がん障害年金|申請タイミング・ステージ別認定基準【神戸】

がん障害年金|申請タイミング・ステージ別認定基準



最終更新:令和8年2月|社会保険労務士監修

「まだステージ3だから、障害年金は申請できないはず」——そう思い込んでいませんか?

がんの障害年金は、ステージの数字で決まるのではありません。抗がん剤投与後の3日間、起き上がることができず、食事の準備もトイレも家族に頼らなければならない。その状態が、審査に直接影響するのです。

実際に、ステージ2・3のがん患者が障害年金2・3級に認定されるケースは少なくありません。一方で、ステージ4であっても不支給になることがあります。決め手は「ステージ」ではなく、「日常生活への影響」と「診断書の書き方」なのです。

この記事では、がんの障害年金申請を検討している方に向けて、認定の仕組み・申請タイミングの見極め方・診断書で医師に伝えるべきポイントを、神戸の専門社会保険労務士が具体的に解説します。「自分のケースが対象になるか」だけでも確認するところから始めてみてください。

📋 こんな状況ではありませんか?

  • ☐ 抗がん剤投与後、数日間は起き上がることができない
  • ☐ 副作用の倦怠感・末梢神経障害で、通常業務が続けられなくなった
  • ☐ 「ステージ3だから無理」「まだ働けているから無理」と思い込んでいる
  • ☐ 診断書を医師に依頼したいが、何を書いてもらえばよいかわからない
  • ☐ 治療費と収入減で家計が逼迫しており、先行きが不安

1つでも当てはまる方は、この記事が参考になります。

目次

がんという病気が日常生活に与える影響——障害年金を考えるべき3つのポイント

障害年金の話に入る前に、がんという病気が日常生活にどのような影響をもたらすのかを整理しておきたいと思います。なぜなら、がんの認定は「ステージ」ではなく「日常生活への影響」で行われるからです。ご自身の状態をここで一度確認してみてください。

がんの症状と経過——本体・治療・後遺症の3層構造

がんによる身体への影響は、大きく3つの層に分けることができます。第一層は、がん細胞そのものが引き起こす局所の障害です。腫瘍が周囲の臓器・神経・血管を圧迫・浸潤することで、痛み、出血、臓器機能の低下が生じます。第二層は、がんによる全身衰弱です。がん細胞が栄養を消費し続けることで、体重減少・貧血・慢性的な倦怠感(がん関連倦怠感)が起こります。これは安静にしても改善しにくい特有の疲労感です。第三層は、治療の副作用です。抗がん剤・放射線治療・手術はがんを攻撃すると同時に、正常細胞にもダメージを与えます。

特に抗がん剤による副作用は、多くの患者さんが「思っていたより生活が変わった」と感じる部分です。投与直後から数日間の激しい倦怠感・嘔気、長期投与後に現れる末梢神経障害(手足のしびれ・痛み)、骨髄抑制による免疫力の低下——これらは、日常生活のあらゆる場面に影響を及ぼします。

がんの主な症状と日常生活への影響
症状の種類 具体的な症状 日常生活への影響 年金認定との関連
がん関連倦怠感 安静にしても回復しない疲労感・脱力感 起床・着替え・調理が困難。投与後数日は臥床状態 一般状態区分表「ウ〜エ」に対応
末梢神経障害 手足のしびれ・痛み・感覚鈍麻 箸・ペン操作困難、転倒リスク増加、調理が危険 肢体障害診断書との併合申請の可能性
骨髄抑制 白血球・赤血球・血小板の減少 感染リスクから外出制限、貧血による動作時息切れ 生活範囲の制限として認定に影響
体重減少・栄養障害 食欲不振・嘔吐による著しい体重減少 体力低下で通勤・家事が継続困難 「その他の障害」診断書の主要記載項目
術後後遺症 人工肛門・新膀胱・臓器欠損等 管理に時間・注意が必要。外出・就労に制約 認定日の特例(6か月)が適用されることも

※症状の程度・種類は個人差があります。上記はあくまで一般的な例です。

抗がん剤投与後の「最悪の状態」こそが審査対象

ここで、多くの方が知らない重要な事実をお伝えします。障害年金の診断書は、通院日(外来診察日)に記載されることが一般的です。抗がん剤治療を受けている方の場合、通院日は「比較的体調が回復している日」であることが多いのです。

投与直後の3〜5日間、寝たきりに近い状態で過ごしていたとしても、その状態が診断書に反映されていなければ、審査では「日常生活にそれほど支障がない」と評価されてしまいます。がんの障害年金審査において、認定基準には「いつの時点の状態で評価する」という明確な規定はありません。つまり、投与直後の最も状態が悪い日の症状も、審査対象に含まれる可能性があるのです。

これが、医師への伝え方が結果を左右する最大の理由です。後の認定基準のセクションで、具体的な伝え方を解説します。

がんと障害年金の関係——「ステージ」ではなく「生活状況」で決まる

先にお伝えしたとおり、がんの障害年金はステージそのものが認定基準ではありません。障害認定基準(第16節)には、「具体的な日常生活状況等により、総合的に認定する」と明記されています。

つまり、ステージ2であっても抗がん剤の副作用で日常生活に著しい制限があれば対象になり得ます。一方、ステージ4でも日常生活動作がある程度保たれている場合は認定が難しいこともあります。「ステージだから大丈夫」でも「ステージだから無理」でもなく、現在の「生活の実態」が判断基準です。

📋 こんな状況の方は、がん障害年金の対象になる可能性があります

  • ☐ 抗がん剤投与後、数日間は起き上がれず、食事・トイレに家族の助けが必要
  • ☐ 末梢神経障害で箸が持てない、調理中に刃物を落とすことがある
  • ☐ 骨髄抑制で外出が制限され、生活範囲がほぼ自宅内に限られている
  • ☐ 就労しているが、職場の特別配慮(時短・在宅・業務変更)がなければ続けられない
  • ☐ 人工肛門・新膀胱を造設した、または喉頭を全摘した
  • ☐ 「ステージ3以下だから無理」「働いているから無理」と思い込んでいる

※上記はあくまで目安です。実際の認定は診断書・申請内容・認定基準の総合判断によります。

このように、がんは「本体・治療・術後後遺症」の3層すべてが障害年金の対象となり得ます。次のセクションでは、障害年金制度の基本的な仕組みを確認しておきましょう。

がん障害年金の基礎知識——3つの受給要件と申請の前提

がんで障害年金を受け取るためには、制度上の要件を満たしている必要があります。申請タイミングや認定基準の前に、まずこの3要件を確認してください。

障害年金を受けるための3要件
要件 内容 がん患者さんへの補足
①初診日要件 がんの最初の症状で医療機関を受診した日に、年金制度(国民年金または厚生年金)に加入していること 「腰痛で整形外科→その後がん判明」の場合、整形外科受診日が初診日になることも。注意が必要。
②納付要件 初診日の前日時点で、加入期間の3分の2以上の保険料を納付していること(直近1年間に未納がない特例あり) 会社員として厚生年金に加入していれば、ほとんどの場合は満たしている。自営業・無職期間がある場合は要確認。
③障害状態要件 「障害認定日」(原則:初診日から1年6か月後)に、障害等級1〜3級のいずれかに該当する状態であること がんには「認定日の特例」あり。人工肛門・新膀胱・喉頭全摘などは1年6か月を待たずに申請できる場合がある。

受け取れる年金の種類と金額の目安(令和7年度)

障害年金には、大きく「障害基礎年金」と「障害厚生年金」の2種類があります。初診日に国民年金のみに加入していた方(自営業・無職など)は障害基礎年金(1〜2級)のみ、厚生年金に加入していた方(会社員など)は両方を受け取れる可能性があります。

がん障害年金の受給額の目安(令和7年度)
等級 障害基礎年金(年額) 障害厚生年金(年額) 主な状態の目安
1級 1,039,625円
+子の加算(18歳未満等)
報酬比例額×1.25
+配偶者加給年金
他者の介助なしに日常生活がほぼ不可能な状態
2級 831,700円
+子の加算
報酬比例額
+配偶者加給年金
日常生活に著しい制限がある状態(就労ほぼ不可)
3級
(厚生年金のみ)
対象外 報酬比例額
最低保証:623,800円
労働能力に著しい制限がある状態(一般就労が困難)

※障害厚生年金の報酬比例額は加入期間・標準報酬月額によって異なります。子の加算は第1・2子各239,300円、第3子以降各79,800円。

年金額は加入形態・加入期間・過去の収入によって大きく変わります。目安として、会社員だった方(厚生年金加入)であれば、2級認定の場合、基礎年金と厚生年金を合わせて年間120〜180万円程度を受給されるケースが多い印象です(あくまで目安)。

受給要件の基本を確認したところで、次はがんの障害年金で最も重要な「認定基準」と「申請タイミング」を詳しく見ていきましょう。

がん障害年金の認定基準——一般状態区分表の読み方と診断書のポイント

がんの障害年金審査で最重要とされるのが「一般状態区分表」です。ステージの数字よりも、この区分表における自分の状態が、審査結果を左右します。

一般状態区分表とは——5段階で日常生活の制限を評価する

がんの認定基準(障害認定基準 第16節)では、日常生活への影響度を「ア〜オ」の5段階で示した「一般状態区分表」が核心となります。医師はこの区分表のうちどの状態に該当するかを診断書に記載し、その記載内容が審査官の判断に直接影響します。

がん障害年金の一般状態区分表・等級の目安と医師への伝え方ポイント
区分 状態の例示 等級の目安 医師に伝えるポイント
無症状で社会活動ができ、制限を受けることなく発症前と同等の生活ができる 対象外 ※申請は難しい状態ですが、就労の特別配慮・通院の頻度・投与後の状態を詳しく確認
軽度の症状があり、肉体労働は制限を受けるが、歩行・軽労働や座業はできる。例:軽い家事・事務等 3級の目安 「1日のうち何時間座業が可能か」「どんな作業ができて何ができないか」を具体的に記載してもらう。抗がん剤投与後の悪化期間も必ず記載を依頼する
歩行や身の回りのことはできるが、時に少し介助が必要。軽労働はできないが、日中の50%以上は起居している 2〜3級の目安 「50%以上起居」の根拠として、1週間のうち「良い日」と「悪い日」の割合・行動記録を医師に提示する。投与日前後の差を明示する
身の回りのある程度のことはできるが、しばしば介助が必要で、日中の50%以上は就床。自力での外出等はほぼ不可能 2級の目安 「外出に誰かの付き添いが必要」「排泄・入浴に介助が必要な日の頻度」「投与後○日は完全に就床」という具体的な日数・頻度で記載依頼する
身の回りのことができない。常に介助が必要で、終日就床。活動範囲がほぼベッド周辺に限られる 1級の目安 「常時介助が必要な行為」を食事・排泄・移動・清潔保持の各項目で具体的に記載依頼する

※等級の認定は個別の審査によるものです。上記はあくまで目安です。出典:厚生労働省「国民年金・厚生年金保険 障害認定基準」第16節

診断書の「3つの記載ポイント」——医師への伝え方が結果を左右する

がんの障害年金審査において、認定医でさえ「他の傷病と比べて等級判定が難しい」と言われています。その理由は、がんが数値で評価できない側面があり、症状の個人差が非常に大きいからです。だからこそ、診断書の記載内容が通常以上に重要になります。

多くの方が、医師への診断書依頼時に「障害年金の診断書をお願いします」とだけ伝えて、結果的に実態を大きく下回る記載内容になってしまいます。以下の3点を医師に具体的に伝えることで、実態に即した診断書を作成してもらいやすくなります。

🔬 診断書作成の3つのポイント(医師に伝えるべき内容)

ポイント①「投与後の最も状態が悪い日」の具体的な状況

「先生に診ていただいている外来日は体調が回復している日ですが、投与翌日から3〜4日間は布団から出られず、食事・排泄に家族の助けが必要な状態です。その最も辛い時期の状態を、日常生活能力の評価に含めていただけますか」

ポイント②「就労の実態と職場の特別配慮」

「現在は在宅勤務・時短勤務に変更しており、職場に体調の悪い日はすぐ休める配慮をしてもらっています。通常業務のうち○割しかこなせていない状況も、就労状況の欄に記載していただけると助かります」

ポイント③「1週間・1か月のサイクルでの状態変化」

「投与から回復するまでのサイクルを記録した日記をお持ちしました。『良い日』と『悪い日』が繰り返すパターンを診断書に反映していただくことはできますか」

この3点を事前に整理したメモや日記として医師に渡すことで、短い診察時間でも医師が診断書を正確に記載しやすくなります。「患者さんから具体的な情報を提供されると、書きやすくなる」と話す医師は少なくありません。

認定基準の仕組みがわかったところで、次は「いつ申請すればよいか」という申請タイミングの判断を具体的に見ていきましょう。

がん障害年金の申請の流れ——タイミング判断と「やること3ステップ」

がんの障害年金申請で最も難しいのが「申請タイミングの判断」と言われています。早すぎると認定されず、遅すぎると遡及受給できる期間が短くなります。まず、申請タイミングの基本ルールを理解しましょう。

申請タイミングの基本——「障害認定日」を正確に把握する

障害年金の申請タイミングは、「障害認定日」という制度上の基準日に深く関わります。原則として、がんと診断されて最初に医療機関を受診した日(初診日)から1年6か月後が障害認定日です。この日に一般状態区分表でイ〜オに該当する状態であれば申請できます。

ただし、がんには「認定日の特例」があり、特定の処置を行った日が障害認定日になるケースがあります。この場合、初診日から1年6か月を待たずに申請できるため、早期の受給開始につながります。

がん障害年金の認定日特例一覧
処置・状態 障害認定日(特例) 補足
人工肛門を造設した 造設から6か月後(原則3級) 厚生年金加入者のみ3級が適用。状態により2級以上も
新膀胱を造設した(尿路変更術) 造設から6か月後(原則3級) 同上
喉頭を全摘した 全摘手術を受けた日 音声・言語機能障害として即日認定日になる
在宅酸素療法を開始した 開始日 呼吸器系がんによる合併症など
上記以外の通常のがん 初診日から1年6か月後 この日における一般状態区分表の評価が重要

※出典:日本年金機構「障害年金ガイド」。特例の適用には個別の確認が必要です。

申請に必要なもの——「やること3ステップ」

がんの障害年金申請は書類が多く、複雑に見えますが、本質的に「やること」は3つに整理できます。

がん障害年金 申請の3ステップ

STEP 1|初診日と保険料納付の確認

がんに関係して最初に医療機関を受診した日とそのときの年金加入状況を確認する。「受診状況等証明書」(初診病院に記載依頼)が必要。転院している場合は元の病院に問い合わせる。

⚠ がんと直接関係がない症状(腰痛・倦怠感)での受診が実は初診日になることも。確認が重要。

STEP 2|診断書の準備(医師への依頼)

がんの場合は原則として「その他の障害」用の診断書(様式第120号の7)を使用。副作用で末梢神経障害がある場合は「肢体の障害」用との複数提出を検討する。前述の3ポイントを医師に事前に伝えること。

📋 準備するもの:症状日記・就労実態のメモ・投与サイクルの記録(これを医師に渡す)

STEP 3|病歴・就労状況等申立書の作成&提出

がんの発症から現在までの経緯・治療経過・就労への影響を時系列で記載する。「体調の良い日」だけでなく「悪い日」の状態を具体的に書くことが重要。診断書との整合性を必ず確認する。

📝 がんの場合、この申立書の書き方が審査結果に大きく影響します。

がん患者さんにとって、この3ステップの書類準備は相当な負担です。体調が悪い中で初診病院に電話し、複数の書類を手配し、長い申立書を作成する——抗がん剤治療中には、それだけで精力を使い果たしてしまう方も少なくありません。

LINEで症状や状況の写真・メモを送っていただければ、調べる・考える・書くを全て代わりに進めることができます。お薬手帳の写真1枚からでも確認できますので、ぜひ気軽にご連絡ください。

申請の流れを把握したところで、次はがん患者さんが申請の前に「諦めてしまいがちな3つのポイント」を見ていきましょう。実はこれらは多くの場合、解決できます。

「がんの障害年金は難しい」——よくある3つの諦めポイントと解決策

がんの障害年金は「難しい」と言われることがあります。確かに他の傷病と比較すると認定のハードルは高い面があります。しかし、その「難しさ」の多くは、正しい情報と準備によって乗り越えられるものです。ここでは、相談の中でよく聞かれる「諦めてしまいがちな3つのポイント」を解説します。

「諦めポイント」と対処のポイント
よくある諦めの理由 実際のところ 対処のポイント
「ステージ3だから対象外では?」 ステージは認定基準ではない。一般状態区分表(日常生活の制限度)が判断基準 日常生活への影響を「投与後の最悪の状態」も含めて整理し、区分表でイ以上なら申請を検討
「まだ就労しているから無理」 就労中でも申請可能。ただし就労の実態(時短・配慮・業務制限)の証明が重要 職場からの配慮内容・欠勤頻度・業務変更の詳細を記録し、申立書に具体的に記載する
「医師に診断書を断られた」 医師がリハビリ・年金診断書に不慣れなケースが多い。がん専用の診断書様式の説明が必要 「がんの障害年金用診断書(様式第120号の7)」の様式と記載ガイドラインを医師に提示する
「一度不支給になった」 診断書の記載内容が実態を反映していなかった可能性が高い。再申請・審査請求で逆転した事例あり 不支給になった診断書の内容を分析し、何が不足していたかを特定してから再申請する
「抗がん剤が終わったから関係ない」 術後後遺症・末梢神経障害・ホルモン療法の副作用は治療終了後も継続することがある 治療終了後も日常生活に影響が続いている場合は申請対象となり得る。症状の継続性を証明する

神戸・兵庫特有の課題——初診日証明が難しいケース

神戸では1995年の阪神・淡路大震災により、多くの医療機関の記録が消失しました。これに加え、がん患者さんに固有の課題として「最初の受診が別の症状・別の科だった」というケースがあります。

例えば、「倦怠感で内科を受診→その後精密検査でがんと判明」という場合、内科の受診日が初診日になります。この場合、内科のカルテが残っていれば問題ありませんが、閉院・移転・廃棄などにより確認できないことがあります。

こうした「初診日証明が困難」なケースでも、以下の代替手段で立証できる場合があります。お薬手帳の最初の処方記録・健康診断の結果記録・職場の出勤記録・家族の陳述書を組み合わせることで、初診日を推定する方法があります。難しいと言われたケースでも諦める必要はありません。

がん障害年金の受給事例——3つのストーリーから学ぶ「あきらめない申請」

ここでは、実際の相談をもとにした3つの事例をご紹介します。個人情報の保護のため、年齢・性別・病名などは一部変更しています。しかし、相談の本質——どんな状況で悩み、何が転機になったか——は、できる限り忠実にお伝えします。

事例1
「まだ働けているから」と信じていた50代男性が、大腸がん2級に認定されるまで

プロローグ

抗がん剤を投与した翌日の朝、Tさんは台所のテーブルにつかまりながら、ゆっくりと椅子に座った。妻が用意したトーストを見ても、食欲はまったく湧かない。「今日も無理か」と思いながら、それでも会社に「体調不良で休みます」とスマホで連絡を入れた。そんな日が、月に10日近くになっていた。

Tさん(50代・男性)が大腸がんと診断されたのは、2年前の定期健診がきっかけだった。精密検査の結果はステージ3B。手術は成功したが、その後の抗がん剤治療が想像以上につらかった。投与から2〜3日間は吐き気と倦怠感がひどく、食事もとれない日が続いた。回復したと思ったら次のサイクルが来る。そのくり返しの中で、在宅勤務に切り替えてもらい、なんとかつながっていた。

「障害年金は、もっと大変な人が申請するものでしょう。私はまだ一応仕事していますし」——娘に「お父さん、申請できるかもしれないよ」と言われたとき、Tさんはそう答えた。しかし娘が「ネットで調べたら、就労中でも申請できるって書いてあった」と言い張るため、試しにLINEで問い合わせてみることにした。

LINEに返信が来た。「投与翌日から何日間、どのような状態になりますか?」「その間、食事・トイレ・移動はどのようにされていますか?」という質問だった。Tさんは、正直に書いた。「投与後2〜3日は起き上がれず、食事は妻に運んでもらい、トイレも支えてもらっています」。返ってきた言葉は意外なものだった。「その状態であれば、一般状態区分表のウからエに該当する可能性があります。申請を進められる状態だと思います」。

一番心配だったのは、医師への診断書依頼だった。「先生に迷惑かけそうで」とTさんは言った。しかし、担当者から「医師に伝えるべきことをまとめたメモを一緒に作りましょう」と言われ、「投与後2〜3日間の具体的な状態」「月に10日程度の欠勤の実態」「在宅勤務になっている経緯」を箇条書きにしたメモを持参して主治医に依頼した。主治医は「こんなふうに書いてもらえると助かります。ちゃんと実態を書きます」と言ってくれた。

エピローグ — 本人の声

「認定通知が届いた日、妻と一緒にぼうっとながめてしまいました。2級って書いてある。申請していなかったら、ずっと『自分は対象じゃない』と思い続けていたと思います。娘が調べてくれなければ。LINEで相談してみなければ。それだけで変わりました。」

この事例のポイント:「投与後の最も状態が悪い日」を記録したメモを医師に提示することで、診断書に実態の日常生活状況が正確に反映された。在宅勤務という「就労の特別配慮の実態」を申立書に詳細に記載したことで、就労中でも2級認定につながった。

事例2
「診断書が書けない」と言われた——乳がん術後の40代女性の逆転

第1幕:壁に直面

Mさん(40代・女性)は、乳がんの手術から1年が過ぎた頃、主治医に「障害年金の診断書をお願いしたい」と切り出した。すると先生は少し困った表情で言った。「年金用の診断書は……あまり書いたことがなくて。書き方がよくわからないんですよね。書けるかどうか……」。病院の窓口に相談しても「そういった手続きはうちではサポートできません」と言われた。Mさんは家に帰って、ため息をついた。「やっぱり無理なのかな」。

第2幕:転機

友人に勧められてLINEで相談してみると、すぐに「乳がん術後の場合、どのような後遺症・副作用が残っていますか?」と聞かれた。Mさんはリンパ浮腫で左腕がむくみ、術後の倦怠感が続いており、ホルモン療法の副作用で関節痛が激しいことを伝えた。すると「乳がん術後の場合、『その他の障害』の診断書と、場合によっては『肢体の障害』の診断書を合わせて提出できる可能性があります。また、医師が診断書の記載に慣れていない場合、様式と記載例をお渡しすることで対応できることが多いです」という回答が返ってきた。

担当者と一緒に、医師に渡す資料を作成した。「がん障害年金診断書(様式第120号の7)の各項目の意味と、乳がん患者さんに特有の記載のポイント」「Mさんの術後後遺症・副作用の具体的な状態リスト」「一般状態区分表においてウ〜エに相当すると思われる日常の具体例」——この3点を一緒に医師に持参したところ、「これがあると書けます。ありがとうございます」と言ってもらえた。

第3幕:解決と成果

「お手紙が届きました」とLINEに写真を送ってきたのは、申請から約4か月後のことだった。年金決定通知書——「障害厚生年金 2級」と書かれていた。Mさんから届いたメッセージには「涙が出ました」とだけ書かれていた。

この事例のポイント:医師が診断書の書き方に不慣れなケースに対し、「様式の解説+患者の具体的状態リスト+一般状態区分表の対応例」を書面で提示することで、実態を正確に反映した診断書の作成が可能になった。「診断書を断られた」で諦めないことが重要。

事例3
一度不支給——それでも諦めなかった肺がんの60代男性の再挑戦

結果 — まず、今を知ってください

Kさんが「障害厚生年金3級」の通知を受け取ったのは、最初の申請から2年以上が経過したときのことだった。封筒を開けて通知書を取り出したとき、しばらく言葉が出なかった。「2年前に諦めていたら、ここまでたどり着けなかった」——窓の外を見ながら、静かにそう思った。

実は — こんな状況でした

Kさん(60代・男性)は、肺がんと診断されて化学療法・放射線治療を経験した後、在宅酸素療法を開始していた。最初の申請は自分で行ったが、「不支給」の通知が届いた。「ステージ4なのに、なんで」という思いと、「やっぱり自分には無理だったんだ」という気持ちが入り混じった。不支給通知を引き出しの奥にしまい、1年以上放置していた。それを掘り出したのは、妻に「もう一度だけ調べてみよう」と言われたからだった。

逆転 — どう変わったか

相談の中で、前回の不支給の原因が特定できた。診断書の一般状態区分表が「イ(軽労働はできる)」として記載されており、在宅酸素療法を開始したにもかかわらず、日常生活への影響が十分に反映されていなかったのだ。「在宅酸素療法の開始日は、認定日の特例に当たる可能性があります。つまり、2年前の開始日を起点に、さかのぼって申請できるかもしれません」という説明を受けたとき、Kさんは「そんな制度があったのか」と目を丸くした。

再申請では、診断書を書き直してもらうにあたり「在宅酸素を使いながらの1日のスケジュール」「外出時の限界距離(酸素ボンベの持続時間・重さの問題)」「夜間の呼吸苦の頻度」を細かく記録したメモを医師に提出した。担当者と一緒に作成した病歴・就労状況等申立書は、前回の3倍近い分量になっていた。

今、伝えたいこと

「一度ダメだったからって、本当に終わりじゃないんです。不支給通知が来たとき、もう終わりだと思った。でも、なぜダメだったか、ちゃんと調べてくれる人がいれば、まだやれることがある。同じ状況で諦めている方に伝えたいです。1回で終わりじゃないって。」

この事例のポイント:不支給の原因を診断書の記載内容から特定し、「在宅酸素療法開始日」という認定日特例を活用して再申請。日常生活への具体的な影響(外出限界距離・夜間呼吸苦)を記録として提示することで、一般状態区分表の実態に即した評価につながった。

「自分のケースはどうなのか?」一度確認してみませんか

申請するかどうかはその後でOK。まず「対象になるか」だけ確認できます。
お薬手帳の写真をLINEで送るだけで、状況を確認できます。

📞 050-7124-5884|無料相談受付

💬 LINE公式(@273dfkjp)で気軽に質問もOK

※LINEなら24時間いつでもメッセージを送れます。返信は営業時間内に行います。

がん障害年金に関するよくある質問(FAQ)

ここでは、がんの障害年金申請に関して実際によく寄せられる質問をまとめました。PAA(検索エンジンの「関連する質問」)で多く見られる質問を中心に取り上げています。

Q. がんで障害年金はもらえますか?

はい、がんでも障害年金を受給できる可能性があります。ステージだけで決まるのではなく、がん本体・治療副作用・術後後遺症によって日常生活や就労がどの程度制限されているかで判断されます。一般状態区分表(ア〜オの5段階)の「イ」以上に該当する状態であれば申請対象となり得ます。ただし、他の傷病と比べると認定のハードルはやや高いため、診断書の記載内容が特に重要です。

Q. がんの障害年金はどのステージから申請できますか?

ステージが直接の申請条件ではありません。ステージ2・3でも抗がん剤の副作用による倦怠感・末梢神経障害・体重減少などで日常生活に著しい制限がある場合は申請対象になり得ます。逆に、ステージ4でも日常生活が比較的維持されている場合は認定が難しいことがあります。「どのステージか」ではなく「どのような状態か」が判断基準です。

Q. がん治療中に就労していても障害年金は申請できますか?

はい、就労中でも申請できます。ただし、就労の実態(時短勤務・在宅勤務・職場の特別配慮・業務内容の変更・欠勤頻度など)が診断書や申立書に正確に反映されていることが重要です。「名目上は就労しているが、実質的には職場の大きな配慮なしには働けていない」という実態を丁寧に記録することが、認定につながるポイントになります。

Q. 抗がん剤治療が終わったら障害年金はもらえなくなりますか?

治療終了後も、末梢神経障害・倦怠感・リンパ浮腫・ホルモン療法の副作用などが続いている場合は、引き続き申請の対象となることがあります。また、すでに受給中の方も更新時に継続審査がありますが、状態が続いていれば受給継続できるケースが多くあります。「治療が終わったから申請できない」という思い込みは禁物です。

Q. 一度不支給になったら、もう申請できませんか?

いいえ、再申請・審査請求・再審査請求の手段があります。不支給になった理由の多くは、「診断書が実態を反映していなかった」「申立書の記載が不十分だった」というケースです。まず不支給の原因を分析し、改善してから再申請することで認定につながるケースは少なくありません。一度ダメでも諦める必要はありません。

Q. がんの初診日は、どの病院の受診日になりますか?

「がんにつながる最初の症状で受診した日」が初診日です。例えば「腰痛で整形外科を受診→その後がんと判明」という場合、整形外科の受診日が初診日になる可能性があります。また、健康診断での異常所見が出た後に病院を受診した場合は、その受診日が初診日となります。どの受診日が初診日になるかによって受給できる年金の種類が変わるため、慎重に確認する必要があります。

がん障害年金を神戸・清水総合法務事務所に相談する3つの理由

障害年金のサポートを行う事務所は多くありますが、がんの障害年金に特化した対応ができるかどうかは、事務所によって大きく異なります。清水総合法務事務所が選ばれる理由を3点お伝えします。

清水総合法務事務所が選ばれる3つの理由

🔬 理由1:がんの「一般状態区分表×診断書」に特化した医学的翻訳

がんの審査で最も重要な「一般状態区分表」において、医師が診断書に実態を反映しやすくなるよう、患者さんの症状・日常生活状況を整理した書面を一緒に作成します。「投与後の最悪の状態」「就労の実態と特別配慮の内容」など、医師が短時間では把握しにくい情報を的確に伝えることで、診断書の精度を上げます。「書き方がわからない」と言う医師への対応も得意としています。

📱 理由2:「やること」はLINEで情報を送るだけ——調べる・考える・書くは全て代行

抗がん剤治療中の体調の悪い中で、複雑な書類を準備するのは大変な負担です。お薬手帳の写真・お持ちの医療費明細・症状を箇条書きにしたメモをLINE(@273dfkjp)で送っていただければ、初診日の特定・書類の手配・診断書依頼のサポート・病歴申立書の作成まで、全てお任せいただけます。「書類を書けない」「外出が難しい」という方でも、LINEから始められます。

🔄 理由3:「一度断られた」「他事務所で無理と言われた」ケースへの対応実績

「ステージが軽いから無理」「就労中だから対象外」「診断書が取れないから進められない」——こうした理由で他事務所や年金事務所に断られたケースでも、不支給の原因を丁寧に分析して再挑戦してきました。がんの認定基準の特性上、「なぜダメだったか」を正確に特定することで、再申請で認定につながるケースが少なくありません。「諦めない」を掲げる事務所として、逆転事例の積み重ねがあります。

まとめ——がん障害年金の申請タイミングについて知っておきたいこと

この記事でお伝えしてきた内容を整理します。

がんの障害年金は「ステージ」ではなく「日常生活への影響」で決まります。抗がん剤の副作用・術後後遺症・全身衰弱のいずれも申請対象となり得ます。就労中でも、時短・在宅・職場の配慮なしには働けない実態があれば申請は可能です。認定のカギは、一般状態区分表に基づく診断書の記載内容であり、医師への伝え方が結果を大きく左右します。

申請を考えている方に、制度上の情報として一点お伝えします。障害年金には請求時効があり、遡及して受け取れる期間には上限があります(最大5年)。また、障害認定日から時間が経つほど遡及できる期間が短くなります。「申請するかどうかまだ決めていない」という段階でも、まず「自分のケースが対象になるか」を確認するところから始めてみることをお勧めします。確認だけなら、決断は後でも構いません。

がん障害年金 申請タイミングの目安
状況 申請タイミングの目安 優先確認事項
診断から1年6か月が経過した 障害認定日請求(本来請求)が可能 認定日時点での一般状態区分表の状態を確認
人工肛門・新膀胱を造設した 造設から6か月後から申請可能(特例) 1年6か月を待たずに申請できるかを確認
喉頭全摘・在宅酸素開始 手術日・開始日から申請可能(特例) 特例認定日を正確に特定することが重要
認定日は過ぎているが申請していない 遡及請求(最大5年分遡及)が可能な場合がある 認定日時点の診断書を取得できるかを確認
一度不支給になった 審査請求(3か月以内)または再申請 不支給の理由を分析してから対策を立てる

「まずは確認だけ」からで大丈夫です。LINEで症状の状況をお伝えいただければ、対象になるかどうかを確認するところから一緒に始められます。

「診断書が書けない」「一度不支給になった」方こそ、ご相談ください

がんの障害年金申請、神戸の専門社労士が医学的根拠に基づいてサポートします。
難しいと言われたケースも、諦めないで一緒に考えましょう。

✅ 一般状態区分表に基づく診断書作成を医師とともにサポート
✅ 複雑な書類はLINEで写真を送るだけ——全て代行
✅ 不支給後の再申請・審査請求の逆転実績あり

📋 相談の流れ(3ステップ)

①LINE・電話・メールで相談 → ②30分のヒアリング → ③方針をご提案
※オンライン相談可・30分×2回に分割可能

📅 申請のタイミングについて
障害年金には請求時効があり、申請が遅れると過去に遡って受け取れる期間が短くなることがあります。「申請するかどうかまだわからない」という段階でも、まず「自分のケースが対象になるか」だけ確認するところから始められます。

💡 体調の悪い中でも、LINEでメッセージを送るだけで始められます。来所不要・書類記入不要。「確認だけ」でも歓迎です。

無料相談はこちら

💬 LINE公式(@273dfkjp)

📞 050-7124-5884

✉️ mail@srkobe.com

※LINEなら24時間メッセージ送信OK。営業時間内に返信いたします。

監修・執筆者

清水総合法務事務所 代表社会保険労務士

神戸を拠点に、障害年金申請サポートを専門とする社会保険労務士。「診断書が取れない」「一度不支給になった」難件を含め、がん・内部障害を中心に数多くの認定実績を持つ。医学的根拠に基づく診断書作成支援(一般状態区分表の正確な評価・医師への情報提供サポート)と、『調べる・考える・書く』負担ゼロの完全代行サービスを強みとし、兵庫・神戸を中心に全国対応。

参照情報:厚生労働省「障害年金について」日本年金機構「障害年金」国立がん研究センター がん情報サービス

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