障害年金の初診日とは?証明できない時の対処法も解説

障害年金の初診日とは?証明できない時の対処法も解説

「障害年金を申請したいけれど、初診日っていつのこと?」「最初に行った病院は内科だったけど、その後心療内科に変わった。どちらが初診日になるの?」「カルテが残っていないかもしれない…証明できなかったらどうしよう」

障害年金の申請を検討されている方の多くが、「初診日」という言葉でつまずきます。初診日とは、障害の原因となった傷病について、初めて医師または歯科医師の診療を受けた日のことです。この初診日は、障害年金を受給できるかどうか、どの種類の年金を受け取れるか、いつから受給できるかを決める、極めて重要なポイントとなります。

しかし、初診日の判断は思った以上に複雑です。転医や紹介があった場合、診断名が変わった場合、長期間通院していなかった場合など、さまざまなケースで判断に迷うことがあります。また、初診日を証明する書類が取得できないというケースも少なくありません。

このページでは、障害年金における初診日の定義から、ケース別の判断方法、証明できない場合の具体的な対処法まで、初めての方にも分かりやすく解説します。神戸で障害年金申請を専門とする社会保険労務士が、多数の申請サポート実績をもとに、実践的な情報をお伝えします。

障害年金についてもっと詳しく知りたい方、ご自身のケースについて相談したい方は、お気軽にお問い合わせください。神戸の障害年金専門社労士が、あなたの疑問にお答えします。

まとめ_障害年金の初診日とは?証明できない時の対処法も解説

目次

障害年金における「初診日」とは?

初診日の正式な定義

障害年金における「初診日」とは、日本年金機構の定義によれば、「障害の原因となった傷病について、初めて医師または歯科医師の診療を受けた日」のことをいいます。この定義は国民年金法および厚生年金保険法に基づくもので、障害年金制度の根幹となる重要な概念です。

ここで重要なのは、「障害の原因となった傷病」という部分です。つまり、現在障害の原因となっている病気やケガに関連する症状で、最初に医師の診療を受けた日が初診日となります。病名が確定した日や、障害が重くなった日ではありません。

また、「医師または歯科医師」という点も注意が必要です。整骨院や鍼灸院、接骨院などでの施術は、医師による診療には該当しないため、初診日として認められません。必ず医師または歯科医師の診療を受けた日が対象となります。

初診日の判断で間違いやすいポイント

初診日については、多くの方が誤解されているポイントがあります。「病名が確定した日が初診日」「症状が重くなった日が初診日」「障害者手帳を取得した日が初診日」といった誤解が代表的です。実際には、これらはすべて初診日ではありません。

たとえば、最初は「腰痛」で整形外科を受診し、その後精密検査の結果「腰椎椎間板ヘルニア」と診断された場合を考えてみましょう。この場合、初診日は「腰椎椎間板ヘルニアと診断された日」ではなく、「腰痛で初めて整形外科を受診した日」となります。関連する症状で最初に医師の診療を受けた日が、初診日として扱われるのです。

また、うつ病で心療内科を受診する前に、「眠れない」「食欲がない」といった症状で内科を受診していた場合も同様です。後に心療内科でうつ病と診断されたとしても、初診日は内科を最初に受診した日となる可能性が高いです。これは、内科での症状がうつ病の症状と関連していると判断されるためです。

以下の表で、初診日になる日とならない日を整理しました。

初診日になる日 初診日にならない日
関連する症状で初めて医師の診療を受けた日 病名が確定した日
転医・紹介前の最初の医療機関を受診した日 症状が重くなった日
誤診であっても最初に受診した日 障害者手帳を取得した日
健康診断で異常を指摘され、その後初めて医療機関を受診した日(原則) 整骨院・鍼灸院などを受診した日
医師または歯科医師の診療を受けた日 薬局で市販薬を購入した日

この表からも分かるように、初診日の判断では「病名」よりも「症状」が重視されます。最初に受診した時点では正確な病名が分からなくても、後に確定した病気に関連する症状であれば、その時点が初診日として認められるのです。

ここまで初診日の定義と判断のポイントを解説しました。次のセクションでは、なぜ初診日がこれほど重要なのか、具体的に見ていきましょう。

初診日が重要な3つの理由

初診日は、単なる「手続き上の日付」ではありません。初診日がいつかによって、障害年金を受給できるか、どの種類の年金を受け取れるか、いくら受給できるか、いつから受給できるかが決まります。つまり、初診日は障害年金制度のすべての出発点なのです。

ここでは、初診日が重要な3つの理由を、具体的に見ていきましょう。

理由①:受給できる年金の種類が決まる

初診日に加入していた年金制度によって、受給できる障害年金の種類が決まります。初診日に国民年金に加入していた場合は「障害基礎年金」、厚生年金に加入していた場合は「障害厚生年金」(障害基礎年金に上乗せして支給)を受け取ることができます。

この違いは、受給できる金額や対象となる障害等級に大きく影響します。以下の表で比較してみましょう。

項目 障害基礎年金 障害厚生年金
初診日の加入制度 国民年金 厚生年金
対象となる障害等級 1級・2級 1級・2級・3級
年金額(2級の場合の目安) 831,700円(約83万円) 831,700円(約83万円)+報酬比例部分
配偶者加給年金 なし あり(2級以上)

たとえば、会社員として働いていた時期にうつ病で初めて心療内科を受診し、その後退職して専業主婦になったとします。この場合、初診日は会社員時代(厚生年金加入期間)にあるため、たとえ申請時に専業主婦であっても、障害厚生年金を受給できる可能性があります。障害厚生年金は障害基礎年金に報酬比例部分が上乗せされるため、受給額が大きくなります。

また、障害厚生年金は3級まで支給対象となります。障害基礎年金では1級・2級のみが対象ですが、障害厚生年金では比較的軽度の障害でも3級として認定される可能性があります。初診日がいつかによって、受給の可能性そのものが変わってくるのです。

理由②:保険料納付要件を満たしているか判断する基準日になる

障害年金を受給するためには、一定期間以上年金保険料を納付している必要があります。これを「保険料納付要件」といいます。この要件を満たしているかどうかの判定は、初診日の前日時点で行われます。

具体的には、以下のいずれかを満たす必要があります。

  • 初診日のある月の前々月までの被保険者期間のうち、3分の2以上の期間、保険料を納付または免除されていること
  • 初診日のある月の前々月までの直近1年間に、保険料の未納期間がないこと(初診日に65歳未満の場合)

ここで重要なのは、判定基準が「初診日の前日」である点です。初診日以降に過去の未納分を遡って納付しても、保険料納付要件は満たされません。つまり、初診日の時点ですでに納付状況が確定しているということです。

たとえば、自営業で国民年金に加入していた方が、経済的な理由で保険料を納めていなかった期間があったとします。その後体調を崩して医療機関を受診し、障害年金を申請しようとした際に、「未納期間があるから受給できない」という事態になる可能性があります。初診日がいつかによって、過去のどの期間の納付状況が審査されるかが決まるため、初診日の特定は極めて重要なのです。

理由③:障害認定日の起点になる

障害年金では、障害の状態を判定する日として「障害認定日」という概念があります。障害認定日とは、原則として初診日から1年6ヶ月を経過した日のことをいいます。この障害認定日の時点で、障害等級に該当する障害の状態にあれば、障害年金を受給できます。

初診日が障害認定日の起点となるため、初診日が変われば障害認定日も変わります。これは、遡って障害年金を受給できるかどうか(遡及請求)にも影響します。

たとえば、5年前に初めて医療機関を受診していたことが証明できれば、その1年6ヶ月後の障害認定日まで遡って年金を受給できる可能性があります。仮に障害基礎年金2級を受給できる場合、5年分の遡及請求が認められれば、約400万円以上の年金を一度に受け取れることになります。一方、初診日の証明ができず、最近の受診日が初診日とされた場合、この遡及分を受け取ることができません。

以下のフローチャートで、初診日から障害年金受給までの流れを確認しましょう。

【初診日から障害年金受給までの流れ】

  1. 初診日:障害の原因となった傷病で初めて医師の診療を受けた日
  2. ↓(1年6ヶ月経過)
  3. 障害認定日:初診日から1年6ヶ月後(障害の状態を判定する日)
  4. 障害認定日請求:障害認定日の時点で障害等級に該当していれば、この日から受給開始(遡及可能)
  5. または
  6. 事後重症請求:障害認定日時点では該当しなくても、現在該当していれば、請求日の翌月から受給開始

このように、初診日は障害年金制度のすべての出発点であり、受給の可否、受給額、受給開始日に直接影響する極めて重要な日付なのです。初診日が1日違うだけで、数百万円単位で受給額が変わる可能性もあります。だからこそ、初診日を正確に特定し、適切に証明することが、障害年金申請において最も重要なステップとなるのです。

ケース別:あなたの初診日はいつ?

初診日の定義は理解できても、実際に自分のケースに当てはめようとすると迷うことが多いものです。ここでは、よくあるケース別に、初診日がいつになるのかを具体的に見ていきましょう。以下の説明を読みながら、ご自身の状況と照らし合わせてみてください。

ケース①:転医・紹介があった場合

病院を変わった経験がある方は多いと思います。転医や紹介があった場合、どの時点が初診日になるのでしょうか。結論から言えば、一番最初に医師の診療を受けた医療機関が初診日となります。

具体例1:内科から心療内科への紹介

Aさんは、眠れない、食欲がない、体がだるいという症状で近所の内科を受診しました。内科医から「ストレスが原因かもしれない」と言われ、心療内科を紹介されました。心療内科でうつ病と診断され、現在も通院を続けています。

この場合の初診日は、心療内科を受診した日ではなく、内科を最初に受診した日となります。なぜなら、内科で訴えた症状(不眠、食欲不振、倦怠感)は、後に診断されたうつ病の症状と関連していると判断されるためです。

具体例2:整形外科からリウマチ科への紹介

Bさんは、指の関節が痛くて整形外科を受診しました。最初は「腱鞘炎かもしれない」と言われましたが、症状が改善せず、整形外科からリウマチ科を紹介されました。リウマチ科で精密検査を行った結果、関節リウマチと診断されました。

この場合の初診日は、リウマチ科で正式に診断された日ではなく、整形外科で指の痛みを訴えて初めて受診した日となります。整形外科での症状が、後に診断された関節リウマチの症状として関連性が認められるためです。

転医・紹介があった場合の重要なポイントは、「最初の症状と後の診断が関連しているかどうか」です。関連性がある場合は、一番最初に受診した医療機関が初診日となります。

ケース②:診断名が変わった場合

治療の経過や検査の結果により、診断名が変わることがあります。この場合も、関連する症状で最初に医師の診療を受けた日が初診日となります。

具体例3:うつ病から双極性障害への診断変更

Cさんは、気分の落ち込みや意欲低下でメンタルクリニックを受診し、うつ病と診断されました。その後数年間治療を続けるうちに、時々気分が高揚する時期があることが分かり、双極性障害(躁うつ病)と診断が変更されました。

この場合、最初にうつ病で受診した日が初診日となります。うつ病と双極性障害は関連する疾患であり、最初に訴えた症状も双極性障害の一部と考えられるためです。診断名が変わっても、初診日は最初に受診した日のままです。

具体例4:適応障害から発達障害への診断変更

Dさんは、職場でのストレスによる適応障害と診断されました。しかし、詳しく話を聞いていくうちに、幼少期からのコミュニケーションの困難さや特定のこだわりがあることが分かり、自閉スペクトラム症(ASD)という発達障害と診断されました。

この場合、適応障害で最初に受診した日が初診日となります。ただし、発達障害の場合、幼少期からの症状の有無によっては、初診日の判断が複雑になることがあります。このようなケースでは、専門家に相談されることをお勧めします。

ケース③:健康診断で異常が発見された場合

健康診断や人間ドックで異常が見つかった場合、初診日はいつになるのでしょうか。原則として、健康診断の日そのものは初診日とはなりません。健康診断で異常を指摘され、その後医療機関を受診した日が初診日となります。

具体例5:健康診断で血糖値異常

Eさんは、会社の健康診断で血糖値が高いことを指摘されました。結果を持って内科を受診し、糖尿病と診断されました。

この場合、原則として内科を受診した日が初診日となります。健康診断の日ではありません。ただし、例外的に、初診の医療機関で証明が取れず、かつ健康診断の結果が「医学的に直ちに治療が必要」と認められる場合には、健康診断の日を初診日として扱うことができる場合があります。

ケース④:先天性の障害の場合

生まれつきの障害や、幼少期に発症した障害の場合、初診日の扱いが特殊です。傷病の種類によって初診日が異なるため、注意が必要です。

傷病名 初診日
先天性の知的障害(精神遅滞) 出生日
知的障害を伴う発達障害 出生日
知的障害を伴わない発達障害(ADHD、ASDなど) 初めて医師の診療を受けた日
先天性心疾患、網膜色素変性症など 具体的な症状が出現し、初めて診療を受けた日
先天性股関節脱臼(完全脱臼のまま生育) 出生日
先天性股関節脱臼(青年期以降に変形性股関節症発症) 発症後に初めて診療を受けた日

知的障害の場合は、たとえ大人になって初めて診断されたとしても、初診日は出生日として扱われます。一方、知的障害を伴わない発達障害(ADHDや自閉スペクトラム症など)の場合は、症状を自覚して初めて医療機関を受診した日が初診日となります。

このように、先天性の障害であっても、傷病の種類によって初診日の扱いが異なります。ご自身のケースがどれに当てはまるか不明な場合は、専門家にご相談ください。

【あなたの初診日を判断するフローチャート】

  1. 先天性の知的障害または知的障害を伴う発達障害ですか?
    → はい:初診日は出生日
    → いいえ:次へ
  2. 転医や紹介で病院を変わりましたか?
    → はい:一番最初に受診した医療機関の受診日が初診日
    → いいえ:次へ
  3. 診断名が変わりましたか?
    → はい:最初の診断で受診した日が初診日(関連性がある場合)
    → いいえ:次へ
  4. 健康診断で異常が見つかりましたか?
    → はい:健康診断後に初めて医療機関を受診した日が初診日(原則)
    → いいえ:次へ
  5. 現在の傷病で初めて医師の診療を受けた日
    → これが初診日です

このフローチャートを参考に、ご自身の初診日を確認してみてください。ただし、実際には個別のケースごとに判断が必要な場合も多くあります。判断に迷う場合や、複雑な病歴がある場合は、障害年金に詳しい社会保険労務士にご相談されることをお勧めします。

[内部リンク:障害年金の申請手続きの流れについて詳しくはこちら]

知っておくべき特殊なケース

ここまで一般的な初診日の判断方法を見てきましたが、障害年金の制度には「相当因果関係」と「社会的治癒」という特殊な考え方があります。この2つの概念を理解しておくと、初診日の判断がより正確にできるようになります。やや専門的な内容ですが、該当する方にとっては非常に重要なポイントですので、丁寧に解説していきます。

相当因果関係とは?

相当因果関係とは、簡単に言えば「前の病気がなければ、後の病気は起こらなかっただろう」と認められる関係のことです。この相当因果関係が認められると、前の病気と後の病気は「同一の傷病」として扱われ、前の病気で最初に受診した日が初診日となります。

たとえば、糖尿病で治療を受けていた方が、後に糖尿病性腎症を発症した場合を考えてみましょう。糖尿病性腎症は糖尿病の合併症であり、糖尿病がなければ発症しなかった病気です。この場合、相当因果関係が認められ、糖尿病で最初に医療機関を受診した日が初診日となります。

相当因果関係の重要なポイントは、「医学的な因果関係」と「障害年金における相当因果関係」は必ずしも一致しないということです。医学的には因果関係があると考えられていても、障害年金の制度上は相当因果関係が認められないケースがあります。

以下の表で、相当因果関係がある場合とない場合の具体例を整理しました。

判定 前の傷病 後の傷病
相当因果関係
あり
糖尿病 糖尿病性網膜症、糖尿病性腎症、糖尿病性壊疽
糸球体腎炎、多発性のう胞腎、慢性腎炎 慢性腎不全
肝炎 肝硬変
結核 聴力障害(化学療法の副作用)
ステロイド投薬治療 大腿骨頭無腐性壊死
事故による外傷 事故が原因の精神障害
脳血管疾患 脳血管疾患による精神障害
肺疾患 呼吸不全(手術後に発症)
がん 転移したがん(同一組織または転移と確認されたもの)
相当因果関係
なし
高血圧 脳出血、脳梗塞
糖尿病 脳出血、脳梗塞
近視 黄斑部変性、網膜剥離、視神経萎縮

この表を見て驚かれる方もいるかもしれません。医学的には、高血圧や糖尿病は脳出血・脳梗塞の危険因子として知られています。しかし、障害年金の制度上は、これらの間に相当因果関係は認められないのです。つまり、高血圧で治療を受けていた方が後に脳梗塞を発症した場合、初診日は高血圧で最初に受診した日ではなく、脳梗塞で受診した日となります。

相当因果関係の有無は、厚生労働省の障害認定基準に基づいて判断されますが、実際には個別のケースごとに、医師の診断書や病状の経過などを総合的に見て判定されます。ご自身のケースが相当因果関係に該当するかどうか判断に迷う場合は、専門家にご相談されることをお勧めします。

社会的治癒とは?

社会的治癒とは、医学的には完全に治っていなくても、一定期間治療の必要がなく、普通に社会生活を送ることができていた状態のことをいいます。この社会的治癒が認められると、同じ病気で再発・再受診した場合、その再受診の日が新たな初診日として扱われます。

たとえば、大学時代にうつ病で心療内科を受診していたものの、その後症状が落ち着き、10年以上通院も服薬もせずに社会人として働いていた方がいるとします。その方が30代になって再びうつ病を発症し、心療内科を受診した場合、社会的治癒が認められれば、30代で再受診した日が新たな初診日となります。

社会的治癒の判断基準は、おおむね以下のような状態が5年程度続いていることが目安とされています。

  • 医師の治療や投薬を受けていない
  • 症状がなく、または軽微で日常生活に支障がない
  • 普通に社会生活を送っている(就労、就学など)

社会的治癒が認められると、どのようなメリットがあるのでしょうか。最も大きいのは、初診日が新しくなることで、加入していた年金制度が変わる可能性があることです。

たとえば、学生時代(国民年金加入期間)に初めて受診し、その後社会人として厚生年金に加入していた時期に再発した場合、社会的治癒が認められれば、再発後の受診日が初診日となり、障害厚生年金の対象となります。社会的治癒が認められなければ、学生時代の受診日が初診日となり、障害基礎年金の対象となります。この違いは、受給額に大きく影響します。

ただし、社会的治癒については、現在のところ国が明確な判断基準を示しているわけではありません。個別のケースごとに、診断書や病歴・就労状況等申立書の内容をもとに、日本年金機構が総合的に判断します。軽度の症状が残っていても社会的治癒が認められたケースもあれば、通院していなくても認められなかったケースもあります。

社会的治癒の主張は、書類の作成や資料の準備が非常に難しく、専門的な知識と経験が必要です。「自分のケースは社会的治癒に該当するのでは」と思われた場合は、まず専門家にご相談ください。当事務所では、社会的治癒を含む複雑なケースの申請サポート実績が多数あります。

当事務所では、障害年金に関する様々なサポートを行っています

  • 受給可能性の診断(無料相談)
  • 初診日の調査・証明サポート
  • 相当因果関係・社会的治癒の判断と主張
  • 医師との診断書作成に関する連携
  • 病歴・就労状況等申立書の作成代行
  • 不支給決定後の再申請・審査請求

神戸・兵庫県で多数の申請サポート実績があります。初診日の特定でお困りの方、複雑なケースで不安を感じている方は、まずはお気軽にご相談ください。詳しくはこちら

初診日を証明する方法

初診日が特定できたら、次はそれを証明する必要があります。障害年金の申請では、初診日を客観的に証明する書類の提出が求められます。ここでは、初診日を証明するための基本的な方法について解説します。

受診状況等証明書とは

初診日を証明する最も基本的な書類が「受診状況等証明書」です。これは、初診の医療機関に作成してもらう書類で、初診日や傷病名、治療内容などが記載されます。日本年金機構が用意している専用の様式があり、年金事務所で受け取るか、日本年金機構のホームページからダウンロードすることができます。

受診状況等証明書には、以下のような情報が記載されます。

  • 初診年月日
  • 傷病名
  • 発病から初診までの経過
  • 初診時の症状
  • 治療の経過
  • 終診年月日(転医した場合)
  • 転医先の医療機関名

この書類を医療機関に依頼する際には、診療録(カルテ)に基づいて記載してもらうことになります。そのため、カルテが保存されていることが前提となります。医療機関にはカルテを5年間保存する義務がありますが、それ以前のカルテは破棄されている可能性があります。

受診状況等証明書の取得方法

受診状況等証明書を取得する手順は、以下の通りです。

  1. 様式を入手する
    年金事務所で受け取るか、日本年金機構のホームページからダウンロードします。
  2. 医療機関に依頼する
    初診の医療機関の窓口に様式を持参し、作成を依頼します。多くの場合、予約が必要です。
  3. 費用を支払う
    作成費用は医療機関によって異なりますが、一般的に数千円程度です。保険適用外の文書料となります。
  4. 受け取る
    作成には1〜2週間程度かかることが多いです。完成したら医療機関から連絡が来ます。
  5. 内容を確認する
    受け取ったら、記載内容を必ず確認してください。特に初診日の日付が正確かどうかを確認しましょう。

受診状況等証明書を取得する際の注意点として、医療機関によっては作成を断られる場合があります。特に、カルテが破棄されている場合や、医療機関が廃院している場合は取得できません。そのような場合の対処法については、次のセクションで詳しく解説します。

受診状況等証明書が不要なケース

すべてのケースで受診状況等証明書が必要なわけではありません。以下の場合は、受診状況等証明書の提出が不要です。

  • 診断書を作成する医療機関が初診の医療機関と同じ場合
    転医していない場合は、診断書に初診日が記載されるため、別途証明書は不要です。
  • 先天性の知的障害の場合
    初診日が出生日とされるため、受診状況等証明書は不要です。ただし、療育手帳などで知的障害であることを証明する必要があります。

また、初診日が20歳前にあり、20歳前傷病による障害基礎年金を請求する場合は、初診日の証明方法が一部緩和されています。

次のセクションでは、初診日の証明が困難な場合の具体的な対処法について、詳しく見ていきます。

初診日が証明できない場合の対処法

「初診の医療機関がもう存在しない」「カルテが破棄されていて受診状況等証明書が取得できない」「初診日がいつか記憶が曖昧」といった理由で、初診日の証明に困るケースは少なくありません。しかし、証明が難しいからといって諦める必要はありません。ここでは、初診日が証明できない場合の具体的な対処法をご紹介します。

なぜ証明できないことが多いのか

初診日の証明が困難になる主な理由は、以下の通りです。

  • 初診から長期間が経過し、カルテの法定保存期間(5年)を過ぎている
  • 初診の医療機関が廃院・閉院している
  • 複数回転院していて、初診の医療機関がどこか分からない
  • 初診日の記憶が曖昧で、正確な日付が特定できない
  • 医療機関に問い合わせたが、記録が残っていないと言われた

特に精神疾患や慢性疾患の場合、発症から申請までに10年以上経過していることも珍しくなく、初診日の証明が大きな課題となります。

2番目以降の医療機関の証明を活用する

初診の医療機関で受診状況等証明書が取得できない場合、まずは2番目に受診した医療機関に相談しましょう。2番目の医療機関のカルテに、前医(初診の医療機関)の情報が記載されている場合があります。

この場合の手順は以下の通りです。

  1. 「受診状況等証明書が添付できない申立書」を作成する
    この申立書で、初診の医療機関で証明が取れない理由を説明します。
  2. 2番目の医療機関に受診状況等証明書を依頼する
    2番目の医療機関のカルテに、初診の医療機関名や初診日の記載がないか確認してもらいます。
  3. 前医に関する情報が記載されていれば、それを証明として活用する
    カルテの該当部分の写しなどを添付します。

2番目の医療機関のカルテに「○○年○月頃から△△病院で治療を受けていた」といった記載があれば、それが初診日を推定する有力な資料となります。

参考資料を集める

医療機関からの証明が取れない場合でも、初診日を推定できる参考資料を集めることで、初診日が認められる可能性があります。以下のような資料が参考資料として認められます。

資料の種類 説明
診察券 医療機関名と受診日が分かるもの
お薬手帳 処方日と医療機関名が記載されているもの
領収書 医療機関の領収書や調剤薬局の領収書
身体障害者手帳 手帳の交付日や申請時の診断書
健康保険のレセプト 健康保険組合や協会けんぽに開示請求(5年分)
生命保険の給付記録 保険金請求時の診断書や給付決定通知
労災保険の給付記録 労災認定時の診断書や給付記録
健康診断の記録 会社や自治体の健康診断結果
母子健康手帳 乳幼児期の発達記録(知的障害や発達障害の場合)
学校の健康診断記録 小中学校の健康診断や成績通知表

これらの資料は、単独では初診日の証明として弱い場合でも、複数組み合わせることで証明力が高まります。「この時期にはすでに通院していた」という事実を、できるだけ多くの資料で裏付けることが重要です。

特に健康保険のレセプト(診療報酬明細書)は有力な資料となります。レセプトには受診した医療機関と日付が記録されているため、初診日を特定する手がかりになります。レセプトは、健康保険組合や協会けんぽに開示請求することで、過去5年分を取得できます。

第三者証明を活用する

医療機関や参考資料での証明が難しい場合、第三者による証明という方法があります。第三者証明とは、初診日当時の状況を知っている人に、「この人は○○年○月頃に病院に通っていた」ということを証明してもらう方法です。

第三者証明の要件は以下の通りです。

  • 証明者:三親等以内の親族以外の人(友人、職場の同僚、民生委員など)
  • 証明内容:初診日頃に医療機関を受診していたことを直接見聞きした内容
  • 必要人数:原則として2名以上。ただし、医療従事者(医師、看護師など)による証明の場合は1名でも可

第三者証明は、日本年金機構が用意している「初診日に関する第三者からの申立書」という様式を使用します。証明者に、初診日当時の状況をできるだけ具体的に記載してもらいます。

ただし、第三者証明は、それだけで初診日が認められるわけではありません。あくまでも参考資料であり、他の資料と組み合わせて総合的に判断されます。特に、友人や同僚による証明だけでは信憑性が不十分とされる傾向があります。医師や看護師など、初診日当時に診療に携わっていた医療従事者による証明であれば、より高く評価されます。

諦めずに専門家に相談を

初診日の証明は、障害年金申請の中で最も難しいステップの一つです。「カルテがないから無理」「医療機関が廃院しているから諦めるしかない」と思われるかもしれませんが、適切な方法で資料を集め、申立書を作成すれば、初診日が認められる可能性は十分にあります。

当事務所では、初診日の調査・証明サポートを多数手がけてきました。複雑なケースでも、丁寧に状況をお聞きし、最適な証明方法をご提案いたします。神戸・兵庫県内であれば、ご自宅や病院への訪問相談も承っております。

  • 初診の医療機関が廃院していて証明が取れない
  • カルテの保存期間が過ぎていて、どうすればいいか分からない
  • 転医を繰り返していて、初診がどこか分からない
  • 参考資料をどう集めればいいか分からない

このようなお悩みをお持ちの方は、まずは無料相談でお気軽にご相談ください。「諦めない障害年金」のコンセプトのもと、あなたの権利を守るために全力でサポートいたします。

よくある質問Q&A

ここでは、初診日についてよくいただく質問にお答えします。

Q1. 転院を繰り返していて、初診の病院がどこか覚えていません。どうすればいいですか?

A. まずは、記憶の中で最も古い医療機関に問い合わせてみましょう。そこのカルテに「前医」の記録が残っていれば、さらに前の医療機関を特定できる可能性があります。また、お薬手帳や診察券、健康保険のレセプトなどを確認して、受診歴を整理してみてください。それでも分からない場合は、障害年金に詳しい社会保険労務士にご相談ください。初診日の調査方法をアドバイスいたします。

Q2. 初診日が20年以上前です。それでも障害年金は申請できますか?

A. 初診日が20年以上前であっても、障害年金の申請は可能です。ただし、カルテの法定保存期間は5年ですので、初診の医療機関で受診状況等証明書を取得することは難しいかもしれません。その場合は、2番目以降の医療機関の証明や、参考資料を活用して初診日を証明する方法があります。諦めずに、専門家にご相談ください。

Q3. 専業主婦で国民年金第3号被保険者ですが、初診日はどう判定されますか?

A. 国民年金第3号被保険者(会社員や公務員の配偶者で扶養に入っている方)の場合、初診日は他のケースと同様に「障害の原因となった傷病で初めて医師の診療を受けた日」となります。第3号被保険者は国民年金に加入しているため、障害基礎年金の対象となります。保険料を直接納付していなくても、第3号被保険者として届出されていれば、保険料納付要件を満たしている扱いになります。

Q4. 初診日と障害認定日は同じですか?

A. 初診日と障害認定日は異なります。初診日は「障害の原因となった傷病で初めて医師の診療を受けた日」、障害認定日は「初診日から1年6ヶ月を経過した日」(または症状が固定した日)です。障害認定日は、障害の状態を判定する基準日となります。

Q5. 初診日を間違えて申請したらどうなりますか?

A. 初診日を間違えて申請した場合、年金事務所での審査で不整合が見つかり、追加資料の提出を求められるか、最悪の場合は不支給となる可能性があります。初診日が違うと、保険料納付要件や障害認定日も変わってしまうため、正確な初診日を特定することが極めて重要です。判断に迷う場合は、申請前に専門家に相談されることをお勧めします。

Q6. 整骨院に最初に行ったのですが、初診日になりますか?

A. 整骨院、接骨院、鍼灸院などでの施術は、医師または歯科医師による診療ではないため、初診日として認められません。整骨院の後に医療機関(病院やクリニック)を受診した場合、その医療機関を受診した日が初診日となります。

まとめ|初診日でお困りの方は専門家にご相談を

このページでは、障害年金における初診日について、定義から判断方法、証明方法、困難なケースの対処法まで、詳しく解説してきました。最後に、重要なポイントをまとめます。

  • 初診日とは、障害の原因となった傷病で初めて医師または歯科医師の診療を受けた日
  • 初診日は、受給できる年金の種類、保険料納付要件、障害認定日のすべてに影響する極めて重要な日付
  • 転医や紹介があった場合、一番最初に受診した医療機関の受診日が初診日
  • 診断名が変わっても、関連する症状で最初に受診した日が初診日
  • 相当因果関係が認められる場合、前の傷病の初診日が障害年金上の初診日となる
  • 社会的治癒が認められれば、再発後の受診日が新たな初診日となる
  • 初診日の証明は受診状況等証明書が基本だが、取得できない場合も対処法がある
  • 2番目の医療機関の証明、参考資料、第三者証明を組み合わせて初診日を証明できる

初診日の判断は、障害年金制度の中でも特に専門的な知識が必要な分野です。ご自身で判断するのが難しい場合、間違った初診日で申請してしまうと、本来受給できたはずの年金が受け取れなくなる可能性もあります。

当事務所では、初診日の特定から証明方法のアドバイス、申請書類の作成まで、トータルでサポートいたします。神戸・兵庫県で障害年金申請を専門とする社会保険労務士として、多数の複雑なケースに対応してきた実績があります。

「自分のケースはどうなるのか」「証明が難しそうだけど諦めたくない」「何から始めればいいか分からない」といった疑問や不安をお持ちの方は、まずは無料相談でお話をお聞かせください。あなたの状況に合わせた最適な方法をご提案いたします。

まずは無料相談から、一歩を踏み出しましょう

障害年金の制度は複雑で、ご自身で判断するのが難しい部分も多くあります。当事務所では、初回相談を無料で承っております。「自分は対象になるのか」「どのように申請すればいいのか」など、どんな疑問でもお気軽にご相談ください。

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