直腸がん再発・転移で障害年金2級・1級|認定基準と検査値の評価方法を解説

直腸がん再発・転移で障害年金2級・1級|認定基準と検査値の評価方法を解説



最終更新:令和8年4月|社会保険労務士監修

病院からの帰り道、バスの窓に映る自分の顔を見ながら、思わず目をそらした。
「再発です」——担当医のその一言が、頭の中でぐるぐると繰り返されていた。

手術からようやく2年が経ち、「もう大丈夫かもしれない」と思い始めていた矢先のことだった。
再び始まる治療。仕事はどうなる。生活費はどうやって作る。
体の不安と同じくらい、お金の不安が重くのしかかってくる——そんな状況ではないでしょうか。

実は、直腸がんの再発・転移があり、治療や症状によって日常生活に制限が生じている場合、障害年金2級〜1級を受給できる可能性があります。

この記事では、再発・転移がある場合の等級判定の仕組みと、がんの「その他疾患」認定基準における検査値・自覚症状の評価方法を、できる限り具体的にお伝えします。「自分は対象になるのか」「何級になるのか」——その答えを見つけるための情報を、専門家としてお届けします。

📋 こんな状況の方は、ぜひこの記事を最後まで読んでください

  • ☑ 直腸がんの手術後、再発・転移の診断を受けた
  • ☑ 抗がん剤治療の副作用(倦怠感・しびれ・下痢など)で仕事が続けられない
  • ☑ 治療や症状により、外出や家事など日常生活に制限が出ている
  • ☑ 「がんは障害年金が難しい」と聞いたが、本当に対象外か確認したい
  • ☑ 経済的な不安が大きく、使える制度を探している

目次

直腸がん再発・転移とはどんな状態か——日常生活への影響と障害年金との関係

障害年金を検討するうえで、まず「再発・転移した直腸がんが日常生活にどんな影響を与えるか」を整理することが重要です。医師への診断書依頼でも、この理解が土台になります。

再発・転移の主な症状と経過

直腸がんの再発は、術後の骨盤内での「局所再発」と、肝臓・肺・リンパ節などへの「遠隔転移」の2種類に大きく分かれます。国内のデータでは、直腸がんの局所再発率はおよそ9%、肝転移は7〜8%、肺転移は8%程度とされており、複数の臓器に同時に転移が見つかることも少なくありません。

再発・転移後の治療は、手術で切除できるケースを除き、多くの場合は化学療法(抗がん剤)が中心となります。FOLFOX・FOLFIRI・ベバシズマブ(アバスチン)といった治療薬が使われますが、こうした治療は「根治」ではなく「がんの進行を抑制し、生活の質を保つこと」が主な目標です。つまり、治療は長期にわたって継続されるものです。

再発・転移後に多くの患者さんが経験する症状は次のとおりです。転移先によっても症状が異なりますが、化学療法の副作用は転移先にかかわらず生じる点が特徴です。

直腸がん再発・転移の主な症状と日常生活への影響
症状・副作用 日常生活への影響 障害年金との関連
全身倦怠感・易疲労感 少しの動作で疲れ、日中の多くを横になって過ごす。家事・外出が困難に 一般状態区分「ウ〜エ」に該当しやすい
末梢神経障害(手足のしびれ・痛み) 細かい作業・歩行が困難。転倒リスクが上がり外出が怖い 日常生活動作の制限として評価
食欲不振・体重減少 食事量が極端に減り、筋力・体力が低下。炊事も困難になる アルブミン・体重減少率が検査値として評価
下痢・腹痛(消化器症状) 外出中にトイレが不安で移動が制限される。睡眠も妨げられる 外出困難の要因として日常生活能力の評価に反映
骨盤内神経浸潤による疼痛・下肢痛(局所再発の場合) 歩行・座位維持が困難。鎮痛剤が手放せず、集中力も低下 疼痛・下肢機能障害として評価される
黄疸・腹水(肝転移の場合) 腹部膨満感・倦怠感が強まり、ほぼ起き上がれない日が続く 一般状態区分「エ〜オ」に相当する重篤状態

再発・転移が日常生活に与える具体的な影響

再発・転移後の抗がん剤治療は、多くの場合2週間に1回のサイクルで行われます。治療の翌日から2〜3日は倦怠感や吐き気が強く、ほとんど起き上がれない方も珍しくありません。治療期間の半分以上を「寝て過ごす日」が占めるようになると、自然と仕事への復帰が困難になります。

また、化学療法による末梢神経障害(手足のしびれ・痺れ感)は、治療を重ねるほど蓄積していく副作用です。コップを持つ・箸を使うといった動作が難しくなり、自分で食事の準備ができなくなる方もいます。外出時は段差でのつまずきや転倒リスクがあり、独りで外出することへの不安も増します。

さらに肝転移や骨転移が進んだケースでは、倦怠感・疼痛・黄疸などの症状が重なり、日中の大半をベッドで過ごすような状態になることもあります。こうした状態は、障害年金の「著しい日常生活の制限」にあたる可能性があります。

直腸がん再発・転移と障害年金の関係

障害年金は「病名」で受給の可否が決まるのではなく、「その病気が日常生活にどれほどの制限をもたらしているか」で判断されます。直腸がんの再発・転移は、がん自体の進行による全身衰弱と、治療の副作用による身体機能低下という2つの側面から障害年金の認定対象となります。

特に「再発・転移がある」という事実は、認定において重要な意味を持ちます。再発・転移は長期にわたる継続的な治療を必要とする状態であり、「一時的な体調不良」ではなく「長期の療養が必要な病状」として審査されるからです。

📋 こんな状況の方は、障害年金2級〜1級の対象になる可能性があります

  • ☐ 直腸がんの再発・転移の診断を受け、抗がん剤等の治療を継続している
  • ☐ 倦怠感や疼痛により、日中の半分以上を横になって過ごすことが多い
  • ☐ 自力で外出(バス・電車)することがほぼできなくなった
  • ☐ 食事・入浴・着替えなどで家族の助けが必要になっている
  • ☐ 治療の副作用(しびれ・下痢・体重減少等)が仕事や家事を著しく制限している

※上記はあくまで目安です。実際の認定は申請内容・診断書・認定基準の総合判断によります。

このように、直腸がんの再発・転移は障害年金の認定対象として十分な根拠があります。次のセクションでは、具体的な認定基準と等級の仕組みを見ていきましょう。

直腸がん再発・転移で障害年金はもらえるか——制度の基本を確認する

障害年金は、病気やケガによって日常生活や就労に支障が出た場合に支給される公的年金です。「障害者手帳がないともらえない」「がんは対象外」という誤解をよく耳にしますが、どちらも事実ではありません。直腸がんの再発・転移であっても、要件を満たせば受給できます。

障害年金の種類と金額の目安

障害年金には、国民年金から支給される「障害基礎年金」と、厚生年金から支給される「障害厚生年金」があります。会社員や公務員として働いていた方(厚生年金加入)は、障害基礎年金に上乗せして障害厚生年金が支給される点が大きなメリットです。

障害年金の種類・等級・年金額の目安(令和7年度)
等級 障害基礎年金(国民年金) 障害厚生年金(厚生年金)
1級 約102万円/年(月換算 約8.5万円) 基礎年金1級 + 報酬比例部分×1.25
2級 約81万円/年(月換算 約6.8万円) 基礎年金2級 + 報酬比例部分
3級(厚生年金のみ) なし 最低保障額 約61万円/年

※金額は令和7年度基準。子の加算・配偶者加給年金が加わる場合あり。

受給のための3つの要件

障害年金を受給するには、以下の3つの要件をすべて満たす必要があります。

①初診日要件: 初めて医師の診察を受けた日(初診日)に、国民年金または厚生年金に加入していること。

②保険料納付要件: 初診日の前日時点で、保険料の未納期間が一定基準以下であること(原則、3分の2以上の期間を納付)。

③障害状態要件: 障害認定日(初診日から1年6ヶ月後)または申請時点で、障害等級1〜3級に該当すること。

「初診日」は再発・転移時ではなく最初のがんの受診日

ここで多くの方が疑問に思うのが「再発・転移を診断された日が初診日になるのか」という点です。答えは原則として「いいえ」です。

直腸がんの再発・転移が、組織診断等で最初のがん(原発巣)と同じがん細胞であることが確認できる場合、初診日は最初に直腸がんと診断された日の受診日が適用されます。これは非常に重要なポイントです。

なぜなら、最初の手術からすでに数年が経過していても、初診日が古ければその時点での保険料納付状況で要件を判断できるからです。再発・転移時点では保険料未納があったとしても、最初の初診日時点で納付要件を満たしていれば申請が可能になるケースがあります。

なお、診断書の様式はがんの場合「血液・造血器・その他の障害用(様式120号の7)」を使用します。

制度の全体像が理解できたところで、では具体的にどんな状態が2級・1級に認定されるのかを見ていきましょう。

直腸がん再発・転移の障害年金認定基準——2級・1級を左右する3つの評価ポイント

がん(悪性新生物)の障害年金認定は、骨折や心疾患と異なり、明確な数値基準が一律に定められているわけではありません。「一般状態区分」「検査値」「自覚症状と日常生活の状況」の3つを総合的に評価して等級が決まります。

ここを正しく理解し、診断書に的確に記載してもらうことが、受給の成否を大きく左右します。

評価ポイント①:一般状態区分表——等級を決める最重要の評価軸

がんの障害年金において、最も重視されるのが「一般状態区分表」です。これは「日常生活の中でどれくらい活動できるか」を5段階(ア〜オ)で分類したもので、診断書の中核となる評価項目です。

診断書を書く医師がこの区分を正確に記載できるかどうかが、認定の結果を大きく左右します。医師は日常の診察で患者の自宅での状態を把握していないことが多く、患者さん側から具体的に伝えることが不可欠です。

直腸がん再発・転移の一般状態区分・等級の目安と医師への伝え方ポイント
区分 状態の目安 等級の目安
無症状で社会活動ができ、制限なく発病前と同等にふるまえる 非認定の可能性
軽度の症状があり、肉体労働は制限を受けるが、歩行・軽労働・座業はできる(軽い家事・事務など) 3級(厚生年金のみ)
歩行や身の回りのことはできるが、軽労働はできない。日中の50%以上は起居(起きている) 3級〜2級
身の回りのある程度のことはできるが、しばしば介助が必要。日中の50%以上は就床。自力での外出がほぼ不可能 2級
身の回りのこともできず、常に介助が必要。終日就床。活動範囲はおおむねベッド周辺 1級

※等級の認定は個別審査によるもので上記は目安です。他の検査値・症状との総合評価によります。

ここで重要なのは、「区分ウ」が2級と3級の境界になっている点です。「軽労働はできない。日中50%以上は起居している(横になっていない)」という状態が「ウ」ですが、「日中50%以上は就床している」「外出がほぼ不可能」という状態は「エ」=2級相当です。この差が審査の結果を左右します。

評価ポイント②:検査値——診断書の数字が状態を裏付ける

がんの障害年金は、症状の重さを客観的に示す検査値も重要な評価材料になります。診断書「その他の障害用」には複数の検査値が記載される欄があります。特に以下の検査値は審査担当者が注目する項目です。

直腸がん再発・転移で注目される主な検査値と審査上の評価ポイント
検査項目 一般的な基準値 審査上の見方(参考)
ヘモグロビン(Hb) 男性13.7g/dL以上
女性11.2g/dL以上
8g/dL以下は重篤な貧血で倦怠感・息切れが著しく、2級以上の根拠になりやすい
CEA(腫瘍マーカー) 5ng/mL以下 基準値の5〜10倍以上は腫瘍活動の高さを示す。単体では等級を決めないが他の症状と組み合わせて評価
CA19-9(腫瘍マーカー) 37U/mL以下 直腸がんのマーカー。著明な上昇は病状活動性の指標として参考値とされる
アルブミン(Alb) 3.8g/dL以上 3.0g/dL以下は重度の低栄養・全身衰弱の指標。「エ〜オ」区分の根拠になりやすい
CRP(炎症反応) 0.3mg/dL以下 慢性的な高値はがんの活動性・炎症の継続を示す。倦怠感の医学的根拠として活用できる

※これらは参考値であり、単一の検査値で等級が決まるわけではありません。症状・日常生活状況との総合評価となります。

ここで専門家としてお伝えしたい重要な点があります。検査値はあくまでも「自覚症状と日常生活の状態」を裏付けるエビデンスとして機能します。「CEAが高いから2級」といった単純な判断はされません。しかし逆に、「症状は重いが診断書に検査値の記載がない」と、審査担当者が病状の重さを客観的に把握できないため、実態より軽い評価になるリスクがあります。診断書には検査値を必ず記載してもらうことが重要です。

評価ポイント③:3種類の「障害の原因」——転移・副作用も評価対象

がんの障害年金では、日本年金機構の障害認定基準において、障害の原因が以下の3つに分類されています。これらのうち複数が重なる場合は、その合算で評価されます。

① 原発巣・転移巣そのものによる局所の障害:
骨盤内局所再発による疼痛・骨盤神経の障害(下肢痛・排尿障害等)、肝転移による肝機能障害、肺転移による呼吸機能障害など。

② 悪性新生物による全身の衰弱・機能障害:
体重減少・貧血・免疫機能低下・全身倦怠感など、がんが全身に与える影響による衰弱。

③ 治療(抗がん剤・放射線)の副作用による衰弱・機能障害:
末梢神経障害(しびれ)・骨髄抑制(白血球・血小板減少)・消化器症状(下痢・嘔吐)・脱毛・倦怠感など。

再発・転移がある場合は、①②③すべてが同時に起きていることが多く、これらを合算して評価することで、より重い等級に認定される可能性が高まります。診断書には単に「再発」と書くだけでなく、転移先・副作用・全身状態を具体的に記載してもらうことが大切です。

認定基準の内容がわかったところで、次は具体的な申請の手順を見ていきましょう。

直腸がん再発・転移の障害年金申請の流れ——準備することと負担を減らすポイント

「申請の書類が多くて体力的に無理」「何から始めればいいかわからない」——再発・転移を抱えながら複雑な手続きを進めることに、大きな不安を感じる方は少なくありません。ここでは申請の流れを整理し、特に体力的な負担を最小限にするポイントをお伝えします。

直腸がん再発・転移の障害年金申請 5ステップ

STEP 1 | 年金事務所での事前確認(約1〜2時間)

初診日・保険料納付要件を年金事務所で確認。「ねんきん定期便」を持参すると確認がスムーズ。相談だけでも可能。
▶ 社労士に任せれば、この確認も代行可能です

STEP 2 | 初診日の受診状況等証明書を取得

最初にがんを診断した医療機関に証明書の作成を依頼。転院・時間が経っている場合は「初診日の立証」が難しいケースも。
▶ 難しい場合の代替手段をご案内できます

STEP 3 | 主治医に診断書の作成を依頼(最重要)

「血液・造血器・その他の障害」診断書(様式120号の7)を依頼。一般状態区分・検査値・自覚症状の詳細な記載をお願いする。
▶ 何をどう伝えるかのポイントを事前にサポートします

STEP 4 | 病歴・就労状況等申立書の作成

発症からの経緯・日常生活の状態を自分で記載する申立書。診断書の内容と整合性を保つことが重要。
▶ 書き方のサポート・代筆対応も可能です

STEP 5 | 年金事務所に提出 → 審査(約3〜6ヶ月)

書類一式を年金事務所または市区町村窓口へ提出。審査結果(支給決定通知)が届くまで約3〜6ヶ月かかります。

申請で多くの方が一番体力的に消耗するのが「STEP 3:主治医への診断書依頼」と「STEP 4:申立書の作成」です。特に、主治医が診断書の書き方に不慣れな場合や、「障害年金の申請をする」と伝えると消極的な反応をされる場合があります。

清水総合法務事務所では、主治医への依頼前に「どの症状を・どんな言葉で伝えるか」を一緒に準備します。申立書の作成は、お話を聞かせていただいた内容をもとにすべて代筆・代行します。体力的な負担を最小限にした申請サポートが可能です。

次のセクションでは、申請を諦めてしまう方が多い「よくある壁」と、その対処法を見ていきます。

直腸がん再発・転移で障害年金を諦めていませんか——よくある壁と対処法

再発・転移がある場合でも、障害年金の申請を途中で断念する方が少なくありません。その理由のほとんどは「誤解」か「本来なら解決できる問題」です。具体的な壁と対処法を整理します。

よくある「諦めの壁」と清水総合法務事務所の対処法
よくある「壁」と誤解 対処法・実際のアプローチ
「がんは障害年金の対象外と言われた」 誤りです。がん(悪性新生物)は障害年金の対象疾患です。窓口の担当者が個別判断を誤っているケースがあります。
「まだ働けているから対象外だと思う」 就労の有無だけで判断されません。仕事をしながら治療を続けていても、日常生活に著しい制限があれば対象になります。
「一度不支給になったのでもう無理」 不支給後の「審査請求」「再審査請求」「額改定請求」「再申請」という複数の再挑戦ルートがあります。諦める前にご相談ください。
「最初の病院の記録がなくて初診日が証明できない」 お薬手帳の処方歴・健康診断結果・紹介状・レセプト記録など、複数の書類を組み合わせて初診日を立証できる場合があります。
「主治医に断られた・診断書が書けないと言われた」 医師が障害年金の診断書に不慣れなことが多い。「医師に何を・どう伝えるか」を事前に準備することで、記載してもらえるケースが多くあります。
「申請の手続きが複雑で体力的に無理」 LINEで情報を送るだけでスタートできます。書類収集・申立書作成・提出まで全て代行し、患者さんの体力的負担をゼロに近づけます。

特に「主治医への診断書依頼」は、多くの方が最初につまずく場面です。医師は日々の治療に多忙で、障害年金の診断書作成に不慣れなことも多い。「年金用の書類は難しい」と言われて、そのまま諦めてしまうケースが実際に数多くあります。

重要なのは、医師に依頼する「前」の準備です。「一般状態区分表のウ〜エに相当する状態」を医師が理解できる言葉で伝えること、「日中何時間横になっているか」「外出できているか」「家族にどんな介助を頼んでいるか」を具体的に伝えること。この事前準備の質が、診断書の記載内容を大きく変えます。

では、実際にどのようなケースで受給できたのか。3つの事例をストーリーで紹介します。

直腸がん再発・転移で障害年金を受給できた3つの事例

同じ「直腸がん再発・転移」でも、それぞれの状況は異なります。「自分と同じかもしれない」と感じる事例があれば、申請への一歩を踏み出すヒントにしてください。

事例1
「諦めかけていた経済的不安が、月々の安心に変わった」

プロローグ

Aさん(54歳・男性)が「再発」の二文字を聞いたのは、術後2年の定期検診の日だった。肝臓への転移。手術ではなく、抗がん剤治療を継続していくことになった。帰宅して妻に報告しながら、ふと頭によぎったのは仕事のことではなく「これからの生活費」だった。給付金はもう使い切っていた。

FOLFOX療法を始めてから3ヶ月。治療の翌日は一日中横になっていないと過ごせない。手足のしびれで細かい作業もできず、製造業の仕事には戻れない状態が続いていた。「障害年金というものがあると聞いたが、がんで受け取れるのか」——妻がスマートフォンで調べ始めた。

「一度相談だけしてみよう」と清水総合法務事務所にLINEで連絡したのは、深夜11時過ぎのことだった。翌朝、丁寧な返信が届いた。「Aさんの状況であれば、2級の対象になる可能性があります。まずお話を聞かせてください」。その一行を見た妻が、「良かった」と小さく声を上げた。

Aさんの場合、「日中の50%以上を就床して過ごしている」「自力での外出がほぼできない」という状態が、一般状態区分「エ」に相当すると判断された。主治医への依頼前に、「日中何時間横になっているか」「どんな介助を家族に頼んでいるか」を具体的に整理し、医師に伝えるポイントを一緒に準備した。

エピローグ — Aさんの声

「最初は本当に自分がもらえるとは思っていなかった。でも認定通知が届いた瞬間、これで治療に専念できると思えた。もう少し早く相談していれば良かったと思っています」

この事例のポイント: 一般状態区分「エ」に相当する状態を医師に正確に伝えるための「伝え方の準備」を徹底し、診断書に実態が反映された結果、障害厚生年金2級が認定された。

事例2
「主治医に断られた診断書——別の伝え方で認定に至った」

第1幕: 壁に直面

Bさん(61歳・女性)は直腸がんの手術から1年8ヶ月後、骨盤内への局所再発と肺転移が確認された。下肢の痛みが激しく、自力での歩行が困難になっていた。障害年金の申請を決意し、主治医に相談したところ、「私は年金の診断書は専門外なので、書けないかもしれないです…」と言われてしまった。「やっぱり難しいのか」と諦めかけていた。

第2幕: 転機

LINEで状況を送ったところ、翌日に具体的な返信が届いた。「診断書の様式と、記載していただきたい項目の説明文を作成します。先生に渡せるようにまとめますので、その資料を持って受診していただけますか」。その資料には、「骨盤内再発による下肢疼痛のため、自力での歩行が困難であり、外出は家族の介助なしでは不可能な状態」「一般状態区分は『エ』に相当することをご確認いただけますでしょうか」という具体的な内容が書かれていた。主治医はその資料を見て、「これならわかります。書きましょう」と言ってくれた。

第3幕: 解決と成果

診断書には、局所再発による下肢疼痛・歩行困難の状態と、一般状態区分「エ」が明記された。CEAの値と検査データも添付された。認定通知が届いた日、Bさんは夫に電話した。「年金、もらえることになったよ」——電話の向こうで夫の声が詰まっていた。障害厚生年金2級が認定され、遡及分も含めて受給が始まった。

この事例のポイント: 「診断書が書けない」という医師の困惑は、「何を書いてほしいか」を明確に伝える医師向け資料を用意することで解決した。医学的翻訳のサポートで、診断書に実態が正確に反映された。

事例3
「一度不支給に——再挑戦で逆転、1級を受給」

結果 — まず、今を知ってください

Cさん(57歳・男性)は現在、障害厚生年金1級を受給しています。多発肝転移・腹膜播種による全身衰弱が認定根拠となりました。しかしCさんはかつて、別の事務所を通じた申請で「不支給」の通知を受け取っていました。

実は——こんな状況でした

最初の申請時、診断書には「身の回りのことはできる」「一般状態区分イ」と記載されていた。しかし実際のCさんは、その時点でほぼ終日横になっており、食事も十分に取れない状態だった。「なぜ1級相当の状態なのに3級にも届かなかったのか」——不支給の通知を見ながら、Cさんは床に座り込んだ。「もう無理だ」と思った。

逆転——どう変わったか

半年後、妻がインターネットで清水総合法務事務所を見つけた。「一度断られた方の再挑戦に強い」という言葉が目に留まった。相談では、前回の診断書の問題点をすぐに指摘された。「Cさんの状態は明らかに一般状態区分『オ』に相当します。前回の診断書は実態を反映できていません」。再申請では、「アルブミン2.4g/dL」「Hb7.8g/dL」という検査値と合わせ、終日就床状態・常時介助が必要であることを診断書に反映してもらえるよう、主治医への説明資料を作成した。

今、伝えたいこと

「一度断られても諦めないでください。私がそうだったように、諦めが間違いだったということがあります。体が辛い今だからこそ、使える制度を使ってほしいと思っています」

この事例のポイント: 前回の診断書が「実態を反映していなかった」ことが不支給の真因。検査値(Alb・Hb)と一般状態区分「オ」を正確に記載する診断書を実現することで、再申請にて1級が認定された。

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よくある質問——直腸がん再発・転移と障害年金

Q. 直腸がんが再発・転移した場合、障害年金はもらえますか?

A. はい、受給できる可能性があります。再発・転移のある直腸がんは、症状の重さと一般状態区分に応じて2級〜1級に認定されるケースが多く見られます。「がんは障害年金が難しい」という声がありますが、再発・転移のある状態は特に認定されやすい条件のひとつです。まずは専門家への相談をお勧めします。

Q. 障害年金の初診日は、再発時の受診日になりますか?

A. 原則として「最初に直腸がんと診断された日の受診日」が初診日です。再発・転移が同一のがんと確認できる場合、最初の初診日が継続して使われます。これは申請人に有利なケースが多いため、初診日の判断は慎重に確認することが重要です。

Q. 抗がん剤治療中でも就労している場合は受給できませんか?

A. 就労の有無だけで受給の可否が決まるわけではありません。「就労を継続しているが日常生活に著しい制限がある」状態であれば対象になることがあります。ただし、就労状況は審査で確認される要素のひとつです。実際の状態を診断書と申立書に正確に記載することが大切です。

Q. 障害認定日はいつになりますか?遡及できますか?

A. 原則として初診日から1年6ヶ月後が障害認定日です。その認定日時点で障害等級に該当していれば、最大5年間の遡及(過去分の受取)が可能な場合があります。ただし、人工肛門(ストーマ)を造設している場合など、認定日の特例が適用されるケースもあります。専門家への早めの相談が重要です。

Q. 受給中にがんが改善したら年金は止まりますか?

A. 障害年金は1〜3年ごとに「更新(障害状態確認届)」があります。更新時点でも障害等級に該当していれば継続受給できます。病状が改善して等級に該当しなくなった場合は停止・減額されます。反対に、病状が悪化した場合は「額改定請求」で等級を上げることもできます。

Q. 傷病手当金を受給中でも、障害年金と併給できますか?

A. 傷病手当金(健康保険)と障害年金(年金保険)は原則として併給できますが、調整が生じる場合があります。傷病手当金の額が障害年金を超える場合は傷病手当金が優先され、差額分のみ支給されます。具体的な計算は、加入している健康保険組合や年金事務所にご確認ください。

再発・転移がんの障害年金で清水総合法務事務所が選ばれる3つの理由

🔬 理由1: 「一般状態区分」を医師に正確に伝える「医学的翻訳」

再発・転移がんの診断書で最も重要な「一般状態区分」と「検査値の記載」について、医師が正確に記載できるよう、医学的な根拠と日常生活の具体的な状態を整理した資料を作成します。「難しい」と言っていた医師が「これならわかります」と診断書を書いてくれた事例が複数あります。

📱 理由2: 「LINEで書類の写真を送るだけ」で手続きが動く

抗がん剤治療中の倦怠感・副作用で外出が難しい方でも、LINE公式アカウント(@273dfkjp)から診断書・お薬手帳・検査結果の写真を送るだけで手続きを進められます。申立書の記入はすべて代筆。書類収集から提出まで、患者さんの「手間」をゼロに近づけます。

🔄 理由3: 「一度断られた」からこそ、あきらめない再挑戦実績

他事務所で「対象外」と言われた方、すでに不支給通知を受け取った方からのご相談を多数いただいています。前回の診断書の問題点を分析し、実態に即した再申請・審査請求で逆転認定を実現してきました。「一度ダメだったから」と諦める前に、ぜひご相談ください。

まとめ——直腸がん再発・転移の方が障害年金を考えるときに知っておきたいこと

この記事でお伝えした内容を整理します。

直腸がんの再発・転移は、障害年金の対象になり得る病状です。特に「一般状態区分エ(日中50%以上就床・外出がほぼ不可能)」以上の状態であれば、2級の可能性が高くなります。認定の鍵は、一般状態区分・検査値・自覚症状の3点を診断書に正確に記載してもらうことです。

初診日は最初のがんを診断された日が原則です。再発・転移後に申請するケースでも、最初の初診日時点での保険料納付状況で判断されます。

「がんでは難しい」「一度断られた」という声も多いですが、どちらも「諦める必要はない」状況です。診断書の記載内容次第で審査結果は大きく変わります。

申請のタイミングについて知っておきたいこと

障害年金には時効があり、受給権が発生した日(障害認定日)から5年を超えると遡及請求ができなくなります。また、障害認定日から1年以上経過してから申請する場合、遡及できる期間は最大でも過去5年分です。

「申請するかどうかまだ決めていない」という段階でも、「自分のケースが対象になるか」だけ確認することから始められます。確認だけでも、まずお声がけください。

「診断書が取れない」「一度断られた」方こそ、ご相談ください

直腸がん再発・転移での障害年金申請、神戸の専門家が医学的根拠に基づいてサポートします。

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監修・執筆者

清水総合法務事務所 代表社会保険労務士

神戸を拠点に、障害年金申請サポートを専門とする社会保険労務士。がん・内部障害を含む幅広い疾患に対応し、「診断書が取れない」「一度不支給になった」難件を含め、数多くの認定実績を持つ。医学的根拠に基づく診断書作成支援(一般状態区分の正確な記載サポート)と、LINEで完結する完全代行サービスを強みとし、兵庫・神戸を中心に全国対応。

社会保険労務士
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がん・内部障害対応

【参考情報・外部リンク】
日本年金機構「障害認定基準 第16節 悪性新生物による障害」
日本年金機構「国民年金・厚生年金保険 障害認定基準」
国立がん研究センター「大腸がん統計」
兵庫医科大学病院「直腸がん局所再発」


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