若年性認知症の障害年金申請の流れ|初診日から受給まで神戸の社労士が解説

若年性認知症の障害年金申請の流れ|初診日から受給まで神戸の社労士が解説


若年性認知症の障害年金申請の流れ|初診日から受給まで神戸の社労士が解説

最終更新:令和8年5月|社会保険労務士監修

「障害年金という制度があると聞いたけれど、どこから手をつければいいのかわからない——」

ご主人やご家族が若年性認知症と診断されたばかりで、頭の中にそんな言葉が浮かんでいる方は少なくありません。検索しても、「対象になるか」「申請の仕方」といった具体的な情報が見つからず、途方に暮れている方もいるのではないでしょうか。

若年性認知症は、65歳未満で発症する認知症のことです。働き盛りの世代での発症は、収入の喪失・住宅ローン・子育てなど、家族全体の生活に深刻な影響をもたらします。実際、若年性認知症と診断された方の約7割が発症後に収入の減少を経験しているというデータもあります(厚生労働省研究班調査)。

しかし、若年性認知症は障害年金の対象疾患です。申請の流れを正しく知り、適切に準備を進めることで、月額数万円〜十数万円の年金を受け取れる可能性があります。

この記事では、若年性認知症と診断されてから障害年金を受け取るまでの5つのステップを、神戸を拠点とする社会保険労務士が順を追って解説します。

📋 こんな状況の方に、この記事は役立ちます

  • ☐ 家族が若年性認知症と診断され、障害年金について調べ始めた
  • ☐ 申請の手続きが複雑そうで、何から始めればいいかわからない
  • ☐ 「初診日」がいつになるのかわからず、申請をためらっている
  • ☐ 本人が症状を説明できないため、書類作成に不安がある
  • ☐ 一度申請を断念したが、改めてチャレンジしたい

目次

若年性認知症とはどんな病気か——日常生活への影響と障害年金の関係

若年性認知症の障害年金申請を正しく進めるには、まずこの病気がどのような特性を持ち、日常生活にどう影響するかを理解することが大切です。高齢者の認知症とは異なる側面が多くあり、それが申請の難しさにもつながっています。

若年性認知症の症状と経過

若年性認知症とは、65歳未満で発症する認知症の総称です。原因疾患はアルツハイマー型認知症が最も多く(全体の約52.6%)、次いで血管性認知症(約17.1%)、前頭側頭型認知症(約9.4%)と続きます(厚生労働省研究班調査)。

国内の若年性認知症者数は約3万5,700人と推計されており(2018年時点)、平均発症年齢は51.3歳と、まさに働き盛りの世代です。

初期症状は「物忘れがひどくなった」「仕事でミスが増えた」「段取りが悪くなった」といったものが多く、一般的な”老化による物忘れ”との区別がつきにくいため、受診が遅れるケースが少なくありません。その後、言語障害(言葉が出なくなる)、遂行機能の低下(計画・判断ができなくなる)、行動・人格の変化(感情の起伏が激しくなるなど)が現れ、中期以降は日常生活の多くの場面で援助が必要になります。

若年性認知症の主な症状と日常生活への影響
症状 日常生活への影響 障害年金との関連
記憶障害 約束を忘れる、買い物リストを覚えられない、同じことを繰り返し聞く 日常生活能力の「金銭管理」「服薬管理」項目に影響
遂行機能障害 料理の手順が分からなくなる、仕事の段取りが組めない 「適切な食事」「身辺の清潔保持」の困難に関連
言語障害 言いたい言葉が出てこない、相手の話が理解しにくい 「意思伝達・対人関係」の困難に関連
行動・人格の変化 急に怒る、社会的なルールが守れなくなる(前頭側頭型に多い) 「社会的行動」「自発的活動」の困難に関連
見当識障害 日付・場所・人物がわからなくなる、一人での外出が危険になる 「通院・服薬」「危機対応」の困難に関連

日常生活への具体的な影響

高齢者の認知症と若年性認知症の最大の違いは、「働き盛りの現役世代が発症する」という点です。50代前後で発症するため、多くの場合、住宅ローンの返済が残っており、子どもがまだ学生であるケースも珍しくありません。

仕事を継続することが困難になった場合、収入が途絶える一方で、医療費・介護費用は増え続けます。介護にあたる配偶者も仕事を減らさざるを得ないことが多く、世帯全体の経済状況が急変します。厚生労働省の調査では、若年性認知症の方の発症後約7割が収入の減少を経験しています。

また、認知症の特性として本人に病識(自分が病気だという自覚)がないことが多く、「自分は大丈夫」と思い込んでいるため、診察で症状を正確に伝えられないことが少なくありません。これが、診断書に実態が反映されにくいという課題につながります。

📋 こんな状況の方は、障害年金の対象になる可能性があります

  • ☐ 若年性認知症の症状で、仕事を休職・退職した、または就労が制限されている
  • ☐ 料理・買い物・金銭管理などの日常生活に、家族の援助が必要になっている
  • ☐ 一人での外出が危険で、常に誰かの付き添いが必要な状態になっている
  • ☐ 継続的な通院・服薬が必要で、自己管理が難しく家族が管理している
  • ☐ 診断を受けてから1年6ヶ月以上が経過している(または近い時期に到達する)

※上記はあくまで目安です。実際の認定は申請内容・診断書・認定基準の総合判断によります。

若年性認知症と障害年金の関係

若年性認知症は、障害年金の認定基準において「器質性精神障害」に分類されます。症状による日常生活能力の低下を客観的に評価し、等級が判定される仕組みです。

重要なのは、「仕事を辞めた」「介護が必要になった」という状態が、障害年金の認定基準に直結しているという点です。症状が認定基準を満たしていれば、年齢に関係なく(65歳未満であれば)申請する権利があります。

このように、若年性認知症は日常生活のあらゆる場面に影響を及ぼします。次のセクションでは、こうした状態が障害年金の認定においてどう評価されるのか、制度の仕組みから確認していきましょう。

障害年金の基礎知識——若年性認知症が対象になる理由

障害年金は、病気やケガによって生活や仕事に支障が出たときに支給される公的年金です。よく「障害者手帳がないともらえない」と思われていますが、それは誤解です。障害年金と障害者手帳は別の制度であり、手帳を持っていなくても申請できます。

障害基礎年金・障害厚生年金の違い

障害年金には「障害基礎年金」と「障害厚生年金」の2種類があり、初診日(最初に受診した日)に加入していた年金制度によって申請先と受給額が変わります。

初診日に厚生年金に加入していた方(会社員・公務員など)は障害厚生年金の対象となり、1〜3級の等級があります。自営業・専業主婦などで国民年金のみに加入していた方は障害基礎年金の対象で、1〜2級の等級があります。

若年性認知症の方は、発症時(50代前後)にまだ現役で就労しているケースが多く、初診日時点で厚生年金に加入していることが多いため、障害厚生年金(1〜3級)を申請できる方が多いといえます。

障害年金の種類と受給額の目安(令和8年度)
種類 対象者 等級 年金額(基礎年金部分)の目安
障害厚生年金 初診日に厚生年金加入(会社員等) 1級 基礎年金1級+報酬比例の1.25倍(子の加算あり)
2級 基礎年金2級+報酬比例(子の加算あり)
障害厚生年金のみ 初診日に厚生年金加入 3級 報酬比例額(最低保障 年間約583,400円)
障害基礎年金 初診日に国民年金加入(自営業等) 1級 約1,059,120円/年(約88,260円/月)
2級 約847,296円/年(約70,608円/月)

※金額は令和8年度(2026年度)の障害基礎年金の目安です。毎年4月に改定されます。障害厚生年金の額は加入期間・給与によって異なります。最新情報は日本年金機構でご確認ください。

また、18歳未満(または一定の障害状態にある20歳未満)の子どもがいる場合は「子の加算」が上乗せされます。若年性認知症の方の場合、お子さんがまだ学生であるケースもあるため、対象になる場合があります。

申請の3要件(初診日要件・保険料納付要件・障害状態要件)を確認できたら、次は認定基準の内容を理解しましょう。

若年性認知症の障害年金認定基準——等級と診断書のポイント

若年性認知症は、障害年金の審査においては「器質性精神障害(症状性を含む)」として評価されます。精神の障害用診断書を使用し、日常生活能力の程度・判定が等級認定の核となります。

等級ごとの状態像と認定のポイント

認定の等級は、認知症の症状がどの程度「日常生活・就労能力」を制限しているかで決まります。診断書には神経心理学的検査(MMSE・改訂長谷川式など)の点数と、日常生活能力の各項目(適切な食事・身辺の清潔保持・金銭管理・通院・対人関係など7項目)の評価が記載されます。

若年性認知症の障害等級の目安と医師への伝え方ポイント
等級 主な状態像 医師に伝えるポイント
1級 日常生活のほぼすべてに常時援助が必要。一人でいることが危険な状態 「一人でいられる時間が1日○時間以内」「目が離せない場面」「夜間の徘徊の頻度」を具体的に伝える
2級 日常生活に著しい制限。一人での外出・金銭管理・服薬管理が困難な状態 「どの場面で何ができなくなったか」を7項目別に具体例で伝える。「料理はできるが服薬管理は一人では無理」等の具体性が重要
3級 就労に著しい制限がある状態。日常生活は何とか送れるが、職場での業務遂行が困難 「以前と比べて何ができなくなったか」「就労中にどんなミスが増えたか」を時系列で伝える(休職・退職の経緯も)

※等級の認定は個別の審査によります。上記はあくまで目安です。(参照:日本年金機構「障害認定基準」

診断書で重要な神経心理学的検査の扱い

若年性認知症の診断書(精神の障害用)では、MMSE(ミニメンタルステート検査)改訂長谷川式簡易知能評価スケール(HDS-R)、脳画像検査(MRI・CTなど)の結果を別紙として添付することができます。これらは審査において認知機能の客観的な根拠となります。

注意すべきは、点数だけでなく「日常生活への影響」が評価の核になるという点です。たとえばMMSEが20点台であっても、家族のサポートなしでは日常生活が成り立たない状況が診断書に正確に記載されていれば、2級が認定されるケースもあります。

医師は診察室での患者の様子だけを見ているため、実態より軽い評価になりやすいという問題があります。家族が日常の具体的な状況を紙に書いて持参し、医師に渡すことが認定の質に直結します。このような「医師への情報提供」のサポートこそ、専門の社労士が力を発揮する場面のひとつです。

認定基準が理解できたところで、次はいよいよ申請の流れを具体的に見ていきましょう。

若年性認知症の障害年金申請の流れ——5ステップで全体像を把握

障害年金の申請は複数の書類を準備し、年金事務所または市区町村の窓口に提出する手続きです。若年性認知症の場合、本人が手続きを自力で進めることは難しいため、家族または社労士が中心となって進めることになります。全体の流れを5つのステップで確認しましょう。

STEP 1|初診日の確認と書類の準備(目安: 1〜4週間)

初診医療機関に「受診状況等証明書」を依頼。過去の診察券・お薬手帳・医療費の領収書などを手がかりに初診日を特定します。

STEP 2|主治医への診断書依頼(目安: 2〜8週間)

「精神の障害用」の診断書様式を年金事務所から入手し、主治医に依頼。日常の具体的な状況を書面で伝え、実態が反映されるよう工夫します。

STEP 3|病歴・就労状況等申立書の作成(目安: 1〜3週間)

発症前後から現在までの経過、日常生活への影響を詳細に記述します。診断書の内容と整合性を保つことが重要です。

STEP 4|書類一式の確認と申請(目安: 1〜2週間)

年金事務所または市区町村窓口に書類を提出。申請前に書類の不備・漏れがないか最終確認します。

STEP 5|審査・認定(目安: 3〜6ヶ月)

日本年金機構の認定医が審査を行い、支給・不支給が通知されます。認定された場合、請求月の翌月から年金が支給されます。

STEP 1: 初診日の確認——若年性認知症ならではの注意点

「初診日」とは、認知症の症状で初めて医師の診察を受けた日のことです。「認知症と診断された日」とは異なる場合があります。たとえば、「物忘れがひどい」「仕事のミスが増えた」という症状で最初に内科や神経内科を受診した日が初診日になります。

若年性認知症の場合に特に多い問題が、「何年も前に受診した医療機関がすでに閉院している」「カルテが保存されていない」というケースです。この場合、2番目に受診した医療機関の受診状況等証明書と、初診日を推定できる参考資料(診察券・お薬手帳・交通費の領収書など)を組み合わせて申し立てることができます(日本年金機構「初診日証明書類のご案内」)。

STEP 2: 診断書の依頼——医師への情報提供が鍵

診断書の依頼先は「現在通院している主治医」です。依頼の際に重要なのが、日常生活の具体的な様子を書いた「情報提供書」を持参することです。

認知症の方の診察は短時間で、医師は患者と数十分程度しか接しません。しかし審査で見られるのは、「24時間の日常生活においてどれだけ援助が必要か」です。「料理の手順がわからなくなった」「一人でお風呂に入れなくなった」「夜中に徘徊する」「同じことを何十回も繰り返す」など、家族だけが知るリアルな実態を文書にして医師に渡すことが、診断書の質を大きく変えます。

STEP 3: 病歴・就労状況等申立書の作成——「診断書との整合性」が最重要

病歴・就労状況等申立書は、本人(または代理人の家族)が記入する書類で、発症の経緯・症状の変化・就労への影響・日常生活の状況などを時系列で記述します。

若年性認知症では、「最初に異変を感じた時期」「医療機関を受診した経緯」「仕事でのミスが目立ち始めた時期」「退職・休職の経緯」を丁寧に記録することが重要です。また、診断書の内容と申立書の内容に食い違いがないかを必ず確認します。審査官は両書類を照合するため、不整合があると審査に不利になることがあります。

ご自身で申請 vs 清水総合法務事務所に依頼(負担の違い)
手続き ご自身で申請 清水総合法務事務所
初診日の特定 複数の医療機関への確認が必要で手間がかかる 代行調査で特定。閉院・廃棄の場合も代替手段を提案
診断書の依頼 医師に何をどう伝えればいいか不明 認知症特有の日常生活状況を整理した「情報提供書」を作成
病歴申立書の作成 何を・どう書けばいいか判断が難しい ヒアリングをもとに代筆・代行。診断書との整合性も確認
書類のチェック・提出 不備があっても気づきにくい 提出前に全書類を点検。不備ゼロで申請

申請の準備が整ったら、所管の年金事務所または市区町村窓口に書類一式を提出します。申請後の審査には通常3〜6ヶ月かかります。認定されると、請求月の翌月分から年金が支給されます。

申請の流れを把握したうえで、次のセクションでは多くの方が「途中で諦めてしまう」ポイントとその乗り越え方を見ていきましょう。

若年性認知症の申請で諦めてしまう3つの壁——それぞれの乗り越え方

若年性認知症の障害年金申請では、手続きを進める中で「これは無理かもしれない」と感じる場面が出てくることがあります。よくある3つの壁とその対処法を紹介します。

壁①「初診日が特定できない」

若年性認知症の方の初診日問題は、高齢者の認知症より複雑なことがあります。働き盛りの世代は「物忘れは疲れのせいだろう」と考え、何年も受診しないまま症状が進行するケースがあります。初診の医療機関がすでに閉院していたり、カルテが廃棄されていたりすることも珍しくありません。

しかし、初診日が証明できなくても申請を諦める必要はありません。当事務所では、お薬手帳の処方記録・交通費の領収書・健康診断の結果票・家族の証言書などを組み合わせて初診日を合理的に推定し、認定を得た実績があります。「どうせ無理」と判断する前に、一度ご相談ください。

壁②「診断書が実態より軽く書かれてしまった」

認知症の方が受診する際、診察室では普段より状態がよく見える「白衣効果」が起きやすく、また病識のなさから「大丈夫です」と答えてしまいます。医師が診断書に記載する「日常生活能力の程度・判定」が実際より軽い評価になるケースが多く、これが不支給や低い等級認定の大きな原因のひとつです。

解決策は、家族が診察に同席し、「先生、日常生活での困りごとをお伝えしてもよいですか?」と事前に了解を得たうえで、具体的な状況を口頭または文書で伝えることです。当事務所では、診察前に「医師への情報提供書(家族の観察記録)」を作成するサポートを行っています。これにより、医師が見落としがちな日常の実態が診断書に反映されやすくなります。

壁③「病歴申立書で症状の重さが伝わらない」

病歴・就労状況等申立書は自由記述形式が多く、「書いたは書いたけれど、本当にこれでいいのか」と不安になる方が多い書類です。特に若年性認知症の場合、発症から診断まで数年かかることもあるため、時系列の整理が複雑になります。

重要なのは、「診断書の内容と一致しているか」「症状の具体性があるか」「日常生活の困難が審査官に伝わるか」の3点です。「調子が悪かった」という表現より、「毎朝服薬できず、妻が一錠ずつ手渡している」という表現の方が、審査官の心象が変わります。具体的な場面を積み重ねる記述が、申立書の説得力を生みます。

若年性認知症申請の諦めポイントと清水総合法務事務所の対応
よくある壁 当事務所の具体的な対応
初診医療機関が閉院・カルテなし お薬手帳・健康診断記録・家族証言書などで初診日を合理的に推定し申し立て
診断書が実態より軽い評価だった 診察同席用の「家族観察記録シート」を作成。医師が診断書に実態を反映しやすい環境を整備
申立書の書き方がわからない ヒアリング(30分×2回)→家族の記録を元に代筆。具体的エピソードを盛り込み説得力を高める
他事務所で「難しい」と言われた 諦めが前提のままでは変わりません。新たな視点で証拠を整理し直し、再申請・審査請求にも対応

壁に直面したとき、それが「申請できない理由」になるかどうかは、どう対処するかによって変わります。次のセクションでは、実際に壁を乗り越えた方たちのエピソードをご紹介します。

若年性認知症の障害年金受給事例——諦めなかった3つの記録

同じ若年性認知症でも、状況によって申請の難しさは異なります。以下の3つの事例はすべて架空の人物ですが、実際の申請現場で多く見られるパターンをもとに構成しています。

事例1
「何もわからなかった妻が、申請を成し遂げるまで」

プロローグ

夕方のキッチン。Aさん(53歳・男性)の妻は、洗い物をしながら夫の様子が気になっていた。最近、夫は夕食後も何をするでもなくソファに座り、テレビの前でぼんやりしている。二年前まで趣味だった釣りにも、もう出かけようとしない。会社での仕事のミスが増えて早期退職を勧められ、先月から家にいる。

若年性アルツハイマー型認知症の診断がついたのは、半年前のことだった。「障害年金が使えるかもしれない」と知ったのは、地域の若年性認知症コールセンターに電話した際だった。しかし、年金事務所の窓口に行くと、「初診日の証明が必要」と言われ、夫が最初に受診した内科クリニックはすでに閉院していた。

「私には無理かな……」と思い始めたとき、インターネットで清水総合法務事務所のページにたどり着いた。思い切ってLINEでメッセージを送ると、「まずどんな資料があるかを確認させてください」という返信が来た。

手元にあったのは、過去5年分のお薬手帳、かかりつけ薬局からもらった処方記録、そして夫の定期健康診断の記録だった。担当の社労士は、「これだけあれば初診時期を推定して申し立てることができます」と説明してくれた。医師への情報提供書として、「夫が最近できなくなった10のこと」をリスト化する作業も、担当者との電話ヒアリングをもとに代わりに文書にしてもらえた。

主治医の診察に妻が同席し、「先生、家での様子をお伝えしてもいいですか」と声をかけたとき、先生は少し驚いた表情を見せながらも「はい、ぜひ」とうなずいてくれた。その後作成された診断書の「日常生活能力の程度」の欄は、以前よりずっと実態に近い内容になっていた。

エピローグ — 妻の声

「障害年金2級が認定されて、月に7万円近くが入るようになりました。夫の介護に専念できるようになって、本当に助かっています。LINEで相談できたのが、私にはぴったりでした。一人で抱え込まなくてよかったと思います。」

この事例のポイント: 閉院した初診医療機関の代わりに、お薬手帳・処方記録・健診記録を組み合わせて初診日を合理的に推定し申請。家族観察記録の作成により、診断書の日常生活能力評価が実態を正確に反映した。

事例2
「診断書を断られた——それでも諦めなかった記録」

第1幕: 壁に直面

前頭側頭型認知症と診断されたBさん(49歳・男性)の娘が、障害年金の申請を考えて主治医の外来に相談に行ったときのことだった。先生の返事は、「年金用の診断書は書いたことがなくて、どう書けばいいかわからないんですよ」という言葉だった。書式を渡しても「少し考えさせてください」と言われたまま、数週間が過ぎた。

第2幕: 転機

「診断書が書けないと言われた」と清水総合法務事務所にLINEで相談すると、「それは珍しいことではありません。医師が迷われている理由と、どう伝えれば書きやすいかをお伝えします」という返信が届いた。担当の社労士は、前頭側頭型認知症の診断書でよく見落とされる「社会的行動の問題」と「遂行機能の低下」を具体的にどの欄に、どんな表現で記載すればよいかを整理した書面を作成してくれた。「先生、この書式の主な記載ポイントを整理しましたので、ご参考にしてください」と、娘が丁寧に持参すると、先生は「わかりました、これなら書けます」と答えてくれた。

第3幕: 解決と成果

障害厚生年金2級の認定通知が届いたのは、申請から約5ヶ月後のことだった。娘はその日の夜、父の隣で通知書を開いた。父は通知書の意味を理解しているかわからなかったが、娘が「よかったね、お父さん」と声をかけると、ゆっくりうなずいた。「あのとき諦めなくてよかった」と娘は言った。

この事例のポイント: 前頭側頭型認知症の診断書記載ポイント(社会的行動・遂行機能の具体的な記載方法)を整理した「医師向け記載案内書」を作成し、診断書作成をスムーズに実現。

事例3
「一度不支給になったCさんが、2年後に2級を受給するまで」

結果 — まず、今を知ってください

封筒を開いたとき、Cさんの妻の手が少し震えた。「障害厚生年金2級、支給決定」——2年前に不支給通知を受け取った同じ机の上で、今度はまったく違う結果が記されていた。

実は — こんな状況でした

血管性認知症のCさん(56歳・男性)が最初の申請をしたのは、自分たちだけで書類を揃えたときのことだった。「不支給」の通知が届いたとき、妻は「やっぱりうちは対象じゃなかったんだ」とそれ以上考えるのをやめた。しかし2年後、状態が悪化し介護保険のケアマネージャーから「再申請も考えてみては」と言われた。「でも、一度ダメだったのに……」という不安を抱えながらも、清水総合法務事務所に相談する決意をした。

逆転 — どう変わったか

担当の社労士は、過去の不支給理由を分析した。最初の申請では、申立書の記述が「症状の経緯の羅列」にとどまり、「どの場面でどんな援助が必要か」という生活実態の記述が不足していた。また診断書の「日常生活能力の程度」欄の評価が、実態より1段階軽い記載になっていた。今回は、家族から毎日の介助内容をひとつひとつ聞き取り、「朝の着替えから服薬まで、すべて妻が介助している」「一人での外出は1年以上ない」という実態を具体的な文章として申立書に盛り込んだ。診断書の依頼時にも、2年前との状態変化を詳細に整理した情報提供書を持参した。

今、伝えたいこと

「一度不支給になったら終わりだと思っていました。でもそうじゃなかった。書類の書き方次第で、こんなに結果が変わるんだということを、同じ立場の方に知ってほしいんです。」

この事例のポイント: 過去の不支給理由を分析し、生活実態の具体的記述が不足していた申立書を全面的に書き直し。診断書の記載水準も2年前との状態変化を根拠に改善し、2級認定を実現。

「自分のケースでは申請できるのか?」一度確認してみませんか

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よくある質問——若年性認知症と障害年金

Q1. 若年性認知症で障害年金はもらえますか?

はい、若年性認知症(アルツハイマー型・血管性・前頭側頭型・レビー小体型など)は障害年金の対象疾患です。厚生年金に加入していた方は1〜3級、国民年金加入の方は1〜2級の認定を受けられる可能性があります。認定には、初診日要件・保険料納付要件・障害状態要件の3つを満たす必要があります。認知症の症状により「日常生活能力に著しい制限がある」と評価されれば、2級以上の認定を受けられるケースが多くあります。

Q2. 若年性認知症の障害年金はいつから申請できますか?

原則として、初診日から1年6ヶ月が経過した「障害認定日」から申請が可能です。認定日に遡って請求することもできます(障害認定日請求)。一方、認定日時点では要件を満たさなかった場合でも、状態が悪化した段階で申請できる「事後重症請求」があります。事後重症請求は65歳の誕生日の前々日までが申請期限です。また65歳前に老齢年金の繰り上げ受給をしている場合は障害年金の申請ができないため、注意が必要です。

Q3. 若年性認知症の障害年金申請で家族は何をすればよいですか?

ご家族の役割はとても大きく、次の3点が特に重要です。①医師の診察に同席して日常の状況を伝える——認知症の方は自分の症状を説明しにくいため、家族が「先週、一人でコンビニに行ったら帰れなくなった」「毎朝服薬を忘れるため、妻が管理している」など具体的な困りごとを医師に伝えることが診断書の質に直結します。②病歴・就労状況等申立書の作成——本人に代わって家族が記入します。③過去の医療記録の収集——お薬手帳・診察券・領収書などを整理しておくと初診日の特定がスムーズになります。

Q4. 初診日に厚生年金に加入していなかったのですが、申請できますか?

初診日に国民年金のみに加入していた場合は、障害基礎年金(1〜2級)の申請となります。3級は障害厚生年金のみの等級ですが、1〜2級であれば国民年金加入者でも受給できます。また、初診日に配偶者の扶養に入っていた方(第3号被保険者)も国民年金加入者として扱われます。まず「初診日にどの年金制度に加入していたか」を確認することが出発点になります。

Q5. 若年性認知症の障害年金は、働いていると受給できませんか?

精神・認知症系の障害年金には就労による機械的な支給停止はなく、症状による日常生活・就労能力の制限の程度が認定基準を満たしていれば、在職中でも受給できます。ただし就労の継続が「症状が軽い」根拠とされる可能性があるため、「業務の内容・範囲が大きく制限されている」「周囲の多大なサポートがあってはじめて就労できている」という実態を申立書・診断書で明示することが重要です。

清水総合法務事務所が若年性認知症の相談で選ばれる3つの理由

清水総合法務事務所が選ばれる3つの理由

🔬 理由1: 認知症の「診断書の壁」を医学的に突破する

若年性認知症では「病識がない本人が診察でうまく症状を伝えられない」→「診断書の評価が軽くなる」という問題が頻繁に起きます。当事務所では、認知症の日常生活能力7項目それぞれについて、家族から具体的な状況をヒアリングし「家族観察記録シート」を作成。医師が実態を診断書に記載しやすい環境を整えます。「何ができなくなったか」を医療用語ではなく、審査官に伝わる言葉に変換するのが私たちの仕事です。

📱 理由2: 介護しながらでも進められる「LINEで完結」の仕組み

若年性認知症のご家族は、日々の介護で身も心も疲弊されています。窓口に来る時間も、長電話をする余裕もない方がほとんどです。当事務所では、LINE公式アカウント(@273dfkjp)から「今日気づいたこと」「困っていること」をメッセージや写真で送っていただくだけで手続きを進める体制を整えています。ヒアリングは30分×2回の分割対応も可能。「調べる・考える・書く」の負担を限りなくゼロに近づけます。

🔄 理由3: 「一度断られた」事例の再申請・逆転実績

「他事務所で難しいと言われた」「一度不支給になった」というご相談が少なくありません。当事務所では不支給の原因を書類レベルで分析し、「何が足りなかったのか」「どう書き直せば通るか」を具体的に特定します。初診日証明が困難なケース・診断書が軽い評価だったケース・申立書の記述が不十分だったケース——どのパターンにも対応してきた実績が、あきらめからの逆転を支えています。

まとめ——若年性認知症と障害年金、今日からできること

若年性認知症は、障害年金の対象疾患です。申請の流れは5ステップで整理できます。①初診日の確認、②主治医への診断書依頼(家族による情報提供が鍵)、③病歴・就労状況等申立書の作成、④書類の確認と提出、⑤審査・認定です。

特に若年性認知症で注意すべきポイントは3つ——「初診日の特定(閉院・廃棄への対処)」「診断書への実態の反映(家族の同席と情報提供)」「申立書の具体性(生活場面の積み重ね)」です。この3点を押さえることが、認定結果を大きく左右します。

また、「一度不支給になった」場合でも、再申請・審査請求という道があります。諦める前に、不支給の理由を専門家と一緒に確認することをおすすめします。

📅 申請タイミングについて知っておきたいこと

  • 障害年金には時効(5年)があり、申請が遅れると過去に遡って受け取れる期間が短くなることがあります。
  • 事後重症請求は65歳の誕生日の前々日までが申請期限です。
  • 「申請するかどうかまだわからない」段階でも、まず「対象になるか」だけ確認することができます。
  • 確認だけなら無料。決断はその後でかまいません。

「まだ決めていなくても大丈夫です。まずは現状を一緒に整理しましょう」——そんな気持ちで、私たちはご相談をお待ちしています。

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①LINE・電話・メールで無料相談予約 → ②30分のヒアリング(分割可) → ③方針提案
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📅 申請のタイミングについて
障害年金には請求時効があり、申請が遅れると過去に遡って受け取れる期間が短くなることがあります。「申請するかどうかまだわからない」という段階でも、まず「自分のケースが対象になるか」だけ確認するところから始められます。

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監修・執筆者

清水総合法務事務所 代表社会保険労務士

神戸を拠点に、障害年金申請サポートを専門とする社会保険労務士。若年性認知症をはじめ精神・器質性障害の申請において、「診断書が取れない」「初診日が不明」「一度不支給になった」難件を含め、数多くの認定実績を持つ。医学的根拠に基づく診断書作成支援と、家族の介護負担を最小化した完全代行サービスを強みとし、兵庫・神戸を中心に全国対応。

社会保険労務士
障害年金専門
神戸・兵庫
認知症・精神疾患対応


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