「ADHDで毎日仕事が辛いけど、働いているから障害年金は無理だよね…」
そう思って、申請を諦めていませんか?
実は、ADHDで就労している方でも、就労状況を正しく書けば障害年金は受給できます。重要なのは「働いているかどうか」ではなく、「どのような配慮を受けて、どれだけ制限された状態で働いているか」を正確に伝えることです。
しかし、多くの方が「就労状況の書き方」でつまずき、本来受給できるはずの障害年金を受け取れずにいます。診断書は完璧なのに、病歴・就労状況等申立書の記載が不十分で不支給になってしまうケースは少なくありません。
この記事では、神戸で「諦めない障害年金」をコンセプトに活動する社会保険労務士が、ADHDで就労中の方が障害年金を受給するための「就労状況の書き方」を徹底解説します。障害者雇用と一般雇用の書き分け方、配慮内容の具体的な記載例、そして実際に認定された3つの事例もご紹介します。
「働いているから」と諦める前に、この記事を最後までお読みください。あなたの申請を成功に導く具体的なヒントがきっと見つかるはずです。
✓ こんな方に読んでほしい記事です
- ADHDで働いているが、毎日がとても辛い
- 職場で特別な配慮を受けながら何とか働いている
- 障害年金を申請したいが、就労状況の書き方がわからない
- 働いていると障害年金はもらえないと思っている
- 一度申請したが不支給になってしまった
ADHDと就労、そして障害年金の基礎知識
ADHDでも障害年金は受給できる
ADHD(注意欠如・多動症)は、脳の働きの特性によって「不注意」「多動性」「衝動性」といった症状が現れる発達障害です。子どもの時から症状があっても、大人になってから診断されるケースも少なくありません。
ADHDの特性は、社会生活に大きな影響を与えます。
- 仕事でケアレスミスを繰り返してしまう
- 時間管理が苦手で遅刻や納期遅れが多い
- 優先順位をつけられず、仕事が進まない
- 衝動的な発言で対人関係がうまくいかない
- 集中が続かず、業務効率が著しく低い
こうした困難によって日常生活や就労に著しい制限がある場合、ADHDは障害年金の対象となります。
「働いている=障害年金がもらえない」は誤解
最も多い誤解が、「働いていると障害年金はもらえない」というものです。
これは間違いです。
障害年金の審査で重視されるのは、「どのような状態で働いているか」という点です。具体的には以下のような視点で判断されます。
| 審査で確認される項目 | 具体的なチェックポイント |
|---|---|
| 雇用形態 | 一般雇用か、障害者雇用か、就労継続支援A型・B型か |
| 労働時間 | フルタイムか、短時間勤務か、週何日働いているか |
| 業務内容 | 単純作業か、複雑な判断を要する業務か |
| 職場の配慮 | 上司の指示、作業手順書、チェック体制などの有無 |
| 勤務の安定性 | 遅刻・欠勤の頻度、休職の有無、転職の回数 |
| 収入状況 | 給与額、昇給の有無、生活を維持できる収入か |
つまり、「働いているという事実」よりも「どのように働いているか」が重要なのです。
障害者雇用と一般雇用での違い
特に重要なのが、雇用形態の違いです。障害年金の審査では、障害者雇用枠での就労は「特別な配慮を受けている証拠」として評価されます。
障害者雇用枠での就労の場合:
- 審査で不利になりにくい
- むしろ「援助や配慮が必要な状態」の証明になる
- 1級・2級の可能性を積極的に検討される
一般雇用枠での就労の場合:
- 「通常の労働が可能」と見なされやすい
- ただし、職場での配慮内容を詳細に記載すれば認定の可能性はある
- 短時間勤務、単純作業、頻繁な指示が必要などの制限を明確に示すことが重要
実際、厚生労働省の「精神の障害に係る等級判定ガイドライン」では、以下のように明記されています。
💡 等級判定ガイドラインより
「就労系障害福祉サービス(就労継続支援A型、B型)及び障害者雇用制度による就労については、1級又は2級の可能性を検討する」
つまり、障害者雇用で働いている場合、「働いているから軽い」とは判断されないのです。
就労状況の記載が審査結果を左右する
障害年金の審査は、すべて書類のみで行われます。面接や聞き取りはありません。そのため、書類に書かれていないことは「ない」のと同じなのです。
特に重要なのが「病歴・就労状況等申立書」です。この書類は、申請者本人(または家族、社労士)が作成するもので、診断書だけでは伝わらない日常生活や就労の実態を審査官に伝える役割を果たします。
多くの方が、この申立書で以下のような失敗をしています。
❌ よくある失敗例:
- 「パートで働いています」とだけ書いて、配慮内容を書いていない
- 「仕事ができています」と前向きに書きすぎる
- 職場での困難を具体的に書いていない
- 障害者雇用なのにその旨を明記していない
⭕ 正しい書き方:
- 雇用形態を明確に記載(障害者雇用、短時間勤務など)
- 業務内容と制限を具体的に書く
- 職場からの配慮を詳細に記載
- できないこと、困難なことを客観的に書く
次のセクションでは、就労状況がどのように審査されるのか、認定基準を詳しく見ていきましょう。
ADHDでの障害年金認定基準と就労の関係
ADHDの障害等級の目安
ADHDを含む発達障害の障害年金認定基準は、以下のように定められています。
| 障害等級 | 障害の状態 |
|---|---|
| 1級 | 発達障害があり、社会性やコミュニケーション能力が欠如しており、かつ、著しく不適応な行動がみられるため、日常生活への適応が困難で常時援助を必要とするもの |
| 2級 | 発達障害があり、社会性やコミュニケーション能力が乏しく、かつ、不適応な行動がみられるため、日常生活への適応にあたって援助が必要なもの |
| 3級 | 発達障害があり、社会性やコミュニケーション能力が不十分で、かつ、社会行動に問題がみられるため、労働が著しい制限を受けるもの(※厚生年金のみ) |
重要なポイントは、「日常生活への適応」が等級判定の基準になっているということです。つまり、「働けるかどうか」だけで判断されるわけではありません。
精神の障害に係る等級判定ガイドライン
ADHDを含む精神疾患の障害年金審査では、「障害認定基準」に加えて「精神の障害に係る等級判定ガイドライン」が使用されます。
このガイドラインでは、診断書の裏面にある「日常生活能力の判定」と「日常生活能力の程度」を組み合わせて等級を判断します。
日常生活能力の判定項目(7項目):
- 適切な食事
- 身辺の清潔保持
- 金銭管理と買い物
- 通院と服薬
- 他人との意思伝達及び対人関係
- 身辺の安全保持及び危機対応
- 社会性
各項目が4段階(できる/自発的にできるがときに助言や指導を必要とする/自発的かつ適正に行うことはできないが助言や指導があればできる/助言や指導をしてもできない若しくは行わない)で評価されます。
⚠️ 重要な注意点
この「日常生活能力の判定」は、「一人暮らしを想定して」評価されます。つまり、家族のサポートがあって何とか生活できている場合でも、「一人では困難」であれば、その実態を正直に記載してもらう必要があります。
就労状況と等級判定の関係
等級判定ガイドラインでは、就労と障害年金の関係について、以下のように記載されています。
「就労系障害福祉サービス(就労継続支援A型、B型)や障害者雇用制度による就労をしている場合は、1級又は2級の可能性を検討する。雇用契約により一般就労をしている場合でも、援助や配慮のもとで労働に従事している場合は、労働に従事していることをもって、直ちに日常生活能力が向上したものと捉えず、現に労働に従事している者については、仕事の種類、内容、就労状況、仕事場で受けている援助の内容、他の従業員との意思疎通の状況等を十分確認したうえで日常生活能力を判断すること」
この記載から、以下のことがわかります。
- ✅ 障害者雇用や就労継続支援での就労は、1級・2級の可能性がある
- ✅ 一般就労でも、援助や配慮を受けているなら考慮される
- ✅ 「働いている」という事実だけで判断してはいけない
- ✅ 仕事の内容、援助の内容を詳しく確認する必要がある
つまり、就労状況を詳細に記載することが、適正な等級判定につながるのです。
「働いていると不支給になる」のはどんなケース?
では、実際に就労していて不支給になるのは、どのようなケースでしょうか。
実務経験から、以下のようなケースが不支給になりやすいと言えます。
❌ 不支給になりやすいケース1:一般雇用でフルタイム、配慮の記載なし
「一般企業で正社員として働いています」とだけ書いて、業務内容や職場での配慮について何も記載していない場合、「通常の労働が可能」と判断されます。
❌ 不支給になりやすいケース2:「できている」ことばかり書いている
「頑張って仕事をこなしています」「何とか働けています」と前向きに書きすぎると、援助の必要性が伝わりません。
❌ 不支給になりやすいケース3:高収入で勤続年数が長い
月収20万円以上で、同じ職場に5年以上勤めている場合、特別な配慮の記載がないと「安定した就労ができている」と判断されます。
逆に、以下のようなケースは認定される可能性が高いです。
⭕ 認定されやすいケース1:障害者雇用、配慮内容を詳細に記載
「障害者雇用枠で週4日勤務。業務は単純作業に限定され、上司が毎日作業指示を出し、ミスがないか随時チェックしてくれています」
⭕ 認定されやすいケース2:就労継続支援A型・B型
「就労継続支援B型で週3日通所。作業は単純な袋詰めで、スタッフの見守りのもと行っています。月収は約2万円です」
⭕ 認定されやすいケース3:一般雇用だが、短時間・配慮多数
「一般企業でパート勤務(週20時間)。業務内容を限定してもらい、作業手順書を用意してもらっています。遅刻・欠勤が月に3〜4回あり、その都度上司がフォローしてくれています」
このように、「働いているかどうか」ではなく「どのように働いているか」が重要なのです。
次のセクションでは、具体的な就労状況の書き方を、ステップごとに解説します。
病歴・就労状況等申立書の書き方ステップ
申立書の役割を理解する
病歴・就労状況等申立書は、障害年金申請において診断書と並んで最も重要な書類です。診断書は医師が医学的見地から作成しますが、申立書は申請者自身(または家族、社労士)が作成します。
この書類の役割は、以下の3つです。
- 診断書では伝わらない日常生活の困難を補完する
- 発病から現在までの経過を時系列で示す
- 就労状況や受けている配慮を具体的に説明する
ADHDを含む発達障害の場合、「0歳(出生時)から現在まで」のすべてを記載する必要があります。これは、発達障害が先天性の障害であるためです。
出生から学童期の記載
「落ち着きがなかった」「忘れ物が多かった」など、ADHD特性がいつ頃から見られたかを記載します。
学生時代から初診までの経過
就職してからの困難、対人関係のトラブル、転職の経緯などを時系列で記載します。
初診から現在までの状況
診断後の治療経過、現在の日常生活や就労の状況を詳しく記載します。
就労状況を記載する5つのステップ
就労状況を効果的に伝えるために、以下の5つのステップで記載していきましょう。
ステップ1:雇用形態を明確に記載する
まず、どのような雇用形態で働いているかを明記します。
✏️ 記載例
「令和○年○月から、障害者雇用枠(精神障害者保健福祉手帳3級を提示)で、株式会社△△に勤務しています。雇用形態はパート社員で、週4日、1日5時間の勤務です。」
記載すべき項目:
- 雇用形態(障害者雇用、一般雇用、就労継続支援A型・B型など)
- 雇用契約の種類(正社員、パート、アルバイトなど)
- 勤務日数と時間(週○日、1日○時間)
- 勤務開始時期
ステップ2:業務内容を具体的に書く
次に、実際にどのような仕事をしているかを詳しく記載します。重要なのは、単純作業なのか、複雑な判断を要する業務なのかがわかるように書くことです。
✏️ 記載例(良い例)
「業務内容は、倉庫での商品の仕分け作業です。あらかじめ決められた手順書に従って、バーコードを読み取り、指定された棚に商品を置くという単純作業に限定されています。複雑な判断を要する業務や、お客様対応などは一切任されていません。」
❌ 記載例(悪い例)
「倉庫で商品の仕分け作業をしています。」
→ これでは業務の制限がわかりません
ステップ3:職場での配慮を詳細に記載する
これが最も重要なポイントです。職場からどのような配慮を受けているかを、具体的かつ詳細に記載します。
✏️ 記載例(配慮内容)
「職場では以下のような配慮を受けています。
・毎朝、上司が今日の作業内容を口頭で説明し、さらに作業手順書を渡してくれます。
・作業中、30分に1回程度、上司が進捗を確認し、ミスがないかチェックしてくれます。
・急な予定変更や新しい作業は混乱するため、できるだけ同じ作業を繰り返すように配慮してもらっています。
・他の社員とのコミュニケーションは最小限にするよう、作業場所を別にしてもらっています。
・遅刻や欠勤が月に3〜4回ありますが、その都度上司に連絡し、理解してもらっています。」
記載すべき配慮の例:
- 作業指示の方法(口頭、文書、手順書など)
- チェック体制(誰が、どのくらいの頻度で確認するか)
- 業務の限定(できない業務、任されていない業務)
- コミュニケーションへの配慮
- 時間や勤務日数の調整
- 遅刻・欠勤への対応
ステップ4:困難なことを具体的に書く
「できていること」ではなく、「できないこと」「困難なこと」を客観的に記載します。
✏️ 記載例
「業務中、以下のような困難があります。
・集中が続かず、30分ごとに休憩が必要です。
・ケアレスミスが多く、自分ではミスに気づけないため、上司の確認が不可欠です。
・予定外のことが起きるとパニックになり、作業が止まってしまいます。
・他の社員と雑談することができず、孤立しています。
・朝起きられないことが多く、月に3〜4回遅刻してしまいます。」
ステップ5:収入と勤続状況を正直に書く
給与額や勤続年数も、審査の判断材料になります。これも正直に記載しましょう。
✏️ 記載例
「月収は約8万円(時給1,000円×週20時間×4週)です。勤続期間は6ヶ月ですが、これまでの転職歴は10回以上あり、最長でも1年程度しか続いたことがありません。現在の職場も、配慮してもらっているおかげで何とか続いている状況です。」
記載すべき項目:
- 月収(手取り額)
- 勤続期間
- 過去の転職回数や理由
- 休職・欠勤の頻度
診断書との整合性を必ず確認する
申立書を書き終えたら、必ず診断書の内容と照らし合わせましょう。診断書と申立書で矛盾があると、審査官に疑念を持たれ、不支給のリスクが高まります。
⚠️ よくある矛盾の例
- 診断書:「一人で買い物ができない」→ 申立書:「週末は一人で買い物に行っています」
- 診断書:「金銭管理ができない」→ 申立書:給与を自分で管理していると記載
- 診断書:「対人関係が困難」→ 申立書:職場の人間関係について何も記載していない
矛盾がある場合は、主治医に相談して診断書を修正してもらうか、申立書の記載を見直しましょう。
次のセクションでは、特に重要な「配慮内容の記載」について、さらに詳しく解説します。
配慮内容の記載テンプレートと実例
なぜ配慮内容の記載が重要なのか
前のセクションでも触れましたが、職場での配慮内容を詳細に記載することが、審査通過の鍵となります。
なぜなら、「配慮を受けている」という事実は、「援助がなければ労働が困難である」という証拠になるからです。
逆に、配慮内容を書かないと、「特別な援助なしに働けている」と判断され、不支給になるリスクが高まります。
配慮内容の記載テンプレート
以下のテンプレートを参考に、あなたが実際に受けている配慮を書き出してみましょう。
✅ 配慮内容記載テンプレート
【業務指示に関する配慮】
・作業開始前に、上司が(口頭/文書/手順書)で具体的に指示を出してくれます。
・指示は(その都度/毎朝/作業ごとに)受けています。
・複雑な指示は理解できないため、(簡単な言葉/図解/実演)で説明してもらっています。
【チェック体制に関する配慮】
・ミスが多いため、上司が(30分ごと/作業終了ごと)に確認してくれます。
・自分ではミスに気づけないため、他の社員によるダブルチェックが必須です。
・重要な作業は任されず、(上司/先輩社員)が代わりに行います。
【業務内容の限定に関する配慮】
・業務は(単純作業/ルーティンワーク)に限定されています。
・(接客/電話対応/複数の業務の同時進行)は任されていません。
・(判断を要する業務/責任が重い業務)は除外してもらっています。
【コミュニケーションに関する配慮】
・対人関係が苦手なため、(単独作業/最小限の接触)で済むよう配慮されています。
・会議やミーティングには(参加していない/オブザーバー参加のみ)です。
・他の社員との雑談は困難で、孤立している状態です。
【時間・勤怠に関する配慮】
・フルタイム勤務は困難なため、(週○日/1日○時間)の短時間勤務にしてもらっています。
・朝起きられず、月に(○回程度)遅刻していますが、会社に理解してもらっています。
・体調不良で月に(○回程度)欠勤していますが、その都度連絡して対応してもらっています。
配慮内容の記載例(雇用形態別)
【障害者雇用の場合の記載例】
「令和○年○月から、障害者雇用枠(精神障害者保健福祉手帳3級)で株式会社△△に勤務しています。雇用形態はパート社員で、週4日、1日5時間の勤務です。
業務内容は倉庫での商品の仕分け作業で、あらかじめ決められた手順書に従ってバーコードを読み取り、指定された棚に商品を置くという単純作業に限定されています。
職場では以下のような配慮を受けています。毎朝、上司が今日の作業内容を口頭で説明し、さらに作業手順書を渡してくれます。作業中、30分に1回程度、上司が進捗を確認し、ミスがないかチェックしてくれます。急な予定変更や新しい作業は混乱するため、できるだけ同じ作業を繰り返すように配慮してもらっています。他の社員とのコミュニケーションは最小限にするよう、作業場所を別にしてもらっています。
集中が続かないため30分ごとに休憩が必要で、ケアレスミスが多く自分ではミスに気づけません。朝起きられないことが多く、月に3〜4回遅刻してしまいますが、その都度上司に連絡し理解してもらっています。
月収は約8万円で、これまでの転職歴は10回以上あり、最長でも1年程度しか続いたことがありません。現在の職場も、配慮してもらっているおかげで何とか続いている状況です。」
【一般雇用の場合の記載例】
「令和○年○月から、一般企業(株式会社○○)でパートとして勤務しています。週3日、1日4時間の短時間勤務です。
業務は事務補助で、データ入力や書類のファイリングなど、指示された単純作業のみを行っています。電話対応やお客様対応、複数の業務を同時に進めることは困難なため、これらの業務は一切任されていません。
上司には、ADHDの特性について説明しており、以下のような配慮を受けています。作業の開始時に、その日行う作業を一つずつ口頭で説明してもらい、メモも渡してもらっています。作業が終わるたびに上司に報告し、ミスがないか確認してもらっています。周囲の音や動きで気が散りやすいため、パーテーションで区切られた席を用意してもらっています。
それでも、集中力が続かず作業が遅いため、他のパート社員の半分程度の業務量しかこなせていません。人間関係も苦手で、休憩時間は一人で過ごしています。月収は約5万円で、これでは生活できないため、家族の援助を受けています。」
【就労継続支援B型の場合の記載例】
「令和○年○月から、就労継続支援B型事業所「○○作業所」に週3日通所しています。
作業内容は、お菓子の袋詰めや簡単な内職作業です。スタッフが常に見守ってくれており、作業の手順を何度も教えてもらっています。それでもミスが多く、スタッフによる確認が不可欠です。
集中力が続かないため、1時間ごとに休憩が必要です。体調が悪いと作業所に行けないこともあり、月に2〜3回は欠席してしまいます。
工賃は月に約1万5千円程度で、これでは生活できないため、家族と同居して援助を受けています。一般企業での就労は、対人関係や業務の複雑さから困難な状況です。」
これらの記載例を参考に、あなた自身の状況を具体的に書いてみましょう。
次のセクションでは、実際にADHDで就労中に障害年金を受給できた3つの事例をご紹介します。
【実例紹介】ADHDで就労中に障害年金を受給できた3つのケース
ここでは、当事務所で実際にサポートし、ADHDで就労中にもかかわらず障害年金の受給に成功した3つのケースをご紹介します。それぞれのケースで、どのような工夫が成功につながったのかを詳しく解説します。
【事例1】障害者雇用で週4日勤務、配慮内容を詳細に記載して2級認定
【基本情報】
- 年代・性別:30代女性
- 診断名:ADHD(注意欠如・多動症)
- 雇用形態:障害者雇用(精神障害者保健福祉手帳3級)、週4日・1日5時間勤務
- 認定結果:障害厚生年金2級(年額約130万円)
【発症から受診までの経過】
Aさんは、子どもの頃から忘れ物が多く、授業中もじっとしていられませんでした。「ただの落ち着きのない子」と思われ、特に医療機関を受診することはありませんでした。
高校卒業後、事務職として就職しましたが、ミスが多く、上司から叱責される日々。「私はダメな人間だ」と自分を責め、次第に気分が落ち込むようになりました。うつ状態がひどくなり、28歳のときに初めて精神科を受診。そこで初めてADHDと診断されました。
【日常生活の困難】
Aさんは、以下のような日常生活の困難を抱えていました。
- 朝起きられず、遅刻が頻繁:目覚まし時計を3つセットしても起きられず、月に3〜4回遅刻してしまう
- 金銭管理ができない:衝動買いを繰り返し、給料日前には必ずお金がなくなる。現在は母親に給料を管理してもらっている
- 部屋が片付けられない:掃除や整理整頓が苦手で、部屋は常に散らかっている。週に1回、母親が片付けに来てくれる
- 対人関係が苦手:相手の気持ちを読み取れず、場の空気に合わない発言をしてしまい、職場で孤立している
【申請の壁】
Aさんは、「働いているから障害年金はもらえない」と思い込んでいました。しかし、給料だけでは生活できず、家族の援助に頼っている状況でした。インターネットで調べるうちに、「障害者雇用なら可能性がある」という情報を見つけ、当事務所に相談されました。
【転機と具体的対策】
当事務所の社労士が詳しくヒアリングした結果、Aさんは障害者雇用で多くの配慮を受けていることがわかりました。そこで、以下の対策を行いました。
- 配慮内容を詳細に記載:毎朝の作業指示、30分ごとの進捗確認、ミスのチェック体制、単純作業への限定など、受けている配慮をすべて書き出しました。
- 日常生活の困難を具体化:金銭管理や部屋の片付けなど、家族の援助がないと生活できない状況を具体的なエピソードで記載しました。
- 診断書との整合性確保:主治医に、日常生活の困難や職場での配慮について詳しく伝え、診断書に正確に反映してもらいました。
【結果】
申請から約3ヶ月後、障害厚生年金2級が認定されました。遡及請求も認められ、過去2年分の年金も一括で受け取ることができました。
Aさんは、「働いているから無理だと諦めていましたが、正直に状況を伝えることで認めてもらえました。年金があることで、少し気持ちに余裕が生まれました」と話してくれました。
【事例2】一般雇用パート勤務、短時間・配慮多数で2級認定
【基本情報】
- 年代・性別:40代男性
- 診断名:ADHD、うつ病
- 雇用形態:一般企業パート、週3日・1日4時間勤務
- 認定結果:障害厚生年金2級(年額約100万円)
【発症から受診までの経過】
Bさんは、正社員として営業職に就いていましたが、ADHDの特性で仕事がうまくいきませんでした。商談の約束を忘れる、書類の提出期限を守れない、といったミスを繰り返し、上司や顧客から信頼を失いました。
次第にうつ状態になり、35歳で退職。その後、精神科を受診してADHDとうつ病と診断されました。
【日常生活の困難】
- 時間管理ができない:約束の時間を守れず、遅刻や忘れ物が日常的
- 集中力が続かない:一つのことに集中できず、仕事も家事も中途半端になる
- 衝動的な行動:思いついたことをすぐに実行してしまい、計画的な行動ができない
- 対人関係のトラブル:相手の話を最後まで聞けず、会話が噛み合わない
【申請の壁】
Bさんは、退職後しばらく無職でしたが、生活のために一般企業でパートとして働き始めました。しかし、「働いているから障害年金は無理」と思い、申請を諦めていました。
【転機と具体的対策】
当事務所に相談に来られたBさんは、「週3日・1日4時間しか働けない」「給料は月5万円程度」という状況でした。社労士がヒアリングすると、職場で多くの配慮を受けていることがわかりました。
- 短時間勤務と業務の限定を強調:フルタイム勤務は困難で、短時間でも単純作業に限定されていることを記載しました。
- 配慮内容を具体的に記載:作業の開始時に指示を受ける、作業ごとに確認してもらう、パーテーションで区切られた席を用意してもらうなど、配慮を詳しく書きました。
- 収入の少なさを明記:月5万円では生活できず、家族の援助を受けている現状を正直に記載しました。
【結果】
障害厚生年金2級が認定されました。初診日が正社員時代にあったため、厚生年金での申請が可能でした。
Bさんは、「一般企業で働いているから無理だと思っていましたが、配慮を受けている実態をしっかり伝えることで認めてもらえました」と安堵の表情を見せました。
【事例3】一度不支給、就労状況の書き直しで再申請し2級認定
【基本情報】
- 年代・性別:20代女性
- 診断名:ADHD、ASD(自閉スペクトラム症)
- 雇用形態:就労継続支援A型、週4日・1日6時間
- 認定結果:障害基礎年金2級(年額約83万円)
【発症から受診までの経過】
Cさんは、幼少期から集団行動が苦手で、学校でも浮いた存在でした。高校卒業後、アルバイトを転々としましたが、どれも長続きしませんでした。22歳のときに精神科を受診し、ADHDとASDと診断されました。
【日常生活の困難】
- こだわりが強い:自分のルールにこだわり、予定が変わるとパニックになる
- コミュニケーションが苦手:相手の表情や声のトーンから気持ちを読み取れず、会話が成立しない
- 感覚過敏:音や光に敏感で、人混みや騒がしい場所にいられない
- 生活リズムが不規則:夜型で、朝起きられず、昼夜逆転することが多い
【申請の壁と失敗】
Cさんは、最初に自分で障害年金を申請しましたが、不支給となりました。不支給の理由を確認すると、病歴・就労状況等申立書の記載が不十分でした。
「就労継続支援A型で働いています」とだけ書いて、どのような配慮を受けているか、どのような困難があるかを全く書いていなかったのです。
【転機と具体的対策】
当事務所に相談に来られたCさんに、社労士が詳しくヒアリングしました。すると、就労継続支援A型では、以下のような配慮を受けていることがわかりました。
- 配慮内容を一から書き直し:スタッフが常に見守っている、作業手順を何度も教えてもらう、ミスが多くスタッフによる確認が不可欠、1時間ごとに休憩が必要、などを詳しく記載しました。
- 日常生活の困難を追加:こだわりの強さ、コミュニケーションの困難、感覚過敏、生活リズムの不規則さなど、具体的なエピソードを交えて記載しました。
- 診断書の見直し:主治医に、前回の申請で不支給になったことを伝え、日常生活の困難をより詳しく診断書に反映してもらいました。
【結果】
再申請から約4ヶ月後、障害基礎年金2級が認定されました。
Cさんは、「一度諦めかけましたが、専門家に相談して良かったです。就労状況の書き方でこんなに結果が変わるとは思いませんでした」と話してくれました。
【3つの事例から学ぶ成功のポイント】
| 事例 | 年代・性別 | 雇用形態 | 成功のポイント | 認定結果 |
|---|---|---|---|---|
| 事例1 | 30代女性 | 障害者雇用・週4日 | 配慮内容を詳細に記載、日常生活の困難も具体化 | 厚生年金2級・年約130万円 |
| 事例2 | 40代男性 | 一般雇用パート・週3日 | 短時間勤務・業務限定・低収入を強調 | 厚生年金2級・年約100万円 |
| 事例3 | 20代女性 | 就労継続支援A型・週4日 | 不支給後、申立書を全面書き直し | 基礎年金2級・年約83万円 |
これらの事例に共通するのは、「働いている」という事実だけでなく、「どのように働いているか」を具体的に伝えたということです。
次のセクションでは、当事務所のサポート内容をご紹介します。
清水総合法務事務所のサポート内容
「諦めない障害年金」をコンセプトに
しみず総合法務事務所は、神戸を拠点に「諦めない障害年金」をコンセプトとして、障害年金申請の専門サポートを行っている社会保険労務士事務所です。
特にADHDをはじめとする精神疾患・発達障害の申請実績が豊富で、「働いているから無理」「初診日が証明できない」といった複雑なケースでも、多くの方の受給をサポートしてきました。
当事務所の3つの強み
1. 精神疾患・発達障害に特化した専門性
ADHDを含む精神疾患や発達障害の障害年金申請は、身体障害に比べて審査が厳しく、書類作成も複雑です。当事務所は、精神疾患・発達障害の案件を数多く手がけており、審査のポイントを熟知しています。
特に、「就労状況の書き方」については、障害者雇用、一般雇用、就労継続支援など、雇用形態ごとの記載ノウハウを蓄積しており、適切なアドバイスが可能です。
2. 初診日の証明が困難なケースにも対応
ADHDの場合、子どもの頃から症状があっても、大人になってから初めて診断されるケースが多くあります。その場合、「いつ、どこで初めて受診したか」の証明が困難なことがあります。
当事務所では、カルテが残っていない場合でも、お薬手帳、健康保険の給付記録、家計簿、領収書、日記など、あらゆる資料を調査し、初診日を特定します。
3. 医師とのコミュニケーションをサポート
障害年金の診断書は、医師が作成しますが、医師は必ずしも障害年金の制度に詳しいわけではありません。そのため、診断書の記載が不十分で不支給になるケースも少なくありません。
当事務所では、診断書を医師に依頼する前に、「医師への情報提供書」を作成し、日常生活の困難や職場での配慮内容をまとめた資料をお渡しします。これにより、医師が正確な診断書を作成しやすくなります。
サポートの流れ
当事務所のサポートは、以下の流れで進みます。
無料相談(電話・LINE・対面)
まずは無料相談で、現在の状況を詳しくお伺いします。受給の可能性、必要な準備、申請の流れなどをご説明します。
詳細ヒアリングと書類準備
ご依頼いただいた場合、詳細なヒアリングを行い、初診日の特定、病歴・就労状況等申立書の作成、医師への情報提供書の作成などを進めます。
診断書の取得と確認
主治医に診断書を依頼し、完成した診断書の内容を確認します。不十分な点があれば、修正を依頼します。
申請書類の作成と提出
すべての書類を揃え、年金事務所または市区町村窓口に提出します。
審査結果の確認とアフターフォロー
審査結果が出るまで約3〜4ヶ月かかります。認定された場合は、手続きの説明を行います。万が一不支給の場合は、不服申立てや再申請のサポートを行います。
料金体系
当事務所は、完全成功報酬制を採用しています。つまり、障害年金が認定されるまで、報酬は一切いただきません。
- 着手金:0円
- 相談料:0円
- 成功報酬:受給が決定した場合のみ
詳しい料金については、無料相談時にご説明します。
兵庫県・神戸市を中心に全国対応
当事務所は兵庫県神戸市に拠点を置いていますが、全国どこからでもご相談いただけます。電話やLINE、Zoomでのオンライン相談も可能です。
「働いているから無理」と諦める前に、まずは一度ご相談ください。あなたに合った申請方法を一緒に考えます。
無料相談のご案内
ADHDでの障害年金申請でお悩みの方、神戸の専門家にご相談ください。
📞 電話:050-7124-5884
📧 メール:mail@srkobe.com
8. よくある質問(FAQ)
9. まとめ:働いていても諦めない、適切な記載で道は開ける
ADHDで就労している方が障害年金を受給するために最も重要なのは、「就労状況を正しく伝える」ことです。
「働いているから障害年金はもらえない」というのは誤解です。審査で重視されるのは、「働いているかどうか」ではなく、「どのような配慮を受けて、どれだけ制限された状態で働いているか」です。
この記事でお伝えした重要なポイントをまとめます。
✅ 障害年金受給のための重要ポイント
雇用形態を明確に記載する
障害者雇用、一般雇用、就労継続支援など、どの形態で働いているかを明記
配慮内容を詳細に記載する
作業指示、チェック体制、業務限定、コミュニケーション配慮、時間調整など、受けている配慮をすべて書く
困難なことを客観的に書く
「できていること」ではなく「できないこと」「困難なこと」を具体的に記載
診断書との整合性を確保する
診断書と申立書で矛盾がないように注意する
専門家のサポートを活用する
複雑なケースや不安がある場合は、障害年金専門の社労士に相談する
障害者雇用なら可能性大
障害者雇用で働いている場合、1級・2級の可能性が積極的に検討されます。配慮内容を詳しく書きましょう。
一般雇用でも諦めない
一般企業で働いていても、短時間勤務、業務限定、多くの配慮を受けている場合は認定の可能性があります。
不支給でも再チャレンジ
一度不支給になっても、書類を見直して再申請することで認定されるケースは多くあります。
ADHDの特性で毎日辛い思いをしながら働いているあなたは、十分に障害年金を受給する権利があります。「働いているから」という理由だけで諦めることはありません。
適切な記載方法を知り、正しく申請すれば、道は必ず開けます。
もし、一人で申請するのが不安であれば、障害年金専門の社労士に相談してみましょう。当事務所「しみず総合法務事務所」では、ADHDで就労中の方の申請実績が豊富にあります。無料相談も行っていますので、お気軽にご連絡ください。
あなたの「諦めない」気持ちを、私たちが全力でサポートします。
まずは無料相談から
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神戸の専門家が、最適な申請方法をご提案します。
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