全身性エリテマトーデスによる障害年金2級受給事例

障害年金受給事例 肢体障害
相談者30代女性(神戸市在住)
傷病名全身性エリテマトーデス(SLE)
決定した年金種類と等級障害厚生年金級2級
年額約162万円
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相談のきっかけ

「このまま仕事を続けていけるか不安で…」そう話されたのは、経理の仕事をされている30代女性でした。

全身性エリテマトーデス(SLE)の診断を受けて5年が経過し、仕事と体調の両立に悩んでいました。

職場では、パソコン作業による手指の痛みや、蛍光灯による皮膚症状の悪化に苦しみ、欠勤が増えていました。

症状の経過

発症は突然でした。原因不明の発熱と全身の発疹から始まり、その後、手指の腫れと関節痛が出現。大学病院での精密検査でSLEと診断され、ステロイド治療を開始しましたが、症状の完全な改善には至りませんでした。

特に深刻だったのは、職場環境による症状の悪化です。オフィスの蛍光灯による光過敏症状が強く、マスクと帽子で防御しても皮膚症状が出現。さらに、通勤時の疲労感と関節痛も重なり、フルタイムでの勤務継続が難しい状況でした。

申請に向けた取り組み

申請にあたり、医療面と就労面の両方から状況を丁寧に証明していきました。

主治医には職場での具体的な困難さを詳細に伝え、診断書に反映していただきました。また、会社からは就労状況や配慮事項についての記録を提供していただき、症状が仕事に与える影響を客観的に示すことができました。

認定までのプロセス

初回相談から申請までは約3ヶ月。この間、以下の点を重点的に準備しました:

  • 1. 医療機関での継続的な治療記録
  • 2. 職場での具体的な困難さの記録
  • 3. 日常生活における制限の詳細な説明

申請から2ヶ月後、無事に2級の認定を受けることができました。認定の決め手となったのは、複数の症状による継続的な生活制限が、具体的な記録とともに証明できたことでした。

受給後の生活変化

障害年金の受給により、経済的な不安が軽減され、週3日のパートタイムという無理のない働き方に転換することができました。

「体調と相談しながら働けるようになって、生活にゆとりが出てきました」と話されています。

社労士からのメッセージ

SLEのような複合的な症状を持つ疾患の場合、個々の症状の重さだけでなく、それらが重なり合って生活に与える影響を総合的に評価することが重要です。特に就労中の方は、診察室では見えにくい職場での困難さを具体的に伝えることで、より実態に即した認定を受けられる可能性が高まります。

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