前立腺がんの治療を受けている中で、排尿障害に悩まされている方は少なくありません。頻尿や夜間頻尿、排尿困難、尿失禁といった症状は、日常生活に大きな影響を与えます。仕事中も頻繁にトイレに行かなければならず、通勤電車の中でも不安を感じる。夜中に何度も目が覚めて十分な睡眠が取れない。このような状況が続くと、治療と仕事の両立が難しくなり、経済的な不安も増していきます。
実は、前立腺がんの治療による排尿障害は、障害年金の対象になる可能性があることをご存じでしょうか。「手術で尿路変更術を受けていないから無理だろう」「まだ働いているから対象外だろう」と諦めてしまう方も多いのですが、それは誤解です。尿路変更術を受けていない場合でも、放射線治療やホルモン療法による排尿障害、治療の副作用による全身状態の悪化など、総合的に判断されて障害年金が認定されるケースがあります。
この記事では、前立腺がんによる排尿障害で障害年金を受給するための認定基準、2級・3級の判定ポイント、受給額、申請手続きの流れまで、神戸で障害年金申請を専門とする社会保険労務士が詳しく解説します。「諦めない障害年金」をコンセプトに、兵庫県内で多くの方の申請をサポートしてきた実績をもとに、分かりやすくお伝えしていきます。
治療中でも障害年金は申請できます。まずはご自身のケースが対象になるかどうか、この記事で確認してみてください。そして少しでも疑問や不安がありましたら、お気軽にご相談ください。神戸市須磨区の当事務所は、兵庫県全域の方々の障害年金申請をサポートしています。
前立腺がんの排尿障害と障害年金の基本知識
前立腺がんの治療を受けた後、多くの方が排尿に関する何らかの問題を抱えます。ここでは、前立腺がんによる排尿障害の実態と、障害年金制度の基本的な仕組みについて説明します。
前立腺がんによる排尿障害とは
前立腺がんそのものや、その治療によって引き起こされる排尿障害には、さまざまなパターンがあります。前立腺は膀胱のすぐ下で尿道を取り囲むように位置しているため、がんの進行や治療の影響で排尿機能に支障が出やすいのです。
手術療法では、前立腺全摘除術を行った場合、術後に尿失禁が起こることがあります。手術直後は多くの方が尿失禁を経験しますが、通常は数ヶ月で改善していきます。しかし、中には重度の尿失禁が長期間続き、尿パッドの常時使用が必要になる方もいらっしゃいます。また、尿道狭窄による排尿困難が生じるケースもあります。
放射線治療では、治療後数ヶ月から1年程度の間に、頻尿や排尿困難、夜間頻尿などの症状が現れることがあります。外照射療法では排便に関する副作用が多いのに対し、組織内照射療法(小線源治療)では排尿に関する副作用が多いという特徴があります。治療後3ヶ月くらいまでは徐々に症状が進行し、その後1年程度かけて軽減していくことが一般的ですが、症状が残存する方もいらっしゃいます。
ホルモン療法は、前立腺がんの成長を抑えるために男性ホルモンの作用を抑制する治療法です。この治療自体が直接的に排尿障害を引き起こすことは少ないのですが、長期間の治療による全身倦怠感や筋力低下などの副作用が、間接的に日常生活動作に影響を与えることがあります。
進行した前立腺がんで尿路変更術を受けた場合は、尿管を腹部に誘導してストーマ(人工膀胱)を造設することになります。この場合、排尿バッグの装着や交換が必要となり、日常生活に一定の制限が生じます。
こうした排尿障害は、日常生活や仕事に大きな影響を与えます。頻尿のため会議中や通勤中に何度もトイレに行く必要があったり、夜間頻尿で睡眠が妨げられて日中の倦怠感が強くなったり。尿失禁があると外出時の不安から活動範囲が狭くなってしまうこともあります。こうした状態が障害年金の対象になる可能性があるのです。
障害年金の基本的な仕組み
障害年金とは、病気やケガによって生活や仕事に制限を受けるようになった場合に、現役世代でも受け取ることができる公的年金制度です。多くの方は「年金」というと65歳以上の方が受け取る老齢年金をイメージされますが、障害年金は年齢に関係なく、一定の要件を満たせば受給できます。
障害年金には、障害基礎年金と障害厚生年金の2種類があります。初診日にどの年金制度に加入していたかによって、受給できる年金の種類が決まります。自営業者や専業主婦(主夫)、学生など国民年金に加入していた方は障害基礎年金が対象となります。会社員や公務員など厚生年金に加入していた方は、障害基礎年金に加えて障害厚生年金も受給できます。
障害の程度によって、1級・2級・3級の等級があります。1級が最も重い障害状態、3級が比較的軽度の障害状態です。ただし、障害基礎年金には1級と2級しかなく、3級は障害厚生年金のみに設定されています。したがって、初診日に国民年金に加入していた方は、2級以上に該当しないと障害年金を受給できません。一方、初診日に厚生年金に加入していた会社員の方は、3級でも障害年金を受給できます。
前立腺がんが障害年金の対象になる根拠は、国民年金・厚生年金保険障害認定基準の「第16節 悪性新生物による障害」および「第18節 その他の疾患による障害」に明記されています。がんそのものによる障害だけでなく、治療の効果として起こる全身衰弱や機能の障害も評価の対象となることが、認定基準に定められているのです。
【図表1:障害年金の種類と対象者一覧表】
| 年金の種類 | 対象者 | 支給される等級 |
|---|---|---|
| 障害基礎年金 | 初診日に国民年金加入者 (自営業・学生等) |
1級・2級 |
| 障害厚生年金 | 初診日に厚生年金加入者 (会社員・公務員等) |
1級・2級・3級 |
※障害厚生年金の受給者は、障害基礎年金も併せて受給できます
前立腺がんで障害年金を受給できる3つの条件
障害年金を受給するためには、3つの要件をすべて満たす必要があります。前立腺がんの場合も例外ではありません。ここでは、それぞれの要件について詳しく説明します。
条件1|初診日要件
初診日とは、障害の原因となった病気について、初めて医師の診療を受けた日のことです。前立腺がんの場合、PSA検査で異常が見つかって最初に医療機関を受診した日、または前立腺肥大症などで受診していた際に前立腺がんの疑いが出て検査を開始した日が、初診日となります。
初診日の重要性は、2つの点にあります。第一に、初診日にどの年金制度に加入していたかによって、受給できる障害年金の種類が決まります。会社員として厚生年金に加入していた時期に初診日があれば、その後退職して国民年金に切り替わっていたとしても、障害厚生年金を受給できます。第二に、初診日の前日時点で保険料の納付要件を満たしているかどうかが判定されます。
初診日の証明には、受診状況等証明書という書類を使用します。初診の医療機関にカルテが残っていれば、この証明書を発行してもらえます。しかし、前立腺がんは進行が比較的ゆっくりで、診断から数年経過してから障害年金を申請するケースも多いため、初診の医療機関のカルテが既に破棄されていたり、クリニックが閉院していたりすることもあります。
神戸市や兵庫県内の医療機関でも、小規模なクリニックでは5年程度でカルテを破棄することがあります。そのような場合でも、診察券や領収書、紹介状、健康診断の結果など、さまざまな資料を組み合わせて初診日を証明する方法があります。閉院した医療機関であっても、後継の医療機関や同じカルテ保管業者を利用している他の医療機関から、受診状況等証明書に代わる証明を取得できることもあります。
兵庫県内であれば、神戸市内の各年金事務所(神戸西年金事務所、神戸東年金事務所)や、明石年金事務所、西宮年金事務所などで、初診日の確認方法について相談することができます。ただし、年金事務所の窓口では詳しい証明方法まで教えてもらえないこともありますので、専門家のサポートを受けることをお勧めします。
条件2|保険料納付要件
障害年金を受給するためには、初診日の前日時点で、一定期間以上の保険料を納付している必要があります。具体的には、次のいずれかの要件を満たす必要があります。
第一の要件は、初診日の前日において、初診日の属する月の前々月までの被保険者期間のうち、3分の2以上の期間について保険料が納付または免除されていることです。例えば、30年間年金制度に加入していた場合、そのうち20年以上は保険料を納付または免除されている必要があります。
第二の要件は、初診日の前日において、初診日の属する月の前々月までの直近1年間に保険料の未納期間がないことです。これは、初診日に65歳未満である場合の特例です。直近1年間さえきちんと納付していれば、それ以前に多少の未納期間があっても問題ありません。
会社員として厚生年金に加入している期間は、給与から自動的に保険料が控除されていますので、通常は納付要件を満たしています。しかし、退職して国民年金に切り替わった際に、経済的な理由で保険料を滞納してしまった期間がある場合は注意が必要です。
保険料の納付状況は、年金事務所で「被保険者記録照会回答票」を取得すれば確認できます。神戸市須磨区にお住まいの方であれば、神戸西年金事務所(神戸市長田区)が管轄となります。明石市であれば明石年金事務所、西宮市であれば西宮年金事務所で確認が可能です。
もし納付要件を満たしていない可能性がある場合でも、すぐに諦める必要はありません。学生納付特例制度や納付猶予制度を利用していた期間は、納付済み期間として扱われます。また、20歳前に初診日がある場合は、保険料納付要件は問われません。個別のケースについては、専門家に相談することをお勧めします。
条件3|障害状態要件
障害認定日(原則として初診日から1年6ヶ月を経過した日)、または現在において、法令で定められた障害の状態にあることが必要です。前立腺がんの場合、この障害の状態をどう評価するかが、最も重要なポイントになります。
障害認定日は、通常は初診日から1年6ヶ月経過した日です。しかし、一定の場合には、1年6ヶ月を待たずに障害認定日となる特例があります。前立腺がんに関連する特例としては、人工肛門を造設した場合や尿路変更術を施した場合、完全排尿障害状態になった場合などが該当します。これらの場合、手術を行った日から6ヶ月を経過した日が障害認定日となります。
前立腺がんにおける障害状態の評価は、複数の観点から行われます。第一に、尿路変更術や新膀胱の造設といった手術を受けた場合は、障害認定基準に明確な規定があります。第二に、手術を受けていない場合でも、がんの進行状況や治療の副作用による全身状態の悪化が、一般状態区分表という基準で評価されます。第三に、排尿障害の程度や日常生活への影響も考慮されます。
障害認定日に障害状態に該当していれば、「障害認定日請求」として申請します。この場合、障害認定日の翌月分から最大5年間遡って障害年金を受給できます。一方、障害認定日の時点では障害状態に該当していなかったが、その後悪化して現在は該当している場合は、「事後重症請求」として申請します。この場合、請求した月の翌月分から障害年金が支給されます。
【図表2:受給要件チェックリスト】
□ 初診日要件
- □ 初診日が証明できる(または証明方法の見通しがある)
- □ 初診日に国民年金または厚生年金に加入していた
□ 保険料納付要件
- □ 被保険者期間の3分の2以上、保険料を納付または免除されている
- または
- □ 初診日の前々月までの直近1年間に未納期間がない
□ 障害状態要件
- □ 障害認定日(初診日から1年6ヶ月後)に障害状態に該当する
- または
- □ 現在、障害状態に該当する
前立腺がんの障害年金認定基準|2級・3級の判定ポイント
前立腺がんで障害年金がどのように認定されるのか、具体的な基準を見ていきましょう。尿路変更術などの手術を受けた場合と、手術を受けずに治療の副作用で障害が残った場合とでは、評価の方法が異なります。
尿路変更術・人工膀胱による認定
尿路変更術とは、前立腺がんや膀胱がんなどで膀胱を摘出した際に、尿路を再建する手術のことです。腹部にストーマ(人工膀胱)を造設して体外に尿を排出する方法や、腸管を利用して新しい尿の貯留場所を体内に作る方法などがあります。
障害認定基準では、尿路変更術を施した場合は障害厚生年金3級に該当するとされています。ただし、単独の尿路変更術であれば3級ですが、他の障害と組み合わさることで、より上位の等級に認定される可能性があります。
具体的には、次のような場合に2級と認定されます。第一に、人工肛門を造設し、かつ新膀胱を造設した場合、または尿路変更術を施した場合です。つまり、消化器系と泌尿器系の両方に障害がある状態です。第二に、人工肛門を造設し、かつ完全排尿障害の状態にある場合です。完全排尿障害とは、カテーテル留置または自己導尿を常時行う必要がある状態を指します。
前立腺がんの場合、膀胱への浸潤が進行して膀胱全摘出が必要になったケースなどで、尿路変更術が行われることがあります。このような手術を受けた場合、障害認定日は手術を行った日から6ヶ月を経過した日となります。これは、手術後の経過や体の状態が安定する期間を考慮したものです。ただし、初診日から1年6ヶ月を超える場合は、通常どおり初診日から1年6ヶ月経過した日が障害認定日となります。
新膀胱を造設した場合も、基本的には3級に該当します。新膀胱とは、小腸などを利用して体内に尿をためる袋を新しく作り、自然排尿を可能にするものです。人工膀胱(ストーマ)と異なり、体外に排尿バッグを装着する必要はありませんが、自己導尿が必要になることもあり、日常生活には一定の制限があります。
がんそのものによる全身衰弱の評価
尿路変更術などの手術を受けていない場合でも、がんの進行や治療の影響による全身状態の悪化が認められれば、障害年金の対象となります。この場合の評価基準となるのが「一般状態区分表」です。
一般状態区分表は、がんをはじめとする悪性新生物や、その他の疾患による全身状態を、ア・イ・ウ・エ・オの5段階で評価するものです。「ア」が最も軽い状態で、無症状で社会活動ができ、制限を受けることなく発病前と同等の生活ができる状態です。反対に「オ」が最も重い状態で、身の回りのことも介助が必要で、日中もベッド周辺で過ごし、活動の範囲がベッド周辺に限られる状態です。
障害等級との対応関係は、おおむね次のとおりです。1級は「オ」に該当する状態です。常に他人の介助が必要で、生活の範囲がベッド周辺に限られています。2級は「エ」または「ウ」に該当する状態です。「エ」は身の回りのことはある程度できるが、しばしば介助が必要で、日中の50%以上は就床しており、自力では外出が困難な状態です。「ウ」は軽労働はできないが、日中の50%以上は起居している状態です。3級は「ウ」または「イ」に該当する状態です。「イ」は軽度の症状があり、軽労働に制限される状態です。
前立腺がんの治療を受けている方の中には、ホルモン療法や抗がん剤治療の副作用で、強い倦怠感や体力の低下を感じている方が少なくありません。仕事を続けているものの、通勤だけで疲れ果ててしまい、帰宅後は横になることしかできない。休日もほとんど外出できず、家で休んでいる。このような状態が「ウ」に該当する可能性があります。
一般状態区分は、診断書を記載する医師が判断します。しかし、医師は診察室での患者さんの様子しか見ることができません。自宅での生活状況や、仕事でどのような困難を抱えているかは、患者さん自身が医師に伝える必要があります。障害年金の診断書を依頼する際には、日常生活の具体的な状況を医師に詳しく説明することが重要です。
治療副作用による障害の評価
前立腺がんの治療には、手術療法、放射線療法、ホルモン療法、化学療法などがあり、それぞれに特有の副作用があります。これらの治療の副作用による障害も、障害年金の評価対象となることを理解しておく必要があります。
放射線治療による排尿障害は、前立腺がんの治療副作用として比較的多く見られます。外照射療法や組織内照射療法(小線源治療)を受けた後、数ヶ月から1年程度の期間に、頻尿、夜間頻尿、排尿困難、排尿時痛などの症状が現れることがあります。これらの症状は通常、時間とともに軽減していきますが、中には症状が持続したり、慢性化したりするケースもあります。
夜間に5回以上トイレに起きる、日中も1〜2時間おきにトイレに行く必要があるといった状態が続くと、睡眠不足による倦怠感が生じ、日常生活や仕事に大きな支障が出ます。このような排尿障害の程度と、それによる生活への影響が、障害年金の評価において重要なポイントとなります。
ホルモン療法は、前立腺がんの治療において広く用いられる方法です。男性ホルモンの働きを抑えることでがんの進行を遅らせますが、長期間の治療によって、倦怠感、筋力低下、骨密度の低下、認知機能の変化などの副作用が現れることがあります。これらの副作用が重度で、日常生活動作に著しい制限がある場合、一般状態区分表による評価の対象となります。
化学療法(抗がん剤治療)は、ホルモン療法が効かなくなった進行前立腺がんに対して行われます。抗がん剤の副作用として、吐き気、倦怠感、末梢神経障害、貧血、免疫力の低下などが起こることがあります。これらの副作用が複合的に作用して、全身状態が大きく低下している場合、障害年金の対象となる可能性があります。
手術療法である前立腺全摘除術の後遺症として、重度の尿失禁が残存するケースがあります。術後3ヶ月程度で改善することが多いのですが、1年以上経過しても尿パッドが常時必要で、外出時に不安がある、夜間も尿失禁で何度も着替えが必要といった状態が続く場合、これも障害として評価されます。
治療副作用による障害を障害年金で評価してもらうためには、診断書に治療の経過と副作用の状況を詳細に記載してもらうことが重要です。また、病歴・就労状況等申立書という書類に、ご自身で治療の副作用がどのように日常生活に影響しているかを具体的に記載することも有効です。
総合的な判断基準
前立腺がんによる障害の認定は、単一の基準だけで判断されるわけではありません。診断書に記載された一般状態区分、組織診断の結果、腫瘍マーカー(PSA値)の推移、画像診断の所見、転移の有無、病状の経過、治療効果、予後などを総合的に考慮して判定されます。
日常生活動作の制限状況も、重要な評価要素です。例えば、排尿障害のために外出が困難になっている、頻繁にトイレに行く必要があるため会議や打ち合わせに集中できない、夜間頻尿で睡眠が妨げられて日中の倦怠感が強い、といった具体的な生活への影響が考慮されます。
就労状況も判断材料の一つです。障害年金は、働いていると受給できないという誤解がありますが、それは間違いです。働きながらでも、職場から配慮を受けている(短時間勤務、軽作業への配置転換、頻繁な休憩の許可など)場合や、フルタイムでの就労が困難な場合は、その状況が障害の程度を示す証拠となります。
複数の障害がある場合の併合認定も、前立腺がんでは重要なポイントです。例えば、前立腺がんの治療副作用で排尿障害があり、さらに治療のストレスや生活の変化からうつ状態になっているケースがあります。この場合、排尿障害とうつ状態の両方を評価して、総合的な障害等級が決定されることがあります。
神戸や兵庫県内の医療機関で前立腺がんの治療を受けている方は、主治医が障害年金の診断書作成に不慣れなことも少なくありません。医療機関によっては、障害年金の診断書依頼を断られることもあります。しかし、診断書は患者さんの権利として請求できるものです。当事務所では、医師への診断書依頼をサポートする書類(情報提供書)の作成や、診断書に記載していただきたい内容のアドバイスも行っています。
【図表3:一般状態区分表と等級対応】
| 区分 | 状態 | 対応等級 |
|---|---|---|
| ア | 無症状で社会活動ができ、制限を受けることなく発病前と同等の生活ができる | 対象外 |
| イ | 軽度の症状があり、軽労働に制限される | 3級程度 |
| ウ | 軽労働はできないが、日中の50%以上は起居している | 2〜3級 |
| エ | 身の回りのことはある程度できるが、しばしば介助が必要で、日中の50%以上は就床しており、自力では外出が困難 | 2級程度 |
| オ | 身の回りのことも介助が必要で、日中もベッド周辺で過ごし、活動範囲がベッド周辺に限られる | 1級程度 |
※あくまで目安であり、他の要素も総合的に判断されます
【図表4:前立腺がん治療と障害年金申請のタイムライン】
前立腺がん発見・治療開始
↓
初診日(PSA異常で最初に受診した日)
↓
【手術なしの場合】
初診日から1年6ヶ月 → 障害認定日
↓
障害認定日以降に申請可能
【尿路変更術等の手術ありの場合】
手術日 → 6ヶ月経過 → 障害認定日(特例)
↓
障害認定日以降に申請可能
(ただし初診日から1年6ヶ月未満の場合)
【図表5:前立腺がん障害年金認定基準早見表】
| 障害の状態 | 認定等級 | 備考 |
|---|---|---|
| 尿路変更術を施した | 3級 | 厚生年金のみ |
| 人工肛門+尿路変更術 | 2級 | 併合認定 |
| 人工肛門+完全排尿障害 | 2級 | カテーテル等 |
| 一般状態区分「オ」 | 1級相当 | 総合判断 |
| 一般状態区分「エ」 | 2級相当 | 総合判断 |
| 一般状態区分「ウ」 | 2〜3級 | 総合判断 |
| 一般状態区分「イ」 | 3級相当 | 総合判断 |
前立腺がんの障害年金|受給額はいくら?
障害年金を受給できることが分かっても、実際にいくらもらえるのかは大きな関心事です。ここでは、障害基礎年金と障害厚生年金の受給額について、具体的に説明します。
障害基礎年金の受給額
障害基礎年金の受給額は、等級によって定額が決まっています。令和6年度(2024年度)の年額は、次のとおりです。
1級の場合、年額1,020,000円(月額約85,000円)となります。2級の場合、年額816,000円(月額68,000円)となります。これは基本額で、18歳到達年度の末日までの子(障害のある子は20歳未満)がいる場合には、子の加算が付きます。
子の加算額は、第1子・第2子が各234,800円、第3子以降が各78,300円です。例えば、2級で18歳未満の子が2人いる場合、基本額816,000円に子の加算469,600円(234,800円×2人)が加わり、年額1,285,600円(月額約107,000円)となります。
前立腺がんの場合、初診日に厚生年金に加入している会社員の方が多いため、障害基礎年金のみの受給となるケースは少ないかもしれません。しかし、自営業の方や、退職後に国民年金に加入していた時期に初診日がある場合は、障害基礎年金が対象となります。
障害厚生年金の受給額
障害厚生年金の受給額は、報酬比例の年金額をもとに計算されます。これは、会社員時代の給与(標準報酬月額)と加入期間に応じて決まるため、人によって金額が大きく異なります。
1級の場合、報酬比例の年金額×1.25倍に、配偶者の加給年金額(234,800円)が加算されます。2級の場合、報酬比例の年金額に、配偶者の加給年金額が加算されます。3級の場合、報酬比例の年金額のみで、最低保証額は612,000円です。
障害厚生年金の1級・2級を受給する場合、障害基礎年金も併せて受給できます。したがって、例えば2級の場合、障害基礎年金816,000円に、障害厚生年金(報酬比例部分+配偶者加給)が上乗せされることになります。
報酬比例部分の計算は複雑ですが、おおまかな目安として、平均的な給与で30年程度厚生年金に加入していた場合、年額60万円〜100万円程度になることが多いです。したがって、2級で配偶者がいる場合、障害基礎年金816,000円+障害厚生年金(報酬比例部分)600,000円〜1,000,000円+配偶者加給234,800円で、合計年額165万円〜205万円程度となります。
3級は障害厚生年金のみの支給で、障害基礎年金は支給されません。報酬比例部分のみとなりますが、最低保証額が612,000円(月額51,000円)と定められているため、加入期間が短い場合でもこの金額は保証されます。
受給額のシミュレーション例
具体的な例で見てみましょう。
【ケース1:50代前半の会社員、厚生年金加入30年、平均月収40万円、配偶者あり、子なし、障害厚生年金2級の場合】
- 障害基礎年金2級:816,000円
- 障害厚生年金2級(報酬比例部分):約800,000円(試算)
- 配偶者加給年金:234,800円
- 合計:約1,850,000円(月額約154,000円)
さらに、障害認定日で認定された場合、最大5年間遡って受給できます。この場合、1年6ヶ月分が遡及支給されるとすると、約280万円が一時金として支給されることになります。
【ケース2:50代後半の会社員、厚生年金加入35年、平均月収45万円、配偶者なし、子なし、障害厚生年金3級の場合】
- 障害厚生年金3級(報酬比例部分):約900,000円(試算)
- 合計:900,000円(月額75,000円)
3級の場合は金額は少なくなりますが、それでも治療費の負担や、就労制限がある中での生活費の補助として、大きな支えになります。
神戸市や兵庫県内で前立腺がんの治療を受けている方の中には、住宅ローンや教育費の負担を抱えながら、治療と仕事の両立に苦労している方も多いと思います。障害年金を受給できれば、経済的な不安が軽減され、治療に専念できる環境を作ることができます。
【図表6:障害年金受給額早見表(令和6年度)】
| 等級・種類 | 基本額 | 加算 |
|---|---|---|
| 障害基礎年金1級 | 1,020,000円 | 子の加算あり |
| 障害基礎年金2級 | 816,000円 | 子の加算あり |
| 障害厚生年金1級 | 報酬比例×1.25 +基礎年金1級 |
配偶者加給234,800円 |
| 障害厚生年金2級 | 報酬比例 +基礎年金2級 |
配偶者加給234,800円 |
| 障害厚生年金3級 | 報酬比例 (基礎年金なし) |
最低保証612,000円 |
※報酬比例部分は、加入期間と平均給与によって個人差があります
前立腺がんで障害年金申請をする際の重要ポイント
前立腺がんで障害年金を申請する際には、いくつかの重要なポイントがあります。診断書の作成、申立書の書き方、就労との関係、申請のタイミングなど、知っておくべき事項を説明します。
診断書作成のポイント
障害年金の診断書は、障害の種類ごとに8種類の様式があります。前立腺がんの場合、基本的には「血液・造血器・その他の障害用」の診断書(様式第120号の1)を使用します。がん専用の診断書ではないため、医師が記載に戸惑うこともあります。
この診断書には、一般状態区分を記載する欄があります。前述のとおり、ア・イ・ウ・エ・オの5段階で現在の状態を評価するものです。医師は診察室での様子をもとに判断しますが、自宅での生活状況や仕事での困難さは、患者さん自身が伝えなければ分かりません。
診断書を依頼する際には、日常生活の具体的な状況を医師に説明することが重要です。例えば、「夜中に5回以上トイレに起きるため睡眠不足で、日中も強い倦怠感がある」「仕事中も1時間おきにトイレに行く必要があり、会議に集中できない」「外出時に尿失禁の不安があるため、行動範囲が限られている」といった具体的な情報を伝えます。
診断書には、現在の症状や検査所見だけでなく、治療の経過や今後の予後についても記載されます。前立腺がんの場合、PSA値の推移、画像診断の所見、組織診断の結果(グリソンスコアなど)、転移の有無、治療内容(手術、放射線、ホルモン療法など)と治療効果が記載されます。
尿路変更術や前立腺全摘除術などの手術を受けている場合、その手術日と術式についても詳しく記載してもらう必要があります。排尿障害がある場合は、その具体的な症状(頻尿の回数、夜間頻尿の回数、尿失禁の程度、カテーテル使用の有無など)を明記してもらいます。
神戸市内や兵庫県内の医療機関の中には、障害年金の診断書作成に慣れている医療機関もあれば、不慣れな医療機関もあります。主治医が障害年金の診断書作成を断る場合もありますが、それは医師の義務ではないため拒否することもできるのです。しかし、多くの場合、丁寧に依頼すれば協力してくださいます。当事務所では、医師に提供する情報提供書の作成や、診断書記載のポイントをまとめた資料の提供も行っています。
病歴・就労状況等申立書の書き方
病歴・就労状況等申立書は、発症から現在までの経過を、患者さん自身が記載する重要な書類です。診断書が医学的な観点からの評価であるのに対し、申立書は日常生活の視点からの説明となります。
申立書には、発病から初診までの経過、初診から現在までの受診状況、入院・通院歴、治療内容と治療の効果、日常生活の状況、就労の状況などを記載します。前立腺がんの場合、PSA異常の発見から精密検査、診断、治療選択、治療開始、治療の経過と副作用、現在の状態という流れを、時系列で説明します。
日常生活への影響については、できるだけ具体的に記載することが重要です。例えば、「頻尿がある」と書くだけでなく、「日中は1〜2時間おきにトイレに行く必要があり、仕事中も頻繁に席を外している。夜間も4〜5回起きるため睡眠不足で、日中の倦怠感が強い」と具体的に書きます。
治療の副作用についても詳しく記載します。放射線治療後に排尿障害が悪化した時期、ホルモン療法による倦怠感が強くなった時期など、治療と症状の関係を明確に説明します。
就労状況については、働いている場合はその状況を正直に書きます。フルタイムで働いている場合でも、職場からどのような配慮を受けているか(短時間勤務、軽作業への配置転換、頻繁な休憩の許可、在宅勤務の許可など)を記載します。休職中の場合は、休職に至った経緯と現在の状況を説明します。
申立書の作成は、多くの方にとって難しい作業です。何をどこまで書けばよいのか、自分の状態をどう表現すればよいのか、悩まれることも多いと思います。当事務所では、申立書の作成代行も行っており、ご本人からのヒアリングをもとに、認定に有利な内容で申立書を作成しています。
働きながら受給できるか
「働いていると障害年金はもらえない」という誤解は非常に多いのですが、これは間違いです。障害年金は、障害の程度によって判定されるものであり、就労の有無だけで決まるわけではありません。
確かに、フルタイムで一般的な業務を問題なくこなしている場合は、障害の程度が軽いと判断される可能性があります。しかし、短時間勤務である、軽作業に配置転換してもらっている、頻繁に休憩を取らせてもらっている、在宅勤務を許可されている、といった職場の配慮を受けている場合は、その配慮の内容自体が障害の程度を示す証拠となります。
前立腺がんの治療を受けている方の中には、排尿障害のために会議中に何度も席を外す必要があり、同僚に迷惑をかけていると感じている方もいらっしゃいます。あるいは、倦怠感が強いため午前中だけの勤務にしてもらっている方もいます。こうした状況は、診断書や申立書に正直に記載することで、適切に評価されます。
休職中の場合は、より障害の程度が重いと判断されやすくなります。傷病手当金を受給している期間に障害年金を申請し、認定されれば、経済的な安定につながります。
3級の認定基準は「労働が制限を受けるか、労働に制限を加えることを必要とする程度」とされています。つまり、全く働けない状態でなくても、仕事に何らかの制限がある状態であれば、3級に該当する可能性があるのです。
申請のベストタイミング
障害年金の申請には、障害認定日請求と事後重症請求の2つの方法があります。どちらの方法で申請するかによって、受給開始時期や遡及の可能性が変わってきます。
障害認定日請求は、障害認定日(初診日から1年6ヶ月経過した日、または手術日から6ヶ月経過した日)の時点で障害状態に該当していた場合に行う請求方法です。この方法で認定されれば、障害認定日の翌月分から最大5年間遡って障害年金を受給できます。例えば、障害認定日から2年経過してから申請した場合、2年分が一時金として支給されます。
事後重症請求は、障害認定日の時点では障害状態に該当していなかったが、その後症状が悪化して現在は該当している場合に行う請求方法です。この場合、請求した月の翌月分から障害年金が支給されます。遡及はありません。
前立腺がんの場合、治療の開始当初は比較的症状が軽く、1年6ヶ月経過した時点ではまだ障害状態に該当しないこともあります。しかし、その後治療が長期化し、副作用が蓄積して、2〜3年後に障害状態に該当するようになることもあります。このような場合、障害認定日の時点の診断書と現在の診断書の両方を取得して、どちらで認定される可能性が高いかを検討する必要があります。
治療中でも申請は可能です。「治療が終わってから申請しよう」と待っている間に、受給できるはずの期間を逃してしまうこともあります。特に、障害認定日から5年以上経過してしまうと、遡及できる期間が制限されてしまいます。気になる症状がある場合は、早めに専門家に相談することをお勧めします。
神戸市や兵庫県内にお住まいの方で、前立腺がんの治療中に障害年金を検討している場合、まずは無料相談をご利用ください。現在の状況をお聞きして、受給の可能性や申請のベストタイミングをアドバイスいたします。
神戸・兵庫県での障害年金申請サポート|清水総合法務事務所の強み
前立腺がんによる障害年金の申請は、医学的知識と年金制度の専門知識の両方が必要となる複雑な手続きです。ここでは、当事務所がどのようなサポートを提供しているかをご紹介します。
社会保険労務士による専門的サポート
清水総合法務事務所は、神戸市須磨区を拠点に、障害年金申請を専門とする社会保険労務士事務所です。「諦めない障害年金」をコンセプトに、複雑なケースや他で断られたケースにも積極的に取り組んでいます。
社会保険労務士(社労士)は、年金制度の専門家として国家資格を持つ職業です。障害年金の認定基準や申請手続きに精通しており、適切なアドバイスとサポートを提供できます。特に前立腺がんのような疾患では、医学的な情報を正しく理解し、それを年金制度の評価基準に照らして判断する必要があります。
当事務所では、これまで多くのがん患者さんの障害年金申請をサポートしてきました。前立腺がん以外にも、乳がん、大腸がん、肺がん、胃がん、膵臓がんなど、さまざまながんのケースに対応してきた実績があります。がんの障害年金は認定基準があいまいで、審査が難しいと言われていますが、適切な準備と申請によって、多くの方が受給に至っています。
複雑なケースへの対応力も、当事務所の強みです。例えば、初診日が古くて証明が困難なケース、一度不支給決定を受けたケース、複数の障害を抱えているケース、診断書を書いてもらえる医療機関が見つからないケースなど、困難な状況でも諦めずに解決策を探します。
神戸・兵庫県の地域密着型サービス
当事務所は神戸市須磨区に所在し、兵庫県内の方々へのサポートに力を入れています。神戸市内はもちろん、明石市、西宮市、姫路市、尼崎市、伊丹市、宝塚市、芦屋市、加古川市など、兵庫県全域に対応しています。
地域密着型のサポートの利点は、地域の医療機関や年金事務所の状況に詳しいことです。兵庫県内の主要な病院やクリニックがどこにあるか、障害年金の診断書作成に協力的な医療機関はどこか、各年金事務所の窓口対応の特徴など、地域特有の情報を活かしたサポートが可能です。
訪問相談も可能です。がんの治療中で体調が優れず、事務所まで来ることが難しい方、排尿障害があって外出に不安がある方など、ご自宅や入院先の病院への訪問も承ります(兵庫県内)。お電話やメールでのご相談も受け付けています。
サポート内容
当事務所が提供する障害年金申請サポートの内容は、次のとおりです。
まず、無料相談で受給可能性を診断します。現在の症状、治療の状況、初診日、保険料の納付状況などをお聞きして、障害年金を受給できる見込みがあるかを判断します。この段階では費用は一切かかりません。
受給の可能性があると判断した場合、申請手続きのサポートを開始します。初診日の証明が困難な場合は、証明方法を一緒に考え、必要な書類の取得をサポートします。閉院した医療機関のケースでも、後継医療機関や保健所、市役所などから情報を集めて、初診日を証明していきます。
医師への診断書依頼も、重要なサポートポイントです。医師に診断書を依頼する際に、どのような情報を伝えればよいか、どの点を重点的に記載してもらうべきかをアドバイスします。医師向けの情報提供書を作成し、障害年金の認定基準や診断書の記載ポイントを説明する資料も用意します。
病歴・就労状況等申立書の作成も、当事務所が代行します。ご本人からの詳しいヒアリングをもとに、発症から現在までの経過、日常生活への影響、就労状況などを、認定に有利な形で記載します。申立書は非常に重要な書類で、診断書だけでは伝わらない生活の実態を説明する役割があります。
年金事務所への申請も、すべて代行します。必要書類を揃えて、年金事務所に提出し、その後の審査状況の確認も行います。認定結果が出るまでには、通常3〜4ヶ月程度かかりますが、この間も当事務所が窓口となってサポートします。
万が一不支給決定となった場合でも、諦めません。不支給の理由を分析し、審査請求(不服申立て)を行うか、診断書を取り直して再申請を行うかを検討します。当事務所では、一度不支給になったケースでも、再申請で認定された実績が多数あります。
障害年金の申請には、専門的な知識と経験が必要です。ご自身で申請することも可能ですが、書類の不備や記載漏れによって、本来受給できるはずの方が不支給になってしまうこともあります。当事務所にご依頼いただくことで、適切な準備と申請により、受給の可能性を最大限に高めることができます。
前立腺がんの治療で排尿障害にお悩みの方、経済的な不安を抱えながら治療を続けている方は、ぜひ一度ご相談ください。神戸・兵庫県で「諦めない障害年金」を実践する当事務所が、全力でサポートいたします。
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神戸・兵庫県で障害年金申請をお考えの方は、清水総合法務事務所にご相談ください。
- ✓ 無料相談で受給可能性を診断
- ✓ 医師への診断書依頼をサポート
- ✓ 申立書作成から申請代行まで全面サポート
- ✓ 不支給案件の再挑戦にも対応
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社会保険労務士 清水良訓
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前立腺がんで障害年金を受給された事例紹介
実際に前立腺がんで障害年金を受給された方の事例をご紹介します。これらは当事務所でサポートした架空の事例で、個人情報保護のため内容を一部変更しています。
※個人情報保護のため、以下の事例は内容を一部変更しています。
【事例1】放射線治療後の排尿障害で障害厚生年金3級を受給
背景
神戸市在住の52歳男性、会社員として厚生年金に加入していました。健康診断でPSA値の上昇を指摘され、泌尿器科を受診したところ、前立腺がん(ステージ2)と診断されました。年齢や体力、仕事を続けたいという希望から、前立腺全摘除術ではなく放射線治療を選択されました。
組織内照射療法(小線源治療)を受けましたが、治療後3ヶ月頃から頻尿と夜間頻尿が徐々に悪化していきました。日中は1〜2時間おきにトイレに行く必要があり、仕事中も頻繁に席を外すため、会議や打ち合わせに集中できない状況でした。夜間も4〜5回起きるため睡眠不足となり、日中の倦怠感が強くなりました。
通勤電車の中でもトイレに行きたくなることがあり、途中駅で降りることもしばしばでした。外出時の不安から、休日もほとんど自宅で過ごすようになり、以前は好きだったゴルフにも行けなくなりました。会社には状況を説明し、短時間勤務への変更を申し出ましたが、家族の生活費や住宅ローンのこともあり、できれば休職はしたくないと考えていました。
困難だった点
このケースで最も困難だったのは、ご本人が「手術を受けていないから障害年金の対象外だろう」と思い込んでいたことです。尿路変更術を受けていないため、自分は該当しないと考え、1年以上我慢していました。
また、主治医が障害年金の診断書作成に不慣れでした。最初に診断書を依頼した際、「まだ働いているなら該当しないのでは」と言われ、一度は断られそうになりました。主治医は前立腺がんの治療には非常に熱心で優秀な医師でしたが、障害年金制度についての知識は限られていたのです。
排尿障害の程度をどのように伝えればよいかも、ご本人は悩んでいました。診察室では医師に「頻尿があります」と伝えるだけで、具体的にどれくらいの頻度か、日常生活にどれほど支障があるかまでは詳しく説明できていませんでした。
サポート内容
当事務所では、まず無料相談でお話を詳しく伺いました。手術を受けていなくても、治療の副作用による排尿障害が評価の対象になることを説明し、障害年金を受給できる可能性があることをお伝えしました。
主治医への診断書依頼については、当事務所から医師向けの情報提供書を作成しました。この書類には、障害年金の認定基準、がんの治療副作用も評価対象であること、一般状態区分の判定方法、診断書に記載していただきたい具体的な項目などをまとめました。ご本人がこの情報提供書を持参して主治医に説明したところ、医師も理解を示してくださり、協力していただけることになりました。
診断書を依頼する際に、日常生活の具体的な状況を医師に伝えるよう、事前にご本人と打ち合わせをしました。「日中の排尿回数は10回以上、夜間は4〜5回」「仕事中も1〜2時間おきにトイレに行く必要がある」「睡眠不足による倦怠感が強い」「通勤電車で途中下車することもある」といった具体的な情報を、メモにして医師に見せていただきました。
病歴・就労状況等申立書は、当事務所が作成を代行しました。PSA異常の発見から精密検査、診断、治療選択、放射線治療の実施、治療後の排尿障害の出現と悪化の経過を、時系列で詳しく記載しました。日常生活への影響として、仕事での困難、睡眠不足と倦怠感、外出時の不安、生活の質の低下などを具体的に説明しました。
障害認定日(初診日から1年6ヶ月後)での請求を行いました。この時点で既に排尿障害が出現していたため、障害認定日時点の診断書を取得しました。ただし、当時の状況を正確に診断書に反映するため、当時の症状や生活状況をご本人から詳しくヒアリングし、それを医師に伝えていただきました。
結果
申請から約3ヶ月半後、障害厚生年金3級の認定通知が届きました。年額約65万円(月額約54,000円)の受給が決定しました。また、障害認定日から申請日までの約1年分が遡及支給され、約65万円が一時金として支給されました。
ご本人は、経済的な不安が大きく軽減されたことで、心に余裕ができたとおっしゃっていました。障害年金があることで、無理をして長時間働く必要がなくなり、体調に合わせて短時間勤務を選択できるようになりました。治療にも前向きに取り組めるようになったそうです。
ご本人の声
「手術をしていないから無理だと思って、1年以上諦めていました。清水先生に相談して、治療の副作用も対象になると知り、申請してみることにしました。主治医への説明も、先生が作ってくださった資料のおかげでスムーズに進みました。本当に諦めなくて良かったです。毎月5万円以上の収入があることで、生活の不安が減り、治療に集中できるようになりました」
【事例2】前立腺全摘術後の尿失禁で障害厚生年金2級を受給
背景
兵庫県明石市在住の61歳男性、会社員として長年勤務し、定年を控えた時期でした。前立腺がん(ステージ3)と診断され、根治を目指して前立腺全摘除術を受けました。手術自体は成功しましたが、術後の尿失禁が想定以上に重度で、1年以上経過しても改善が見られませんでした。
尿パッドを常時使用する必要があり、1日に5〜6枚交換していました。少し体を動かすだけで尿が漏れてしまい、咳やくしゃみをした際にも尿失禁が起こりました。夜間も尿失禁で目が覚め、シーツや衣類を何度も交換する必要がありました。
骨盤底筋体操などのリハビリを続けていましたが、効果は限定的でした。主治医からは「もう少し時間をかければ改善する可能性がある」と言われていましたが、既に1年半が経過しており、ご本人も妻も精神的に疲弊していました。
外出時の不安が強く、以前は活発に外出していましたが、今はほとんど引きこもりがちになっていました。友人との食事の誘いも断るようになり、社会的な交流が激減しました。妻の介助を受けながらの生活で、妻の負担も大きくなっていました。
困難だった点
このケースで最も困難だったのは、初診日の証明でした。最初にPSA異常を指摘されて受診したのは、自宅近くの小さなクリニックでした。しかし、そのクリニックは既に閉院しており、カルテも残っていませんでした。紹介された総合病院が初診だと主張することもできましたが、厳密には最初のクリニックが初診日です。初診日がいつかによって、加入していた年金制度が変わる可能性もあったため、正確な初診日を証明する必要がありました。
また、障害認定日の特例についての誤解もありました。ご本人は「手術を受けたらすぐに申請できる」と思っていましたが、前立腺全摘除術は障害認定日の特例には該当しません。人工肛門や尿路変更術を伴う場合は特例がありますが、単独の前立腺全摘除術の場合は、通常どおり初診日から1年6ヶ月経過を待つ必要があります。このため、「もう申請できるはずなのに」と焦っていました。
日常生活動作の制限を客観的に説明することも難しい点でした。尿失禁という症状は、他人には見えにくく、ご本人も恥ずかしさから詳しく説明することをためらっていました。
サポート内容
初診日の証明については、閉院したクリニックの後継医療機関を調査しました。地域の医師会や保健所に問い合わせた結果、同じ地域で開業している別の医師が、閉院したクリニックのカルテを引き継いでいることが分かりました。その医師に連絡を取り、受診状況等証明書を発行していただくことができました。
障害認定日については、正確な情報をお伝えしました。手術日から6ヶ月ではなく、初診日から1年6ヶ月経過した日が障害認定日であることを説明し、適切な時期に申請を行うようスケジュールを立てました。幸い、ご相談いただいた時点で既に1年6ヶ月を経過していたため、すぐに申請手続きを開始できました。
診断書には、尿失禁の具体的な状況を詳細に記載していただく必要がありました。当事務所から医師に、「1日の尿パッド使用枚数」「尿失禁が起こる状況(動作時、咳嗽時、夜間など)」「日常生活動作への影響」「リハビリの実施状況と効果」などを具体的に記載していただくようお願いしました。
一般状態区分については、「エ」に該当する可能性があることを医師に説明しました。外出が困難で、日中も家で横になっていることが多く、身の回りのことに妻の介助が必要な状況は、「エ(身の回りのことはある程度できるが、しばしば介助が必要で、日中の50%以上は就床しており、自力では外出が困難)」に相当すると考えられました。
病歴・就労状況等申立書には、手術前の経過、手術の詳細、術後の尿失禁の経過、リハビリの状況、日常生活への具体的な影響を詳しく記載しました。特に、外出が困難になった経緯、妻の介助が必要な場面、精神的な苦痛なども含めて、生活の実態を説明しました。
配偶者からの第三者証明書も活用しました。妻に、日常生活でどのような介助をしているか、ご本人の状態がどのように変化したかを記載していただき、申請書類に添付しました。これは、ご本人だけでは伝えきれない生活の実態を補完する重要な資料となりました。
結果
申請から約4ヶ月後、障害厚生年金2級の認定通知が届きました。年額約175万円(障害基礎年金+障害厚生年金+配偶者加給年金の合計、月額約146,000円)の受給が決定しました。
さらに、障害認定日から申請日までの約1年6ヶ月分が遡及支給され、約260万円が一時金として支給されました。この遡及支給分は、ご夫婦にとって大きな経済的支援となりました。治療費や生活費の負担が軽減され、今後の生活への不安も和らぎました。
ご本人は、障害年金を受給できたことで、精神的にも楽になったとおっしゃっていました。「自分は社会から認められていない」という孤立感があったそうですが、障害年金の認定によって、「自分の状態が客観的に認められた」と感じられるようになったそうです。
ご本人の声
「初診日の証明で諦めかけましたが、清水先生が閉院したクリニックのカルテを探してくださり、無事に証明できました。手術してすぐ申請できると思っていたので、1年6ヶ月待つ必要があると知ったときは落胆しましたが、先生が丁寧に説明してくださり、適切な時期に申請できました。2級に認定され、遡及分も含めて大きな金額を受給できたことで、生活の不安が大きく軽減されました。妻の負担も減らせるよう、リハビリも頑張ろうという気持ちになりました」
【事例3】尿路変更術後の申請で不支給→再申請で障害厚生年金3級を受給
背景
神戸市須磨区在住の58歳男性、会社員として勤務していました。前立腺がんが膀胱に浸潤しており、膀胱全摘出と尿路変更術を受けました。腹部にストーマ(人工膀胱)を造設し、排尿バッグを装着する生活となりました。
ストーマの管理や排尿バッグの交換には慣れてきましたが、仕事中にバッグがいっぱいになることへの不安がありました。また、ストーマ周辺の皮膚トラブルも時々起こり、痛みやかゆみに悩まされました。体力も低下しており、以前のようにフルタイムで働くことが困難になっていました。
経済的に困窮し始めたため、障害年金のことを知り、ご自身で申請を試みました。年金事務所で相談し、必要書類を揃えて提出しましたが、約4ヶ月後に不支給の決定通知が届きました。不支給の理由は明確には示されず、「総合的に判断した結果、障害等級に該当しない」とだけ記載されていました。
ご本人は大きなショックを受け、「尿路変更術を受けたのに認定されないなら、誰が認定されるのか」と憤りを感じました。しかし、一度不支給になったらもう無理だと思い、諦めかけていました。そんな時、知人の紹介で当事務所のことを知り、相談に来られました。
困難だった点
このケースの最大の困難は、既に不支給決定を受けているという事実でした。一度不支給になると、同じ内容で再申請しても結果は変わりません。何が問題だったのかを分析し、改善する必要がありました。
不支給決定通知と、当初提出した診断書のコピーを見せていただいたところ、いくつかの問題点が見つかりました。第一に、診断書の一般状態区分が「イ(軽度の症状があり、軽労働に制限される)」と記載されていました。尿路変更術を受けた場合は基本的に3級に該当するはずですが、一般状態区分が「イ」では軽すぎると判断された可能性がありました。
第二に、診断書の「日常生活の制限」や「就労状況」の欄が、ほとんど空欄に近い状態でした。医師は医学的な所見は詳しく書いてくださっていましたが、日常生活への影響については記載が不十分だったのです。
第三に、病歴・就労状況等申立書が非常に簡素でした。ご本人が自分で記載されたのですが、発症から治療までの経過が箇条書きで数行書かれているだけで、日常生活への影響や就労状況の詳細がほとんど記載されていませんでした。
サポート内容
当事務所では、まず不支給決定の詳細な分析を行いました。診断書の内容、申立書の内容、提出書類の不備などを確認し、何が問題だったのかを特定しました。
医師に改めて診断書の作成を依頼することにしましたが、今回は当事務所から医師向けの詳しい情報提供書を作成しました。この書類には、前回の診断書で不足していた点、尿路変更術を受けた場合の認定基準、一般状態区分の判定基準、日常生活の制限を具体的に記載する重要性などをまとめました。
ご本人にも、日常生活の具体的な状況を医師に詳しく伝えていただくようお願いしました。ストーマ管理の負担、排尿バッグ交換の頻度、皮膚トラブルの頻度、仕事への影響、外出時の不安、体力の低下など、できるだけ具体的に説明していただきました。
その結果、一般状態区分は「ウ(軽労働はできないが、日中の50%以上は起居している)」と記載されました。これは、尿路変更術を受けた状態で、さらに全身倦怠感や体力低下があることを適切に評価したものです。
病歴・就労状況等申立書は、当事務所が全面的に作成し直しました。発症から診断、手術、術後の経過、ストーマ生活への適応、現在の状態まで、時系列で詳しく説明しました。日常生活への影響として、ストーマ管理の負担、仕事での困難(排尿バッグの交換のための頻繁な休憩、体力低下による就労時間の制限)、外出時の不安、QOLの低下などを具体的に記載しました。
治療の経過についても、抗がん剤治療や放射線治療の副作用、体重減少、倦怠感の増強などを詳しく説明しました。がんの進行状況やPSA値の推移、画像診断の所見なども、診断書と申立書で整合性を持たせて記載しました。
再申請は、事後重症請求として行いました。不支給決定から約6ヶ月が経過しており、その間に体調も変化していたため、現在の状態で評価してもらう方が有利と判断しました。
結果
再申請から約3ヶ月後、障害厚生年金3級の認定通知が届きました。年額約65万円(月額約54,000円)の受給が決定しました。遡及はありませんでしたが、請求月の翌月分から支給が開始されました。
ご本人は、不支給から認定への逆転に、大きな喜びと安堵を感じていました。「諦めなくて本当に良かった」と何度もおっしゃっていました。経済的な不安が軽減され、治療にも前向きに取り組めるようになったそうです。
このケースは、当事務所の「諦めない障害年金」の理念を体現するものでした。一度不支給になっても、適切な準備と申請によって認定される可能性があることを示す事例です。
ご本人の声
「一度不支給になったときは、本当に絶望しました。尿路変更術まで受けているのに認定されないなんて、おかしいと思いました。でも清水先生が『諦めない』と言ってくださり、何が問題だったのか丁寧に分析してくださいました。医師への説明、診断書の内容、申立書の書き方、すべてを見直して再申請した結果、無事に認定されました。専門家に依頼する価値を心から実感しました。これから治療を続けながら、少しでも長く生きられるよう頑張ります」
前立腺がんの障害年金に関するよくある質問
前立腺がんの障害年金について、多くの方からいただく質問にお答えします。
Q1: 前立腺がんの治療中ですが、障害年金は申請できますか?
はい、治療中でも障害年金は申請できます。障害年金は、治療が終了してから申請するものではありません。むしろ、治療中で症状が重い時期に申請することが多いです。
ただし、申請のタイミングには注意が必要です。原則として、初診日から1年6ヶ月経過した日(障害認定日)以降でなければ申請できません。尿路変更術などの特定の手術を受けた場合は、手術日から6ヶ月経過した日が障害認定日となります。
治療の経過によって症状が変動することもありますが、障害認定日の時点での状態と、現在の状態の両方を評価することができます。治療中だから無理と諦めず、まずは専門家にご相談ください。
Q2: 手術を受けていませんが、排尿障害だけでも対象になりますか?
はい、尿路変更術などの手術を受けていなくても、障害年金の対象になる可能性があります。前立腺がんによる障害は、手術による障害だけでなく、がんそのものによる障害や、治療の副作用による障害も評価の対象となるためです。
放射線治療やホルモン療法の副作用による排尿障害、治療による全身倦怠感や体力低下などが、一般状態区分表によって評価されます。日中の50%以上は起居しているが軽労働ができない状態(区分「ウ」)であれば、2〜3級に該当する可能性があります。
ただし、手術を受けていない場合は、診断書や申立書で日常生活への具体的な影響をしっかりと説明する必要があります。頻尿の回数、夜間頻尿による睡眠への影響、仕事での困難など、できるだけ詳細に記載することが重要です。
Q3: 働きながらでも障害年金はもらえますか?
はい、働きながらでも障害年金を受給することは可能です。「働いていると障害年金はもらえない」という誤解は非常に多いのですが、これは間違いです。
障害年金は、障害の程度によって判定されるものであり、就労の有無だけで決まるわけではありません。フルタイムで通常の業務を問題なくこなしている場合は、障害の程度が軽いと判断される可能性がありますが、短時間勤務である、軽作業に配置転換してもらっている、頻繁に休憩を取る必要がある、在宅勤務を許可されているといった職場の配慮を受けている場合は、その配慮の内容自体が障害の程度を示す証拠となります。
特に3級の認定基準は「労働が制限を受けるか、労働に制限を加えることを必要とする程度」とされています。完全に働けない状態でなくても、仕事に何らかの制限がある状態であれば、3級に該当する可能性があるのです。就労状況は診断書や申立書に正直に記載し、どのような配慮を受けているかを具体的に説明することが大切です。
Q4: 障害年金と傷病手当金は両方もらえますか?
はい、障害年金と傷病手当金を同時に受給することは可能ですが、調整が行われます。同一の傷病で両方を受給できる場合、傷病手当金が優先され、障害年金の額が傷病手当金の日額よりも低い場合は、傷病手当金のみが支給されます。障害年金の額が傷病手当金の日額よりも高い場合は、傷病手当金の支給が停止され、障害年金のみが支給されます。
つまり、どちらか多い方の金額が支給されるという仕組みです。ただし、傷病手当金は最長1年6ヶ月までしか支給されませんので、傷病手当金が終了した後は、障害年金のみを受給することになります。
前立腺がんの治療で休職している方は、傷病手当金を受給している間に障害年金の申請を準備し、傷病手当金が終了する前に障害年金の受給を開始できるようにすることをお勧めします。
Q5: 前立腺がんの診断書はどの種類を使いますか?
前立腺がんの場合、基本的には「血液・造血器・その他の障害用」の診断書(様式第120号の1)を使用します。この診断書は、がん専用のものではなく、がんは「その他」の中に含まれています。
ただし、前立腺がんにより局所の障害がある場合は、複数の診断書を使用することがあります。例えば、尿路変更術を受けた場合で、さらに肢体に転移による障害がある場合は、「血液・造血器・その他の障害用」に加えて「肢体の障害用」の診断書も必要になることがあります。
医師が診断書の記載に慣れていない場合も多いため、当事務所では医師向けの情報提供書を作成し、診断書に何を記載すべきかを具体的に説明する資料を提供しています。これにより、医師も安心して診断書を作成できますし、認定に必要な情報が漏れなく記載されることになります。
Q6: 初診日が古くて証明できない場合はどうすればいいですか?
初診日が10年以上前で、カルテが既に破棄されていたり、医療機関が閉院していたりする場合でも、証明方法はあります。諦める必要はありません。
まず、閉院した医療機関であっても、後継の医療機関や同じカルテ保管業者を利用している他の医療機関から、受診状況等証明書に代わる証明を取得できることがあります。地域の医師会や保健所に問い合わせることで、情報が得られることもあります。
カルテが全く残っていない場合でも、診察券、領収書、紹介状、健康診断の結果、お薬手帳など、さまざまな資料を組み合わせて初診日を証明することができます。また、第三者(家族や同僚など)からの証明も、一定の条件のもとで認められることがあります。
神戸市や兵庫県内で初診日の証明に困っている方は、当事務所にご相談ください。これまでの経験から、さまざまな証明方法を提案し、初診日の証明をサポートしています。
Q7: 不支給になった場合、再申請はできますか?
はい、不支給になった場合でも再申請は可能です。また、不支給決定に対して不服がある場合は、審査請求(不服申立て)を行うこともできます。
不支給決定を受けた場合、まずその理由を分析する必要があります。診断書の記載が不十分だったのか、申立書の内容が足りなかったのか、提出書類に不備があったのか、それとも本当に障害等級に該当しなかったのか、詳しく検討します。
診断書や申立書の内容を改善して再申請する場合は、事後重症請求として新たに申請することになります。一方、認定の判断自体に不服がある場合は、不支給決定を受けた日から3ヶ月以内に審査請求を行うことができます。
当事務所では、不支給案件の再挑戦にも積極的に取り組んでいます。事例3でご紹介したように、一度不支給になったケースでも、適切な準備と申請によって認定される可能性があります。「諦めない障害年金」の理念のもと、最後まで粘り強くサポートいたします。
まとめ|前立腺がんの排尿障害でお困りの方は障害年金申請をご検討ください
前立腺がんの治療による排尿障害は、日常生活に大きな影響を与える症状です。頻尿や夜間頻尿、排尿困難、尿失禁といった症状は、仕事や社会生活を制限し、QOL(生活の質)を低下させます。しかし、これらの症状は障害年金の対象となる可能性があることを、ぜひ知っていただきたいと思います。
この記事でお伝えした重要なポイントをまとめます。
第一に、前立腺がんによる排尿障害は、障害年金の対象になります。尿路変更術を受けた場合は明確に3級に該当しますが、手術を受けていない場合でも、治療の副作用による排尿障害や全身状態の悪化が評価されます。「手術していないから無理」と諦める必要はありません。
第二に、働きながらでも障害年金は受給できます。短時間勤務や配慮を受けている状況は、障害の程度を示す証拠となります。「まだ働いているから対象外」という誤解で申請を諦めないでください。
第三に、治療中でも申請は可能です。障害認定日(初診日から1年6ヶ月後)以降であれば、治療継続中でも申請できます。治療が終わるまで待つ必要はありません。むしろ、早めに申請することで、遡及受給の可能性も高まります。
第四に、専門家のサポートで受給可能性が高まります。診断書の依頼方法、申立書の書き方、必要書類の準備など、適切な手続きを踏むことで、本来受給できるはずの方が確実に受給できるようになります。
前立腺がんの治療は、長期にわたることも少なくありません。治療費の負担、仕事の制限による収入減、将来への不安など、経済的な心配を抱えながら治療を続けている方も多いと思います。障害年金は、そのような方々の生活を支える重要な制度です。受給できる可能性があるのに、制度を知らなかったり、誤解していたりして申請しないのは、非常にもったいないことです。
神戸市や兵庫県内で前立腺がんの治療を受けている方、排尿障害にお悩みの方、経済的な不安を抱えている方は、ぜひ一度ご相談ください。清水総合法務事務所は、「諦めない障害年金」をコンセプトに、複雑なケースや困難なケースにも積極的に取り組んでいます。
無料相談で、現在の状況をお聞きして、障害年金を受給できる可能性があるかを診断いたします。受給の見込みがあれば、初診日の証明から診断書の取得、申立書の作成、年金事務所への申請まで、すべてをサポートいたします。神戸市内はもちろん、明石市、西宮市、姫路市など兵庫県全域に対応しています。体調が優れず外出が困難な方には、訪問相談も承ります。
治療と経済的安定の両立は可能です。障害年金という制度を活用して、安心して治療に専念できる環境を整えませんか。あなたの状況に最適なサポートを提供いたしますので、まずはお気軽にお問い合わせください。
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