相談者 | 40代男性(三木市在住) |
傷病名 | 特発性大腿骨壊死症 |
決定した年金種類と等級 | 障害厚生年金3級 |
年額 | 約80万円 |
相談時の状況
「立ち仕事が多い営業職なのですが、このまま続けていけるか不安で…」。そう話す相談者の表情には、将来への不安が浮かんでいました。
最初は長時間の運転後に感じる股関節の違和感程度でした。しかし、徐々に歩行時の痛みへと変わり、階段の上り下りも辛くなってきたとのこと。整形外科を受診すると「特発性大腿骨頭壊死症」と診断されました。
一度目の手術(寛骨臼回転骨切術)後は痛みも和らぎ、5年ほど通院もせずに過ごせていました。ところが昨年から、長時間の営業回りで右足に体重をかけると痛みが出始め、お客様訪問にも支障が。「痛みをこらえて営業に行っても、商談中に集中できない」という状態で、人工股関節への置換が必要な状態にまで進行していました。
サポートの内容と結果
診療記録を確認していく中で、重要な発見がありました。最初に整形外科を受診したのは、大手企業に勤務していた10年以上前。つまり、厚生年金加入中の初診だったのです。
さらに、初診から現在まで同じ整形外科での治療を継続されていたため、すべての診療記録が残っていました。「実は、古い診療記録がないかもしれないと心配でした」と後に相談者は話してくれましたが、幸いにも心配は無用でした。
きちんと記録が残っていたおかげで、スムーズな申請手続きが可能となり、年間約80万円の障害厚生年金3級の受給が決定。「これで手術に専念できます」という相談者の安堵の表情が印象的でした。
社労士からのメッセージ
人工股関節の手術を控えた方にとって、身体面の不安に加えて、収入面の心配も大きいものです。しかし、この事例のように、適切な時期に正しい方法で申請を行えば、手術後の生活を支える経済的な支えを得ることができます。
初診日の確認は特に重要です。また、先天性の股関節疾患の場合は、異なる基準が適用されます。さらに、将来的に症状が悪化した場合は、等級の見直しも可能です。
「まだ手術が決まったわけではないから」「申請なんて難しそう」と思われるかもしれません。しかし、早めの相談が、スムーズな受給につながります。不安な点がございましたら、まずはお気軽にご相談ください。