障害年金の申請を考えたとき、「診断書って何?」「どうやって取得すればいいの?」と不安に感じる方は少なくありません。診断書には8種類の様式があり、医師が不慣れな場合もあります。有効期限もあるため、「いつ取得すればいいのか分からない」と悩む方も多いでしょう。
診断書は、障害年金の審査で最も重視される書類です。審査は書類のみで行われ、面接はありません。そのため、診断書の内容が受給の可否を大きく左右します。
この記事では、障害年金の診断書について、初めての方にも分かりやすく解説します。診断書の種類、取得方法、医師への依頼の仕方、受け取り後の確認ポイントまで、申請に必要な情報を網羅的にお伝えします。
この記事を読むことで、診断書について正しく理解し、適切に準備を進められるようになります。
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障害年金の診断書に関するご相談は、神戸市須磨区の清水総合法務事務所まで。初回相談は無料です。
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障害年金の診断書とは?
障害年金の診断書とは、医師が作成する、障害の状態を証明する書類です。診断書には、傷病名、症状、日常生活への支障の程度などが記載されます。
障害年金の審査は、すべて書類のみで行われます。年金事務所に提出された書類を、認定医が審査して等級を判定します。面接や実地調査はありません。そのため、診断書の内容が審査結果に直結します。
診断書は、医師が客観的に障害の状態を証明する書類であるため、申請者本人が作成する病歴・就労状況等申立書よりも重視される傾向があります。診断書の内容が不十分だと、実際の障害状態より軽く評価されたり、不支給になったりする可能性があります。
だからこそ、医師に日常生活の困難さを正確に伝え、適切な内容の診断書を作成してもらうことが重要です。次のセクションでは、診断書の種類について詳しく解説します。
診断書の種類は8つ|どれを選ぶ?
障害年金の診断書には、障害の部位に応じて8種類の様式があります。自分の障害に合った適切な様式を選ぶことが、正確な審査を受けるための第一歩です。
8種類の様式一覧
診断書の様式は以下の8種類です。
- 様式第120号の1:眼の障害用
- 様式第120号の2:聴覚・鼻腔機能・平衡感覚・そしゃく・嚥下機能・音声・言語機能の障害用
- 様式第120号の3:肢体の障害用
- 様式第120号の4:精神の障害用
- 様式第120号の5:呼吸器疾患の障害用
- 様式第120号の6-(1):循環器疾患の障害用
- 様式第120号の6-(2):腎疾患・肝疾患・糖尿病の障害用
- 様式第120号の7:血液・造血器・その他の障害用
| 様式番号 | 対象となる障害 | 主な傷病例 |
|---|---|---|
| 様式第120号の1 | 眼の障害 | 網膜色素変性症、緑内障、糖尿病性網膜症など |
| 様式第120号の2 | 聴覚等の障害 | 感音性難聴、メニエール病、咽頭がんなど |
| 様式第120号の3 | 肢体の障害 | 脳梗塞後遺症、関節リウマチ、脊髄損傷など |
| 様式第120号の4 | 精神の障害 | うつ病、統合失調症、発達障害、高次脳機能障害など |
| 様式第120号の5 | 呼吸器疾患 | 肺がん、COPD、肺線維症など |
| 様式第120号の6-(1) | 循環器疾患 | 心筋梗塞、心不全、ペースメーカー植込みなど |
| 様式第120号の6-(2) | 腎疾患・肝疾患・糖尿病 | 慢性腎不全、肝硬変、糖尿病など |
| 様式第120号の7 | 血液・造血器・その他 | 白血病、悪性リンパ腫、線維筋痛症、全身性エリテマトーデスなど |
複数の障害がある場合
1つの傷病で複数の障害がある場合は、それぞれの障害状態が的確に表現できる様式の診断書を準備する必要があります。
たとえば、脳血管疾患(脳出血、脳梗塞など)により片麻痺と高次脳機能障害が併存する場合、「肢体の障害用」と「精神の障害用」の2種類の診断書が必要になることがあります。
複数の障害がある場合、それぞれの等級を併合して最終的な等級が決定されます。ただし、必ずしも併合されるとは限らないため、障害の状態によって判断されます。
診断書様式の選び方
診断書の様式は、傷病名ではなく、実際にどの部位や状態に一番支障があるかで選びます。たとえば、肺がんの脳転移により歩行障害が顕著な場合、「呼吸器疾患用」ではなく「肢体の障害用」の診断書を選んだほうが、障害の実態を正確に表現できる場合があります。
診断書様式の選択は、等級判定に影響する重要なポイントです。自己判断で選ぶと、適切な評価を受けられない可能性があるため、年金事務所または障害年金に詳しい社会保険労務士に相談することをおすすめします。
診断書の様式は、日本年金機構のウェブサイトからダウンロードできます。また、年金事務所の窓口でも受け取ることができます。
診断書の必要枚数と有効期限
障害年金の診断書は、請求方法によって必要な枚数と有効期限が異なります。期限切れの診断書を提出すると差し戻されてしまうため、事前に正確に理解しておくことが大切です。
請求方法別の必要枚数
障害年金の請求方法には、「認定日請求」「遡及請求」「事後重症請求」の3つがあります。それぞれで必要な診断書の枚数が異なります。
認定日請求の場合(1枚)
認定日請求とは、障害認定日(原則として初診日から1年6ヶ月を経過した日)から1年以内に請求する方法です。この場合、障害認定日から3ヶ月以内の現症が記載された診断書が1枚必要です。診断書の有効期限は、障害認定日から1年未満となります。
たとえば、障害認定日が令和6年3月15日の場合、令和6年6月14日までの現症が記載された診断書を用意し、令和7年3月14日までに請求する必要があります。
遡及請求の場合(原則2枚)
遡及請求とは、障害認定日から1年以上経過してから、過去にさかのぼって請求する方法です。この場合、原則として2枚の診断書が必要です。1枚目は障害認定日から3ヶ月以内の現症が記載された診断書、2枚目は現在の状態が記載された直近の診断書です。
障害認定日時点の診断書には有効期限はありませんが、直近の診断書は現症日から3ヶ月以内が有効期限となります。
事後重症請求の場合(1枚)
事後重症請求とは、障害認定日の時点では障害等級に該当しなかったものの、その後65歳までに症状が悪化した場合に行う請求方法です。この場合、現在の状態が記載された直近の診断書が1枚必要です。有効期限は現症日から3ヶ月以内です。
| 請求方法 | 必要枚数 | 診断書の時点 | 有効期限 |
|---|---|---|---|
| 認定日請求 | 1枚 | 障害認定日から3ヶ月以内 | 障害認定日から1年未満 |
| 遡及請求 | 原則2枚 | ①障害認定日から3ヶ月以内 ②現在(直近) |
①有効期限なし ②現症日から3ヶ月以内 |
| 事後重症請求 | 1枚 | 現在(直近) | 現症日から3ヶ月以内 |
診断書の有効期限とは
診断書の有効期限を理解する上で、最も注意が必要なのが「現症日」と「診断書作成日」の違いです。この2つは非常に混同しやすいため、しっかりと区別しましょう。
現症日とは、診断書に記載された症状がいつの時点のものかを示す日付です。診断書の用紙には「○年○月○日現症」と記載される欄があり、この日付が現症日となります。
診断書作成日とは、医師が実際に診断書を完成させた日付です。診断書の最下部「上記のとおり、診断します」の横に記載される日付がこれにあたります。
重要なのは、診断書の有効期限は「診断書作成日」ではなく「現症日」を基準に計算される点です。たとえば、現症日が令和7年3月1日で、診断書作成日が令和7年3月20日の場合、有効期限は現症日(3月1日)から3ヶ月後の5月31日までとなります。診断書作成日の3月20日から3ヶ月ではありませんので、注意が必要です。
有効期限内に診断書が取得できない場合
遡及請求を希望する場合、障害認定日から長い期間が経過していると、当時のカルテが既に廃棄されていたり、医療機関が廃業していたりして、障害認定日時点の診断書が取得できないことがあります。
このような場合でも、すぐに諦める必要はありません。以下のような対応方法があります。
補完資料での対応
障害認定日時点の診断書が取得できない場合、その前後の診断書や、障害者手帳の診断書、リハビリ記録、介護保険の認定調査票など、障害認定日当時の障害状態を推測できる資料を補完資料として提出することで、遡及請求が認められる可能性があります。
事後重症請求への変更
どうしても障害認定日時点の資料が揃わない場合は、請求方法を事後重症請求に変更することも選択肢の1つです。ただし、事後重症請求の場合は過去にさかのぼった分の年金は受給できないため、受給額は遡及請求に比べて少なくなります。
診断書が取得できるかどうかは個別の状況によって異なるため、障害年金に詳しい社会保険労務士に相談することをおすすめします。当事務所では、複雑なケースの診断書取得もサポートしておりますので、お気軽にご相談ください。
診断書の取得方法|医師への依頼から受け取りまで
診断書の取得は、適切な手順で進めることが大切です。このセクションでは、診断書取得の全体の流れから、医師への具体的な依頼方法まで詳しく解説します。
診断書取得の流れ(全5ステップ)
診断書取得は、以下の5つのステップで進めます。
ステップ1:年金事務所で受給要件を確認する
まず、年金事務所または街角の年金相談センターで、障害年金の受給要件を満たしているかを確認します。初診日がいつか、保険料の納付要件を満たしているかなどを調べてもらいましょう。受給要件を満たしていない場合、診断書を作成しても申請できないため、この確認は必ず最初に行ってください。
ステップ2:診断書様式を入手する
年金事務所で受給要件を満たしていることが確認できたら、診断書の様式を入手します。年金事務所の窓口で受け取るか、日本年金機構のウェブサイトからダウンロードすることもできます。窓口で相談すれば、症状に合わせた適切な様式を選んで渡してもらえます。
ステップ3:医師に診断書作成を依頼する
診断書様式を持参して、主治医に診断書の作成を依頼します。このとき、日常生活の困難さをまとめたメモも一緒に渡すと、医師が診断書を作成しやすくなります(詳しくは次の項目で解説します)。
ステップ4:診断書を受け取る(約1ヶ月後)
診断書の完成までには、通常1ヶ月程度かかります。医療機関によって異なるため、依頼時に完成時期を確認しておくと安心です。
ステップ5:内容を確認し、必要に応じて修正依頼する
診断書を受け取ったら、封を開けて必ず内容を確認します。記入漏れや実際の症状との相違がないかをチェックし、問題があれば医師に修正を依頼しましょう。確認ポイントについては、後のセクションで詳しく解説します。
医師への依頼のタイミング
診断書を医師に依頼するタイミングは、年金事務所で受給要件を確認した後です。受給要件を満たしていることが分かってから依頼することで、無駄な費用を避けられます。
また、診断書には有効期限があるため、受診日を逆算して設定することも重要です。たとえば、事後重症請求の場合、現症日から3ヶ月以内に請求する必要があります。そのため、診断書の完成に1ヶ月、その他の書類準備に1ヶ月かかると想定すると、余裕を持って受診日を設定しましょう。
現症日の戦略的な設定
ここで1つ重要なポイントがあります。それは「現症日をいつに設定するか」です。現症日とは、診断書に記載される症状がいつの時点のものかを示す日付です。体調が比較的良い日に受診すると、診断書に「症状が軽快している」と記載される可能性があります。
そのため、可能であれば平均的な状態の時期に受診し、医師に日頃の困難な状況も含めて正確に伝えることが大切です。ただし、無理に体調の悪い日を選ぶ必要はありません。メモなどで日常の状況を補足することで、平均的な状態を医師に理解してもらえます。
医師に正確に症状を伝える方法
診断書の内容は、医師が診察時に把握した情報をもとに作成されます。しかし、限られた診察時間だけでは、日常生活の困難さを完全に伝えることは難しいものです。そこで、以下の方法で医師に正確に症状を伝えましょう。
日常生活の困難さをメモにまとめる
診察前に、日常生活でどのような困難があるかを具体的にメモにまとめます。特に精神の障害用診断書では、「日常生活能力の判定」という項目があり、以下の8つの項目について評価されます。
- 適切な食事
- 身辺の清潔保持
- 金銭管理と買い物
- 通院と服薬
- 他人との意思伝達及び対人関係
- 身辺の安全保持及び危機対応
- 社会性
- 日常生活における意欲・意思決定
これらの項目ごとに、どのような困難があるかを具体的にメモします。たとえば「適切な食事」であれば、「食事の準備ができず、インスタント食品やコンビニ弁当に頼っている」「食欲がなく、1日1食しか食べられない日もある」といった具体例を書きましょう。
「良い日」と「悪い日」の両方を伝える
症状には波がある場合が多く、良い日と悪い日があります。診察時にたまたま調子が良かった場合、医師は「症状が改善している」と判断する可能性があります。そのため、調子の悪い時の状態も含めて、平均的な状況を医師に伝えることが重要です。
家族からも症状を説明してもらう
可能であれば、家族に同席してもらい、日常生活の様子を医師に説明してもらうのも効果的です。本人では気づきにくい変化や、客観的な視点からの情報は、診断書の精度を高めることにつながります。
診断書の作成費用と完成までの期間
作成費用
診断書の作成費用は、医療機関によって異なりますが、1枚あたり5,000円から10,000円が一般的です。遡及請求の場合は2枚の診断書が必要となるため、10,000円から20,000円程度の費用がかかることを想定しておきましょう。なお、複数の障害がある場合は、それぞれの様式の診断書が必要となるため、さらに費用が加算されます。
完成までの期間
診断書の完成までには、通常1ヶ月程度かかります。ただし、医療機関の混雑状況によっては、それ以上の期間がかかる場合もあります。依頼する際に、完成予定日を確認しておくことをおすすめします。有効期限との関係もあるため、余裕を持ったスケジュールで依頼しましょう。
診断書を受け取ったら必ず確認すること
診断書を受け取ったら、封がしてあっても開封して内容を確認してください。開封しても問題ありません。また、診断書は必ずコピーを取っておきましょう。更新手続きや不服申立ての際に、過去の診断書が参考になることがあります。
診断書の具体的な確認ポイントについては、次のセクションで詳しく解説します。
当事務所では、障害年金に関する様々なサポートを行っています
- 受給可能性の診断(無料相談)
- 初診日の調査・証明サポート
- 医師との診断書作成に関する連携
- 病歴・就労状況等申立書の作成代行
- 不支給決定後の再申請・審査請求
神戸・兵庫県で多数の申請サポート実績があります。詳しくはこちら
診断書の確認ポイント|受け取り後にチェックすべき5項目
診断書を受け取ったら、必ず内容を確認しましょう。記載ミスや記入漏れがあると、差し戻しや不支給のリスクが高まります。このセクションでは、診断書を受け取った後に確認すべき重要なポイントを5つ紹介します。
1. 記入漏れ・記載ミスはないか
まず、診断書に記入漏れがないかを確認します。必須項目が空欄のままだと、窓口で受け付けてもらえず、差し戻されてしまいます。
特に確認すべき項目は以下のとおりです。
- 傷病名とICD-10コード(精神の障害の場合)
- 初診日
- 現症日
- 医師の署名・押印
- 診断書の裏面まで記載されているか
診断書は原則として両面印刷のため、表面だけでなく裏面にも記載が必要です。片面印刷の場合は2枚とも記載され、医師の割印があるかを確認しましょう。
2. 実際の症状と診断書の内容に乖離はないか
最も重要なチェックポイントは、実際の障害状態と診断書の記載内容が一致しているかです。特に以下の項目を重点的に確認しましょう。
日常生活能力の判定(精神の障害の場合)
精神の障害用診断書では、「日常生活能力の判定」という項目で、8つの項目について「できる」「自発的にできるが時には助言や指導を必要とする」「自発的かつ適正に行うことはできないが助言や指導があればできる」「助言や指導をしてもできない若しくは行わない」の4段階で評価されます。
この評価が実際の状態より軽く記載されていると、等級が低く認定されたり、不支給になったりする可能性があります。事前に医師に渡したメモと照らし合わせて、実際の状態が正確に反映されているかを確認してください。
就労状況
現在働いている場合、「就労可能」と記載されていると、障害が軽いと判断される可能性があります。もし職場から特別な配慮を受けている場合(短時間勤務、業務内容の制限、頻繁な休憩など)は、その旨が診断書に記載されているかを確認しましょう。
配慮があっての就労であれば、その状況が診断書に書かれていることで、適切な評価を受けられる可能性が高まります。
3. 添付書類の漏れはないか
診断書の種類によっては、診断書本体だけでなく、添付書類が必要な場合があります。
呼吸器疾患の障害用診断書の場合
胸部レントゲンフィルム(または画像を印刷したもの)の添付が必要です。CD-ROMなどのメディアでの提出は受け付けられないため、必ず紙に印刷したものを用意してください。
循環器疾患の障害用診断書の場合
診断書に心電図所見が「有」と記載されている場合、心電図のコピーの添付が必要です。
これらの添付書類が不足していると、審査が遅れたり、追加提出を求められたりすることがあります。
4. ICDコードは正しく記載されているか(精神の障害のみ)
精神の障害用診断書では、傷病名に対応するICD-10コードの記載が必須です。ICD-10とは、世界保健機関(WHO)が定めた国際的な疾病分類コードです。
傷病名とICD-10コードが一致しているかを確認してください。たとえば、うつ病であれば「F32」または「F33」、統合失調症であれば「F20」といったコードが記載されているはずです。このコードが記載されていない、または誤っている場合は、医師に修正を依頼しましょう。
5. 診断書と病歴申立書の整合性(重要)
ここが他のサイトではあまり触れられていない重要なポイントです。診断書だけでなく、病歴・就労状況等申立書との整合性も確認する必要があります。
審査では、診断書と病歴申立書の両方の内容を見て判定されます。もし2つの書類で内容に矛盾があると、「情報が不正確」と判断され、不利に働く可能性があります。
特に以下の点で整合性を確認しましょう。
- 初診日が一致しているか
- 発症時期や症状の推移の記載が一致しているか
- 就労状況(働いている・いない、配慮の有無)が一致しているか
- 日常生活の困難さの程度が一致しているか
もし診断書を確認して、病歴申立書と矛盾する内容が見つかった場合は、病歴申立書の記載を見直すか、診断書の修正を医師に依頼することを検討しましょう。
以下のチェックリストを活用して、漏れなく確認してください。
| 確認項目 | チェック |
|---|---|
| 傷病名とICD-10コード(精神の障害)が記載されているか | □ |
| 初診日が記載されているか | □ |
| 現症日が記載されているか | □ |
| 医師の署名・押印があるか | □ |
| 診断書の裏面まで記載されているか(両面の場合) | □ |
| 日常生活能力の判定が実際の状態と一致しているか | □ |
| 就労状況(配慮の有無)が正確に記載されているか | □ |
| 添付書類(レントゲン、心電図など)に漏れはないか | □ |
| ICD-10コードは正しいか(精神の障害のみ) | □ |
| 病歴申立書との整合性に問題はないか | □ |
診断書に問題が見つかった場合は、医師に修正を依頼することができます。ただし、障害の評価(等級判断に関わる部分)は医師の専門的判断によるものなので、無理な修正依頼は避けましょう。事実誤認や記載ミスに限って、丁寧に修正をお願いすることが大切です。
よくある疑問Q&A
診断書に関してよく寄せられる疑問にお答えします。
Q1. 医師が障害年金の診断書作成に慣れていない場合は?
A. 年金事務所または日本年金機構のウェブサイトから「診断書記載要領」を入手し、医師にお渡しください。記載要領には、各項目の書き方が詳しく説明されているため、医師が作成しやすくなります。また、事前に日常生活の状況をまとめたメモを渡すことで、診断書の精度が高まります。それでも作成が難しい場合は、障害年金に詳しい社会保険労務士が医師との連携をサポートすることも可能です。
Q2. 診断書作成を断られたらどうすればいいですか?
A. 医師によっては、障害年金の診断書作成を断る場合があります。その場合は、別の医療機関でセカンドオピニオンを求めることも選択肢の1つです。ただし、障害年金の診断書は、できるだけ長期間診察を受けている主治医に作成してもらうのが望ましいです。どうしても難しい場合は、障害年金専門の社会保険労務士に相談し、対応策を検討しましょう。
Q3. 診断書だけで申請できますか?他に必要な書類は?
A. 診断書だけでは申請できません。障害年金の申請には、診断書以外にも以下の書類が必要です。
- 年金請求書(障害給付)
- 受診状況等証明書(初診日を証明する書類)
- 病歴・就労状況等申立書
- 住民票または戸籍謄本
- 年金手帳または基礎年金番号通知書
- 本人名義の預金通帳のコピー
必要書類は個別の状況によって異なる場合があるため、年金事務所で事前に確認することをおすすめします。申請の流れについて詳しく知りたい方は、[内部リンク:障害年金の申請方法の記事へ]をご覧ください。
Q4. 診断書の内容に不満がある場合、修正依頼はできますか?
A. 記載ミスや事実誤認がある場合は、医師に修正を依頼できます。たとえば、就労状況で「配慮を受けている」事実が記載されていない場合や、日常生活の困難さが正確に反映されていない場合は、丁寧に説明して修正をお願いしましょう。ただし、障害の評価(等級判断に関わる部分)は医師の専門的判断によるものなので、無理な修正依頼は避けてください。もし医師とのコミュニケーションが難しい場合は、社会保険労務士が間に入って調整することも可能です。
Q5. 診断書を紛失してしまいました。再発行できますか?
A. 医療機関に再発行を依頼できます。ただし、再度作成費用がかかる場合がほとんどです。診断書を受け取ったら、必ずコピーを取って保管しておくことを強くおすすめします。コピーは更新手続きの際や、不服申立てが必要になった場合にも役立ちます。
Q6. 障害認定日の診断書が取得できない場合は?
A. 遡及請求を希望する場合、障害認定日から長期間が経過していると、カルテが廃棄されていたり、医療機関が廃業していたりして、障害認定日時点の診断書が取得できないことがあります。その場合でも、すぐに諦める必要はありません。
障害認定日の前後の診断書や、障害者手帳の診断書、リハビリ記録、介護保険の認定調査票などの補完資料を提出することで、遡及請求が認められる可能性があります。また、どうしても資料が揃わない場合は、事後重症請求に変更する選択肢もあります。
診断書の取得が難しい場合は、障害年金に詳しい社会保険労務士に相談することをおすすめします。当事務所では、複雑なケースの診断書取得もサポートしておりますので、お気軽にご相談ください。
診断書作成で失敗しないための注意点
診断書の作成では、初心者が陥りやすい失敗パターンがあります。ここでは、よくある失敗例とその回避方法を紹介します。
「良い日」を選んで受診しない
体調には波があり、良い日と悪い日があるものです。しかし、体調の良い日を選んで受診すると、医師は「症状が軽快している」と判断し、診断書にそのように記載してしまう可能性があります。
診断書の現症日は、できるだけ平均的な状態の時期に設定することが重要です。もし、たまたま調子の良い日に受診することになった場合でも、事前に用意したメモで日頃の困難な状況を医師に伝えることで、平均的な状態を診断書に反映してもらえます。
無理に体調の悪い日を選ぶ必要はありませんが、「今日はたまたま調子が良いが、普段はこのような状況です」と医師に明確に伝えることが大切です。家族に同席してもらい、客観的な視点から日常の様子を説明してもらうのも効果的です。
医師に遠慮して症状を軽く伝えない
「医師に迷惑をかけたくない」「大げさに言うのは申し訳ない」という気持ちから、症状を軽く伝えてしまう方がいらっしゃいます。しかし、これは診断書の内容を不正確にする原因となります。
たとえば「頑張れば何とかなります」「工夫すればできます」と伝えると、医師は「日常生活に大きな支障はない」と判断してしまいます。障害年金は、日常生活や就労にどれだけ支障があるかを評価する制度です。事実をありのまま伝えることが、正確な診断書作成の第一歩です。
決して症状を誇張する必要はありませんが、遠慮せずに困っていることを具体的に伝えましょう。「洗濯物を干すことができない」「買い物に行けない日が週の半分ある」など、具体的なエピソードを伝えることで、医師も診断書に反映しやすくなります。
診断書の内容を確認せずに提出しない
診断書を受け取ったら、必ず封を開けて内容を確認してください。医師も人間ですので、記入漏れや記載ミスがある可能性があります。また、医師が把握している情報と実際の状況にズレがある場合もあります。
内容を確認せずにそのまま提出してしまうと、窓口で差し戻されたり、審査で不利になったりするリスクがあります。特に、日常生活能力の判定や就労状況の記載が実際の状態と一致しているかを重点的にチェックしましょう。
もし問題が見つかった場合は、遠慮せずに医師に修正を依頼してください。ただし、障害の評価は医師の専門的判断によるものなので、丁寧にお願いすることが大切です。
診断書だけに頼らず、病歴申立書も丁寧に作成
診断書が最も重要な書類であることは間違いありませんが、病歴・就労状況等申立書も審査で確認される重要な資料です。診断書だけに注力して、病歴申立書を適当に作成してしまうと、審査で不利になる可能性があります。
また、前のセクションでも触れましたが、診断書と病歴申立書の内容に矛盾があると、「情報が不正確」と判断されるリスクがあります。2つの書類で一貫したストーリーを構築することが、審査を通過するための重要なポイントです。
診断書を確認する際は、病歴申立書の内容と照らし合わせて、初診日、発症時期、症状の推移、就労状況などが一致しているかを必ずチェックしましょう。もし矛盾が見つかった場合は、どちらかを修正する必要があります。
障害年金の受給事例
当事務所でサポートさせていただいた方々の事例をご紹介します。
※以下の事例は、実際のご相談をもとに作成した架空のケースです。
※個人情報保護のため、年齢・傷病名・金額等は一部変更しています。
※実際の認定結果は個別の状況により異なります。
事例1:うつ病で障害厚生年金2級を受給(40代後半・男性)
【ご相談時の状況】
会社員として営業職に従事していましたが、過重な業務負担からうつ病を発症。3年前から休職し、傷病手当金で生活していましたが、支給期間が終了間近で経済的に困窮していました。配偶者と子ども2人を扶養しており、早急に障害年金の受給が必要な状況でした。障害年金の申請を考え、かかりつけ医に診断書作成を依頼したところ、「障害年金の診断書は書いたことがないので不安だ」と言われ、どうすればいいか分からず当事務所に相談されました。
【申請の課題】
主治医が障害年金の診断書作成経験がなく、何をどう記載すればいいか分からない状態でした。また、ご本人も日常生活の困難さを医師にうまく伝えられておらず、診察時には「何とか頑張っています」と答えてしまうことが多く、実際の障害状態が医師に正確に伝わっていませんでした。経済的に困窮しているため、診断書作成費用を無駄にすることは避けたい状況でした。
【当事務所のサポート】
まず年金事務所で受給要件を確認後、日本年金機構のウェブサイトから「精神の障害用診断書記載要領」を入手し、医師にお渡ししました。また、ご本人から詳しく症状をヒアリングし、「日常生活能力の判定」の8項目に沿って、具体的な困難さをメモにまとめました。たとえば「食事の準備ができず、妻に頼っている」「入浴は週に2回程度しかできない」「外出すると疲労が激しく、翌日は一日中寝込む」などの具体例を記載し、医師に提供しました。診断書受け取り後も内容を確認し、病歴・就労状況等申立書との整合性をチェックして、一貫したストーリーを構築しました。
【結果】
障害厚生年金2級が認められ、年額約120万円(月額約10万円)の受給が決定しました。遡及請求により過去2年分の一時金約240万円も受給されました。配偶者加給年金も加算され、生活の安定につながりました。
【ご本人からのメッセージ】
「先生が診断書を書いたことがないと聞いて、正直諦めかけていました。でも、社労士さんが先生と私の間に入って、記載要領や日常の状況を分かりやすく説明してくれたおかげで、スムーズに進みました。自分一人では絶対に無理でした。本当に助かりました。」
事例2:脳梗塞後遺症で障害厚生年金2級を受給(50代前半・男性)
【ご相談時の状況】
5年前に脳梗塞を発症し、右半身麻痺と高次脳機能障害が残存しました。障害認定日(初診日から1年6ヶ月後)から既に4年以上が経過しており、遡及請求を希望されていました。しかし、障害認定日当時に受診していた病院のカルテは既に廃棄されており、障害認定日時点の診断書を取得できない状態でした。別の社労士事務所に相談したところ「診断書が取れないなら遡及は難しい」と言われ、当事務所に相談されました。
【申請の課題】
遡及請求には原則として2枚の診断書(障害認定日時点+現在)が必要ですが、障害認定日時点の診断書が取得不可能でした。このままでは事後重症請求となり、過去の分を受給できず、受給総額が大幅に減少してしまいます。また、高次脳機能障害の症状(記憶障害、注意障害、遂行機能障害)を診断書で正確に表現する必要もありました。
【当事務所のサポート】
障害認定日の前後2ヶ月以内に作成された診断書(認定日の2ヶ月前と4ヶ月後)を取得し、「この期間の障害状態はこの程度だった」と推測できる資料を作成しました。さらに、当時のリハビリテーション記録、介護保険の認定調査票、身体障害者手帳の診断書、デイサービスの利用記録など、障害認定日当時の障害状態を証明できる補完資料を徹底的に収集しました。これらの資料を時系列で整理し、障害認定日時点でも障害厚生年金2級相当の障害状態であったことを論理的に説明する資料を作成して提出しました。
【結果】
障害厚生年金2級が認められ、年額約110万円(月額約9万円)の受給が決定しました。遡及請求も認められ、過去4年分の一時金約440万円も受給されました。
【ご本人からのメッセージ】
「カルテが廃棄されていて、もう遡及は無理だと思っていました。他の事務所にも断られて諦めかけていたところ、こんな方法があるんですね。粘り強く資料を集めていただいて、本当に感謝しています。まさに『諦めない障害年金』でした。」
事例3:双極性障害で不支給から障害厚生年金2級を受給(30代後半・女性)
【ご相談時の状況】
双極性障害により退職後、インターネットで調べて自己申請で障害年金を請求しましたが、不支給となりました。不支給の理由を知りたいと思い、診断書の内容を確認したところ、「就労可能」と記載されており、日常生活能力の判定も実際より軽く評価されていました。医師が外来で診察した時の様子(比較的落ち着いている時)だけを見て診断書を作成したため、自宅での困難な状況が全く反映されていませんでした。一度不支給になったことで精神的にショックを受け、「もう無理なのでは」と諦めかけていました。
【申請の課題】
診断書の「日常生活能力の判定」が実際の状態より軽く評価されており、就労状況欄も「可能」となっていた点が不支給の主な原因でした。双極性障害特有の症状の波(躁状態と抑うつ状態の繰り返し)を、限られた診察時間だけでは医師が正確に把握できていませんでした。また、診察時には症状を軽く伝えてしまう傾向があり、「頑張れば何とかなります」と答えてしまっていました。
【当事務所のサポート】
まず不支給の原因を詳細に分析しました。診断書の「日常生活能力の判定」が実際より軽く、就労状況欄も不正確だった点が問題と判明しました。再申請に向けて、ご本人とご家族から1ヶ月にわたって日常生活の状況を詳しくヒアリングし、躁状態と抑うつ状態それぞれでの困難さを具体的なエピソードを含むメモにまとめました。医師には「診察時と自宅での様子に差がある」こと、「症状に波があり、診察時はたまたま調子が良い」ことを丁寧に説明し、自宅での平均的な状態を反映した診断書を作成いただくよう依頼しました。また、ご家族に診察に同席していただき、客観的な視点から日常の様子を医師に説明してもらいました。病歴・就労状況等申立書も診断書と整合性が取れるよう詳細に作成し、一貫したストーリーを構築しました。
【結果】
再申請により障害厚生年金2級が認められ、年額約100万円(月額約8万円)の受給が決定しました。
【ご本人からのメッセージ】
「一度不支給になったとき、『やっぱり自分はダメなんだ』と落ち込みました。でも、診断書の内容を見直して、もう一度チャレンジできると知って希望が持てました。家族も一緒に診察に行って、普段の様子を先生に伝えてくれたのが大きかったです。諦めなくてよかったです。」
このように、障害年金の申請では診断書の内容が審査結果に大きく影響します。医師が障害年金に詳しくない場合でも、適切なサポートを受ければ正確な診断書を作成できます。また、障害認定日の診断書が取得できない場合でも、補完資料を活用することで遡及請求が認められる可能性があります。さらに、一度不支給になっても、診断書の内容を見直して再申請すれば認定される可能性があります。
「自分の場合はどうだろう?」「診断書の内容をどう確認すればいいか分からない」など、気になることがあれば、まずはお気軽にご相談ください。
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まとめ
障害年金の診断書は、審査で最も重視される重要な書類です。適切な内容の診断書を準備できるかどうかが、受給の可否を大きく左右します。
この記事でお伝えした重要なポイントをまとめます。
- 診断書には8種類の様式があり、障害の部位に応じて適切なものを選ぶ必要がある
- 請求方法(認定日請求・遡及請求・事後重症請求)によって必要な枚数と有効期限が異なる
- 医師に日常生活の困難さを正確に伝えるために、具体的なメモを作成することが重要
- 診断書を受け取ったら必ず内容を確認し、病歴申立書との整合性もチェックする
- 医師が診断書作成に慣れていなくても、適切なサポートがあれば正確な診断書を作成できる
障害年金の制度は複雑で、診断書の取得や内容の確認には専門的な知識が必要な場面も多くあります。しかし、適切に準備を進めれば、受給への道は開けます。
「医師が診断書作成に慣れていない」「障害認定日の診断書が取得できない」「一度不支給になった」といった困難な状況でも、諦める必要はありません。適切な方法を知り、必要に応じて専門家のサポートを受けることで、道は開けます。
まずは無料相談から、一歩を踏み出しましょう
障害年金の制度は複雑で、ご自身で判断するのが難しい部分も多くあります。当事務所では、初回相談を無料で承っております。「自分は対象になるのか」「どのように申請すればいいのか」など、どんな疑問でもお気軽にご相談ください。
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