うつ病で働けない…。40代女性が障害年金を受給するまでの道のり

精神疾患の助成金受給事例

当センターに、うつ病で働けなくなった40代女性の方から障害年金の申請相談がありました。複数の医療機関への通院歴があり、初診日の特定が困難なケースでしたが、丁寧な聞き取りと適切な申請手続きにより、障害基礎年金2級の受給に至りました。精神疾患による障害年金の申請をお考えの方に、実際の受給事例と申請のポイントをご紹介いたします。

相談者40代女性(池田市在住)
傷病名うつ病
決定した年金種類と等級障害基礎年金級2級
年額約80万円
目次

この記事のポイント

当事務所で支援した、うつ病による障害年金の受給事例です。転院歴のある方の申請において、特に重要となる要素と具体的なサポート内容についてご説明いたします。

本事例では、複数の医療機関への通院歴があることが最大の課題でした。しかし、各医療機関への照会と診療記録の収集により、初診日を特定することができました。特に、時系列での症状経過を丁寧に整理することで、病状の一貫性を証明できたことが受給につながった重要なポイントとなりました。

また、ご相談者の精神的なご負担を考慮し、面談はすべてリモートで実施させていただきました。ご家族の協力を得ながら、日常生活での具体的な状況を詳しく伺い、それらの情報を申請書類に反映していきました。必要書類の収集についても、当センターで可能な限り代行させていただくことで、ご相談者の負担軽減に努めました。

現在の主治医との連携も、受給実現の大きな要因でした。ご相談者の症状や生活状況を詳細に伝えることで、診断書にも具体的な状態像を記載していただくことができました。また、ご家族による支援状況も詳しく記録することで、日常生活における制限の程度を明確に示すことができました。

この事例を通じて、私どもは改めて以下の点を実感いたしました。複数の医療機関への通院歴があっても、適切な証明資料の収集と緻密な申請手続きにより、確実な障害年金の受給が可能であるということです。特に精神疾患の場合、ご相談者の状況に寄り添った丁寧なサポートが何よりも重要だと考えています。

うつ病での障害年金、諦めていませんか?

「転院を繰り返しているから…」「もう長い間働けていないから…」そんな不安を抱えながら、障害年金の申請を躊躇されていませんか?実際の受給事例を通じて、諦めずに一歩を踏み出すきっかけをお伝えします。

最初にご相談をいただいた際、この40代女性の方は深い諦めを感じておられました。「こんな状態で受給できるのでしょうか…」。そんな不安な表情で画面越しに語られた言葉が、今でも印象に残っています。

ご相談者が抱えていた状況

当時、ご相談者は両親と同居されており、日常生活の多くを両親に依存せざるを得ない状態でした。貯金を切り崩しながらの生活に、将来への不安を強く感じておられました。さらに、これまでに4つの医療機関を転々とされた経験から、「こんな通院歴でも大丈夫なのだろうか」という不安を抱えていらっしゃいました。

特に気がかりだったのは、以下のような点でした:

  • 職場でのトラウマ体験後、継続的な治療が必要な状態
  • 人との対面コミュニケーションに強い不安
  • 両親への経済的・精神的な依存への自責の念

しかし、このような状況は決して珍しいものではありません。むしろ、精神疾患による障害年金の申請では、よく見られるケースだと言えます。

実際、うつ病による障害年金の申請では、以下のような方が多く受給されています:

  • 複数の医療機関への通院歴がある方
  • 家族のサポートを受けながら生活されている方
  • 就労が困難な状態が続いている方

私どもは、このご相談者の状況をしっかりと受け止め、一つ一つの不安に丁寧に向き合っていきました。特に、「人と会うのが怖い」というお気持ちに配慮し、すべての手続きをオンラインで完結できる方法をご提案しました。

また、複数の医療機関への通院歴は、むしろ治療の必要性を示す重要な証拠となり得ます。私どもの経験から、適切な申請手続きを行えば、このような状況でも十分に受給の可能性があることをお伝えしました。

ご相談者は、少しずつ希望を見出されていきました。「こんな私でも、まだ諦めなくていいんですね」。そんな言葉をいただいた時、私どもも大きな励みとなりました。

障害年金の申請から受給までの具体的な流れ

実際の申請手続きはどのように進んでいくのか、ご不安な方も多いのではないでしょうか。この事例での申請プロセスを、具体的にご説明いたします。

「申請の手続きって、私にもできるのでしょうか…」。初回の相談時、ご相談者からよく聞かれる言葉です。特に精神疾患での申請では、手続きへの不安が大きな障壁となることが少なくありません。

初診日の特定と証明書の取得

本事例では、まず初診日の特定から着手しました。ご相談者は4つの医療機関を転院されていましたが、私どもで各医療機関への照会を行い、最初の受診日を特定することができました。

とりわけ重要だったのは、ご相談者の記憶を丁寧に紐解いていく作業でした。「最初の病院に行ったきっかけは何でしたか?」「その頃の生活はどのような状態でしたか?」。そうした会話の中から、重要な情報を一つずつ集めていきました。

診断書取得のための工夫

現在の主治医との関係構築も慎重に進めました。ご相談者は最近の病院に転院されて間もない状態でしたが、以下のような対応により、適切な診断書を作成していただくことができました:

  • これまでの治療経過を時系列で整理
  • 日常生活での具体的な困難さを文書化
  • ご家族による支援状況の詳細な記録

主治医への診断書作成の依頼時には、私どもから治療経過や生活状況の詳細な情報を提供させていただきました。これにより、ご相談者の状態を正確に反映した診断書を作成していただくことができました。

申請書類の作成と提出

申請書類の作成では、ご相談者の状態を具体的かつ正確に伝えることを心がけました。特に、以下の点を重視して記載しています。

生活状況の具体的な記載例:

「朝は両親の声かけがないと起床できず、服薬管理も両親の支援が必要な状態です。食事の準備や掃除などの家事全般を両親に依存しており、外出時は必ず付き添いが必要です」

受給決定までの期間と経過

申請から約3ヶ月後、障害基礎年金2級の受給が決定されました。この間、ご相談者の不安を少しでも軽減できるよう、進捗状況を定期的にお伝えし、必要に応じて追加の情報提供も行いました。

ご相談者からは「一人では絶対に無理だと思っていた手続きが、このように進められるとは思っていませんでした」というお言葉をいただきました。確かに障害年金の申請は複雑な手続きが必要ですが、適切なサポートがあれば、必ずしも困難なものではありません。

うつ病での障害年金受給のポイント

<見出しリード文>

精神疾患による障害年金の申請では、日常生活での具体的な困難さを正確に伝えることが重要です。この事例での受給につながった具体的なポイントをご説明いたします。

「私の症状や生活の状況を、どのように伝えればいいのでしょうか…」。精神疾患による障害年金の申請では、目に見えない苦しみをどう表現するかが大きな課題となります。

通院歴・投薬内容の重要性

本事例では、複数の医療機関での治療経過が、かえって症状の重症さを示す重要な証拠となりました。一つの医療機関で症状が改善せず、転院を繰り返さざるを得なかった経緯は、治療の困難さを示す客観的な事実として評価されたのです。

また、投薬内容の変遷も重要な判断材料となりました。抗うつ薬の種類や量の変更、睡眠導入剤の追加など、投薬調整の過程は、症状の持続性を裏付ける証拠として活用できました。

日常生活状況の具体的な表現

ご相談者の実際の生活状況を、以下のように具体的に記載していきました:

朝の様子:

「毎朝8時には両親が声をかけるものの、強い倦怠感と意欲の低下により、実際に起床できるのは昼頃になることが大半です。服薬管理も自力では難しく、両親による声かけと確認が必要な状態が続いています」

日中の活動:

「家事は両親が全面的に行っており、自分の身の回りのことさえ満足にできない状況です。長時間のテレビ視聴も困難で、部屋で横になって過ごすことが多い状態です」

外出時の様子:

「通院以外はほとんど外出できず、通院時も両親の付き添いが欠かせません。電車やバスでの単独移動は、強い不安感から困難な状況です」

家族からのサポート状況

ご両親による具体的なサポート内容も、申請では重要なポイントとなりました:

  • 毎日の服薬管理と体調確認
  • 食事の準備と栄養管理
  • 通院への付き添いと医師との情報共有
  • 金銭管理のサポート

この事例を通じて、私どもは改めて「具体的な記載」の重要性を実感しました。精神疾患による生活上の困難さは、具体的なエピソードとして記載することで、より正確に伝わるのです。

「こんなことまで書く必要があるのですか?」と、時にご相談者は戸惑われます。しかし、日常生活での些細な困難さこそが、障害の実態を最もよく表現する重要な情報なのです。

実際の受給額と生活の変化

障害年金の受給により、ご相談者の生活にどのような変化があったのか。実際の受給額とともに、その後の生活の変化についてお伝えします。

「これからの生活のことを考えると、不安で眠れない日々が続いていました」。初回相談時、ご相談者はそう打ち明けてくださいました。貯金を切り崩しながらの生活に、将来への不安を募らせる日々を送られていたのです。

障害基礎年金2級の支給額】

ご相談者は障害基礎年金2級の認定を受け、以下の年金を受給することができました:

支給額の内訳:

月額:約6.5万円

年額:約80万円

※子の加算や配偶者の加算はありません

※物価スライドにより毎年微調整があります

この金額に加えて、申請時から最大1年前までさかのぼっての支給も認められました。これは、障害年金の受給要件を満たしていた期間について、さかのぼって受給できる制度を活用したものです。

受給後の生活変化

障害年金の受給決定後、ご相談者の生活には大きな変化が見られました。

「毎月の収入が確保できることで、少し先の未来が見えるようになりました」

以前は、医療費の支払いにも気を使わなければならない状況でしたが、定期的な収入により、必要な治療に専念できる環境が整いました。また、両親への経済的な依存度が軽減されたことで、精神的な負担も和らいだとのことです。

特に大きな変化として、以下の点を挙げられていました:

  • 治療や服薬の継続に対する経済的な不安の軽減
  • リハビリテーションなど、新たな治療選択肢の検討が可能に
  • 両親への経済的依存による精神的負担の改善
  • 将来の生活設計を考えられるようになった心の余裕

将来への希望

「まだ完全な回復には時間がかかるかもしれません。でも、これからの生活に少し希望が持てるようになりました」

この言葉には、安定した収入を得られることでの安心感が表れています。確かに、障害年金だけで豊かな生活を送ることは難しいかもしれません。しかし、基本的な生活基盤を確保できることで、治療に専念し、少しずつ回復に向けて歩んでいくための大切な支えとなるのです。

専門家のサポートで変わること

「一人では難しい」と感じる障害年金の申請。専門家のサポートにより、どのような負担が軽減されるのか。実際の支援事例を通じてご説明いたします。

「申請手続きのことを考えると、それだけで体調が悪くなりそうです…」。精神疾患を抱える方にとって、複雑な申請手続きは大きな負担となります。本事例では、ご相談者の状態に最大限配慮しながら、以下のようなサポートを提供させていただきました。

リモート対応による精神的負担の軽減

初回相談の段階で、ご相談者は人との対面に強い不安を感じておられました。そこで私どもは、すべての手続きをオンラインで完結できる体制を整えました。

実際の対応例:

「予約時間の30分前に、簡単なメールでの体調確認を行い、その日の面談が可能かどうかを確認させていただきました。体調が優れない場合は、無理なくスケジュールの調整をさせていただきました」

書類収集の負担軽減

複数の医療機関からの書類収集は、特に精神的な負担が大きい作業です。当事務所では、以下のような代行サービスを提供しました:

医療機関への対応:

「各医療機関への証明書取得申請や、診療記録の開示請求など、必要な手続きをすべて代行させていただきました。ご相談者は自宅で必要書類への押印のみで済むよう、郵送での対応も可能としました」

家族との連携:

「ご両親にもオンラインでの面談にご参加いただき、日常生活での様子や支援状況について、詳しくお話を伺うことができました。ご本人の精神的な負担を最小限に抑えながら、必要な情報を収集することができました」

受給可能性を高める申請書類の作成

受給の可能性を最大限高められるよう、申請書類を作成いたしました:

  • 医療機関ごとの診療経過の詳細な整理
  • 日常生活における制限の具体的な記載
  • 家族による支援状況の客観的な記録
  • 症状の変遷と治療効果の明確な記載

特に重視したのは、ご相談者の状態を正確に伝えることです。「これくらいのことは書かなくていいかもしれない」と思われる些細な困難さも、実は重要な判断材料となります。私どもの経験を活かし、必要な情報を漏れなく記載していきました。

「こんなにスムーズに進むとは思っていませんでした」。受給決定後、ご相談者からこのような感想をいただきました。確かに障害年金の申請は複雑な手続きですが、専門家による適切なサポートがあれば、ご相談者の負担を最小限に抑えながら、確実に進めていくことができるのです。

うつ病の障害年金に関するよくある質問

障害年金の申請に関して、多くの方が不安や疑問を感じていらっしゃいます。実際によくいただくご質問とその回答を、具体的にご説明いたします。

精神疾患による障害年金の申請において、多くの方が同じような不安を抱えていらっしゃいます。ここでは、実際の相談でよくいただく質問について、本事例での対応を交えながらお答えしていきます。

【転院を繰り返していても申請できますか?】

「はい、申請することができます。むしろ、転院を繰り返さざるを得なかったという事実は、症状の重症さを示す重要な証拠となることがあります」

本事例でも、4つの医療機関への通院歴がありました。重要なのは、それぞれの医療機関での診療記録を丁寧に収集し、治療経過を時系列で整理することです。私どもが各医療機関への照会を代行させていただくことで、必要な記録をすべて収集することができました。

【診断書は現在の病院でもらえばいいですか?】

「基本的には現在の主治医に作成をお願いすることになりますが、事前の準備が重要です」

本事例では、比較的最近の転院だったため、以下のような対応を行いました:

  • 過去の医療機関からの診療記録の収集
  • 症状の経過を時系列で整理した資料の作成
  • ご家族からの情報提供による生活状況の詳細な記録

これらの情報を主治医に提供することで、適切な診断書を作成していただくことができました。

【対面での相談は必須ですか?】

「いいえ、現在は完全オンラインでの対応も可能です」

特に精神疾患の方の場合、対面でのコミュニケーションに不安を感じる方が多くいらっしゃいます。本事例でも、すべての手続きをオンラインで完結させていただきました。体調に配慮しながら、無理のないペースで進めることができます。

【受給額はどのように決まりますか?】

「障害の等級によって基本的な受給額が定められています」

本事例では障害基礎年金2級の認定を受け、月額約6.5万円(年額約80万円)の受給が決定しました。これに加えて、申請時からさかのぼって最大1年分の給付も認められる可能性があります。

【申請してから決定までどのくらいかかりますか?】

「通常、申請から決定まで3〜4ヶ月程度です」

ただし、これは標準的な期間であり、ケースによって前後する可能性があります。本事例では約3ヶ月で認定を受けることができました。申請中も定期的に進捗状況をお伝えし、必要に応じて追加の情報提供を行うことで、スムーズな認定につながりました。

「このような状態でも申請できるのでしょうか…」。多くの方がそんな不安を抱えていらっしゃいます。しかし、適切なサポートがあれば、必ずしも困難なことではありません。まずは専門家に相談することから始めていただければと思います。

まとめ:うつ病での障害年金受給、あきらめないで

精神疾患による障害年金の申請は、決して一人で抱え込む必要はありません。適切なサポートがあれば、必ず道は開かれます。

この記事でご紹介した40代女性のケースは、多くの方と同じように、不安と戸惑いの中で相談をスタートされました。複数の医療機関への通院歴があり、人とのコミュニケーションにも強い不安を感じていらっしゃいました。しかし、一つ一つの不安に丁寧に向き合い、適切な申請手続きを行うことで、最終的に障害基礎年金2級の受給に至ることができました。

「まさか私にも受給できるとは思っていませんでした。あきらめなくて本当に良かった。」

受給決定後、ご相談者からいただいたこの言葉が、私どもの心に深く残っています。確かに、障害年金の申請は簡単なプロセスではありません。しかし、諦めてしまうには早すぎます。

特に精神疾患による障害年金の申請では、以下のような支援体制を整えております:

  • オンラインでの完全非対面相談
  • 書類収集の全面的なサポート
  • 医療機関との緊密な連携
  • ご家族との協力体制の構築

【無料相談のご案内】

現在の状況や不安に感じていることを、まずはお気軽にご相談ください。初回相談は完全無料で承っております。

相談方法

  • オンライン面談(Zoom等)
  • 電話相談
  • メールでの相談 ※すべて無料で対応いたします

ご相談時にお聞きしたい主な内容:

  • 現在の症状や治療状況
  • 通院歴
  • 生活状況
  • 経済的なお困りごと

当センターのサポート

相談内容をもとに、以下のような具体的なプランをご提案させていただきます:

  • 受給の可能性の判断
  • 申請に必要な書類の確認
  • 具体的な手続きの進め方
  • 概算の受給見込み額

「もう少し様子を見てから…」「私の場合は無理かもしれない…」

そのような思いで申請を躊躇されている方は、決して少なくありません。しかし、適切なサポートがあれば、必ずしも困難なことではないのです。この記事でご紹介した事例のように、一つ一つの不安を解消しながら、確実に受給に向けて進んでいくことができます。 あなたの「これから」のために、まずは一歩を踏み出してみませんか?私どもが、その一歩をしっかりとサポートさせていただきます。

障害年金のご相談は兵庫障害年金安心サポートセンターへ
目次