病歴・就労状況等申立書|一度に完璧にしなくていい!書き方のコツ

病歴・就労状況等申立書|一度に完璧にしなくていい!書き方のコツ

「病歴・就労状況等申立書を前にして、どこから手をつければいいかわからない…」

障害年金を申請しようとしたとき、多くの方がこの申立書で立ち止まってしまいます。診断書は医師が書いてくれますが、申立書は自分で書かなければなりません。しかも、何年、あるいは何十年もの病歴を整理し、発病から現在までの経過を正確に記録する必要があります。

「こんなに複雑なこと、自分には無理だ」「書き方を間違えたら、不支給になるのでは」「そもそも、何を書けばいいのかわからない」…こうした不安から、申請自体を諦めてしまう方も少なくありません。

しかし、ここで知っていただきたい大切なことがあります。

病歴・就労状況等申立書は、一度に完璧に書く必要はありません。

プロの社会保険労務士でさえ、一度で完璧な申立書を書き上げることはありません。下書きを作り、見直し、追加し、何度も修正を重ねて、ようやく完成させます。つまり、「最初から完璧」を目指す必要はないのです。

この記事では、病歴・就労状況等申立書の書き方を、「今日はここまで」という小さなステップに分けてご紹介します。焦らず、あなたのペースで、一つずつ進めていきましょう。

神戸市須磨区で障害年金専門の社会保険労務士として活動する当事務所では、「諦めない障害年金」をコンセプトに、複雑なケースや困難なケースにも対応しています。この記事が、あなたの一歩を後押しできれば幸いです。

目次

病歴・就労状況等申立書とは?

まず、病歴・就労状況等申立書とは何か、基本的なことから確認していきましょう。

病歴・就労状況等申立書は、障害年金を申請する際に必ず提出する書類の一つです。A3サイズの用紙で、表面には発病から現在までの病歴を、裏面には就労状況や日常生活の状況を記入します。

この申立書は、申請者本人(またはその家族)が作成します。診断書は医師が書いてくれますが、申立書は自分で書かなければなりません。

【どこで入手できるか】

病歴・就労状況等申立書は、以下の方法で入手できます。

  • 年金事務所の窓口でもらう
  • 日本年金機構のウェブサイトからダウンロードする(PDF版・Excel版)

Excel版をおすすめします。 パソコンで入力すれば、修正や見直しが簡単にできるからです。手書きで書いて、後から書き直すのは大変です。Excel版で下書きを作り、見直しを重ねてから印刷すれば、効率的に作成できます。

では、この申立書にはどのような役割があるのでしょうか。次のセクションで詳しく見ていきましょう。

病歴・就労状況等申立書の3つの役割

病歴・就労状況等申立書には、大きく分けて3つの重要な役割があります。これらを理解することで、「なぜこの書類が必要なのか」「何を書けばいいのか」が見えてきます。

役割①:初診日を証明する補足資料

障害年金を受給するためには、「初診日」を証明することが必須です。初診日とは、障害の原因となった傷病で初めて医師の診察を受けた日のことです。

通常、初診日は「受診状況等証明書」という書類で証明します。しかし、初診の病院が廃業していてカルテが残っていない場合や、初診から何十年も経過している場合、この証明書が取得できないことがあります。

そのようなとき、病歴・就労状況等申立書に発病から初診までの詳しい経緯を記載することで、初診日を推定する材料になります。「いつ頃から、どのような症状が出始めたか」「なぜその病院を受診したか」といった情報が、初診日の特定に役立つのです。

役割②:障害の継続性を示す

障害年金の審査では、「障害が継続しているか」が重視されます。つまり、初診日から現在まで、症状が続いているかどうかが問われます。

もし病歴に空白期間があったり、転院を繰り返していたりすると、「その間は治っていたのでは?」と疑われる可能性があります。

病歴・就労状況等申立書では、受診していない期間も含めて、すべての期間について説明します。「なぜ受診しなかったのか」「受診していない間、どのような状態だったのか」を記載することで、障害が継続していることを示します。

役割③:診断書では伝わらない日常生活の実態を補足

診断書には、症状や検査結果、医師の所見などが記載されますが、日常生活の細かい困難さまでは書ききれません。

例えば、以下のようなことは、診断書だけでは伝わりにくい情報です。

  • 朝、起き上がれず、家族に何度も声をかけられてようやく起きる
  • 食事の準備ができず、家族が作ってくれる
  • 入浴は週に2〜3回しかできない
  • 外出は通院時のみで、それも家族が付き添う

病歴・就労状況等申立書では、こうした「生活の実態」を具体的に記載することで、診断書を補完します。

以下の表で、診断書と申立書の違いをまとめました。

項目 診断書 病歴・就労状況等申立書
作成者 医師 本人または家族
内容 症状、検査結果、医師の所見 発病から現在までの経過、日常生活の実態
視点 医学的・客観的 生活者としての主観的体験
役割 障害の程度を医学的に証明 診断書を補完、生活の困難さを伝える

このように、診断書と申立書はそれぞれ異なる役割を持っています。どちらも重要な書類であり、両方が揃って初めて、あなたの障害の実態が審査側に正しく伝わるのです。

💡 ポイント

診断書と申立書は、どちらも欠かせない書類です。診断書が「医師の目から見た障害」を示すなら、申立書は「本人が実際に経験している困難」を示します。両方が揃うことで、審査側はあなたの状況を正しく理解できます。

では、実際に申立書を書こうとすると、なぜ多くの人が「書けない」と感じてしまうのでしょうか。次のセクションで、その理由と解決策を見ていきましょう。

「書けない」と感じる3つの理由と解決策

病歴・就労状況等申立書を前にして、「無理だ…」「書けない…」と感じてしまう方は、決してあなただけではありません。当事務所にご相談いただく方の約7割が、「申立書が書けなくて困っている」とおっしゃいます。

では、なぜ多くの人が「書けない」と感じてしまうのでしょうか。実は、その理由の多くは、知識や能力の問題ではなく、「思い込み」や「不安」といった心理的なハードルにあります。

ここでは、「書けない」と感じる代表的な3つの理由と、その具体的な解決策をご紹介します。この部分を読むだけで、あなたの肩の荷が少し軽くなるはずです。

理由①:「一度に完璧に書かなければ」という思い込み

最も多いのが、この思い込みです。

「申請書類だから、間違えてはいけない」「一度提出したら取り返しがつかない」「完璧な申立書を書かなければ、不支給になってしまう」…こうした不安から、書き始めることができなくなってしまいます。

しかし、ここで知っていただきたい事実があります。

プロの社会保険労務士でも、一度で完璧な申立書を書き上げることはありません。

私たち専門家も、まず下書きを作り、依頼者に確認していただき、診断書と照らし合わせ、何度も見直して、ようやく完成させます。つまり、「最初から完璧」を目指しているわけではないのです。

【解決策】最初は病院のリストを作るだけでOK

では、どうすればいいのか。答えはシンプルです。「今日はここまで」という小さなゴールを設定することです。

例えば、初日は「これまでに通院した病院のリストを作る」だけでも十分です。病院の正式名称がわからなくても、「○○クリニック(駅前の心療内科)」といったメモで構いません。

翌日は「それぞれの病院に、いつ頃通っていたか」を大まかに書き出す。その次の日は「なぜ転院したか」を思い出してメモする…といった具合に、少しずつ情報を積み重ねていけばいいのです。

「下書き→見直し→追加→清書」という流れで進めれば、誰でも申立書は完成します。一度に完璧を目指さないでください。

理由②:「過去のことを正確に思い出せない」という不安

「10年前のことなんて、正確に覚えていない」「いつ転院したか、曖昧にしか思い出せない」「受診していない期間があったかどうかも怪しい」…こうした不安も、申立書作成を妨げる大きな要因です。

特に、精神疾患の場合、記憶が曖昧になっていることも多く、「正確なことが書けないなら、書かない方がいいのでは」と考えてしまう方もいます。

しかし、ここでも誤解があります。

病歴・就労状況等申立書は、「正確な日付」を求められているわけではありません。

【解決策】「○○年頃」「約○年間」という記載で問題なし

日本年金機構も、すべてを正確に記憶していることは期待していません。むしろ、「2015年頃」「約3年間」「平成28年の春頃」といった大まかな時期の記載で十分なのです。

実際、診断書にも「発病日:平成27年頃」といった記載がされることがあります。申立書も同様に、覚えている範囲で記載すれば問題ありません。

また、記憶が曖昧な場合は、以下の方法で思い出すことができます。

  • お薬手帳:処方された薬の記録から、通院していた時期がわかります
  • 診察券:古い診察券が残っていれば、受診していた医療機関がわかります
  • 家族の記憶:「あの頃は仕事を休んでいた」「子どもが小学生の頃だった」といった家族の記憶も手がかりになります
  • ライフイベント:「引っ越しの前後」「子どもが生まれた年」など、人生の節目と照らし合わせると思い出しやすくなります

完璧な記憶は必要ありません。覚えている範囲で、できるだけ具体的に書くことが大切です。

理由③:「何を書いたら有利/不利かわからない」という迷い

「働いていたことを書いたら、不利になるのでは?」「家族の援助を受けていることを書くと、『自分でできる』と思われるのでは?」「受診していない期間があることを正直に書いていいのか?」

こうした迷いも、申立書作成を躊躇させる大きな要因です。特に、「何を書いたら審査に通りやすいか」を考えすぎて、手が止まってしまう方が多くいらっしゃいます。

しかし、ここで最も重要な原則をお伝えします。

病歴・就労状況等申立書で最も大切なのは、「事実をありのままに書く」ことです。

【解決策】審査基準を意識しつつ、誇張せず正直に書く

「有利に書こう」として症状を大げさに表現したり、事実と異なることを書いたりすることは、絶対に避けてください。なぜなら、診断書や他の書類と矛盾が生じると、かえって審査側に疑念を持たれ、不利になるからです。

一方で、「不利になるかも」と思って事実を隠すことも避けるべきです。例えば、以下のようなケースです。

  • 働いている場合:「働いている=軽い」ではありません。上司や同僚の配慮、短時間勤務、頻繁な欠勤といった「配慮や制限」を具体的に書けば、むしろ障害の状態を示す証拠になります
  • 家族の援助を受けている場合:これは障害の重さを示す重要な情報です。「どのような援助を受けているか」を具体的に書くことで、日常生活の困難さが伝わります
  • 受診していない期間がある場合:空白期間があること自体は問題ではありません。「なぜ受診しなかったか」(症状が軽くなった、経済的理由、自己判断など)を正直に書けば、審査側も理解します

ただし、「事実をありのまま」といっても、障害認定基準を意識した書き方は必要です。例えば、うつ病の場合、認定基準では「日常生活に著しい制限がある」ことが重視されます。そのため、「気分が落ち込む」という抽象的な表現よりも、「朝起き上がれず、家族に何度も声をかけられてようやく起きる」といった具体的な表現の方が、審査側に伝わりやすくなります。

「書けない」と感じる理由の多くは、実は「思い込み」や「不安」といった心理的なものです。一度に完璧を求めず、正確でなくても大丈夫、事実をありのままに書けばいい…この3つを心に留めておけば、申立書作成のハードルは大きく下がります。

次のセクションでは、具体的にどのような手順で書き進めればいいのかを、7つのステップに分けて解説します。

病歴・就労状況等申立書を書く7つの手順

ここからは、病歴・就労状況等申立書を実際に書き進めるための、具体的な7つの手順をご紹介します。

この手順の最大の特徴は、「今日はここまで」という区切りをつけやすい構成になっていることです。一度に全部やる必要はありません。あなたのペースで、一つずつ進めていきましょう。

ステップ1:通院した病院のリストを作る(今日はここだけでOK)

まず最初にやるべきことは、これまでに通院した医療機関のリストを作ることです。

紙とペン、またはパソコンのメモ帳を開いて、発病してから現在までに受診した病院を、思い出せる範囲で書き出してください。この段階では、以下のような簡単なメモで構いません。

  • ○○クリニック(駅前の心療内科)
  • △△病院(精神科)
  • ××メンタルクリニック(職場近く)

正式な病院名がわからなくても、「駅前の」「職場近くの」といった目印があれば十分です。後で調べることもできます。

【活用できるもの】

  • お薬手帳:薬が処方された病院と時期がわかります
  • 診察券:古い診察券が残っていれば、受診していた医療機関がわかります
  • 家族への聞き取り:「あの頃、どこの病院に通っていた?」と尋ねてみましょう

このステップは、30分〜1時間程度で終わります。今日はここまでで終了してください。「まだ全然書けていない」と焦る必要はありません。最初の一歩を踏み出せたことが、何より大切です。

ステップ2:それぞれの期間の「受診理由」を簡単にメモ

リストができたら、次はそれぞれの病院に「なぜ」通っていたのかを簡単にメモします。

  • ○○クリニック:最初に「気分が落ち込む」「眠れない」で受診
  • △△病院:○○クリニックが閉院したため転院
  • ××メンタルクリニック:引っ越しのため転院

また、受診していない期間があれば、その理由もメモしておきます。

  • 2018年4月〜2019年3月:症状が少し良くなったと感じて、自己判断で通院を中断
  • 2020年頃:経済的に厳しく、通院できなかった

このステップも、30分〜1時間程度でできる作業です。箇条書きで十分ですので、気楽に進めてください。

ステップ3:各期間の「症状」と「困ったこと」を思い出す

ここからは少し詳しく書いていきます。それぞれの通院期間について、「どんな症状があったか」「日常生活や仕事で何に困っていたか」を思い出してメモします。

例えば、こんな感じです。

○○クリニック通院期間(2015年〜2017年頃)

  • 症状:気分の落ち込み、意欲低下、不眠、集中力低下
  • 仕事:遅刻や欠勤が増えて、上司から注意を受けた。ミスも増えた
  • 日常生活:家事ができず、食事はコンビニ弁当ばかり。入浴も週に2回程度
  • 家族の支援:週末に母が来て、掃除や洗濯を手伝ってくれた

このように、「症状」だけでなく、「生活への影響」と「受けていた支援」をセットで書くことが重要です。

このステップは、少し時間がかかります。1〜2時間程度を見込んでください。ただし、一度にすべての期間を書く必要はありません。「今日は最初の通院期間だけ」でも構いません。

ステップ4:診断書を見ながら、日付や傷病名を確認

ここで、医師に書いてもらった診断書を手元に用意してください。そして、診断書に記載されている以下の情報を確認します。

  • 傷病名:診断書と同じ傷病名を申立書に記載します
  • 発病日:診断書に「平成27年4月頃」と書かれていれば、申立書にも同じように記載します
  • 初診日:診断書の初診日を申立書にも記載します

もし、あなたがメモした通院期間と、診断書の日付にズレがあれば、診断書の方を優先してください。診断書はカルテに基づいて書かれているため、より正確です。

このステップは、30分程度で終わります。

ステップ5:申立書の用紙に、病院ごとに整理して記入

ここまでできたら、いよいよ病歴・就労状況等申立書の用紙に清書していきます。

申立書の表面には、「①」「②」「③」…と番号が振られた記入欄があります。この欄に、病院ごと、または3〜5年ごとに区切って記入します。

【記入例】

期間:2015年4月〜2017年3月
医療機関名:○○クリニック(神戸市中央区)
受診の状況・治療の内容等:
気分の落ち込み、意欲低下、不眠、集中力低下の症状で受診。うつ病と診断された。抗うつ薬による薬物療法を開始。月1回通院。この期間は会社を休職し、自宅で療養していた。家事はほとんどできず、週末に母が訪問して掃除や洗濯を手伝ってくれた。食事もまともに作れず、コンビニ弁当が中心だった。入浴も週に2回程度しかできなかった。

このように、「受診状況」「症状」「治療内容」「日常生活の様子」「家族の支援」をまとめて記入します。

もし欄が足りなくなったら、「続紙」を使用してください。無理に一つの欄に詰め込む必要はありません。

このステップは、下書きがあれば1〜2時間程度で完了します。

ステップ6:裏面の「就労状況」「日常生活状況」を記入

表面が完成したら、次は裏面の「就労状況」と「日常生活状況」を記入します。

裏面は、「障害認定日頃」と「現在(請求日頃)」の2つの欄に分かれています。どちらを記入するかは、請求方法によって異なります。

  • 本来請求(障害認定日から1年以内):「障害認定日頃」のみ記入
  • 事後重症請求(今後の年金のみ請求):「現在」のみ記入
  • 遡及請求(過去に遡って請求):両方記入

就労状況については、仕事の内容、配慮や支援の有無、欠勤の頻度などを具体的に記入します。日常生活状況については、10項目それぞれを4段階で評価します(詳細は後述)。

このステップは、30分〜1時間程度を見込んでください。

ステップ7:全体を見直し、診断書との整合性を確認

最後に、全体を見直して、矛盾がないか確認します。

特に以下の点をチェックしてください。

  • 傷病名、発病日、初診日が診断書と一致しているか
  • 通院期間に空白がないか(受診していない期間も含めて)
  • 診断書の「就労状況」と申立書の記載に矛盾がないか
  • 誤字脱字がないか

できれば、家族に読んでもらうことをおすすめします。第三者の目で見ることで、わかりにくい表現や矛盾に気づくことができます。

このステップは、30分〜1時間程度です。


以上が、病歴・就労状況等申立書を書く7つの手順です。すべてのステップを合計しても、実質的な作業時間は5〜8時間程度です。これを数日に分けて進めれば、負担は大きくありません。

「今日はステップ1だけ」「明日はステップ2と3」というペースで問題ありません。大切なのは、少しずつでも前に進むことです。

表面の書き方|項目別の詳細解説

ここからは、病歴・就労状況等申立書の表面の各項目について、具体的な記入方法を解説します。手元に申立書の用紙(または日本年金機構からダウンロードした様式)を用意して、一緒に確認していきましょう。

傷病名の書き方

傷病名の欄には、診断書に記載されている傷病名をそのまま記入します。

例えば、診断書に「うつ病」と書かれていれば「うつ病」、「双極性障害」と書かれていれば「双極性障害」と、一字一句同じように記入してください。

【複数の傷病がある場合】

障害の原因となった傷病が複数ある場合、基本的には傷病ごとに別々の申立書を作成します。例えば、「脳梗塞による運動麻痺」と「糖尿病」で申請する場合は、それぞれ1枚ずつ、合計2枚の申立書が必要です。

ただし、精神疾患の場合は例外があります。診断書に「うつ病」と「不安障害」のように複数の病名が記載されていても、同じ精神疾患であれば、1枚の申立書にまとめて記入できます。この場合、傷病名の欄には「うつ病、不安障害」のように併記します。

発病日・初診日の書き方

発病日と初診日も、診断書に記載されている日付をそのまま記入します。

診断書に「令和2年4月頃」と書かれていれば、申立書にも「令和2年4月頃」と記入します。正確な日付がわからない場合でも、「頃」「ごろ」という表現で問題ありません。

【先天性の疾患の場合】

知的障害など、生まれつきの障害の場合は、発病日と初診日の両方に出生日を記入します。

発病から現在までの経過の書き方

この欄が、申立書の中で最もボリュームがあり、重要な部分です。

【基本的な書き方のルール】

  1. 時系列に沿って記入する:発病から順番に、現在まで途切れることなく記入します
  2. 医療機関ごとに区切る:転院した場合は、病院ごとに欄を分けます
  3. 3〜5年で期間を区切る:同じ病院に長く通っている場合でも、3〜5年ごとに欄を分けて記入します
  4. 受診していない期間も必ず記入する:空白期間があると、審査側に疑念を持たれます

【記入すべき内容】

各期間について、以下の内容を記入します。

  • 症状:どのような症状があったか(「意欲低下」「不眠」「幻聴」など)
  • 治療内容:どのような治療を受けたか(「抗うつ薬による薬物療法」「カウンセリング」「入院治療」など)
  • 通院頻度:どのくらいの頻度で通院していたか(「月1回」「週1回」など)
  • 医師からの指示:医師から何か指示があったか(「休職を勧められた」「運動を禁止された」など)
  • 日常生活の状況:仕事や家事にどのような影響があったか
  • 家族の支援:家族からどのような援助を受けていたか

【具体的な記入例】

期間:2018年4月〜2020年3月
医療機関名:○○メンタルクリニック(神戸市中央区)
気分の落ち込み、意欲低下、不眠、食欲不振の症状で通院。うつ病と診断され、抗うつ薬による薬物療法を継続。月2回通院。この期間は会社を休職しており、自宅で療養していた。家事はほとんどできず、妻が仕事から帰った後に食事の準備や掃除をしてくれた。入浴も週に2〜3回しかできなかった。外出は通院時のみで、それも妻が付き添っていた。

【受診していない期間の書き方】

通院していない期間があれば、その理由を正直に記入します。

期間:2020年4月〜2021年3月
受診なし
症状が少し改善したと感じ、自己判断で通院を中断した。しかし、実際には意欲低下や不眠は続いており、自宅で引きこもりがちだった。家事は相変わらず妻に頼っていた。

「症状が軽くなったから受診しなかった」と書くことを恐れる方もいますが、事実を書くことが大切です。その後に症状が悪化して再受診した経緯を書けば、一時的な改善だったことが伝わります。

【転院した場合の書き方】

転院した場合は、転院理由を必ず記入します。

  • 「○○クリニックが閉院したため」
  • 「引っ越しのため」
  • 「症状が改善せず、別の医師の意見を聞きたかったため」
  • 「待ち時間が長く、通院が負担だったため」

転院理由が明確であれば、審査側も納得します。

裏面の書き方|就労状況・日常生活状況

申立書の裏面には、「就労状況」と「日常生活状況」を記入します。この部分は、診断書だけでは伝わらない「生活の実態」を伝える重要な欄です。

記入箇所の使い分け

裏面は、「障害認定日頃」と「現在(請求日頃)」の2つの欄に分かれています。どちらを記入するかは、請求方法によって異なります。

請求方法 記入する欄
本来請求(障害認定日から1年以内) 「障害認定日頃」のみ
事後重症請求(今後の年金のみ) 「現在」のみ
遡及請求(過去に遡って請求) 両方

就労状況の書き方

就労状況については、以下の点を具体的に記入します。

【働いている場合】

  • 職種:「事務職」「製造業」ではなく、「経理事務」「組立作業」など、具体的な仕事内容がわかるように記入
  • 通勤方法:「電車で30分」「家族の送迎」など
  • 勤務日数・時間:「週5日、1日8時間」「週3日、1日4時間」など
  • 配慮や支援:「上司が業務量を調整してくれている」「静かな環境で作業させてもらっている」「頻繁に休憩を取らせてもらっている」など
  • 就労中の様子:「集中力が続かず、ミスが多い」「疲れやすく、帰宅後は何もできない」など

重要なポイント:「働いている=軽い」と思われることを恐れて、配慮や支援の内容を書かない方がいますが、これは逆効果です。「どのような配慮があって、ようやく働けている」ということを具体的に書くことで、障害の程度が伝わります。

【働いていない場合】

就労していない理由を選択肢から選び、○をつけます。

  • ア:体力に自信がない
  • イ:医師から働くことを止められている
  • ウ:働く意欲がない(うつ病などの症状による)
  • エ:働きたいが適切な職場がない(バリアフリーの問題、配慮が得られないなど)
  • オ:その他(自由記入)

日常生活状況の評価

日常生活状況は、10項目それぞれについて、4段階で自己評価します。

【評価の基準】

  1. 自発的にできた
  2. 自発的にできたが援助が必要だった
  3. 自発的にできないが援助があればできた
  4. できなかった

重要な注意点:この評価は、「単身生活を想定」して行います。つまり、現在家族と同居している場合でも、「もし一人暮らしだったら、どの程度できるか」という視点で評価してください。

また、「援助」の定義は広く、以下のようなものも含まれます。

  • 声かけ(「お風呂に入ろう」「ご飯食べよう」など)
  • 見守り(危険がないか確認する)
  • 準備(服を選んであげる、食材を買ってくる)
  • 一部介助(一緒に掃除する、食事を作ってあげる)

結果として「できている」ように見えても、家族の声かけや見守りがあって初めてできているなら、「自発的にできた」とは言えません。

【10項目の例】

  • 適切な食事:栄養バランスを考えた食事を準備できるか
  • 身辺の清潔保持:入浴、歯磨き、着替えなど
  • 金銭管理と買い物:計画的にお金を使えるか、必要なものを買えるか
  • 通院と服薬:忘れずに通院・服薬できるか
  • 他人との意思伝達:会話や意思疎通ができるか
  • 対人関係:トラブルなく人と関われるか
  • 身辺の安全保持:危険を回避できるか
  • 社会性:社会的なルールを守れるか

障害者手帳の記入

障害者手帳を持っている場合は、忘れずに記入します。手帳の種類(身体障害者手帳、精神障害者保健福祉手帳、療育手帳)に○をつけ、交付日と等級を記入してください。

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当事務所では、病歴・就労状況等申立書の作成を含む、障害年金申請の全面サポートを行っています。受給可能性の診断(無料相談)、初診日の調査・証明サポート、医師との診断書作成に関する連携、病歴・就労状況等申立書の作成代行、不支給決定後の再申請・審査請求など、神戸・兵庫県で多数の申請サポート実績があります。

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よくある失敗パターンと回避方法

ここでは、病歴・就労状況等申立書でよくある失敗パターンと、その回避方法をご紹介します。これらを知っておくだけで、不支給のリスクを大きく減らすことができます。

失敗①:感情的な表現ばかりで、具体的な状況が書かれていない

❌ 悪い例:「毎日つらくて、死にたいと思う。生活が苦しくて、本当に困っている。何とかしてほしい」

✅ 良い例:「気分の落ち込みが強く、朝起き上がれない。家族に何度も声をかけられて、ようやく起きる。入浴は週に2回程度で、それも家族に促されないとできない。食事は家族が用意してくれるが、自分では何も作れない」

なぜ失敗なのか:感情的な表現だけでは、具体的にどのような障害があるのかが審査側に伝わりません。「つらい」「苦しい」という主観的な表現ではなく、「何ができないか」「どのような援助を受けているか」という客観的な事実を書くことが重要です。

失敗②:診断書と矛盾する内容を書いてしまう

❌ 悪い例:診断書には「週5日、フルタイム勤務」と記載されているのに、申立書には「ほとんど働けない状態」と記載

✅ 良い例:診断書には「週5日、フルタイム勤務」と記載されている場合、申立書にも「週5日勤務しているが、上司が業務量を大幅に減らしてくれている。それでもミスが多く、頻繁に欠勤している。帰宅後は疲れ果てて、何もできない」と記載

なぜ失敗なのか:診断書と申立書の内容に矛盾があると、審査側に疑念を持たれ、最悪の場合、虚偽の申告と見なされる可能性があります。必ず診断書を見ながら申立書を作成してください。

失敗③:受診していない期間を書かない、または理由を曖昧にする

❌ 悪い例:2018年〜2020年の通院歴の後、いきなり2022年の通院歴が書かれている(2020年〜2022年の空白期間について何も記載がない)

✅ 良い例:「2020年4月〜2022年3月:受診なし。症状が少し改善したと感じ、自己判断で通院を中断した。しかし、実際には不眠や意欲低下は続いており、家事はほとんどできない状態だった」

なぜ失敗なのか:空白期間があると、「その間は症状が軽かったのでは?」「治っていたのでは?」と疑われます。受診していない期間も必ず記入し、その理由と当時の状況を説明してください。

失敗④:審査に関係のない情報を長々と書く

❌ 悪い例:「夫は浮気をして家を出て行った。会社の上司はパワハラをしてくる。世の中は不公平だ」

✅ 良い例:審査に必要な事実のみを記載する

なぜ失敗なのか:個人的な恨みや社会への不満は、障害年金の審査には関係ありません。こうした内容を書くと、かえって申立書の信頼性が損なわれます。書くべきは、「障害の状態」と「日常生活への影響」のみです。

複雑なケースの対処法|諦めないでください

ここまで、標準的なケースを前提に説明してきましたが、中には「自分のケースは特殊で、どう書いていいかわからない」と感じる方もいるでしょう。

しかし、複雑なケースだからこそ、専門家のサポートが役立ちます。ここでは、よくある複雑なケースと、その対処法をご紹介します。

初診日が証明できない場合

初診の病院が廃業していて、カルテが残っていない。このような場合、「初診日が証明できないから無理」と諦めてしまう方がいます。

しかし、病歴・就労状況等申立書に、発病から初診までの経緯を詳細に記載することで、初診日が認められる可能性があります。例えば、以下のような情報を書きます。

  • いつ頃から、どのような症状が出始めたか
  • なぜその病院を受診したか(きっかけ)
  • それ以前に、他の病院を受診していないか
  • 家族や友人に相談した記憶はないか

また、初診日の証明として、以下のような「第三者証明」を活用することもあります。

  • 当時の同僚や上司の証明(「○○さんは△△年頃から体調不良で休みがちだった」など)
  • 家族の証明
  • 健康診断の記録

当事務所では、初診日の調査・証明に多くの実績があります。「初診日が証明できないから」と諦める前に、一度ご相談ください。

転院が多く、病歴が複雑な場合

10回以上転院している、20年以上の病歴がある…こうしたケースでは、「すべてを正確に書くのは無理」と感じるかもしれません。

しかし、すべての期間を同じ詳しさで書く必要はありません。以下のように整理してください。

  • 重要な期間(入院、休職、症状の大きな変化)は詳しく書く
  • 比較的安定していた期間は簡潔に書く
  • 転院理由は必ず明記する

また、大きな節目(5年ごとなど)で区切ることで、読みやすくなります。

一度不支給になった場合

自分で申請して不支給になった、または他の社労士に依頼して不支給になった…こうした経験がある方は、「もう無理だ」と諦めかけているかもしれません。

しかし、不支給の原因を分析し、申立書の書き方を変えることで、再申請で認められる可能性があります。

よくある不支給の原因は、以下の通りです。

  • 申立書に、日常生活の困難さが具体的に書かれていなかった
  • 診断書と申立書に矛盾があった
  • 受診していない期間の説明が不十分だった
  • 家族の援助について書かれていなかった

当事務所には、「一度不支給になったけれど、再申請で認められた」という事例が多数あります。不支給を経験した方こそ、専門家にご相談ください。

「諦めない障害年金」—これが、当事務所のコンセプトです。初診日が証明できない、病歴が複雑、就労している、不支給になった…こうした「難しい」とされるケースでも、申立書の書き方次第で道が開けることがあります。

社労士に依頼するメリット

ここまで読んで、「自分で書けそうだ」と思った方は、ぜひご自身で挑戦してください。一方で、「やっぱり難しい」「自信がない」と感じた方もいるでしょう。

病歴・就労状況等申立書の作成が難しいと感じたときは、社会保険労務士に依頼するという選択肢があります。

こんな場合は社労士への相談をご検討ください

  • 書き方がどうしてもわからない
  • 過去を思い出すことが精神的に辛い
  • 初診日の証明が困難
  • 転院が多く、病歴が複雑
  • 一度不支給になった経験がある
  • 診断書の内容と、どう整合性を取ればいいかわからない

社労士に依頼するメリット

①障害認定基準を熟知した書き方ができる

社労士は、障害認定基準を熟知しており、「審査側が何を重視しているか」を理解しています。そのため、認定されやすい書き方ができます。

②診断書との完璧な整合性が保てる

診断書と申立書の矛盾は、不支給の大きな原因です。社労士は、診断書の内容を精査し、矛盾のない申立書を作成します。

③初診日調査などの付随業務も依頼できる

初診日の証明が困難な場合、社労士が医療機関に問い合わせたり、第三者証明を手配したりすることができます。

④精神的負担が大きく軽減される

過去の辛い経験を思い出しながら申立書を書くことは、精神的に大きな負担です。社労士に依頼すれば、ヒアリングに答えるだけで、申立書が完成します。

清水総合法務事務所の特徴

当事務所は、「諦めない障害年金」をコンセプトに、複雑なケースや、他の事務所で断られたケースにも積極的に対応しています。

  • 初診日調査の豊富な実績:カルテが残っていないケースでも、第三者証明や参考資料を駆使して初診日を特定します
  • 複雑なケースへの対応力:転院が多い、病歴が長い、不支給経験がある…どのようなケースでもご相談ください
  • 神戸・兵庫県で訪問相談可能:体調が優れず外出が困難な方には、ご自宅まで訪問いたします

まずは無料相談で、あなたのケースについてお聞かせください。

実際の申請事例|3つのケーススタディ

ここでは、当事務所でサポートした具体的な事例をご紹介します。個人情報保護のため、一部内容を変更していますが、いずれも実際にあったケースをもとにしています。

あなたと似た状況の方が、どのように申立書を作成し、障害年金を受給できたのか。ぜひ参考にしてください。

【事例①】転院10回以上、20年の病歴を整理して認定

■ご相談者の状況

  • 年齢・性別:52歳・女性
  • 傷病名:双極性障害
  • 家族構成:夫、子ども2人(独立済み)
  • 職業:元事務職(現在は無職)
  • 病歴:約20年、転院10回以上

■抱えていた課題

この方は、30代前半から気分の浮き沈みに悩まされ、複数の精神科・心療内科を転々としていました。転院の理由は様々で、「医師と合わなかった」「引っ越し」「閉院」などがありました。

ご本人は、「こんなに転院していて、しかも20年も前のことなんて覚えていない。申立書なんて書けるわけがない」と、半ば諦めていらっしゃいました。

特に困っていたのは、以下の点です。

  • 10回以上の転院を、どう整理して書けばいいかわからない
  • 20年前の記憶が曖昧で、正確な日付がわからない
  • 症状の浮き沈みが激しく、「良かった時期」と「悪かった時期」が混在している
  • 途中で数年間、受診していない期間がある

■当事務所の対応と工夫

まず、お薬手帳と診察券を確認し、通院していた医療機関のリストを作成しました。次に、ご本人とご家族にヒアリングを行い、以下のような「ライフイベント」と照らし合わせながら、時期を特定していきました。

  • 「子どもが小学校に入学した頃」→ 2005年頃
  • 「引っ越しの前後」→ 2012年頃
  • 「職場でトラブルがあった年」→ 2016年頃

こうして大まかな時期がわかったところで、病院ごとではなく、5年ごとに区切って申立書を作成しました。

例えば、「2005年〜2010年」という期間に3つの病院を受診していた場合、その3つをまとめて一つの欄に記載しました。こうすることで、転院の多さが目立たなくなり、病状の流れが伝わりやすくなりました。

また、受診していない期間については、「症状が改善したと感じて自己判断で中断したが、実際には気分の波は続いており、家事や対人関係に支障があった」と正直に記載しました。

■結果と学び

申請の結果、障害厚生年金2級が認定されました。

この事例から学べるポイントは、以下の通りです。

  • 転院が多くても、時系列を整理すれば大丈夫:病院ごとではなく、期間ごとに区切ることで、読みやすい申立書になります
  • 正確な日付がわからなくても問題ない:「○○年頃」という記載で十分です。ライフイベントと照らし合わせることで、時期の特定ができます
  • 家族のヒアリングが役立つ:本人が覚えていなくても、家族が覚えていることがあります

ご本人からは、「自分では絶対に書けなかった。諦めなくてよかった」というお言葉をいただきました。

【事例②】初診の病院が廃業、カルテなし→第三者証明で認定

■ご相談者の状況

  • 年齢・性別:48歳・男性
  • 傷病名:統合失調症
  • 家族構成:独身、一人暮らし(実家は県外)
  • 職業:元製造業(現在は就労継続支援B型事業所)
  • 病歴:約15年

■抱えていた課題

この方は、15年前に「最近、人の声が聞こえる」という症状で、地元の精神科クリニックを初めて受診しました。しかし、そのクリニックは数年前に廃業しており、カルテが残っていませんでした。

初診日が証明できないと、障害年金は受給できません。この方は、年金事務所に相談したところ、「初診日が証明できないので、申請は難しい」と言われ、諦めかけていました。

■当事務所の対応と工夫

当事務所では、初診日の調査を徹底的に行いました。

まず、廃業した病院の後継医療機関や、管轄の保健所に問い合わせましたが、残念ながらカルテは見つかりませんでした。

そこで、「第三者証明」を活用することにしました。具体的には、以下の証明を集めました。

  • 当時の上司の証明:「○○さんは、平成22年頃から仕事中に独り言が増え、欠勤が多くなった。精神科に通っていると聞いた」という内容
  • 母親の証明:「息子が平成22年の春頃、『人の声が聞こえる』と言い出し、一緒に精神科を受診した」という内容
  • 健康診断の記録:平成21年の健康診断には精神疾患の記載がなく、平成23年には「通院中」との記載があった

これらの証明を添えて、病歴・就労状況等申立書には、初診時の状況を詳細に記載しました。

  • どのような症状があったか(幻聴、被害妄想)
  • なぜ受診しようと思ったか(母親に勧められた)
  • どの病院を受診したか(○○クリニック、現在は廃業)
  • それ以前に、他の精神科を受診していないか(受診していない)

■結果と学び

申請の結果、障害基礎年金2級が認定されました。初診日は、母親の証明と健康診断の記録から、「平成22年4月頃」と認定されました。

この事例から学べるポイントは、以下の通りです。

  • カルテがなくても、初診日が認められる可能性がある:第三者証明を複数集めることが重要です
  • 申立書に、初診時の状況を詳細に書く:「なぜ受診したか」「どのような症状だったか」を具体的に記載することで、信憑性が高まります
  • 家族や職場の協力が重要:本人の記憶だけでなく、周囲の証言が決め手になることがあります

ご本人からは、「年金事務所で『無理』と言われて諦めていたが、社労士に相談して本当に良かった」というお言葉をいただきました。

【事例③】自分で申請して不支給→専門家と再申請で認定

■ご相談者の状況

  • 年齢・性別:44歳・女性
  • 傷病名:うつ病
  • 家族構成:夫、子ども1人(中学生)
  • 職業:パート勤務(週3日、1日4時間)
  • 病歴:約8年

■抱えていた課題

この方は、最初はご自身で障害年金を申請されました。インターネットで調べながら、診断書を医師に依頼し、申立書も自分で書きました。

しかし、結果は不支給でした。不支給の理由は明示されませんでしたが、考えられる原因は以下の通りです。

  • 申立書に、「気分が落ち込む」「つらい」といった感情的な表現が多く、具体的な日常生活の困難さが書かれていなかった
  • 「パート勤務をしている」という事実だけが書かれており、どのような配慮を受けているかが記載されていなかった
  • 診断書の「日常生活能力の判定」と、申立書の内容に矛盾があった

不支給の通知を受け取った後、この方は大きなショックを受け、「やっぱり自分は軽いんだ」「働いているから無理なんだ」と、再申請を諦めかけていました。

■当事務所の対応と工夫

当事務所では、まず不支給になった理由を分析しました。そして、以下の点を改善して、再申請を行いました。

①申立書を全面的に書き直し

感情的な表現を削除し、具体的な日常生活の困難さを記載しました。

  • 「朝、起き上がれず、夫に何度も声をかけられてようやく起きる」
  • 「食事の準備ができず、夫が作ってくれる。自分は食べるだけ」
  • 「入浴は週に2〜3回で、それも夫に促されないとできない」
  • 「子どもの学校行事にも参加できない」

②就労状況を詳しく記載

「パート勤務」という事実だけでなく、どのような配慮を受けているかを具体的に書きました。

  • 「上司が業務量を大幅に減らしてくれている(通常の半分以下)」
  • 「ミスが多いため、同僚がダブルチェックしてくれている」
  • 「体調不良で月に2〜3回は欠勤している」
  • 「勤務後は疲れ果てて、帰宅後は何もできない」

③医師と連携して診断書を見直し

診断書の「日常生活能力の判定」と申立書の内容に矛盾がないよう、医師に診断書の見直しをお願いしました。具体的には、「家族の援助の有無」や「就労状況」の欄を、より実態に即した内容に修正していただきました。

■結果と学び

再申請の結果、障害厚生年金3級が認定されました。

この事例から学べるポイントは、以下の通りです。

  • 不支給になっても、諦めないでください:申立書の書き方を変えるだけで、結果が変わることがあります
  • 「働いている=軽い」ではない:どのような配慮を受けて働いているかを具体的に書くことが重要です
  • 感情的な表現ではなく、具体的な事実を書く:「つらい」「苦しい」ではなく、「何ができないか」を書きます
  • 診断書と申立書の整合性が重要:矛盾があると、審査側に疑念を持たれます

ご本人からは、「一度諦めかけたけれど、再申請してよかった。これで生活が少し楽になります」というお言葉をいただきました。


以上、3つの事例をご紹介しました。

どのケースにも共通しているのは、「諦めなかった」ということです。転院が多い、初診日が証明できない、一度不支給になった…どのような状況でも、適切な対応をすれば、道は開けます。

あなたも、諦める前に一度ご相談ください。

よくある質問(FAQ)

病歴・就労状況等申立書について、よくいただく質問とその回答をまとめました。

Q1. 申立書は手書きでなければいけませんか?

A. いいえ、パソコンで作成しても問題ありません。むしろ、エクセルやワードで作成すれば、修正や見直しが簡単にできるため、おすすめです。日本年金機構のウェブサイトからエクセル版をダウンロードできます。作成後、印刷して提出してください。

Q2. 申立書は何枚まで書いていいですか?

A. 枚数に制限はありません。用紙に収まらない場合は、「続紙」を使用してください。続紙も日本年金機構のウェブサイトからダウンロードできます。無理に一つの欄に詰め込むよりも、読みやすく記載することが大切です。

Q3. 記憶が曖昧で、正確な日付がわかりません。どうすればいいですか?

A. 正確な日付がわからなくても、「○○年頃」「平成△△年の春頃」という記載で問題ありません。お薬手帳、診察券、家族の記憶、ライフイベント(引っ越し、転職、子どもの入学など)と照らし合わせることで、大まかな時期を特定できます。初診日の調査について詳しくはこちら

Q4. 働いていることを書いたら、不利になりますか?

A. いいえ、「働いている=軽い」ではありません。重要なのは、「どのような配慮や支援を受けて働いているか」を具体的に書くことです。例えば、「上司が業務量を減らしてくれている」「頻繁に欠勤している」「帰宅後は何もできない」といった情報は、むしろ障害の程度を示す証拠になります。

Q5. 受診していない期間があるのですが、書かなくてもいいですか?

A. いいえ、受診していない期間も必ず記入してください。空白期間があると、審査側に「その間は症状が軽かったのでは?」と疑念を持たれます。受診していない期間については、その理由(「症状が改善したと感じた」「経済的理由」「自己判断で中断」など)と、当時の症状や生活状況を記載してください。

Q6. 家族の援助を受けていることを書くと、「自分でできる」と思われませんか?

A. いいえ、逆です。家族の援助を受けていることは、障害の重さを示す重要な情報です。「どのような援助を受けているか」を具体的に書くことで、日常生活の困難さが伝わります。例えば、「妻が食事を作ってくれる」「母が週末に掃除に来てくれる」「夫が服薬管理をしてくれる」といった具体的な内容を記載してください。

Q7. 診断書と申立書で、内容が少し違っても大丈夫ですか?

A. 大きな矛盾がなければ問題ありませんが、基本的には診断書と整合性を取ることが重要です。診断書はカルテに基づいて書かれているため、日付や傷病名は診断書に合わせてください。ただし、診断書では伝えきれない日常生活の詳細を、申立書で補足することは有効です。診断書との整合性について詳しくはこちら

Q8. 初診の病院が廃業していて、カルテがありません。どうすればいいですか?

A. 初診日が証明できない場合でも、第三者証明や参考資料を活用することで認められる可能性があります。家族の証明、職場の同僚の証明、健康診断の記録、お薬手帳などを集めて、申立書に詳細な経緯を記載することが重要です。当事務所では初診日調査に多くの実績があります。初診日が証明できない場合の対処法はこちら

Q9. 一度不支給になりました。再申請はできますか?

A. はい、再申請は可能です。不支給の原因を分析し、申立書の書き方を改善することで、再申請で認められるケースは多くあります。特に、申立書に具体的な日常生活の困難さが記載されていなかった場合や、診断書との矛盾があった場合は、改善の余地があります。不支給後の対応について詳しくはこちら

Q10. 社労士に依頼すると、どのくらい費用がかかりますか?

A. 報酬体系は事務所によって異なりますが、当事務所では初回相談は無料です。着手金や成功報酬については、ご相談時に詳しくご説明いたします。費用が気になる方も、まずはお気軽にご相談ください。

まとめ|一歩ずつ、確実に前へ

病歴・就労状況等申立書は、一度に完璧に書く必要はありません。このページでご紹介した7つの手順を、あなたのペースで一つずつ進めていけば、必ず完成します。

【この記事の重要ポイントのおさらい】

  • 最初は通院した病院のリストを作るだけでOK
  • 日付は「○○年頃」という記載で問題なし
  • 事実をありのままに書くことが最重要
  • 診断書と整合性を取ることを忘れずに
  • 受診していない期間も必ず書く
  • 家族の援助を受けていることは、正直に具体的に書く
  • 「働いている=軽い」ではない。配慮や支援の内容を書く

もし、ご自身で書くのが難しいと感じたら、それは決して恥ずかしいことではありません。病歴・就労状況等申立書の作成は、障害年金申請の中でも特に専門的な知識が求められる部分です。

初診日が証明できない、転院が多い、一度不支給になった…どのような状況でも、諦める前に専門家にご相談ください。あなたの権利を守るために、私たちがお手伝いします。

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