受給できる

この記事の冒頭でお伝えしたように、統合失調症で苦しんでいる方は、障害年金を受給できる可能性があります

💚 障害年金がもたらす安心

障害年金を受給できることで、こんな未来が待っています:

  • 経済的な安定: 月々6~15万円程度の安定した収入が得られます
  • 治療に専念: 経済的な不安から解放され、治療に集中できます
  • 家族の負担軽減: ご家族の経済的・精神的負担が軽くなります
  • 将来への希望: 「親亡き後」の不安が和らぎ、希望を持って生活できます
  • 無理な就労からの解放: 症状を悪化させてまで働く必要がなくなります

障害年金は、あなたが安心して暮らしていくための、国が用意した大切な支援制度です。受給することは、決して恥ずかしいことでも、後ろめたいことでもありません。

専門家のサポートで安心して申請できる

「申請は複雑そう」「自分にできるか不安」と感じた方もいらっしゃるでしょう。しかし、一人で抱え込む必要はありません

🤝 専門家に相談するメリット

  • 複雑な手続きから解放され、治療に専念できる
  • 認定基準に沿った適切な書類を作成できる
  • 初診日の証明が困難なケースにも対応できる
  • 不支給の場合も、審査請求などの次の手を打てる
  • 「自分は受給できるのか」という不安から解放される

当事務所「清水総合法務事務所」は、「諦めない障害年金」をコンセプトに、統合失調症を含む精神疾患の障害年金申請を専門にサポートしています。

初回相談は無料、完全成功報酬制ですので、費用の心配なく安心してご相談いただけます。

諦めずに行動することが大切

障害年金の申請において、最も大切なことは「諦めないこと」です。

💪 諦めないでください

「自分の症状は軽いから無理かもしれない」

「初診が古すぎて証明できないかもしれない」

「働いているから認定されないかもしれない」

そう思って諦める前に、まずは専門家に相談してください。

実際には受給できる可能性があるのに、「無理だろう」と思い込んで申請しないのは、とてももったいないことです。私たちは、そんな方を一人でも減らしたいと考えています。

✨ こんな方も受給できる可能性があります

  • 「自分の症状は軽い」と思っている方 → 日常生活の困難さが認められれば可能性あり
  • 初診から長期間経過している方 → 様々な方法で初診日を証明できる可能性あり
  • 現在も働いている方 → 就労状況と症状の程度により可能性あり
  • 過去に不支給になった方 → 審査請求や再申請で認定される可能性あり
  • 保険料の納付に不安がある方 → 特例や免除期間で要件を満たしている可能性あり

まずは無料相談から始めましょう

「自分は障害年金を受給できるのか」「どうすれば申請できるのか」

その答えは、相談してみなければ分かりません

🌟 最初の一歩を踏み出しましょう

無料相談では、費用も時間もかかりません。
「相談したから必ず依頼しなければならない」ということもありません。

まずは、あなたの状況を教えてください。
受給の可能性があるか、どのような手続きが必要か、丁寧にお答えします。

📋 相談時にご用意いただくと良いもの

(なくても相談は可能です)

  • 年金手帳または基礎年金番号が分かるもの
  • 診察券(現在通院中の病院、初診の病院)
  • 障害者手帳(お持ちの場合)
  • お薬手帳
  • これまでの治療経過のメモ(覚えている範囲で)

※上記がなくても、相談は可能です。お気軽にご連絡ください。

📞 今すぐ無料相談にお申し込みください

統合失調症で障害年金の受給をお考えの方
申請でお困りの方は、
神戸の清水総合法務事務所にお気軽にご相談ください。

初回相談は無料です。

📞 お電話でのご相談予約

050-7124-5884

受付時間:平日9:00~18:00

✉️ メール・フォームでのご相談予約

mail@srkobe.com

お問い合わせフォームはこちら

24時間受付

🏢 清水総合法務事務所

〒654-0143
兵庫県神戸市須磨区菅の台6-8-3
社会保険労務士 清水 良訓

https://nenkin.srkobe.com/

💙 最後に

統合失調症と向き合いながら生活されているあなた、そしてご家族の皆様。日々の苦労や不安は、計り知れないものがあると思います。

しかし、一人で悩む必要はありません。障害年金という制度があり、それをサポートする専門家がいます。

私たち清水総合法務事務所は、「諦めない障害年金」の精神で、あなたが安心して暮らしていける未来を、一緒に築いていきます。

どうか諦めずに、まずは一歩を踏み出してください。

私たちが、全力でサポートいたします。

あなたからのご連絡を、心よりお待ちしております。

障害年金のご相談は兵庫障害年金安心サポートセンターへ
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