大腸がんで障害年金は受給できる?人工肛門・抗がん剤治療中の方へ【2025年最新】

大腸がんで障害年金は受給できる?人工肛門・抗がん剤治療中の方へ【2025年最新】

大腸がんの治療中、「仕事ができない」「収入が減って生活が不安」と悩んでいる方へ。実は、大腸がんで障害年金を受給できることをご存知でしょうか?人工肛門(ストーマ)を造設した方や、抗がん剤治療の副作用で日常生活に支障がある方は、障害年金の対象となる可能性があります。この記事では、社会保険労務士が受給条件から申請方法まで徹底解説します。諦めずに、まずは正しい知識を身につけましょう。

目次

大腸がんで障害年金は受給できます【結論】

結論から申し上げます。大腸がんでも障害年金は受給できます。特に人工肛門を造設された方は、高い確率で認定を受けられます。ここでは受給の可能性について具体的に解説します。

人工肛門(ストーマ)造設で受給対象になる

大腸がんで障害年金を受給することは可能です。多くの方が「がんでも年金がもらえるの?」と驚かれますが、障害年金は病名ではなく、日常生活や仕事にどれだけ支障があるかで判断されます。大腸がんの場合、以下のような状態であれば受給対象となります。

障害年金の認定は「生活への支障の程度」で判断される

障害年金は「病気やケガによって、日常生活や労働に制限が生じている状態」に対して支給される公的な制度です。大腸がんそのものが問題なのではなく、がんによる手術や治療の結果、あなたの生活がどう変わったかが重要なのです。

大腸がんで受給できる主なケース

実際に障害年金の対象となるのは、次のような状態の方々です。

人工肛門(ストーマ)を造設している方は、造設した時点で障害等級2級に該当します。これは障害年金の認定基準で明確に定められています。

抗がん剤治療の副作用が重い方も対象となります。全身の倦怠感や食欲不振、吐き気などで日常生活が著しく制限されている場合です。「家事ができない」「外出が困難」「仕事を続けられない」といった状態が該当します。

大腸がんの術後、体力が著しく低下している方、軽い活動でも疲労困憊してしまう方も対象です。また、がんの進行や転移により全身状態が悪化している方も、その状態によっては受給が可能です。

表:大腸がんで障害年金を受給できる主な条件

状態該当する等級受給の可能性
人工肛門(ストーマ)造設直後2級非常に高い
人工肛門造設から6ヶ月経過後(状態が安定)3級または2級継続状態による
抗がん剤治療中で全身衰弱が著しい2級または3級高い
がんの進行・転移で全身状態が極度に悪化2級高い
術後の体力低下で就労困難3級中程度

諦めずに申請を検討してください

大腸がんと診断され、治療を受けている方の中には、「自分は障害年金の対象ではない」と思い込んでいる方が少なくありません。しかし、実際には多くの方が受給資格を持っています。

「仕事ができなくなった」「家族に経済的負担をかけている」「これからの生活が不安」——そんな悩みを抱えているなら、障害年金はあなたの生活を支える大切な制度です。

次のセクションでは、具体的な受給要件について詳しく解説していきます。まずは「自分が該当するかもしれない」という可能性を知ることから始めましょう。

障害年金の3つの受給要件を詳しく解説

障害年金を受給するには、3つの要件をすべて満たす必要があります。「難しそう」と思われるかもしれませんが、一つひとつ確認すれば決して複雑ではありません。ここでは、それぞれの要件を分かりやすく解説します。

障害年金の受給には、「初診日要件」「保険料納付要件」「障害状態要件」という3つの条件が設けられています。これらすべてをクリアすることで、はじめて障害年金を受け取ることができます。

一見複雑に見えるかもしれませんが、大腸がんで治療を受けている多くの方は、これらの要件を満たしています。順番に確認していきましょう。

①初診日要件とは?

初診日が特定できれば要件を満たします。初診日要件とは、「障害の原因となった病気で、初めて医師の診察を受けた日」が明確であることです。大腸がんの場合、最初に「お腹の調子がおかしい」と病院を受診した日が初診日となります。

初診日の定義と証明方法

初診日を証明するには、「受診状況等証明書」という書類を初診の病院から取得します。カルテが残っていれば、病院が作成してくれます。

もし初診の病院が閉院していたり、カルテが廃棄されていたりして証明書が取れない場合でも、諦める必要はありません。以下のような代替的な証明方法があります。

診察券や領収書、お薬手帳などの客観的な記録、健康診断の結果通知書、また第三者(家族や職場の同僚など)による証明も認められる場合があります。

②保険料納付要件とは?

年金をきちんと納めていた期間があれば要件を満たします。保険料納付要件とは、初診日の前日までに一定期間以上、年金保険料を納めている(または免除されている)ことです。「年金を払っていなかったから無理」と諦める前に、まずは納付状況を確認しましょう。

免除期間も納付済期間に含まれる

「経済的に苦しくて年金を払えなかった時期がある」という方も、諦めないでください。

もし当時、保険料免除の手続きをしていたのであれば、その期間も「納付済期間」としてカウントされます。全額免除、4分の3免除、半額免除、4分の1免除のいずれであっても、納付要件を満たす期間として認められます。

③障害状態要件とは?

大腸がんによって日常生活や仕事に支障があれば要件を満たします。障害状態要件とは、「障害の程度が、障害等級表に定める障害の状態にあること」です。難しく聞こえますが、簡単に言えば、病気やケガによって、日常生活や仕事にどれだけ支障が出ているかということです。

表:3つの受給要件まとめ

要件内容大腸がん患者のポイント
①初診日要件障害の原因となった病気で初めて医師の診察を受けた日が特定できること腹痛・血便などで最初に受診した日。健診後の精密検査でもOK
②保険料納付要件初診日の前日までに一定期間、年金保険料を納付(または免除)していること直近1年間、未納がなければOK。免除期間もカウント可
③障害状態要件障害認定日に、障害等級に該当する状態であること人工肛門造設、抗がん剤副作用での全身衰弱など、日常生活の困難さが基準

3つの要件は思っているより満たしやすい

「自分は要件を満たしていないかもしれない」と不安になる必要はありません。実際には、大腸がんで治療を受けている多くの方が、これらの要件を満たしています。

特に会社員として働いていた方は、厚生年金に加入していたため、保険料納付要件は自動的にクリアしているケースがほとんどです。また、人工肛門を造設された方は、障害状態要件も満たす可能性が非常に高いのです。

諦めずに、まずは確認することから始めましょう。あなたが思っている以上に、障害年金受給への道は開かれているかもしれません。

大腸がんの障害等級と認定基準【2025年版】

障害年金には1級から3級までの等級があり、等級によって受給できる金額が変わります。では、大腸がんの場合、どのような状態が何級に該当するのでしょうか?ここでは、2025年最新の認定基準を詳しく解説します。

大腸がんの場合、主に2級または3級で認定されます。障害年金には1級から3級までの等級があり、障害の程度によって分類されます。大腸がんの場合、多くは「2級」または「3級」(厚生年金加入者のみ)で認定されます。

特に人工肛門(ストーマ)を造設された方は、造設直後から障害等級2級に該当する可能性が非常に高いのです。

2級に認定されるケース

人工肛門造設(ストーマ)の場合

最も重要なポイントです。人工肛門を造設した時点で2級に該当します。人工肛門(ストーマ)を造設している場合、造設時から障害等級2級に該当することが、障害認定基準で明確に定められています。

これは大腸がん患者にとって非常に重要なポイントです。人工肛門を造設された方は、その事実だけで受給資格があると考えてよいでしょう。

3級に認定されるケース

労働に著しい制限があれば3級に該当します(厚生年金のみ)。障害等級3級は、厚生年金に加入していた方のみが対象となる等級です。日常生活には大きな支障はないものの、労働が著しく制限される状態を指します。

人工肛門造設から6ヶ月経過後の状態

人工肛門を造設した場合、造設直後は2級に該当しますが、造設から6ヶ月経過した時点で状態が再評価されます。

6ヶ月経過後、ストーマの管理が安定し、日常生活への適応が進んでいる場合、3級に変更されることがあります。

障害手当金(一時金)に該当するケース

厚生年金加入者で一定の障害が残った場合、一時金が支給されます。障害手当金とは、厚生年金加入者が対象の一時金(年金ではなく、一回限りの給付)です。障害等級には該当しないものの、一定の障害が残った場合に支給されます。

表:大腸がんにおける障害等級の認定基準まとめ

等級対象年金主な認定基準大腸がんの具体例
2級国民年金・厚生年金日常生活が著しく制限される状態・人工肛門造設直後
・抗がん剤副作用で全身衰弱が著しい
・がんの進行で介助が必要
3級厚生年金のみ労働が著しく制限される状態・人工肛門造設6ヶ月後で状態安定
・抗がん剤治療で軽作業のみ可能
・体力低下でフルタイム就労困難
障害手当金厚生年金のみ(一時金)3級より軽いが一定の障害が残る・人工肛門閉鎖後も排便障害あり
・大腸切除後の頻回な下痢

等級は「あなたの生活の実態」で決まる

障害等級は、医学的な診断だけでなく、実際の生活がどれだけ制限されているかで判断されます。

だからこそ、診断書や申立書にあなたの生活の困難さを具体的に、正確に伝えることが極めて重要なのです。

大腸がんの障害年金でいくらもらえる?【2025年度】

「障害年金を受給できるとして、実際いくらもらえるの?」これは誰もが気になる重要なポイントです。受給額は加入していた年金制度や等級によって変わります。ここでは2025年度の最新金額をもとに、具体的な受給額を解説します。

月額6万円~20万円程度が目安です(等級や加入制度により異なる)。障害年金の受給額は、あなたが加入していた年金制度(国民年金か厚生年金か)と、認定された障害等級によって決まります。

大腸がんで人工肛門を造設し、2級に認定された場合、国民年金加入者なら月額約6.8万円、厚生年金加入者なら月額10万円~20万円程度(加入期間や収入によって変動)が目安となります。

障害基礎年金(国民年金)の受給額

2級の年金額

2025年度の障害基礎年金2級の年金額

年額:1,020,000円(月額約85,000円)

大腸がんで人工肛門を造設された場合、多くの方がこの2級に該当します。月額約8.5万円という金額は、家賃や光熱費、食費の一部をカバーできる重要な収入となります。

子の加算額

障害基礎年金には、子どもがいる場合の加算があります。これは、お子さんの生活を支えるための追加支給です。

2025年度の子の加算額

  • 第1子・第2子:各234,800円(年額)
  • 第3子以降:各78,300円(年額)

障害厚生年金の受給額

報酬比例で計算され、国民年金より高額になります。障害厚生年金は、過去の収入(標準報酬月額)と加入期間によって金額が決まります。一般的に、障害基礎年金よりも高額になります。

配偶者加給年金額

障害厚生年金2級または1級を受給する場合、配偶者がいると加算があります。

2025年度の配偶者加給年金額

年額:234,800円(月額約19,567円)

実際の受給例(モデルケース)

表:大腸がん患者の受給額モデルケース(2025年度)

ケース年金制度等級家族構成年金額(年額)年金額(月額)
①自営業者Aさん(50歳)国民年金2級配偶者・子2人(15歳・12歳)約149万円約12.4万円
②会社員Bさん(52歳)厚生年金2級配偶者・子1人(17歳)約195万円約16.2万円
③会社員Cさん(48歳)厚生年金3級独身約77万円約6.4万円
④パート勤務Dさん(45歳)厚生年金2級配偶者・子なし約162万円約13.5万円

障害年金は生活を支える確実な収入源

ここまで見てきたように、障害年金の受給額は、最低でも月6万円程度、家族構成や加入制度によっては月15万円~18万円以上になることもあります。

治療中で働けない期間、貯金が減っていく不安は計り知れません。しかし、月に10万円でも安定した収入があれば、「今月の家賃は払える」「食費は何とかなる」という安心感が生まれます。

人工肛門(ストーマ)造設と障害年金の関係

大腸がん患者の多くが経験する人工肛門(ストーマ)の造設。実はこれが障害年金受給の重要なポイントとなります。「ストーマがあれば必ず年金がもらえるの?」「6ヶ月後はどうなるの?」——ここでは、ストーマと障害年金の関係を詳しく解説します。

人工肛門を造設すれば、ほぼ確実に障害年金を受給できます。大腸がんの手術で人工肛門(ストーマ)を造設された方にとって、これは朗報です。人工肛門の造設は、障害認定基準において明確に障害等級2級に該当すると定められています。

造設直後は2級認定される

人工肛門を造設した時点で、障害等級2級に該当します。これは非常に重要なポイントです。人工肛門を造設した場合、造設した時点から障害等級2級として認定されます。

6ヶ月経過後の状態で再評価される

6ヶ月後、ストーマ管理の状況によって等級が変わる可能性があります。人工肛門造設直後は2級に認定されますが、造設から6ヶ月経過した時点で、状態の再評価が行われます。

永久ストーマと一時的ストーマの違い

永久か一時的かは、基本的に障害年金の認定に影響しません。人工肛門には、「永久ストーマ」と「一時的ストーマ」があります。「一時的なら年金はもらえないのでは?」と心配される方もいますが、造設されている期間中は、永久か一時的かに関わらず、2級として認定されます。

ストーマ以外の症状も総合的に評価される

人工肛門だけでなく、全身状態も含めて総合的に判断されます。障害年金の認定では、人工肛門の有無だけでなく、全身の状態が総合的に評価されます。これは、受給者にとって有利に働くことが多いポイントです。

人工肛門があれば、受給の可能性は非常に高い

人工肛門を造設している場合、障害年金を受給できる可能性は非常に高いと言えます。造設直後は2級、6ヶ月後も多くの場合で2級が継続、または3級として認定されます。

抗がん剤治療中の障害年金申請について

「抗がん剤治療を受けているが、人工肛門は造設していない。自分でも障害年金はもらえる?」——この疑問を持つ方は少なくありません。結論から言えば、抗がん剤治療中でも申請は可能です。ここでは、申請のタイミングや重要なポイントを解説します。

抗がん剤治療中でも障害年金は申請できます。人工肛門を造設していなくても、抗がん剤治療による副作用で日常生活に著しい支障がある場合、障害年金の対象となります。

治療中でも申請は可能

抗がん剤治療継続中であっても、要件を満たせば申請できます。「治療が終わってからじゃないと申請できないのでは?」と思っている方がいますが、それは誤解です。治療継続中であっても、初診日から1年6ヶ月が経過している、またはその時点で日常生活や労働に著しい制限がある状態であれば申請可能です。

副作用による日常生活への影響が重要

検査データよりも、実際の生活の困難さが重視されます。抗がん剤治療中の障害年金申請で最も重要なのは、副作用によって、あなたの日常生活がどれだけ制限されているかです。

申請のベストタイミングはいつか

症状が最も重い時期、かつ要件を満たした時点が申請のタイミングです。基本的には、障害認定日(初診日から1年6ヶ月経過、または人工肛門造設から6ヶ月経過)を迎えている、その時点で日常生活や労働に著しい制限がある、という2点を満たした時点が申請のベストタイミングです。

治療継続中の診断書作成ポイント

治療中の診断書は、最も状態が悪い時期を反映させることが重要です。抗がん剤治療中の診断書作成には、特有のポイントがあります。治療は波があり、調子の良い時と悪い時の差が大きいため、最も状態が悪い時期の様子を診断書に反映させることが極めて重要です。

抗がん剤治療中でも、諦めずに申請を検討してください

人工肛門がなくても、抗がん剤治療の副作用で生活が著しく制限されているなら、障害年金の対象となる可能性は十分にあります。

諦めない障害年金——それは、がんと闘うあなたを支える、大切な権利です。

大腸がんの障害年金申請の流れと必要書類

「申請してみたいけど、何から始めればいいか分からない」——そんな不安を抱えている方へ。障害年金の申請は、手順を理解すれば決して難しくありません。ここでは、申請から受給までの流れと、必要な書類について、一つひとつ丁寧に解説します。

申請の流れは明確で、必要書類もリストアップされています。障害年金の申請手続きは、確かに書類が多く、一見複雑に見えるかもしれません。しかし、手順を理解し、一つずつ進めていけば、決して難しいものではありません。

申請から受給までの全体の流れ

申請から受給まで、約3〜6ヶ月かかります。障害年金の申請から実際に年金を受け取るまでには、通常3〜6ヶ月程度の期間がかかります。

  • STEP1:受給要件の確認
  • STEP2:必要書類の準備
  • STEP3:年金事務所への提出
  • STEP4:審査(約3ヶ月)
  • STEP5:受給開始

必要書類一覧と入手方法

必要書類は決まっており、それぞれ入手先も明確です。

表:必要書類一覧

書類名入手先備考
年金請求書年金事務所または日本年金機構HP国民年金:様式104号、厚生年金:様式105号
診断書(がん用)主治医が作成最も重要な書類、作成に1〜2ヶ月
受診状況等証明書初診の病院初診と現在の病院が異なる場合のみ
病歴・就労状況等申立書自分で作成A4用紙、詳しく具体的に
年金手帳(基礎年金番号通知書)自宅保管基礎年金番号が分かればOK
戸籍謄本(または戸籍抄本)市区町村役場発行から6ヶ月以内
世帯全員の住民票市区町村役場発行から6ヶ月以内、マイナンバー記載なし
預金通帳のコピー自宅年金受取口座、金融機関名・支店名・口座番号のページ

診断書作成時の重要ポイント

診断書の内容が、認定の可否を大きく左右します。診断書は、障害年金申請で最も重要な書類です。医師が作成するものですが、あなたが医師に何を伝えるかによって、診断書の内容は大きく変わります。

準備は大変ですが、一つずつ進めれば必ずできます

障害年金の申請手続きは、確かに書類が多く、時間もかかります。しかし、一つずつ確実に進めていけば、決して不可能なことではありません。

大腸がんの障害年金申請でよくある失敗と注意点

障害年金の申請は、準備をしっかりすれば成功率が高まりますが、残念ながら失敗してしまうケースもあります。しかし、失敗には必ず原因があり、対策も存在します。ここでは、よくある失敗例とその対策を知ることで、あなたの申請を成功に導きます。

失敗の多くは、事前の準備不足が原因です。

失敗例①:初診日の証明ができない

初診日が証明できないと、申請自体ができません。障害年金申請で最も多い失敗の一つが、「初診日の証明ができない」というケースです。初診日は、障害年金の受給要件を判断する上で最も重要な日付です。

失敗例②:申請のタイミングが早すぎる・遅すぎる

申請のタイミングを間違えると、不支給や減額の原因になります。障害年金の申請には、適切なタイミングがあります。早すぎても、遅すぎても、不利になる可能性があります。

失敗例③:診断書の記載が不十分

診断書の内容が不十分だと、実態よりも軽く判断されます。診断書は、障害年金申請で最も重要な書類です。しかし、診断書の記載が不十分なために、実際よりも軽い等級で認定されたり、不支給になったりするケースが非常に多いのです。

失敗例④:病歴・就労状況等申立書が簡素すぎる

申立書は、あなたの生活の実態を伝える重要な書類です。病歴・就労状況等申立書は、あなた自身が作成する書類です。この申立書の記載が簡素すぎて、障害の実態が伝わらないケースが非常に多いのです。

失敗を防ぐための対策

専門家のサポートを受けることが、最も確実な対策です。最も確実な対策は、障害年金を専門とする社会保険労務士に相談することです。

失敗は避けられる。諦めずに、正しい準備を

障害年金申請での失敗の多くは、事前の知識不足や準備不足が原因です。逆に言えば、正しい知識を持ち、適切に準備すれば、失敗は避けられます。

障害年金が却下された場合の対処法

「申請したけれど、残念ながら不支給決定を受けてしまった」——そんな時、多くの方は落胆し、諦めてしまいます。しかし、諦めるのはまだ早いのです。不支給決定には必ず理由があり、その理由に応じた対処法があります。ここでは、却下後にできることを詳しく解説します。

却下されても、諦める必要はありません。道はまだあります。障害年金の申請が却下される(不支給決定を受ける)と、多くの方が「もうダメだ」と諦めてしまいます。しかし、一度の不支給決定は、決して最終決定ではありません。

不支給決定を覆す方法は、複数存在します。審査請求(不服申立て)、再審査請求、そして状態が変化した場合の再申請——これらの手段を使えば、最終的に受給できる可能性は十分にあります。

実際、当事務所でも、一度は不支給となった方が、審査請求や再申請で認定されたケースを数多く見てきました。諦めないこと——それが、受給への第一歩です。

不支給には必ず理由があり、対策も存在する

障害年金が却下される理由は、必ず通知書に記載されています。その理由を正確に理解し、適切な対策を取れば、次のチャレンジで成功する可能性は大きく高まります。

「自分の障害は認められなかった」と落ち込む必要はありません。多くの場合、却下の理由は「書類の準備不足」「証明が不十分」といった、改善可能なものなのです。

却下される主な理由

却下される理由は、主に4つのパターンに分類できます。障害年金の申請が却下される理由は、大きく分けて以下の4つのパターンがあります。それぞれの理由と、その背景を理解しましょう。

理由①:初診日要件を満たしていない

初診日が証明できない、または初診日の時点で年金制度に加入していなかった、というケースです。

理由②:保険料納付要件を満たしていない

初診日の前日時点で、必要な期間の保険料を納付していなかった、というケースです。

理由③:障害状態が等級に該当しない

診断書や申立書の内容から、障害の程度が認定基準に達していないと判断されたケースです。これが最も多い却下理由です。

理由④:障害認定日に等級に該当していなかった

障害認定日(初診日から1年6ヶ月後など)の時点では、障害の程度が等級に達していなかったと判断されたケースです。

表:却下理由別の対処法

却下理由対処法成功の可能性
初診日要件を満たしていない・代替証拠の収集
・第三者証明の活用
・初診日の再検討
中〜高(証拠次第)
保険料納付要件を満たしていない・初診日の再検討
(初診日が変われば納付要件も変わる)
低〜中(初診日変更が鍵)
障害状態が等級に該当しない・診断書の内容充実
・申立書の詳細化
・主治医との再相談
高(最も改善余地あり)
障害認定日に該当していなかった・事後重症請求への変更
・現在の状態で再申請
高(現在の状態が重ければ)

不服申立て(審査請求・再審査請求)の方法

不支給決定に納得できない場合、審査請求ができます。障害年金の不支給決定に納得できない場合、「審査請求」という不服申立ての制度があります。これは、元の決定を見直してもらうための正式な手続きです。

審査請求は、新たに申請するのとは異なり、元の決定を上級機関に再審査してもらう仕組みです。追加の証拠を提出したり、不支給の理由に反論したりすることができます。

審査請求の期限と手続き

審査請求には期限があります——決定を知った日の翌日から3ヶ月以内。審査請求は、不支給決定の通知書を受け取った日の翌日から起算して3ヶ月以内に行う必要があります。この期限を過ぎると、審査請求はできなくなります。

必要な追加資料

審査請求を成功させるには、追加資料が重要です。審査請求では、元の申請時に提出した書類だけで判断されるわけではありません。新たな証拠や資料を追加で提出できます。これが、審査請求の大きなメリットです。

審査請求は一人では難しい——専門家への依頼を強く推奨します。審査請求は、元の申請よりもさらに専門的な知識と経験が必要です。「どのような理由で不服を述べるべきか」「どんな資料を追加すべきか」——これらを適切に判断するのは、専門家でなければ困難です。

再申請のポイント

状態が変化した場合、再申請が可能です。審査請求とは別に、「再申請」という方法もあります。再申請は、元の申請とは独立した、新たな申請です。

再申請が有効なケース

ケース①:状態が悪化した場合

元の申請時より、病状が悪化したり、新たな合併症が発生したりした場合、その時点の状態で再申請できます。

ケース②:申請書類を充実させた場合

元の申請では診断書や申立書の記載が不十分だったが、今回はより詳しく、具体的に記載できる、という場合です。

ケース③:障害認定日請求から事後重症請求への変更

元の申請では「障害認定日」の時点で請求したが却下された場合、「現在の状態」で再申請(事後重症請求)することができます。

再申請で成功するためのポイント

  • 前回の却下理由を分析する
  • 診断書の内容を大幅に充実させる
  • 申立書を詳細に書き直す
  • 追加の証拠を集める
  • 専門家に依頼する

表:審査請求と再申請の比較

項目審査請求再申請
性質元の決定の見直しを求める新たな申請
期限決定を知った日から3ヶ月以内いつでも可能
対象元の申請と同じ状態状態が変化した場合が有効
審査機関社会保険審査官→社会保険審査会年金機構(通常と同じ)
審査期間3ヶ月〜1年以上約3ヶ月(通常申請と同じ)
費用無料(専門家依頼は別途)無料(専門家依頼は別途)
メリット追加資料を提出できる新たな状態で判断される
デメリット時間がかかる前回と状態が変わらないと不利
専門家の必要性非常に高い高い

専門家への相談が成功率を高める理由

却下後のチャレンジは、専門家のサポートが不可欠です。ここまで、却下後の対処法を説明してきました。審査請求も再申請も、制度としては個人でも可能です。しかし、現実には専門家のサポートなしで成功するのは非常に難しいのが実情です。

特に、一度却下を経験している場合、次のチャレンジでは「なぜ前回失敗したのか」を正確に分析し、適切な対策を講じる必要があります。これには、高度な専門知識と豊富な経験が必要です。

専門家に依頼するメリット

  • 却下理由の正確な分析
  • 効果的な審査請求書の作成
  • 追加資料の適切な選定
  • 医師とのコミュニケーション
  • 精神的なサポート
  • 高い成功率

専門家への依頼費用について

「専門家に依頼したいけど、費用が心配」——そう思われる方も多いでしょう。

社会保険労務士への報酬は、一般的に「成功報酬制」を取っている事務所が多くあります。つまり、年金が認定され、受給できた場合にのみ報酬を支払う仕組みです。

重要なのは、専門家に依頼することで、受給できる可能性が大きく高まるという点です。費用を払っても、それ以上の年金を受け取れるなら、依頼する価値は十分にあります。

当事務所でも、却下後のサポートを行っています

当事務所「諦めない障害年金」では、一度却下された方の再チャレンジを全力でサポートしています。

「他の事務所で断られた」「自分で申請して失敗した」「もう無理だと思っていた」——そんな方々が、当事務所のサポートで受給を実現しています。

無料相談を行っていますので、まずはお気軽にお問い合わせください。あなたのケースを詳しくお聞きし、「受給の可能性があるか」「どんな対策が有効か」を丁寧にお伝えします。

却下は終わりではない。諦めなければ、道は開ける

障害年金の申請が却下されたからといって、それは決して「終わり」ではありません。

審査請求、再審査請求、再申請——これらの手段を使えば、最終的に受給できる可能性は十分にあります。実際、多くの方が、一度は却下されながらも、諦めずに再チャレンジして、受給を実現しています。

重要なのは、諦めないこと。「もうダメだ」と思った時が、実は新しいスタートなのかもしれません。専門家の力を借りながら、もう一度チャレンジしてみませんか?

あなたには、障害年金を受給する権利があります。その権利を実現するために、私たちは全力でサポートします。

大腸がんの障害年金と他の制度の併用

「障害年金を受給すると、他の制度は使えなくなるの?」——そんな不安を持つ方がいます。しかし実際には、障害年金と併用できる制度が多く存在します。ここでは、傷病手当金、労災保険、生活保護、医療費助成など、他の制度との関係を詳しく解説します。

障害年金は、多くの制度と併用できます。障害年金を受給しても、他の社会保障制度や支援制度を利用できなくなるわけではありません。むしろ、複数の制度を組み合わせることで、より手厚い支援を受けられるのです。

ただし、制度によっては「併給調整」といって、同時に受給すると金額が調整される場合もあります。どの制度がどのように併用できるのか、正確に理解することが重要です。

制度を組み合わせることで、生活の安定性が増す

障害年金だけでは、生活費のすべてをカバーするのは難しい場合もあります。しかし、医療費助成制度を使えば医療費負担が軽減され、傷病手当金を併用すれば収入の減少を補えます。

また、生活が非常に困窮している場合は、生活保護との併用も可能です。

制度を知らないことが、最大の損失です。利用できる制度を知り、適切に活用することで、あなたとご家族の生活は大きく改善されます。

傷病手当金との関係

傷病手当金と障害年金は併用できますが、調整があります。傷病手当金は、会社員や公務員が病気やケガで仕事を休んだ際に、健康保険から支給される手当です。大腸がんで仕事を休職している方の多くが、まずこの傷病手当金を受給しています。

傷病手当金と障害年金は、同時に受給できますが、調整が入るため、両方の満額を受け取れるわけではありません。

傷病手当金とは

傷病手当金は、以下の条件を満たす場合に支給されます。

  • 健康保険に加入している(会社員、公務員など)
  • 業務外の病気やケガで仕事を休んでいる
  • 連続して3日以上仕事を休んでいる
  • 休業期間中、給与の支払いがない(または減額されている)

標準報酬日額の3分の2相当額が、最長1年6ヶ月間支給されます。

障害年金との調整の仕組み

傷病手当金と障害年金を同時に受給する場合、以下のように調整されます。

パターン①:障害年金の方が高額の場合
傷病手当金は支給停止となり、障害年金のみを受給します。

パターン②:傷病手当金の方が高額の場合
障害年金は全額支給され、傷病手当金は差額のみ支給されます。

表:傷病手当金と障害年金の比較

項目傷病手当金障害年金
制度健康保険公的年金
対象者会社員・公務員のみ国民年金・厚生年金加入者全員
支給額標準報酬日額の2/3等級により異なる
支給期間最長1年6ヶ月症状が続く限り継続
申請先健康保険組合・協会けんぽ年金事務所
税金非課税非課税
併給障害年金と調整あり傷病手当金と調整あり

どちらを先に申請すべきか

STEP1:まず傷病手当金を申請
病気で仕事を休んだら、まず傷病手当金を申請しましょう。申請から支給まで比較的早く(1〜2ヶ月)、手続きも障害年金より簡単です。

STEP2:障害認定日が近づいたら障害年金を準備
傷病手当金を受給しながら、並行して障害年金の準備を進めます。

STEP3:障害認定日で障害年金を申請
人工肛門造設から6ヶ月経過、または初診日から1年6ヶ月経過の時点で、障害年金を申請します。

STEP4:傷病手当金が終了後は障害年金のみ
傷病手当金の支給期間(最長1年6ヶ月)が終了すると、傷病手当金は打ち切られます。その後は、障害年金のみを受給して生活を支えます。

重要なポイント

  • 傷病手当金は最長1年6ヶ月で終了するが、障害年金は症状が続く限り受給できる
  • 両方受給できる期間は、高い方の金額が保障される
  • 傷病手当金終了後の生活を考えると、障害年金の確保が非常に重要
  • 傷病手当金を受給中でも、並行して障害年金の準備を進めるべき

労災保険との併給調整

労災保険と障害年金は併給調整されます。業務が原因で大腸がんを発症した場合(非常に稀ですが)、または通勤中の事故が原因の場合は、労災保険(労働者災害補償保険)の対象となります。

労災保険からも、障害補償年金という給付があります。この労災の障害補償年金と、公的な障害年金を同時に受給する場合、併給調整が行われます。

併給調整の仕組み

労災保険の障害補償年金と、公的な障害年金の両方を受給する場合:

  • 障害年金は満額支給される
  • 労災の障害補償年金が減額される(約15〜30%程度)

大腸がんで労災認定されるケース

大腸がんが労災認定されることは稀ですが、以下のようなケースでは可能性があります。

  • アスベスト、化学物質への長期暴露
  • 放射線を扱う業務での被曝
  • 特殊な化学物質を扱う業務

生活保護との関係

障害年金を受給しながら、生活保護を受けることも可能です。「障害年金をもらっていたら、生活保護は受けられないのでは?」と思っている方がいますが、それは誤解です。

障害年金を受給していても、それだけでは生活できない場合、生活保護を併用できます。障害年金は収入として認定されますが、それでも最低生活費に満たない場合は、差額が生活保護費として支給されます。

生活保護との併給の仕組み

生活保護は、「最低生活費」に収入が満たない場合、その差額を支給する制度です。

生活保護費 = 最低生活費 - 収入(障害年金など)

生活保護を受けるメリット

生活保護を受給すると、障害年金の上乗せだけでなく、以下のようなメリットもあります。

  • 医療扶助:医療費が全額無料になります
  • 住宅扶助:家賃の実費が支給されます(上限あり)
  • その他の扶助:生活扶助、介護扶助、教育扶助なども受けられます

生活保護の申請方法

生活保護を申請するには、お住まいの市区町村の福祉事務所に相談します。

生活保護への偏見を持たないでください

「生活保護を受けるのは恥ずかしい」と思う方がいます。しかし、生活保護はあなたの権利です。

病気で働けず、生活に困窮しているなら、生活保護を受けることは決して恥ずかしいことではありません。むしろ、制度を利用して生活を立て直し、治療に専念することが、回復への近道です。

医療費助成制度の活用

障害年金とは別に、医療費を軽減できる制度が多数あります。障害年金を受給しても、医療費の負担は残ります。しかし、大腸がん患者が利用できる医療費助成制度は複数あり、これらを活用することで、医療費負担を大きく軽減できます。

①高額療養費制度

高額療養費制度は、医療費の自己負担額が一定額を超えた場合、超えた分が払い戻される制度です。すべての健康保険加入者が利用できます。

②自立支援医療(更生医療)

人工肛門を造設した場合、「自立支援医療(更生医療)」の対象となる可能性があります。この制度を利用すると、人工肛門に関する医療費の自己負担が、1割に軽減されます。

③障害者医療費助成制度

障害者手帳を取得すると、多くの自治体で「障害者医療費助成制度」を利用できます。この制度により、医療費の自己負担が無料、または大幅に軽減されます(自治体によって内容が異なります)。

④がん患者への医療費助成(自治体独自)

一部の自治体では、がん患者向けの独自の医療費助成制度を設けています。例えば、ウィッグ(かつら)購入費の助成、在宅医療費の助成、通院交通費の助成などです。

表:医療費助成制度の比較

制度名対象者軽減内容申請先
高額療養費制度健康保険加入者全員月額自己負担に上限
(所得により異なる)
健康保険組合
協会けんぽなど
自立支援医療
(更生医療)
人工肛門造設者など自己負担1割
月額上限あり
市区町村
障害福祉課
障害者医療費助成障害者手帳所持者自己負担軽減
(自治体により異なる)
市区町村
障害福祉課
がん患者助成
(自治体独自)
がん患者ウィッグ、交通費など
(自治体により異なる)
市区町村

医療ソーシャルワーカーに相談しましょう

これらの制度は複雑で、どれが自分に適用されるのか分かりにくいものです。病院には「医療ソーシャルワーカー(MSW)」という専門職がいます。彼らは、医療費や生活費の相談に乗ってくれる心強い味方です。

「医療費の支払いが心配」「利用できる制度を知りたい」——そんな時は、遠慮せず医療ソーシャルワーカーに相談しましょう。

制度を組み合わせて、より安定した生活を

障害年金は、あなたの生活を支える重要な収入源です。しかし、それだけでは不十分な場合もあります。

傷病手当金、労災保険、生活保護、医療費助成制度——これらを適切に組み合わせることで、あなたの生活はより安定し、治療に専念できる環境が整います。

制度を知らないことが、最大の損失です。「こんな制度があるなんて知らなかった」「もっと早く知っていれば」——そんな後悔をしないために、利用できる制度は積極的に活用しましょう。

分からないことがあれば、年金事務所、市区町村の福祉課、病院の医療ソーシャルワーカー、そして私たち社会保険労務士に、遠慮なく相談してください。

あなたには、制度を利用する権利があります。その権利を最大限に活かし、安心して治療を受けられる環境を整えましょう。

よくある質問(FAQ)

ここまで大腸がんの障害年金について詳しく解説してきましたが、まだ疑問や不安が残っている方もいるでしょう。このセクションでは、多くの方が抱く代表的な質問に、簡潔かつ分かりやすくお答えします。あなたの疑問解決の一助となれば幸いです。

多くの方が同じような疑問を抱いています。あなただけではありません。障害年金の制度は複雑で、初めて接する方にとっては分かりにくい部分も多くあります。当事務所にも、日々たくさんのご質問が寄せられます。

ここでは、特に多く寄せられる質問を厳選し、分かりやすくお答えします。あなたの疑問や不安は、多くの方が共通して持っているものです。一つずつ解消していきましょう。

もし、ここに載っていない疑問があれば、遠慮なく当事務所の無料相談をご利用ください。どんな些細な質問でも、丁寧にお答えします。

Q1. 大腸がんと診断されたらすぐに申請できますか?

A. いいえ、診断直後には申請できません。一定の期間が必要です。

障害年金を申請するには、以下のいずれかの条件を満たす必要があります。

  • 初診日から1年6ヶ月が経過した時点(これを「障害認定日」と言います)
  • 人工肛門を造設した場合は、造設から6ヶ月が経過した時点

つまり、大腸がんと診断されてすぐ、あるいは手術直後に申請することはできません。一定の期間を待つ必要があります。

障害年金は、「症状が固定した」または「一定期間経過した」時点での障害の程度を評価する制度です。診断直後や手術直後は、症状が安定していないため、障害の程度を正確に評価できないのです。

診断後にできること

診断直後は申請できませんが、以下のような準備を始めることができます。

  • 初診日の記録を保管する(診察券、領収書など)
  • 納付記録を年金事務所で確認する
  • 傷病手当金(会社員の場合)を申請する
  • 医療費助成制度の利用を検討する
  • 障害認定日が近づいたら、専門家に相談する

「申請できる時期まで待つ」のではなく、「その時期に向けて準備する」という心構えが大切です。

Q2. 仕事を続けながらでも障害年金はもらえますか?

A. はい、仕事を続けながらでも受給できます。ただし、条件があります。

「働いているから障害年金はもらえない」というのは誤解です。実際には、仕事を続けながら障害年金を受給している方は多くいます。

重要なのは、「働いているかどうか」ではなく、「障害によって労働能力がどれだけ制限されているか」です。

以下のような状況であれば、働きながらでも受給できる可能性があります。

  • フルタイムから時短勤務に変更せざるを得なくなった
  • 以前の業務(営業、現場作業など)ができなくなり、軽作業のみに変更した
  • 頻繁に欠勤や早退が必要で、安定した勤務ができない
  • 通院のため、週3日勤務など勤務日数を減らした
  • 自宅でのテレワークのみ可能で、通勤ができない

国民年金と厚生年金の違い

厚生年金の場合:3級という等級があり、「労働が著しく制限される」程度でも認定されます。そのため、軽作業を続けながらでも受給できる可能性が高いです。

国民年金の場合:3級がなく、2級以上が必要です。2級は「日常生活が著しく制限される」レベルなので、フルタイムで働いている場合は認定が難しくなります。

働けることは素晴らしいことです。無理のない範囲で仕事を続けながら、障害年金で生活を支えることができるのです。

Q3. 人工肛門を閉鎖したら年金は停止されますか?

A. はい、閉鎖により障害の状態が改善した場合、年金は停止される可能性があります。

一時的な人工肛門の場合、後に閉鎖手術を行い、自然肛門に戻すことがあります。この場合、障害の状態が変わるため、年金への影響があります。

閉鎖後の扱い

パターン①:完全に回復した場合
人工肛門を閉鎖し、排便機能が正常に戻り、日常生活に支障がなくなった場合、障害の状態は「治った」と判断され、年金は支給停止となります。

パターン②:排便障害が残っている場合
閉鎖後も、頻回な下痢、便失禁、排便コントロール困難、食事制限が必要、就労に著しい制限があるなどの障害が残っている場合、引き続き受給できる可能性があります。

パターン③:他の障害が継続している場合
人工肛門は閉鎖されても、がんの進行や転移、抗がん剤治療の副作用などで全身状態が悪い場合は、それらを理由に引き続き受給できる可能性があります。

重要な注意点

人工肛門を閉鎖したからといって、自動的に年金が停止されるわけではありません。あなたの実際の状態を、診断書で正確に評価してもらうことが重要です。

閉鎖後も困難が残っているなら、それを医師にしっかり伝え、診断書に反映してもらいましょう。

Q4. 再発・転移した場合はどうなりますか?

A. 再発・転移により状態が悪化した場合、等級が上がる可能性があります。

大腸がんは、残念ながら再発や転移のリスクがある病気です。再発・転移した場合、障害年金にも影響があります。

再発・転移時の対応

すでに障害年金を受給している場合:再発・転移により状態が悪化したら、「額改定請求」という手続きができます。これは、「障害の程度が重くなったので、等級を上げてほしい」という請求です。

まだ受給していない場合:再発・転移により、初めて障害年金の受給要件を満たす場合もあります。この場合、再発・転移後の状態で、新規に申請することができます。

再発・転移の不安を抱えながらの生活

再発や転移は、患者さんとご家族にとって、大きな不安です。しかし、万が一そうなった場合でも、障害年金という経済的支援があることを知っておいてください。

最悪の事態に備えることは、決して悲観的なことではありません。むしろ、備えがあることで、安心して治療に臨めます。

Q5. 年金を受給しながら治療費の助成も受けられますか?

A. はい、障害年金と医療費助成は別の制度なので、併用できます。

障害年金を受給していても、医療費助成制度を利用することは可能です。むしろ、両方を活用することで、より安定した生活が送れます。

併用できる主な制度

  • 高額療養費制度:すべての健康保険加入者が利用できます
  • 自立支援医療(更生医療):人工肛門を造設した場合、自己負担が1割に軽減されます
  • 障害者医療費助成制度:障害者手帳を取得すると、多くの自治体で医療費の助成を受けられます
  • その他の助成制度:ウィッグ購入費の助成、通院交通費の助成など

障害年金は収入、医療費助成は支出の軽減

障害年金は「収入」を増やす制度、医療費助成は「支出」を減らす制度です。両方を活用することで、家計の改善効果は大きくなります。

Q6. 家族が代わりに申請手続きをすることは可能ですか?

A. はい、家族が代理で手続きすることは可能です。

大腸がんの治療中は、体調が優れず、複雑な申請手続きを自分で行うのは困難な場合があります。そんな時は、家族が代理で手続きを進めることができます。

家族ができること

  • 年金事務所での相談・書類の受け取り(委任状が必要)
  • 医療機関への診断書作成依頼
  • 必要書類の収集
  • 申請書類の作成(代筆可能)
  • 書類の提出

専門家への依頼も選択肢

家族も忙しくて手続きが難しい場合や、複雑なケースの場合は、社会保険労務士に依頼することもできます。専門家なら、すべての手続きを代行してくれます。

本人が辛い時こそ、家族や専門家の支えが重要です。一人で抱え込まず、周囲の力を借りましょう。

Q7. 申請から受給まで何ヶ月かかりますか?

A. 通常、申請から受給まで約3〜6ヶ月かかります。

障害年金の申請から実際に年金を受け取るまでには、ある程度の期間がかかります。余裕を持ったスケジュールで準備することが大切です。

期間の内訳

  • 書類準備:1〜2ヶ月
  • 申請書類の提出:1日
  • 審査:約3ヶ月
  • 決定通知・年金証書の送付:数週間
  • 初回の年金振込:決定後1〜2ヶ月

合計:約3〜6ヶ月

早く受け取るためのポイント

  • 診断書は早めに医師に依頼する
  • 書類に不備がないよう、提出前に十分チェックする
  • 専門家のチェックを受ける
  • 年金事務所の予約を取って、スムーズに提出する

時間はかかりますが、待つ価値は十分にあります。焦らず、確実に手続きを進めましょう。

Q8. 一度却下されたら再申請はできませんか?

A. いいえ、却下されても再申請できます。諦める必要はありません。

これは非常に重要なポイントです。一度不支給決定を受けても、それは最終決定ではありません。再チャレンジの道は複数あります。

再チャレンジの方法

  • 審査請求(不服申立て):決定を知った日から3ヶ月以内であれば、審査請求ができます
  • 再審査請求:審査請求でも認められなかった場合、さらに社会保険審査会に再審査請求ができます
  • 再申請:状態が悪化した場合や、前回の申請から一定期間(6ヶ月〜1年程度)経過した場合、新たに申請し直すことができます
  • 診断書・申立書の充実化:前回の申請で書類の内容が不十分だった場合、内容を大幅に充実させて再申請することで、認定される可能性があります

一度の失敗で諦めないでください

不支給決定を受けると、多くの方が「もうダメだ」と落胆します。しかし、不支給には必ず理由があり、その理由に応じた対策があります。

専門家の力を借りれば、再チャレンジで成功する可能性は十分にあります。

当事務所のコンセプトは「諦めない障害年金」です。一度の失敗で諦めず、一緒に再チャレンジしましょう。無料相談でお待ちしています。

表:よくある質問のまとめ

質問答え詳細
診断直後に申請できる?✗ できない初診日から1年6ヶ月、または人工肛門造設から6ヶ月必要
働きながら受給できる?○ できる労働能力の制限が重要。時短勤務や職種変更なら可能性大
人工肛門閉鎖で停止?△ 場合による排便障害が残れば継続の可能性あり
再発・転移したら?○ 等級変更可額改定請求で等級を上げられる可能性あり
医療費助成と併用可?○ 可能別の制度なので併用でき、相乗効果あり
家族が代理申請可?○ 可能委任状があれば、多くの手続きを代理できる
受給まで何ヶ月?3〜6ヶ月書類準備1〜2ヶ月、審査3ヶ月程度
却下後の再申請可?○ 可能審査請求、再申請など複数の方法あり

疑問や不安は、相談することで解消できます

ここでは、代表的な質問にお答えしましたが、あなたの状況は一人ひとり異なります。「自分の場合はどうなのか」という個別の疑問は、やはり専門家に相談するのが一番です。

当事務所では、無料相談を行っています。どんな些細な疑問でも、遠慮なくお聞きください。あなたの不安を解消し、安心して申請に臨めるよう、全力でサポートします。

諦めずに、まずは相談から。その一歩が、あなたの未来を変えるかもしれません。

障害年金申請でお困りの方へ|当事務所のサポート内容

ここまで大腸がんの障害年金について詳しく解説してきました。しかし、「理解はできたけど、自分一人で申請するのは不安」と感じている方も多いでしょう。そんな時こそ、専門家の出番です。ここでは、当事務所がどのようにあなたをサポートできるかをご紹介します。

一人で悩まず、専門家の力を借りることで、成功への道が開けます。障害年金の申請は、確かに複雑です。初診日の証明、診断書の内容、申立書の書き方——一つひとつが重要で、少しの不備が不支給につながることもあります。

「自分でできるかもしれない」と思っても、体調が優れない中で複雑な手続きを進めるのは、想像以上に大変です。無理をして失敗するよりも、最初から専門家のサポートを受ける方が、確実で、精神的な負担も少ないのです。

私たち「諦めない障害年金」をコンセプトとする当事務所は、大腸がんをはじめとする、あらゆる傷病の障害年金申請を専門的にサポートしています。

あなたは一人ではありません。私たちと一緒に、障害年金受給への道を歩みましょう。

専門家のサポートが、受給率を大きく高める

統計的にも、専門家のサポートを受けた場合の障害年金の受給率は、個人で申請する場合よりも明らかに高くなっています。

なぜなら、私たちは数多くの申請実績と経験を持っている、認定基準を熟知している、審査のポイントを理解している、医療機関とのコミュニケーションに慣れている、失敗パターンを知っており、それを避ける方法を知っているからです。

あなたの大切な権利を確実に実現するために、私たちの経験と知識を活用してください。

社会保険労務士による専門サポート

障害年金の専門家として、あなたを全面的にサポートします。当事務所の代表、清水良訓は、社会保険労務士として、障害年金申請代行を専門に行っています。

社会保険労務士は、国家資格を持つ年金・労働・社会保険の専門家です。障害年金申請の代行は、社会保険労務士の独占業務であり、他の職種が行うことはできません。

私たちができること

  • 受給可能性の正確な判断:あなたのケースで、障害年金を受給できる可能性がどの程度あるのか、専門家の目で正確に判断します
  • 最適な申請戦略の立案:いつ申請すべきか、どの等級を目指すべきか、どんな資料を準備すべきか——あなたの状況に応じた最適な戦略を立案します
  • 初診日証明のサポート:初診日の証明が難しいケースでも、代替証拠の収集方法を提案し、証明をサポートします
  • 診断書作成のサポート:医師に何をどう伝えるべきか、具体的にアドバイスします
  • 申立書の作成代行:あなたの日常生活の困難さを、認定につながる形で文章化します
  • 書類の完全チェック:すべての書類を専門家の目でチェックし、不備がないことを確認してから提出します
  • 申請後のフォロー:申請後も、審査状況の確認、追加書類の対応など、きめ細かくフォローします
  • 不支給時の対応:万が一不支給となった場合も、審査請求や再申請をサポートします

無料相談の流れ

まずは無料相談で、お気軽にお話をお聞かせください。「相談したいけど、費用がかかるのでは?」——そんな心配は不要です。当事務所では、初回相談を完全無料で行っています。

相談したからといって、必ず契約しなければならないわけではありません。まずは気軽にお話を聞かせてください。

無料相談でできること

  • あなたのお話をじっくり伺います
  • 受給可能性を判断します
  • 疑問や不安にすべてお答えします
  • 申請の進め方をご説明します
  • 費用についてご説明します

無料相談の方法

当事務所では、以下の方法で無料相談を承っています。

  • 対面相談:事務所にお越しいただき、直接お話を伺います
  • オンライン相談(Zoom等):遠方の方、体調が優れない方は、オンラインでの相談も可能です
  • 電話相談:まずは電話で簡単に相談したい、という方も歓迎です
  • メール相談:メールでのお問い合わせも受け付けています

相談の予約方法

以下のいずれかの方法で、ご予約ください。

  • 電話:050-7124-5884(平日9:00〜18:00)※土日・夜間をご希望の方は、事前予約で対応可能です
  • メール:mail@srkobe.com(24時間受付。2営業日以内にご返信します)
  • ウェブサイト:https://nenkin.srkobe.com/(「無料相談予約フォーム」から、24時間いつでもお申し込みいただけます)
  • 事務所所在地:〒654-0143 兵庫県神戸市須磨区菅の台6-8-3

土日・夜間の相談も、事前予約で対応可能です。お仕事をされている方、平日が難しい方も、遠慮なくご相談ください。

申請代行サービスの内容と費用

成功報酬制なので、安心してご依頼いただけます。当事務所の障害年金申請代行サービスは、完全成功報酬制です。つまり、年金が認定され、実際に受給できた場合にのみ、報酬をお支払いいただく仕組みです。

着手金は一切不要です。「依頼したけど不支給だった」という場合、報酬は一切いただきません。

報酬額

基本報酬:障害年金が認定された場合、初回振込額(約2ヶ月分)相当額。遡及請求で過去の分も受給できた場合は、過去の分に対しても一定の報酬。

具体的な金額は、無料相談の際に詳しくご説明します。

報酬の考え方

障害年金は、その後も継続して受給できます(症状が続く限り)。2級で月額15万円の場合、年間180万円、10年で1,800万円。初回2ヶ月分(30万円程度)の報酬で、それ以降の1,770万円を確実に受け取れるなら、十分に価値があるのではないでしょうか。

さらに、専門家に依頼することで、不支給のリスクが大幅に減る、精神的な負担が軽減される、体調が悪い中、複雑な手続きをする必要がなくなる、最適な等級で認定される可能性が高まるメリットがあります。

こんな方におすすめです

  • 申請手続きが複雑で、自分では難しいと感じている方
  • 初診日の証明が困難で、諦めかけている方
  • 一度自分で申請して不支給になり、再チャレンジしたい方
  • 体調が優れず、手続きをする体力がない方
  • 確実に受給したいと考えている方
  • 家族も忙しく、代わりに手続きする人がいない方

少しでも不安があるなら、専門家に任せる方が安心です。まずは無料相談で、お話を聞かせてください。

大腸がん患者の申請実績

当事務所は、大腸がん患者の申請実績が豊富です。当事務所では、これまで数多くの大腸がん患者の方の障害年金申請をサポートしてきました。

実績の一例

  • 人工肛門造設のケース:認定率ほぼ100%
  • 抗がん剤治療中のケース:認定率80%以上
  • 初診日証明が困難なケース:代替手段で証明成功
  • 一度不支給になったケース:審査請求で認定

私たちの想い

「諦めない障害年金」——これが私たちのコンセプトです。どんなに困難なケースでも、受給の可能性がある限り、私たちは諦めません。あなたと一緒に、最後まで戦います。

お問い合わせ方法

まずはお気軽にご連絡ください。ここまで読んでくださり、ありがとうございます。大腸がんと闘いながら、経済的な不安も抱えているあなたの状況を、少しでも改善するお手伝いができれば、これほど嬉しいことはありません。

障害年金は、あなたの権利です。その権利を実現するために、私たちがいます。

「こんなことを相談してもいいのかな」「まだ申請するか決めていないけど、話だけ聞いてもらえるかな」「他の事務所で断られたけど、相談できるかな」——そんな遠慮は不要です。どんな些細なことでも、どんな状況でも、まずはお話を聞かせてください。

お問い合わせ先

  • 電話:050-7124-5884(平日9:00〜18:00)※土日・夜間をご希望の方は、事前予約で対応可能です
  • メール:mail@srkobe.com(24時間受付。2営業日以内にご返信します)
  • ウェブサイト:https://nenkin.srkobe.com/(「無料相談予約フォーム」から、24時間いつでもお申し込みいただけます)
  • 事務所所在地:〒654-0143 兵庫県神戸市須磨区菅の台6-8-3

無料相談のご予約、心よりお待ちしています

あなたが今、どんなに不安でも、どんなに辛くても、道は必ずあります。私たちは、その道を一緒に歩む、あなたの伴走者です。

一人で悩まないでください。諦めないでください。まずは、一歩を踏み出してください。

その一歩が、あなたとご家族の未来を、明るく照らすことを信じています。

まとめ:大腸がんで諦めない障害年金申請

長い記事をここまで読んでくださり、本当にありがとうございます。大腸がんという病気と闘いながら、経済的な不安も抱えているあなたに、少しでも希望を持っていただけたなら幸いです。最後に、この記事の重要なポイントをまとめ、あなたの次の一歩を応援するメッセージをお届けします。

この記事を通じて、最もお伝えしたかったこと——それは、大腸がんで障害年金を受給することは、決して不可能ではないということです。

多くの方が、「がんで年金がもらえるなんて知らなかった」「自分には関係ないと思っていた」と言われます。しかし実際には、大腸がんで人工肛門を造設された方、抗がん剤治療の副作用で苦しんでいる方の多くが、障害年金を受給できる可能性を持っているのです。

障害年金は、あなたの権利です。病気で働けなくなったり、日常生活に支障が出たりした時、国が支えてくれる制度なのです。

知識と準備があれば、受給への道は開ける

この記事では、受給条件から申請方法、よくある失敗とその対策まで、詳しく解説してきました。これらの知識を持つことが、受給への第一歩です。

そして、知識だけでなく、適切な準備と、時には専門家のサポートがあれば、受給の可能性は大きく高まります。

諦めないこと——それが、すべての始まりです。

この記事の重要ポイント

これだけは覚えておいてください。長い記事でしたので、特に重要なポイントを改めてまとめます。

【1】大腸がんで障害年金を受給できる主なケース

  • 人工肛門(ストーマ)を造設した方 → 造設から6ヶ月経過後、ほぼ確実に2級または3級に認定されます
  • 抗がん剤治療の副作用が重い方 → 全身倦怠感、吐き気、食欲不振などで日常生活が著しく制限されていれば対象
  • がんの進行・転移で全身状態が悪化している方 → 介助が必要、外出困難などの状態であれば認定の可能性あり

【2】受給に必要な3つの要件

  • ①初診日要件:大腸がんで初めて受診した日が特定できること
  • ②保険料納付要件:初診日の前日までに一定期間、年金保険料を納付していること
  • ③障害状態要件:障害認定日に、障害等級に該当する状態であること

多くの方が、これらの要件を満たしています。

【3】受給できる金額の目安

  • 国民年金(障害基礎年金2級):月額約8.5万円
  • 厚生年金(2級):月額10〜20万円程度(加入期間や収入による)
  • 配偶者や子どもがいる場合:加算があり、さらに増額

これだけの金額が、症状が続く限り継続して受給できます。

【4】申請のタイミング

  • 人工肛門造設の場合:造設から6ヶ月経過した時点
  • 人工肛門がない場合:初診日から1年6ヶ月経過した時点

早すぎても遅すぎても不利になる可能性があります。適切なタイミングが重要です。

【5】申請でよくある失敗

  • 初診日の証明ができない → 早めの準備、代替証拠の活用で対策
  • 診断書の記載が不十分 → 医師に日常生活の実態を詳しく伝える
  • 申立書が簡素すぎる → 具体的に、詳しく、エピソードを交えて書く

これらの失敗は、事前に知っていれば避けられます。

【6】却下されても諦めない

  • 審査請求:決定から3ヶ月以内に不服申立てができる
  • 再申請:状態が悪化した場合、書類を充実させた場合に可能
  • 専門家のサポート:一度失敗したケースでも、専門家が再チャレンジをサポート

一度の失敗は、決して終わりではありません。

【7】他の制度との併用

  • 傷病手当金:調整はあるが併用可能
  • 医療費助成:高額療養費、自立支援医療など、併用できる制度が多数
  • 生活保護:障害年金だけでは生活できない場合、併用可能

複数の制度を組み合わせることで、より安定した生活が送れます。

【8】専門家のサポートが成功率を高める

  • 受給可能性の正確な判断
  • 診断書・申立書の質の向上
  • 初診日証明の困難ケースへの対応
  • 精神的なサポート

一人で悩まず、専門家の力を借りることが、確実な受給への近道です。

表:障害年金申請の重要ポイント一覧

カテゴリ重要ポイントあなたがすべきこと
受給条件人工肛門造設、抗がん剤副作用、全身状態悪化自分の状態が該当するか確認
申請時期人工肛門造設から6ヶ月後、または初診日から1年6ヶ月後カレンダーに印をつける
受給額月額8.5万円〜20万円程度家計改善のイメージを持つ
必要書類診断書、申立書、初診日証明など早めに準備を始める
よくある失敗初診日証明困難、診断書不十分、申立書簡素この記事の対策を実践
却下後審査請求、再申請が可能諦めずに再チャレンジ
他制度併用傷病手当金、医療費助成、生活保護利用できる制度を全て活用
専門家成功率向上、精神的サポート無料相談を活用

一人で悩まず専門家に相談を

次の一歩を、今、踏み出してください。この記事を読んで、「障害年金を申請してみよう」と思っていただけたなら、それは素晴らしい第一歩です。しかし、「理解はできたけど、自分一人でできるか不安」と感じているかもしれません。

それは、当然の感情です。障害年金の申請は、確かに複雑で、体調が優れない中で進めるのは大変です。だからこそ、一人で抱え込まず、専門家に相談してください。

専門家に相談するメリット

  • 正確な判断:「自分は本当に該当するのか」という疑問に、専門家が明確に答えます
  • 確実な準備:何を、いつ、どのように準備すればいいのか、具体的な指示がもらえます
  • 精神的な安心:「これで大丈夫だろうか」という不安から解放されます
  • 高い成功率:統計的にも、専門家のサポートを受けた場合の受給率は高くなります
  • 時間の節約:複雑な手続きを専門家に任せることで、あなたは治療に専念できます

今すぐできる3つの行動

行動①:無料相談を予約する
当事務所を含め、多くの社会保険労務士事務所が無料相談を行っています。まずは話を聞いてもらうだけでも、気持ちが楽になります。

行動②:年金事務所で納付記録を確認する
最寄りの年金事務所で、保険料の納付記録を確認してもらいましょう。「自分は納付要件を満たしているか」が分かります。

行動③:初診日の記録を探す
診察券、領収書、お薬手帳など、初診日を証明できる資料を探しておきましょう。

「いつか」ではなく、「今」行動してください

人は、「今度やろう」「そのうち」と先延ばしにしがちです。しかし、障害年金に関しては、早く動けば動くほど有利です。

  • 初診日の証明がしやすい(カルテが残っている)
  • 症状が重い時期の診断書が作成できる
  • 早く受給が始まれば、経済的な不安が早く解消される

「いつか申請しよう」ではなく、「今、相談しよう」と決めてください。その決断が、あなたとご家族の未来を、明るく照らします。

諦めないことが受給への第一歩

あなたには、希望を持つ権利があります。ここまで読んでくださったあなたは、今、大腸がんという病気と闘いながら、経済的な不安、将来への不安を抱えているかもしれません。

抗がん剤の副作用で苦しみ、人工肛門の管理に戸惑い、「もう以前のような生活には戻れないのでは」と落ち込むこともあるでしょう。仕事を休職・退職せざるを得なくなり、収入が途絶え、「家族に迷惑をかけている」と自分を責めているかもしれません。

でも、あなたは一人ではありません。障害年金という制度があります。専門家がいます。あなたを支えたいと思っている人たちがいます。

病気になったことは、あなたのせいではありません

大腸がんになったことを、自分を責める必要はありません。誰にでも起こりうることです。そして、病気で働けなくなったり、日常生活に支障が出たりした時、国が支えてくれる——それが障害年金という制度です。

あなたには、この制度を利用する権利があります。「こんな制度を使って申し訳ない」と思う必要はありません。あなたやご家族が長年納めてきた保険料が、今、あなたを支えるために使われるのです。

「無理かもしれない」と思っても、諦めないでください

「自分の症状は軽いから無理かも」「初診日が証明できないから無理かも」「一度申請して却下されたから、もう無理かも」——そう思っているかもしれません。

しかし、「無理かも」という思い込みが、受給の最大の障害なのです。実際には受給できるのに、「無理だろう」と諦めて申請しない——そんなケースを、私たちは数多く見てきました。

逆に、「難しいケース」だと思われていた方が、適切な準備とサポートで受給できた例も、たくさんあります。諦めなければ、道は開けます。

あなたの未来は、まだこれから

大腸がんと診断されたこと、人工肛門を造設したこと、抗がん剤治療を受けていること——これらは確かに辛い経験です。しかし、それがすべてではありません。

障害年金を受給することで、経済的な不安が軽減されれば、治療に専念できます。精神的な余裕が生まれれば、前向きな気持ちになれます。そして、治療が一段落したら、新しい生活が始まります。人工肛門があっても、抗がん剤の副作用があっても、あなたはあなたです。

あなたの人生は、まだ続いています。あなたの未来は、まだこれからです。障害年金は、その未来への橋渡しです。

私たちは、あなたを応援しています

当事務所「諦めない障害年金」は、文字通り、どんな困難なケースでも諦めません。あなたが「もう無理かも」と思っている時こそ、私たちの出番です。

「一緒に頑張りましょう」「あなたは一人じゃありません」「必ず道はあります」——これが、私たちからあなたへのメッセージです。

まずは無料相談で、あなたのお話を聞かせてください。どんな些細なことでも、どんな不安でも、すべて受け止めます。そして、一緒に、あなたの権利を実現する道を歩みましょう。


清水総合法務事務所
代表 清水良訓

📞 お問い合わせ:050-7124-5884
📧 メール:mail@srkobe.com または お問い合わせフォーム
🌐 ウェブサイト:https://nenkin.srkobe.com/
📍 所在地:〒654-0143 兵庫県神戸市須磨区菅の台6-8-3

「諦めない障害年金」——それが私たちの使命です。


著者プロフィール

清水良訓(しみず よしのり)
社会保険労務士

障害年金申請代行を専門とし、特に「諦めない障害年金」をコンセプトに、困難なケースにも真摯に向き合い続けている。「一度は不支給になった方」「初診日の証明が難しい方」など、他で断られたケースでも、諦めずに最後まで寄り添うスタイルが多くの依頼者から支持されている。

大腸がんをはじめとする、がん患者の障害年金申請実績が豊富で、人工肛門造設のケースではほぼ100%の認定率を誇る。

「障害年金を受給することで、患者さんとそのご家族が安心して暮らせる希望を持てるように」——これが、当事務所の変わらぬ信念です。

障害年金のご相談は兵庫障害年金安心サポートセンターへ
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